2024年11月
#0854 P)占い師の残した言葉と米大統領選
15:18
前野さんの文章はこちら↓
人類は不幸を目指しているのか!?
陰謀論を煽り、移民はペットを食べるといい、環境問題はないといい、汚い言葉で他人を罵るうそつきが大国の大統領になるとは、信じられない。そう感じる人も少なくないのではないだろうか。大国の国民の過半数はこの男にだまされたのか。そういう面もあるだろうが、ポピュリズムが進化し、うそつきを大統領に選ばざるを得ないところまでアメリカは行ってしまったということだろう。
この信じられなさ、やるせなさは、グローバルサウスが先進諸国ではなくロシアや中国に共感する信じられなさと相似形をしている。グローバルサウスは資本主義を信じない。なぜなら、資本主義は先進諸国だけが得をするシステムだと考えるからだ。青い州の人たちだけが得をするシステムに対して赤い州の住民たちがノーといったのと同じ構造だ。トランプ支持者はアメリカのグローバルサウスである。
つまり、元凶は、資本主義による格差拡大である。これを止めなければ、人類は崩壊するのではないか。
資本主義は、各人の自由な選択の結果、全体がうまくいくだろうという主義である。いいかえれば、みんなが自分勝手にやっていれば全体としてうまくいくだろうという主義。各人に自主的な倫理観を求めるのではなく、法律が倫理観の規範になる法治国家。法律さえ守れば自分勝手でいいよ主義。このやり方で、確かに資本主義諸国は発展した。しかし、格差が生まれた。富める者と、持たざる者。大金持ちと、貧困。個人レベルでも、国家レベルでも。富を持つものは発言力を強める。金で選挙を動かしたり、政治や経済を動かして、さらに自分たちに有利な世界を作れるからだ。このたびのアメリカでも、金の力で接戦州の浮動票を強引に動かすことを両陣営とも行なったであろうし、AIを駆使してフェイクニュースを流すなどの様々な手法が使われたであろう。貧しい者の怒りは増大する。アメリカでは、SNSなどによる情報の分断が、判断をカオス化した。何が正しいか、何が間違っているかが分かりにくくなり、やや左寄りとはいえ正確な報道をする傾向のあったマスコミュニケーションを信じず、フェイクニュースを信じる人が過半数に達した。皮肉なことに、貧困層は、貧困層を救おうと正論を叫ぶリベラルな者ではなく、大金持ちたちのフェイクの方を信じてしまったのだ。
左手はleft hand side、右手はright hand side。左の語源は取り残された側、右の語源は正しい側。しかし、取り残された側は、正しいことを言う者ではなく、フェイクとポピュリズムの党を支持するに至った。もはや、格差の拡大により、健全なイデオロギー論争は影を潜め、自分の信じる側を感情的に支持し、自分の信じない側を憎悪するという分断がより鮮明になった。支持政党で分断され、SNSにより見る情報も分断され、国民はブロック化されている。誰も大きな物語を信じなくなり、みんなが自分の信じる情報だけを取得し、自分の利益になると思う者を支持し、そうでない者に対して怒りを向ける社会。理性による判断が影を潜め、感情的な判断が主流な世界。民主主義思想の退廃、人類の知性発露の低下、民主主義の崩壊への一歩である。
これはアメリカだけの問題ではない。イギリスのブレグジットも同じ構造をしている。イギリス全体としてはEUに加盟することの方が合理的なのに、イギリスの労働者は、EUに加盟し続けることで自分たちの職が奪われることよりもEUの脱退を望んだ。赤い州のアメリカ人が移民受け入れを拒むのと相似形である。ドイツも移民反対派が増えているというし、他のEU諸国でも移民問題が極右政党支持者の増大につながるなど、同様な現象が起きている。つまり、格差拡大の結果生じた多くの貧困層の怒りが、イデオロギー論争からポピュリズムへ、政治の倫理観低下への動きを加速する。
もちろん、国家間もブロック化する。自国中心主義。トランプはこの動きを加速すると考えられる。目には目を、自国中心主義には自国中心主義を。各国家は、ますます自分の国のことばかりを考える方向に向かう。個人と国家も相似形である。
グローバルサウスは、先進諸国による搾取に嫌気がさしている。資本主義が正しいといいながら、自分たちだけが豊かになっているではないか。そんな勝手な国家群よりも、中国やロシアの方がましだ。仲間だ。世界では資本主義的な国家は減り続け、専制政治的な国家が増え続ける。
つまり、各国の国家内を見ても、国家間を見ても、産業革命以降の西側諸国にとっては主流で自明だと思われた資本主義体制が大きく揺らいでいる。崩壊しかけていると言ってもいい。このあとに何が来るのか。
最悪シナリオは、世界恐慌や、戦争などの痛みを伴う現体制の崩壊であろう。国内外がブロック化する現代社会は第二次世界大戦前と似ていると言われる。最善のシナリオは、ポスト資本主義へのソフトランディングであろう。ポスト資本主義で重要なのは、格差の縮小と倫理的な世界づくりである。実際には、最悪シナリオと最善シナリオの間のどこかになるのであろう。複雑系である世界の未来は誰も予測できないが、カオスの後には新しい世界が現れる。カンブリア爆発の後に最も世界に適応した種の繁栄があったように。
未来は予測できないものの、あるべき方向性が、格差の縮小と倫理観の醸成であることは間違いない。現代社会の問題はその逆、格差の拡大とそれに基づく倫理観のすさまじい低下(つまり政治家と人類の自分勝手主義ないしはブロック化)であるから、これを是正するしかない。というか、是正するか、崩壊するか、である。もちろん、崩壊の後には再構築があるので、最悪シナリオになろうが、最高シナリオになろうが、そこに向かうのは間違いない。歴史もそれを証明している。これまで、格差が拡大すると、革命や維新や戦争がその態勢を終焉させ、よりよい世界への変化が導かれた。
これからどうなるのか。アメリカは中国の台湾侵攻を容認するのか。他の地域での戦争はどうなるのか。世界は第三次世界大戦に向かうのか。第二次世界大戦前の世界大恐慌のように、世界大恐慌が来るのか。円は大暴落するのか。いや、ドルが暴落するのか。環境破壊はさらに劇的に進むのか。AIはさらに格差を拡大するのか。どの国、どの地域、どの個人にどんな科学技術イノベーションが起きるのか。
どうなるかはわからない。しかし、世界は諸法無我である。複雑系である。すべての人の行動が、世界の未来を決める。私たちが行うべきことは明確である。みんなが自分勝手にブロック化するのを阻止し、みんながみんなのことを考える世界づくり。経済的格差と幸せの格差を縮小し、環境問題も解決し、戦争をやめる社会づくり。資本主義から、ウェルビーイング資本主義へ。つまり、自分のお金中心主義から、みんなの幸せ中心主義へ。私は、資本主義の修正によってこれは可能だと考える。もっと倫理的な資本主義へ。自分勝手主義から、みんなを大事にする主義へ。この考え方を広めることしか、人類に未来はない。崩壊か、繁栄か。人類の未来が、なるべく最善シナリオに近いものでありますように。人類はおろかではありませんように。すべての生きとし生けるものが幸せでありますように。May all beings be well and happy. ローカ・サマスタ・スキノ・バヴァントゥ。
Lokah Samastah Sukhino Bhavantu
ロカ サマスタ スキノ バヴァントゥ
あらゆる場所のあらゆる存在(生きとし生けるものすべて)が幸福で自由でありますように。
lokah:あらゆる場所・世界・宇宙
samastah:同じ場所を共有するもの・すべて・全体
sukhino:真の自由・平安
bhav:神聖な雰囲気
antu:でありますように
人類は不幸を目指しているのか!?
陰謀論を煽り、移民はペットを食べるといい、環境問題はないといい、汚い言葉で他人を罵るうそつきが大国の大統領になるとは、信じられない。そう感じる人も少なくないのではないだろうか。大国の国民の過半数はこの男にだまされたのか。そういう面もあるだろうが、ポピュリズムが進化し、うそつきを大統領に選ばざるを得ないところまでアメリカは行ってしまったということだろう。
この信じられなさ、やるせなさは、グローバルサウスが先進諸国ではなくロシアや中国に共感する信じられなさと相似形をしている。グローバルサウスは資本主義を信じない。なぜなら、資本主義は先進諸国だけが得をするシステムだと考えるからだ。青い州の人たちだけが得をするシステムに対して赤い州の住民たちがノーといったのと同じ構造だ。トランプ支持者はアメリカのグローバルサウスである。
つまり、元凶は、資本主義による格差拡大である。これを止めなければ、人類は崩壊するのではないか。
資本主義は、各人の自由な選択の結果、全体がうまくいくだろうという主義である。いいかえれば、みんなが自分勝手にやっていれば全体としてうまくいくだろうという主義。各人に自主的な倫理観を求めるのではなく、法律が倫理観の規範になる法治国家。法律さえ守れば自分勝手でいいよ主義。このやり方で、確かに資本主義諸国は発展した。しかし、格差が生まれた。富める者と、持たざる者。大金持ちと、貧困。個人レベルでも、国家レベルでも。富を持つものは発言力を強める。金で選挙を動かしたり、政治や経済を動かして、さらに自分たちに有利な世界を作れるからだ。このたびのアメリカでも、金の力で接戦州の浮動票を強引に動かすことを両陣営とも行なったであろうし、AIを駆使してフェイクニュースを流すなどの様々な手法が使われたであろう。貧しい者の怒りは増大する。アメリカでは、SNSなどによる情報の分断が、判断をカオス化した。何が正しいか、何が間違っているかが分かりにくくなり、やや左寄りとはいえ正確な報道をする傾向のあったマスコミュニケーションを信じず、フェイクニュースを信じる人が過半数に達した。皮肉なことに、貧困層は、貧困層を救おうと正論を叫ぶリベラルな者ではなく、大金持ちたちのフェイクの方を信じてしまったのだ。
左手はleft hand side、右手はright hand side。左の語源は取り残された側、右の語源は正しい側。しかし、取り残された側は、正しいことを言う者ではなく、フェイクとポピュリズムの党を支持するに至った。もはや、格差の拡大により、健全なイデオロギー論争は影を潜め、自分の信じる側を感情的に支持し、自分の信じない側を憎悪するという分断がより鮮明になった。支持政党で分断され、SNSにより見る情報も分断され、国民はブロック化されている。誰も大きな物語を信じなくなり、みんなが自分の信じる情報だけを取得し、自分の利益になると思う者を支持し、そうでない者に対して怒りを向ける社会。理性による判断が影を潜め、感情的な判断が主流な世界。民主主義思想の退廃、人類の知性発露の低下、民主主義の崩壊への一歩である。
これはアメリカだけの問題ではない。イギリスのブレグジットも同じ構造をしている。イギリス全体としてはEUに加盟することの方が合理的なのに、イギリスの労働者は、EUに加盟し続けることで自分たちの職が奪われることよりもEUの脱退を望んだ。赤い州のアメリカ人が移民受け入れを拒むのと相似形である。ドイツも移民反対派が増えているというし、他のEU諸国でも移民問題が極右政党支持者の増大につながるなど、同様な現象が起きている。つまり、格差拡大の結果生じた多くの貧困層の怒りが、イデオロギー論争からポピュリズムへ、政治の倫理観低下への動きを加速する。
もちろん、国家間もブロック化する。自国中心主義。トランプはこの動きを加速すると考えられる。目には目を、自国中心主義には自国中心主義を。各国家は、ますます自分の国のことばかりを考える方向に向かう。個人と国家も相似形である。
グローバルサウスは、先進諸国による搾取に嫌気がさしている。資本主義が正しいといいながら、自分たちだけが豊かになっているではないか。そんな勝手な国家群よりも、中国やロシアの方がましだ。仲間だ。世界では資本主義的な国家は減り続け、専制政治的な国家が増え続ける。
つまり、各国の国家内を見ても、国家間を見ても、産業革命以降の西側諸国にとっては主流で自明だと思われた資本主義体制が大きく揺らいでいる。崩壊しかけていると言ってもいい。このあとに何が来るのか。
最悪シナリオは、世界恐慌や、戦争などの痛みを伴う現体制の崩壊であろう。国内外がブロック化する現代社会は第二次世界大戦前と似ていると言われる。最善のシナリオは、ポスト資本主義へのソフトランディングであろう。ポスト資本主義で重要なのは、格差の縮小と倫理的な世界づくりである。実際には、最悪シナリオと最善シナリオの間のどこかになるのであろう。複雑系である世界の未来は誰も予測できないが、カオスの後には新しい世界が現れる。カンブリア爆発の後に最も世界に適応した種の繁栄があったように。
未来は予測できないものの、あるべき方向性が、格差の縮小と倫理観の醸成であることは間違いない。現代社会の問題はその逆、格差の拡大とそれに基づく倫理観のすさまじい低下(つまり政治家と人類の自分勝手主義ないしはブロック化)であるから、これを是正するしかない。というか、是正するか、崩壊するか、である。もちろん、崩壊の後には再構築があるので、最悪シナリオになろうが、最高シナリオになろうが、そこに向かうのは間違いない。歴史もそれを証明している。これまで、格差が拡大すると、革命や維新や戦争がその態勢を終焉させ、よりよい世界への変化が導かれた。
これからどうなるのか。アメリカは中国の台湾侵攻を容認するのか。他の地域での戦争はどうなるのか。世界は第三次世界大戦に向かうのか。第二次世界大戦前の世界大恐慌のように、世界大恐慌が来るのか。円は大暴落するのか。いや、ドルが暴落するのか。環境破壊はさらに劇的に進むのか。AIはさらに格差を拡大するのか。どの国、どの地域、どの個人にどんな科学技術イノベーションが起きるのか。
どうなるかはわからない。しかし、世界は諸法無我である。複雑系である。すべての人の行動が、世界の未来を決める。私たちが行うべきことは明確である。みんなが自分勝手にブロック化するのを阻止し、みんながみんなのことを考える世界づくり。経済的格差と幸せの格差を縮小し、環境問題も解決し、戦争をやめる社会づくり。資本主義から、ウェルビーイング資本主義へ。つまり、自分のお金中心主義から、みんなの幸せ中心主義へ。私は、資本主義の修正によってこれは可能だと考える。もっと倫理的な資本主義へ。自分勝手主義から、みんなを大事にする主義へ。この考え方を広めることしか、人類に未来はない。崩壊か、繁栄か。人類の未来が、なるべく最善シナリオに近いものでありますように。人類はおろかではありませんように。すべての生きとし生けるものが幸せでありますように。May all beings be well and happy. ローカ・サマスタ・スキノ・バヴァントゥ。
Lokah Samastah Sukhino Bhavantu
ロカ サマスタ スキノ バヴァントゥ
あらゆる場所のあらゆる存在(生きとし生けるものすべて)が幸福で自由でありますように。
lokah:あらゆる場所・世界・宇宙
samastah:同じ場所を共有するもの・すべて・全体
sukhino:真の自由・平安
bhav:神聖な雰囲気
antu:でありますように
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