TOPエンタメ映画・本ショートストーリーの朗読戻すボタン06:54 10月1日 2再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次冒頭9分削除と展示品の消失研修生・春への不当な疑惑「元に戻す」機能が示す真実責任者選考辞退の重い決断信頼の再構築、二人の新たな関係AI文字起こし(β版) # 戻すボタン 戻すボタン 聞きどころ 開幕前の展示室から赤い作品が台ごと消えます。 担当者の若名は研修生を写した13分の記録を信じます。 省かれた9分を戻した時、2人の言葉はどう聞こえるのでしょうか。 5分物語 画面の冒頭9分を選んで若名は削除した。 赤い作品は動かない。 準備中の会話より仕事の流れを見せたかった。 22分が13分になる。 編集画面には元に戻すという表示が残っていた。 若名は引き継ぎ用の映像を保存した。 初めて任された展示だ。 次の責任者選考までにきちんと処理できるところを見せたい。 ところが開幕の朝、赤い立体作品が台ごと消えていた。 若名が映像を再生すると、研修生の春が台車を押していた。 赤い作品を乗せ、裏の通路へ運んでいく。 春の提出した移動表にも、展示台ごとと書いてある。 行き先を示す番号もある。 映す用意をしていたのだ。 その準備の良さまで若名には疑う理由に見えた。 勝手に動かしたの? 台ごとでいいか確認しました、若名さんに。 そんな承認してないよ。 若名は持ち出しの疑いを報告し、映像を関係者へ送った。 すぐに春は作業から外された。 けれど作品は戻らない。 春は移動表を机に置いたまま若名を見た。 僕の説明は聞かないんですか? 映像に残ってるでしょ? 春は口を閉じた。 若名は廊下の時計を見た。 開幕が迫っている。運んだ先を確かめようと元の編集画面を開いた。 元に戻す。若名はその表示を押した。 消した9分が時間のメモリの上へ戻ってきた。 画面の中で春が赤い作品の脇に立っている。 若名は携帯で別の搬入連絡を読んでいた。 そちらを裏へ。 展示の台のところでいいんですね。 いい。 録音、録画の若名は一度も顔を上げなかった。 春は移動表に書き込み台車を引き寄せる。 その先は何度も見た13分だった。 若名は音量を上げ同じ返事をもう一度聞いた。 別の作業をしながら答えたたった2文字。 それを春は移動してよいという返事として受け取っていた。 若名は椅子を引いた。 春の移動表を取り番号と保管場所を総合する。 作品はそこにあった。 傷はない。台も動かせる。 戻せば開幕には間に合う。 携帯の画面には自分の送った報告が残っている。 春が無断で持ち出した疑い。 もう何人も読んでいる。 若名は作品が見つかりましたとだけ打った。 これながら騒ぎを収められる。 責任者選考の書類も出したままでいられる。 送信の手前で指が止まった。 廊下では春が待っている。 作業から外されたまま何も持たずに。 若名は文章を消した。 22分の現記録を添え、最初の報告を受け取った全員を宛先に入れ直す。 指示をしたのは私です。確認に応じたのも私です。 その部分を省いた映像で春さんの行動を判断しました。 書き終えてから若名は一行足した。 今回の責任者選考を辞退します。 送信した。 画面が切り替わる。 今度は元に戻すという表情を探さなかった。 春の作業停止は撤回された。 作品が戻り、展示は開いた。 若名は春に頭を下げた。 私の指示だった。疑いをかけてごめんなさい。 訂正、読みました。 春はそれだけ言った。以前のようには笑わなかった。 来乗車の足音が増える。 若名は通路に残った空箱を指した。 この空箱を裏の保管室へお願い。 春は台車を押さず、白い移動表を差し出した。 若名は受け取り、対象と行き先を読み上げながら書き始めた。 展示台は動かさない。この空箱だけ。 書いたら一緒に確認して。 春はうなずかず、若名が書き終えるまで台車の取手から手を離していた。 もっと見る #日常ミステリー #心理サスペンス ショートストーリーの朗読ソフトウェアテストTACT 「そふてた」と呼んでください06:541.戻すボタンコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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