TOPエンタメ映画・本ショートストーリーの朗読未使用の昨日06:10 10月3日 2再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次未使用の箱、指紋が示す葛藤「働かせた未使用」査定額の理由同ページで検証する不具合の謎古い端末で開く「保存」の光明機能の価値と新しい「昨日」AI文字起こし(β版) # 未使用の昨日 未使用の機能 聞きどころ 箱の中の新端末には、充電回数ゼロと表示されています。 高く売りたい常連客と顔なじみの店主が向き合います。 2台を並べた店先で、買い物の話は思わぬ方向へ転がります。 5分物語 浜田は新しい端末に付いた指紋を息を止めて拭いていた。 昨日は何もしなかった。 そう思い返す度、画面から自分の指紋が出てきた。 傷を付けたくなくて、店までの道でも時刻は古い方で確かめていた。 新しい1台には、もう仕事をさせるのが怖かった。 箱に戻した端末を、顔なじみの中古店へ持ち込む。 店主の森に設定画面を突き出した。 充電回数ゼロ、まだ未使用みたいなもんだろう? 何をしたんです? 設定をしてアプリを入れて文章を開いて、保存できるか確かめただけ。 随分働かせた未使用ですね。 浜田は箱の蓋を撫でた。 古い端末で長い文章を保存できず、コピーもできない。 それで買い替えたのに、新しい方でもダメだった。 高いのに直らなかったんだ。 それで手放すんですね。 いや、使わずに置けば、いつか高くなるかもしれない。 では、お持ち帰りですか? 浜田は箱を引き寄せかけ、手を止めた。 持って帰っても文章は保存できない。 先にいくらか聞こう。 今日の値段だけな。売るとはまだ決めていない。 わかってます。いつもそこからです。 浜田は咳払いをした。 森が書いた査定額は、昨日払った金額より低かった。 ゼロなのに。 うちは実際に使った品を未使用品扱いしては、では売りません。 その数字だけは、昨日の操作はなくなりませんから。 浜田は古い端末も出した。 目の前で不具合を見せれば、買い替えた理由はわかってもらえるはずだった。 時代とも同じページを開いてください。 浜田が開くと、森は二つの画面を指差した。 使っている閲覧アプリが違いますね。 用途で分けている。 詳しい人はそうするんだ。 今日は同じにしましょう。 森は手を出さなかった。 浜田が一つ押すたび、どちらで何をしたかを確かめる。 詳しいつもりで持ち込んだ二台を、浜田は初めて同じ順序で操作した。 同じアプリでは二台とも保存に失敗した。 別のアプリに変え、もう一度試す。 今度は二台とも同じファイルを保存できた。 古い方でできた。 今の手順ではですね。 浜田は新しい端末を見た。 保存するために必要だったはずの一台が、箱の上で光っていた。 じゃあ全部直ったんだな。 続けて文章をコピーしようとしたが、うまくいかなかった。 森は紙に二行書いた。 保存はこのアプリで成功。 コピーは未解決。 同じ故障だったんじゃないのか。 同じかどうかもまだ分かりません。 今日できた。 今日できたのはここまでです。 浜田は紙を持ち上げた。 買う前にはこの二行すらなかった。 この紙もらえるか? ええ、そっちは無料です。 森は査定表を置いた。 箱に戻して持ち帰れば、いつか高く売れるかもしれない。 少なくとも損をしたと決めずに済む。 しまっておけば、昨日の買い物もまだ途中でって顔できるな。 森は答えず、浜田の手が蓋から離れるのを待った。 中古で売るよ、中古で売るよ、その金額で。 必要なデータを確かめて消し、新しい端末を渡した。 次は買う前に持ってきてきてください。 それじゃあんたの店に売るものが無くなるよ。 森が笑った。浜田も少し遅れて笑った。 帰る前に古い端末で迷彩のファイルを開けた。 それじゃあんたの店に売るものが無くなるよ。 森が笑った。浜田も少し遅れて笑った。 帰る前に古い端末で迷彩のファイルを開けた。 教わった手順で保存する。 今日はできた。 その日、自分のために保存した最初の書類には、 自慢のできない金額がはっきりと残っていた。 もっと見る #風刺 #日常コメディー ショートストーリーの朗読ソフトウェアテストTACT 「そふてた」と呼んでください06:101.未使用の昨日コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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