TOPエンタメ映画・本ショートストーリーの朗読小皿を置く場所06:18 10月15日 1再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次旅立つ娘と父の最後の夕食食卓に戻る白い小皿の記憶娘の真意に父が気づく瞬間「予定通り」に込めた父の覚悟小皿が残した父の記憶と余韻AI文字起こし(β版) # 小皿を置く場所 小皿を置く場所 聞きどころ 600グラムのハンバーグが最後の食卓を埋めます。 旅立つ娘を前に父親は厨房を手放す返事を先延ばしにします。 棚に残った白い小皿が二人の夕食へ戻ってきます。 5分物語 白い小皿を置く場所だけがありませんでした。 食堂の主人、けいすけは600グラムの肉をフライパンへ落としました。 時計は午後6時13分。 入口には娘の名をと黄色い荷札のついたカバンがありました。 それ一人分? 二人で食べれば大したことない。 明日の朝、なおは遠くの町へ料理を習いに行きます。 この食堂を継ぐためではないと先に言われていました。 けいすけは好きにすればいいと答え、その日から閉店の片付けを送らせていました。 厨房を引き取る業者さん、返事を待ってるよ。 夕飯が先だ。 棚には白い小皿が一枚、亡くなった妻が人参を乗せていた皿です。 けいすけは大きな肉にヘラを差し込みました。 返した瞬間、一割ほどがちぎれました。 なおが立ちかけます。 いい、座ってなさい。 破片を寄せ、水を入れて蓋をしました。 娘とこの厨房に並ぶ姿を何度も想像していました。 頼んだことはありません。 頼まなければ断れることもありませんでした。 なおの席の下には子供の頃の踏み台がありました。 カバンが当たって椅子を引けません。 娘は踏み台を両手で持ち上げ、壁際へそろえました。 奥の埃まで行く手つきをけいすけは見ていました。 乱暴に扱われたものは何もありませんでした。 でも片付けが済むことに礼を言えませんでした。 携帯が震えました。 明日の車を回してよいか、7時までに返事が欲しいという知らせでした。 けいすけは画面を伏せました。 焼けた肉にソースをかければ、崩れたところは分かりません。 大皿を二人のまんなきかに置き、小皿は棚へ戻しました。 なおはおいしいと言いました。 でも何口かで箸が止まりました。 昔はもっと食べただろう。 昔はお母さんと三人で食べていたから。 けいすけも口に運びました。 はじめと同じ味なのに、飲み込むまでが長くなりました。 向こうの料理の方がいいんだろうな。 比べてないよ。 娘は立ち上がり、冷蔵庫を開けました。 人参を切り、小さな鍋に入れます。 やがて甘い匂いが肉の匂いの隣へ来ました。 白い小皿が食卓へ戻りました。 お母さんと同じ味じゃないと思う。 引いておけばよかった。 けいすけは一気に食べました。 少し固くて甘い。 その後、また肉に箸が伸びました。 私、お父さんのハンバーグが嫌で出ていくんじゃないよ。 分かってる。 言ってから分かっていなかったことに気が付きました。 隣に違うものを受けるようになりたいの。 七時まであと五分でした。 けいすけは業者への返事を開きました。 もう一日だけと打ちました。 と打ちました。 業者に送る形をした薄めの言葉でした。 一文字ずつ消し予定通りお願いします。 と打ち直しました。 私のために閉めなくても。 お前のためじゃない。 もう閉めると決めた店だ。 送信しました。 朝九時という返事がきました。 けいすけは肉を半分に切り別々の皿へ移しました。 間に人参の小皿を置きました。 残してもいいぞ。 二人とも少し残しました。 食後、なおが小皿を洗い、布巾に包みました。 これ持っていってもいい? 割るなよ。 浴帳薄めを見送ると約束の車がきました。 冷蔵庫が運び出され、給湯器も外されました。 棚に小皿一枚分の薄い和が残っていました。 けいすけはそこを拭こうとして布巾を置きました。 冷たい蛇口に触れた指先に、 昨日の人参の甘さだけがまだ薄く残っていました。 もっと見る #料理ドラマ #家族ドラマ ショートストーリーの朗読ソフトウェアテストTACT 「そふてた」と呼んでください06:181.小皿を置く場所コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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