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文章を書くプロが、なぜいま次々に音声配信を始めるのか?

文章を書くプロが、なぜいま次々に音声配信を始めるのか?

 

「ついに、ラジオはじめちゃいました」

 

そんな待ちわびたかのように、嬉しそうに語る著名人の方は多い。

作家やライターの方でも、「みずからの声で届けてみたい」という想いを持っている方は多いようだ。noteで作家として活動されている岸田奈美さんもその一人である。

 

 

そんな「音声」という発信手段に、最近ではWEB上で「個人の音声メディアを持つ」、という選択肢が生まれている。2018年ごろから、作家でブロガーのはあちゅうさんなどを筆頭に音声配信を個人でおこなう文化の芽が育ちはじめた。2020年9月には、はてなブログで活躍されている、社会派ブロガーのちきりんさんも音声配信を開始した。

 

なぜ、こんなにも「文章のプロ」が次々に音声配信を始めているのか? ここからは、その「理由」と「活用事例」について紹介したい。

 

発信者目線で見た、音声配信の良さとは?

よく言われるのが、「声は感情や人柄まで伝わる」というエンゲージメントの話である。しかし、それだけではない。実際に音声配信を始めて分かったこととして、ちきりんさんが強調されているのが、「生産性の高さ」だ。

「発信するものが市場でどれだけの価値を生むか」という視点。著書でも語られているマーケット感覚を軸にした考察である。音声は、手軽で、資産化され、マネタイズに繋がる。

発信者の永遠の課題である、「発信し続ける」という手間が極端に少なく、なおかつ、感情や人柄まで伝わるエンゲージメントの高い発信が可能なのだという。

 

マネタイズについては、いままさに、「音声産業」という市場が生まれつつある状況だ。2020年後半以降、一気に音声の波が盛り上がってきている。

「Voicy、声の月額課金機能 プレミアムリスナーの流通総額が1000万円を突破」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000173.000021111.html
 
「個人の音声配信に企業スポンサー、支援総額1億円を突破。Voicyでの累計支援数は50件以上」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000021111.html
 

参照:「ボイスメディアVoicy」プレスリリース

 

そんな音声を、「文章のプロ」たちはどのように活用しているのか? 次に、実際の活用事例を元に音声配信の可能性を探っていく。

 

「音声」という武器を加えることによる、発信の新しい可能性

社会派ブロガーちきりんさん の場合

ちきりん
Voicyチャンネル「Voice of ちきりん」
https://voicy.jp/channel/1295/

社会派ブログ「Chikirinの日記」を執筆されている、ちきりんさんは、音声配信を「活動の裏側」を発信する場所だと位置付けている。ブログや書籍を作品としてのアウトプットの場とした上で、その作品制作に関わるプロセスや、制作時に気をつけているコンテンツクリエイターとしてのTIPSを話している。

放送で語られた、ちきりんさんの代名詞にもなってる、締めの挨拶「そんじゃーね」の誕生秘話や価値の考察は、同業のクリエイターからの反響も大きかった。それとともに、本人の声で「そんじゃーね」を聴けたということに、嬉しさを感じてリスナーが湧くという事態にもなり、音声の面白さを感じる。

ブロガー・作家 はあちゅうさん の場合

はあちゅう
Voicyチャンネル「人生に役立つ本を紹介します」
https://voicy.jp/channel/583

2004年からブロガーとして活躍され、著書「半径5メートルの野望」「旦那観察日記」など、複数の書籍執筆も手掛ける、はあちゅうさん。放送では、おすすめの書籍を熱とともに語ることもあれば。ブロガー・作家としての心構えや、表現方法など、作品作りの裏側にある考えを発信されたり。自身が感じたことをせきららに、声で発信されている。

はあちゅうさんいわく、音声配信は「はずみ作業」という位置付けで、執筆や動画作成などの本格的な作業の前に、スタートダッシュを切るものとしておこなっているのだという発信の手間の少ない音声を最大限活かした使い方は。複数の発信を長年続けられている、はあちゅうさんだからこそである。

 

はあちゅうさんの過去の放送で、最も聴かれているのが「旦那さんとのあるある話」だ。著書「自分を仕事にする生き方」で書かれている、「ありのままの自分がそのまま仕事になる」というメッセージを体現されているようにも感じる。

 

マンガ編集者 コルク佐渡島さん の場合

佐渡島庸平
Voicyチャンネル「マンガ編集者 佐渡島ラジオ」
https://voicy.jp/channel/1258

クリエイターエージェンシー、コルクの代表 佐渡島さん。編集を担当した作品は、マンガ「ドラゴン桜」「宇宙兄弟」や、平野啓一郎さんの小説「マチネの終わりに」など、ジャンルも多岐にわたる。

佐渡島さん自身も毎週noteで、思考をまとめて記事として発信している。記事では、これからの編集のあり方や、変化する時代に合わせたクリエイターの思考法を届けている。

そんな佐渡島さんも、2020年から音声配信をはじめた一人だ。佐渡島ラジオは、記事に整理される前の、「いま佐渡島さんが考えていることを話す」場所になっている。ここでは、まだ思考途中のアイデアや、会話の中で感じたことなど、リアルタイムに佐渡島さんが直面している課題を自身の声で語っている。

感情や現場感を伝えやすい、音声の特性を活かした使い方であると感じる。

記者・編集者 narumiさん と ブロガーなつめぐさん の場合

左:narumiさん 右:なつめぐさん
Voicyチャンネル「ドングリFM」
https://voicy.jp/channel/757

記者・編集者の「narumi」さんと、ブロガーの「なつめぐ」さんが、お二人で楽しそうに語り合う。そんな雑談放送が魅力的なチャンネルが「ドングリFM」だ。話題はさまざま、最近のニュースや面白かったエピソードなど、ざっくばらんに。

パーソナリティの一人、narumiさんは、自身のnoteで音声配信をはじめた理由を「面白そうだったから、何も考えずにはじめてみた」のだと語っている。小さくはじめたことであったが、はじめてみると見えたものが多かったと話している。音声配信を始めるモチベーションについて知りたい方は、下記のnoteをぜひ読んでいただきたい。

2021年現在、ドングリFMのファンが集う、有料のオンラインコミュニティ「裏ドングリFM」は、数百人の規模になっている。会員限定の公開収録イベントやライブ配信、オリジナルグッズ販売など、ファンとの交流も熱い。音声で深くつながったファンだからこその広がりが生まれている。

 

 

文章のプロだから、伝えられる思考の深さ

SNSをみなが使うようになってから数年が経ち。複数の発信手段を組み合わせることもまた、スタンダードになってきている。そんな中で、文章のプロやインフルエンサーなど、最前線で情報発信をしている方を筆頭に、音声配信を組み合わせる方が増えてきた。これは2021年、より一層加速する流れであろう。

「YouTube、TikTok、複数のSNSを活用する時代。新たに音声配信を選ぶインフルエンサーが急増」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000172.000021111.html
 

参照:「ボイスメディアVoicy」プレスリリース

 

「文章のプロだから、声で伝えられることとは?」

それは思考の深さである、と気づかされた。

作品作りに至るまでの、自身の思考や感性を「声という武器」を新しく使って届けているのだ。これは、感情や人柄も一緒に届けることのできる声だからこそ、だと感じる。

今後、より一層、音声配信という武器を活用する方が増えてくるだろう。そして、その思考の共有によって、さらに新しい作品が生まれていくのだ。

 

執筆:堤強一

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