TOPエンタメ映画・本鳥井弘文の旅と読書とコミュニティ【実験】AIに、鳥井の声でオーディオブック教材をつくらせてみた。1:01:31 昨日 240再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次生成AIの根幹:次を予測する仕組みなぜAIの回答は毎回異なるのかAIの賢さの正体と「嘘」の背景仕事でAIを使いこなす知恵と落とし穴凡庸な答えを避けるAIとの対話術AI文字起こし(β版) # はじめに こんにちは。鳥居 博文です。 働くをテーマにした台場型オンラインコミュニティ 和製サロンを運営しています。 さて、本日のお題は 実験、AIに鳥居の声でオーディオブック教材を作らせてみた というテーマでお話ししてみたいと思います。 ただ、今日もいつもとは異なるイレギュラー配信になります。 このチャプターで少しだけその背景をお話しして 次のチャプターで実際に僕が作ったオーディオブック教材を配信しています。 今回のオーディオブック、その第一巻のテーマは 生成AIは一体何をしているのかになります。 そして、この教材を読み上げているのは 僕自身ではなくて、僕の声を元に作った AIのクローン音声になります。 まずはその前提について このチャプターで僕の生の声でお話をしておきたいなと思うんですよね。 ちなみにこの教材自体は合計で50分程度あります。 倍速で聞けば多分25分程度 約30分ぐらいで聞くことができると思います。 僕は普段ブログやこのボイシーの中で AIについての話をよく書いたり話したりしています。 ただ、その話をきちんと受け取ってもらうためには 聞いてくださっている側の方々にも AIの基礎的な知識や技術的な仕組みについて ある程度の理解が必要だなというふうに感じていました。 これというのは最近和製サロン内で始めた かよい編集者寺子屋企画の中でも 改めて強く感じていることです。 僕の方では何となく伝わっているつもりで話していても そもそものその言葉が何を指しているのかが分からなければ その先の話にはついていけないわけですよね。 かといって毎回全ての前提から説明をし始めてしまうと 今度はその日にメインで話したかったことまで たどり着かなかったりもするわけです。 だったらその土台となる部分を別の形において 用意をして提供していけたらいいなと思ったんですよね。 そこで考えたのが耳だけで聞ける小さなオーディオブック教材の配信でした。 忙しくて本を開いたりとか動画をじっくり見たりするような時間が取れなくても 舵や移動をしながら少しずつ聞いてもらえるようなものを目指していきます。 一般的なAI入門というよりも あくまで僕のブログやボイスをより深く理解するための 複読本のような形をイメージしています。 でもこれを聞くだけで今世間で語られているAIというものは そもそも一体何なのかとか そこからどんな未来を考えることができるのかみたいなことも 分かるような内容にしていきたいなと思うんですよね。 僕が普段どんな文脈において AIについて話をしているのかということが 一番よく理解できるようにしたいと思うんです。 その話とAIの基本的な仕組みが つながるような教材にできたらいいなと思っています。 そのためにまず7年分のブログの膨大なアーカイブから 2025年以降に書いた記事のうち AIについての言葉が出てくる351本を AIに最後まで読んでもらいました。 そこから第1巻の原稿を作ってもらい さらに僕の声のクローン音声で読み上げてもらったという流れです。 そして先日その初稿のバージョンを 和製サロン内で公開をしてみました。 その時点では僕自身もまだ原稿に一切手を入れていない段階でした。 AIが作ったものをそのまま音声にしたような状態です。 まずはこれを聞いてみてもらって 内容が伝わるかどうか、そして そのAI音声のクローン音声みたいなものは聞きやすいかどうかも含めて 皆さんに感想をお願いしました。 実際に聞いてくださったメンバーの皆さんから 各方面のフィードバックをいただいて 今回はそれを元にした改善したバージョンを配信することになります。 そもそもこういう教材というのは原稿ができて 音声になったらそれで完成したようにも見えるんですよね。 でも耳だけで聞いた時に ちゃんと話についていけるかどうかとか 知っている人にも初めて触れる人にとっても 一体どんなふうに届くのか そこっていうのはやっぱり 実際に生身の人間の方々に聞いてみてもらって 初めて分かることがあるんだなというふうに思っています。 だからこそ最初の段階から サロンの皆さんと一緒に育てていけること自体が とてもありがたかったですし こういう形がこれからの音声コンテンツの作り方 やらないようにもなっていくんだろうなというふうに思っています。 今日はそのフィードバックを受けて 改めて作り直した改善版をこのボイシーで 皆さんに聞いてみてもらいたいなというふうに思っています。 普段の僕の話を聞いていて AIについての言葉が出てくると ちょっとよく分からなくなってしまうことがあったりとか あるいは使ってはいるけれど そもそも何が起きているのかは あんまり分かっていなかったりした場合において そんな方々にも気軽に聞いてもらえるような AIに関する教材になっていたら嬉しいです。 そしてどんどんと聞き流してもらえたら嬉しいなというふうに思うんですよね。 もちろんまだこれで完全に完成したというつもりもありません。 途中で分からなくなったところや 逆にそういうことだったのかというふうに 腑に落ちるところ そして声や話す速さについての 気になったことなどあれば ぜひこのボイシーのコメント欄でも 教えてもらえるとありがたいなというふうに思っています。 このオーディオブック教材というプロジェクトの続きがあるとしたら 一体どんなテーマを聞いてみたいのかも ご意見なんかをお待ちしております。 こうやって実際に複読本みたいな形で 僕の声で語ることができるようになってくると きっとこれからできることというのは 一気に増えていくというふうに思うんですよね。 そんな可能性みたいなものを ここにいる皆さんとも一緒に探っていけることができたら 本当に嬉しいです。 さて、それでは次のチャプターから 僕のAIクローン音声が朗読をした 第1巻生成AIは一体何をしているのかを お届けしたいというふうに思います。 家事や移動のお供として そして気軽に流し聞きをしながら 聞き流してもらえたら嬉しいです。 それではぜひ聞いてください。どうぞ。 # オーディオブック教材の本編 AIの基礎を耳で身につけるための教材 その第1巻です 今回は生成AIは何をしているのかというお話をします この教材は僕がブログやVoicyで話しているAIの話をもう少し気楽に受け取って もらうための複読本です 僕はAIについての話をよく書きます ただその多くは生成AIがどういう仕組みで動いているのかを なんとなく知っている前提で書いています その前提の方を耳だけで分かるように一つずつ話していく それがこのシリーズの役目です AIに詳しくなくても大丈夫です 数式は出てきません 画面を見なくても分かるように話します 家事をしながらでも移動しながらでも聞いてもらえたら嬉しいです なぜ文字ではなく耳で聞く教材なのか 2026年3月11日の記事 AI時代こんなにも文字を読んでいるのになぜ何も読んでいない感じがするのか でオーディオブックについて書いたことがあります オーディオブックは紙の本や目読の代わりというより AI時代の読書の入り口としてかなり大きな意味をこれから改めて用いるのではないかと 記事ではながら劇の面白さを上げました 半分聞き流しているようでも気づけば何かを受け取ってしまっていると このシリーズもそういう入り方を目指しています 一度で全部わからなくても構いません 何度か聞いているうちにふと引っかかる言葉が一つあれば十分です 耳で学ぶことについては僕自身にも経験があります 2023年11月1日の記事 聴覚優位の人間にも学びやすい優しい世界にに書いたことです 大学3年生ぐらいからオーディオブックを使い始めて自分が聴覚優位だったことに気づいた 文字で読むよりも耳で聞く方が圧倒的に学びやすかったんです それまで視覚優位とか聴覚優位とか全く意識したことはありませんでした そこからは一気にオーディオブックのヘビーユーザーになってその記事を書いた時点で もう15年近く使い続けていました 第1巻で話すのは一番底にある話です 生成AIは一体何をしているのか 入り口見したいのは2025年3月3日の記事 生成AIが変える雑魚の意味 共同体の役割とは受け取る態度を受け継ぐことです この記事はAIの技術でフルカラーになった映像の正規を見ながら雑魚について考えた話です その途中にこんな一文がさらりと置かれています 生成AIは基本的には次に来る文字や映像が何かを予測して作られている 記事の主題は雑魚なのでこの一文はそれ以上説明されていません でもブログでAIの話をしている記事の多くはこの一文が腑に落ちているとぐっと読みやすくなります この間はこの一文を45分ほどかけてゆっくり解いていく間です もう一本あげておきたい記事があります 2026年8月28日の記事 AIは反復しない 人間は何度でも同じ話を繰り返すです この記事ではAIはとにかくバリエーションを出すのがうまいと書きました 同じテーマで文章を書かせても別の角度からもっと柔らかく もっと尖らせてと頼めばいくらでも違う文章が出てくる それなのにそのバリエーションはどこか典型通りでもある 記事ではそこにAIには迷いや執着のような偏りがないことを見ました この間ではそれとは別に同じ現象に仕組みの側からも光を当ててみます 2023年3月17日の記事 全ては縁起であり空である 自意識という道具が生まれる過程について考えてみるにこんなことを書いていました 僕らはAIの圧倒的な進化のスピード その生成過程を横から生で垣間見せてもらっている こんな貴重な体験はなかなかないと思う だからこそ返してくる言葉やその内容の意味に一喜一憂して感動するだけではなく 言語を返すというのはこういう構造になっていたのだと感動してみたい と この間で話すのはその構造のAIの側の話です なぜ今こんな底の話から始めるのか 生成AIはもう特別な道具ではなくなりつつあります 検索の画面にもスマートフォンにも仕事のソフトにも気づけば入っている 便利に使えているなら仕組みなんて知らなくてもいいという考え方もあると思います 実際多くの人はそうやって使っています ただ仕組みの一番底を一度だけ押さえておくと AIから返ってきた答えの受け取り方が変わります どこまで信じていいのか なぜ毎回少しずつ違うのか なぜ時々堂々と間違えるのか そういう戸惑いの多くがこの間の話から説明できます AIのニュースは毎週のように新しいものが出てきます 新しい製品、新しいモデル、新しい言葉 追いかけようとするとそれだけで疲れてしまう ついていけていないという焦りを感じている人も多いと思います でもこの間の話を押さえておくと新しい名前が次々に出てきても少し落ち着いて受け取れるようになります 表に見える製品は毎月のように変わりますが 中身の一番底にある考え方は2026年の時点でも大きくは変わっていません 新しいニュースの多くはその底の上に何かを足した話です このシリーズの並べ方についても少しだけ話しておきます 最初の3冊は土台の間です この第1巻で生成AIが何をしているのかを話し 第2巻でそれをどうやって身につけたのかを話します 第3巻ではAIが身体を持たないということの意味を考えます その後はAIに何を渡すのか AIから何が返ってくるのか AIが仕事や社会の中でどう使われているのかという順に進んでいきます ただどの間から聞いてもわかるように作っています 前の間の話が必要なところではその要点を短く言い直します 気になる間から聞いてもらって構いません この第1巻は他のすべての間の一番下にある間です なのでもし1冊だけ聞くならこの間をお勧めします この後仕組みの話を4つに分けていきます AIが言葉を一つずつ選んでいること その選び方の揺らぎ 会話の仕組み そしてなぜ賢く見えるのか それぞれの話の中でよく聞く誤解にも触れます その後仕事の場面での現れ方を話して最後に抑えるべきことを3つに絞ってお渡しします 途中でわからなくなっても最後の3つだけ持ち帰ってもらえれば十分です 本題に入る前に生成AIという言葉の生成のところを少しだけ確かめておきます AIという言葉自体は生成AIが話題になるずっと前から使われていました 迷惑メールを自動でより分ける仕組みや写真に写った顔を見つける仕組み おすすめの商品を並べる仕組み こうしたものも広い意味ではAIと呼ばれてきました これらの多くはすでにあるものを見分けたり並べ替えたり点数をつけたりする仕組みです このメールは迷惑メールかそうでないか この写真のどこに顔があるか それに対して生成AIは新しい文章や画像そのものを作り出します まだどこにもない文章をその場で書いてくれる 生成という言葉はそこを指しています ただこの2つは全く別物というわけでもありません 後で話すように生成AIも中でやっていることはある意味では次に来るものを当てる という見分けや予測の一種です その予測を一つずつつなげていくと新しい文章が出来上がる この間で話したいのはその仕組みです では一番大事なことから話します ChatGPTやクロードやジェミニのように文章で答えてくれるAIの中心には 大規模言語モデルと呼ばれるものが入っています 英語の頭文字をとってLLMと呼ばれることもあります この大規模言語モデルがやっていることは一言で言えます 渡された文章の続きとして次に来そうな言葉を一つ選ぶ 一つ選んだらその言葉を文章の最後にくっつけてまた次の言葉を一つ選ぶ それを答えが終わるところまでひたすら繰り返しています 例えば今日はとてもという文章を渡されたら次に来そうなのは暑いかもしれないし 疲れたかもしれない そこから一つを選んで今日はとても暑いにする その次はのでかもしれないし句点で文が終わるかもしれない AIに質問すると答えが画面に少しずつ流れるように出てくることがあります あれは見た目の演出だけではありません 実際に前から順に一つずつ作っているので作ったそばから表示するとああいう出方になるんです 2026年の時点の主なモデルは答える前にしばらく考えることが多いので 流れ出す前に少し待たされることもあります 考えるAIの話は第10巻でします ではAIはどこで答えを終わりにするのでしょうか これも同じ仕組みで決まっています AIが選べる候補の中には普通の言葉のほかにここで終わりという印も入っているんです 続きを選んでいくうちにその終わりの印が選ばれたところで答えが終わる 答えを終わらせることさえ次の一つを選ぶことの一つなんです もちろん製品の側で長さの上限を決めて途中で止めることもあります 身近なものに例えるならスマートフォンの予測変換が近いと思います おはと打つとおはようやおはようございますが候補に出てくる あれも次に来そうな言葉を当てる仕組みです 大規模言語モデルはあの予測変換を桁違いに大きく桁違いに賢くしたもの 入り口としてはそう考えてもらって構いません ただし違いも大きいです 予測変換が手がかりにするのは多くの場合直前に打った言葉やその人がよく使う言葉です 大規模言語モデルは渡された文章を全体として見た上で次の一部を選んでいます それまでの会話も張り付けた資料も全部ひっくるめてその続きを考えている もう一つ大事なのはその選び方を人間が一つずつ決めたわけではないということです 膨大な量の文章を読ませて次の言葉を当てる練習をさせる 当たり具合を見て少し直しまた当てさせる それを気の遠くなるほど繰り返してモデル自身に選び方を身につけさせています そして実際の製品ではその後に質問に答えたり指示に従ったりするための追加の練習も させています この練習の中身は第2巻で詳しく話します ちなみに大規模というのは2つのものが大きいという意味です 一つは練習に使った文章の量です 本や記事や web のページなど一人の人間が一生かけても読み切れない量の文章が使われています もう一つはモデルの中にある調整のつまみの数です 次の言葉を当てる練習のたびに当たり具合に応じてこのつまみが少しずつ回されて 当たりやすい方向に直されていく そのつまみの数が数十億数千億あるいはそれ以上という単位になっています 専門的にはパラメータと呼ばれます チャット gpt やクロードやジェミニのようなよく知られたモデルの多くは2026年の時点で 正確な数を公表していません このつまみの一つ一つが何を意味しているのかは作った人たちにもほとんどわかっていません わかっているのは全体として次の言葉をうまく当てられるようになったということです この点は後でもう一度出てきます ここまで言葉と言ってきましたが正確に言うと ai が一つずつ選んでいるのは トークンと呼ばれる切れ端です トークンは単語とも文字とも少し違います よく出てくる言葉は一塊で一つのトークンになりあまり出てこない言葉はいくつかの 切れ端に分けられます 英語の場合はだいたい1トークンが4文字くらい 単語で言えば4分の3語くらいという目安が ai を作っている会社のいくつかから示されています ただこれも会社やモデルによって違いますし 同じ会社でも新しいモデルで数え方が変わることがあります 日本語の場合は1トークンが何文字くらいに当たるかはモデルによってかなり違います 一文字が一つのトークンになることもあればよく使う言葉がまとめて一つになることもある なのでここでは数字は言い切らないでおきます ai が文字ではなくトークンで文章を見ているということを知っているとちょっと不思議な 現象の説明がつきます ai は難しい文章をすらすら書くのにこの分は何文字ですかと聞くと時々間違える ことがあります 英語の単語の中にある文字がいくつ入っているかを聞いても間違えることがある 理由の一つとしてよくこう説明されます ai の目には一文字ずつではなく切れ端の塊として文章が見えている 塊の中に何文字入っているかは外から見るほど簡単にはわからないと ただ研究ではそれだけでは説明しきれないという結果も出ています 2026年の時点では考えてから答えるモデルや数えるための道具を使えるモデルも増えて こうした間違いは前より起きにくくなったと言われます それでも ai が文字を数えるのは人間が思うほど得意ではない そう覚えておくと ai に時数を指定して文章を頼んだとき 少しずれて帰ってきても腹が立たなくなると思います トークンという言葉を覚えておくと一つ良いことがあります ai を仕事で使う時の料金や ai が一度に読める文章の量は大抵このトークンの数で数えられているんです ai が一度に読める量の話は第5巻でします ここでよく聞く誤解を一つ取り上げておきます ai の答えを読んでどこかに用意してあった答えをそのまま出してきたのかな と思ったことはありませんか 検索エンジンに慣れているとそう考えるのは自然だと思います どこかに大きな答えの棚があってそこから合いそうなものを取り出してきているという イメージです でもこの章で話してきた通り基本的には ai は毎回その場で一語ずつ答えを組み立てています どこかに完成した答えが置いてあるわけではありません だから誰も書いたことのない組み合わせの文章も作れる 例えば江戸時代の被客が今のスマートフォンを見たらどういうか 短い日記にしてと頼んだとします こんな日記は多分世界のどこにも保存されていません それでも ai はそれらしい日記を書いてくれます 江戸時代の言葉遣いの傾向日記という文章の傾向 スマートフォンについての文章の傾向 練習で身につけたいろいろな傾向を組み合わせながらその場で続きを選んでいるから そういうことができるわけです ただし一つだけ注意があります 練習に使った文章の一部をほぼそのまま出してしまうことも稀にあるんです 何度も繰り返し出てくる有名な文章や特徴的な文章ほどそうなりやすいと言われています これは作り手にとっても使い手にとっても気をつけるべきところです 誰かが書いた文章がそのまま出てきてしまうかもしれない この話は第2巻と第20巻でもう一度触れます 同じことを2回聞いたら違う答えが返ってきてどっちが正しいのか戸惑った そんな経験がある人もいると思います この章はその理由の話です 理由はAIの言葉の選び方にあります 次の言葉を選ぶとき AIの中では候補になる言葉の一つ一つにどれくらいありそうかという度合いがついています 今日はとてもの続きなら暑いはかなりありそう 疲れたもありそう 憎はほとんどなさそう そういう具合です 天気予報の降水確率を思い浮かべてみてください 明日雨が降るかどうかは誰にも確実にはわかりません でも70%と言われれば傘を持っていこうかなと考える AIは次に来る言葉について いわば降水確率のようなものを候補の一つ一つに出しているわけです ここからがこの間で一番大事なところです AIはいつも一番ありそうな言葉を選ぶわけではありません 多くの場合少しだけ揺らぎを持たせて選んでいます 面の大きさが揃っていないいわば重みのついたサイコロを想像してください 暑いの面が一番大きく疲れたの面はそれより少し小さく 憎の面はほとんど見えないくらい小さい そういうサイコロを一語ごとに振っている だから同じ頼み方をしても毎回同じ答えが返ってくるとは限りません 最初の一歩が少し違えばその先の続きも少しずつ違う方向に進んでいきます この揺らぎの大きさを決めるつまみが仕組みの上ではあります 専門的には温度と呼ばれます 温度を低くするとありそうな言葉ばかりを選ぶようになって答えが安定する 高くすると意外な言葉も選ばれやすくなって答えにばらつきが出る ただ僕らが普段使っているチャットの画面ではこのつまみは表に出ていません 製品の側が決めています しかもこの教材を作っている2026年の秋の時点では各社の最新のモデルの多くで AI を組み込んだサービスを作る開発者でさえ温度を自由には変えられなくなってきています 作り手の側でちょうどいい揺らぎ方をあらかじめ決めてしまう流れになっているんです なので温度は自分で回すつまみというより仕組みを理解するための言葉として覚えておいてください ではなぜわざわざ揺らぎを持たせるのでしょうか 一番ありそうな言葉を毎回選んだ方が正確で安定しそうな気がします ところがそうでもないんです 一番ありそうな言葉だけを選び続けると文章がかえって不自然になることが知られています 同じ言い回しを何度も繰り返したりありきたりな文がだらだら続いたりする 少し前のモデルではそれがはっきり起きていましたし 2026年のモデルでも説明書きでこの選び方を避けるよう注意しているものがあります 人間の書く文章もいつも一番ありそうな言葉ばかりでできているわけではないことが研究で分かっています 揺らぎを持たせるのはAIの文章をそういう人間の文章に近づけるための工夫でもあるわけです ただ揺らぎが大きすぎても今度は文章が崩れてしまいます そこで実際の製品ではありそうにない候補はあらかじめ外した上でサイコロを振っています 答えが毎回変わる理由はこの揺らぎだけではありません 製品がそれまでの会話をどう覚えているかやその場で調べた結果によっても変わります どちらも次の章で話します ここでは一番底にある理由の一つがこの揺らぎだとだけ覚えておいてください この章の始めの2回聞いたら違う答えが返ってきたという話に戻ると 同じ質問をして違う答えが返ってきても AIが壊れているわけではありません むしろそれが普通の動き方です 以前は温度を一番低くして答えを揃えようとする使い方もありました さっき話したように今は温度を変えられないモデルも増えていますが 温度を一番低くしても答えが毎回完全に一致するとは限らないと説明している会社もあります 計算の細かい事情などでわずかな違いが出ることがあるからです 会社によって説明が違うところでもあります ここは言い切らないでおきます 答えが揃うこともあるし揃わないこともある 少なくとも同じ答えが返ってくることを前提にしない方がいいというのが今のところ言えることです 逆に言うと答えが変わることはうまく使えば手がかりにもなります 同じ質問を何度かしてみて毎回ほぼ同じ答えが返ってくるなら それは ai にとってかなりはっきりしたありそうな続きだということです 毎回答えがバラバラなら ai にとってもはっきりしないところなのかもしれません もちろん毎回同じ答えだから正しいとまでは言えません それでも答えの揺れ方を見るのは ai の答えをどこまで頼るかを考えるときの一つの目安になります ここで導入で挙げた2026年8月28日の記事に少し戻ってみます 記事に出てきたバリエーションは別の角度からもっと柔らかくと頼み方を変えて出してもらったものでした これはサイコロの揺らぎとは少し別の話です 頼み方を変えるというのは ai に渡す文章そのものを変えることです 続きを書く機会にとって渡される文章が変われば続きが変わるのは自然なことです どう渡すかで何が変わるのかは第5巻の話になります 一方で選び方の仕組みにはもう一つの性質があります さっき話したように実際の製品ではありそうにない候補を外してありそうな言葉の方へ少し寄せて 選んでいます それに第2巻で話す追加の練習でも答え方は揃っていきやすいことが研究でわかっています だから全体としてはありがちな方向に寄っていきやすい あの記事では ai のバリエーションに迷いや執着のような偏りがないことを見ました 仕組みの側から見るとありがちな方へ寄りやすいという性質も典型通りに感じられる ことと関係しているのかもしれません ai の文章がなぜ ai っぽく感じられるのかは第7巻でもう一度考えます ここまで ai は文章の続きを書いていると話してきました でも ai とは会話をしているのであって続きを書かせている感じはしない そう思った人もいると思います ここはお芝居の台本を思い浮かべてもらうとわかりやすいです 台本には登場人物の名前とその人のセリフが順番に並んでいますよね チャットで ai に話しかけると ai の側にはちょうどそんな台本のような1枚の文章が渡されています 例えば ai に旅先で読むのに良い本を教えてと聞いて何冊かあげてもらった 続けてもう少し短いのはあると聞いたとします この時 ai に渡される台本はこうなっています 1行目は利用者のセリフ旅先で読むのに良い本を教えて 2行目は ai のセリフ ここに1回目に ai が挙げた何冊かの本が並んでいます 3行目はまた利用者のセリフもう少し短いのはある そして4行目には ai という名前だけが書いてあってセリフは空欄になっている ai がしているのはその空欄に入るセリフを書くことです 台本の続きを書いていると言ってもいい もう少し短いのはあるとだけ言われても何の話かわかりませんよね ai が話についてこられるのは1行目から3行目までの台本が毎回 最初の行から一緒に渡されているからです このことから一つ大事なことがわかります モデルそのものは渡された文章しか見ていないということです 会話の外で話している相手のことを覚えているわけではありません 会話が長くなるほど毎回渡される台本も長くなっていきます その分 ai が一度に読める量の上限に近づいていく 上限を超えそうになると製品によっては古いやり取りを省いたり 要約して短くしたりして渡します 長い会話の途中で最初の方に話したことを ai が忘れてしまったように見えるのはそのせいで あることもあります そういう時は新しい会話を始めて大事なことだけを最初に伝え直すとうまくいくことが 多いです それでも最近の ai は前に話したことを覚えてくれているように感じることがあります それは多くの場合製品の側が過去の会話や利用者についてのメモを保存しておいて 次の会話の時に一緒に渡しているからです この仕組みは第6巻で詳しく話します ここでよく聞く誤解を一つ ai は話せば話すほど賢くなっていくのか さっきのメモの仕組みのおかげで前に教えたことを次からはわかってくれているように 感じることがあります だから話せば話すほど ai が学んで成長していくように思える でもさっき話した通りモデルそのものは渡された台本しか見ていません 会話をしたからといってその場でモデルの中のつまみが回されるわけではないんです ただし製品によっては利用者との会話を次のモデルを作る時の練習に使うことがあります その場合でもすぐに今の ai が賢くなるわけではなく なんか3月も先の新しいモデルに反映されるかもしれないという話です 2026年の時点では会話を練習に使って良いかどうかを多くの製品で利用者が設定で 選べるようになっています ただ始めから使って良いになっていることもありますし 回答に良い悪いの評価を送るとその会話が使われることもあります 気になる人は一度設定を見ておくと安心です 仕事向けの契約では初めから使わないことが多いです 台本にはもう少し書き足されているものがあります まず台本の冒頭には利用者には見えない 塗書のような指示が入っていることがあります どんな口調で答えるか何に気をつけるかといった指示です これもモデルに渡される文章の一部です この話は第4巻と第8巻で触れます 書き足されるものは他にもあります それがわかるともう一つの誤解も解けます AIに最近の出来事を聞いたら知らないと言われた 別の日には出典付きですらすら答えてくれた そんな経験はありませんか AIはいつもインターネットで調べて答えているのか それとも調べたりはせず覚えていることを答えているだけなのか 実はどちらも半分ずつ当たっていて半分ずつ外れています モデルだけでは調べ物はできません 練習の時に読んだ膨大な文章から身につけた傾向をもとに続きを作っています なので練習が終わった後に起きた出来事はモデルそのものは知りません 練習に使う文章にはいつまでの文章を使ったかという区切りがあります その区切りより後のことはモデルの中には入っていない 身近な例で言うとモデルそのものは今日が何月何日なのかも知りません チャットの製品で日付を聞くと答えてくれるのは多くの場合 製品の側が今日の日付をこっそり文章に添えて渡しているからです さっき話した台本の冒頭のと書きのようなものです ただ2026年の時点では主なチャットの製品の多くに web を検索する道具が組み込まれています 調べた方がいいかどうかは質問を読んだモデルが判断します 調べると決めたら検索そのものは製品が実行して見つかったページの中身を利用者の質問の 後に書き足してもう一度モデルに渡す モデルはそれを読んだ上で続きを書く そういう分担になっています だから同じ製品でも質問によって調べたり調べなかったりします 最新の出来事なら調べるしよく知られたことなら調べずに答えるという具合です 見分ける手がかりは製品が答えに出典を示しているかどうかです 検索した先のページが出典として画面に示されていればその答えは調べた上で書かれています 何も示されていなければモデルが身につけた傾向だけで書いているかもしれません ただし文章の中にそれらしい url や本の名前が書いてあるだけなら話は別です それ自体がありそうな続きとして作られたものかもしれないからです ここで一つ気をつけたいのは調べたからといって答えが必ず正しくなるわけではない ということです ai は検索で見つけたページを読んだ上でその続きを書きます でも見つけたページそのものが間違っていることもあるし古いこともある ページに書いてあることを ai が読み違えることもあります 調べることで間違いはグッと減りますでもなくなるわけではない 出典がついていたら大事なところだけでもその出典を自分で開いてみる それが一番確かです 調べてから答える仕組みについては第11巻で詳しく話します ここで一旦振り返っておきます 最後にお渡しする3つのうちここまでで2つが出てきました 一つは ai は渡された文章の続きを一語ずつ選んで書いているということ 会話も台本の続きを書いているのでした もう一つはその選び方には揺らぎがあるということです 次の章は少しだけ込み入った話になります 途中でわからなくなっても大丈夫です 大事なことは最後の結びでまとめ直します ここまで話してきてこんな疑問が湧いた人もいると思います 次の言葉を当てているだけなのにどうしてあんなに賢い答えが返ってくるのか これにはよく使われる説明の仕方があります 次の言葉をうまく当て続けるには文法を知っている必要があります それだけではありません 世の中の事実も話の筋の運び方も相手の質問が何を求めているのかもある程度つかんでい なければ当て続けることはできない 推理小説の最後の場面で犯人はの次に来る名前を当てようとすると物語全体を わかっていなければならない そういうことです 膨大な文章で次の言葉を当てる練習を積み重ねた結果 モデルの中には知識や話の運び方のパターンのようなものがある程度出来上がって いる そう考えられています もう少し身近な例で考えてみます 日本で一番高い山はと渡されたら次に来る言葉として富士山はとてもありそうです 練習に使った文章の中でこの並びは数え切れないほど出てきたはずだからです この時 ai はどこかの百科事典を開いて調べているわけではありません 日本で一番高い山はの後に富士山が来るのがとてもありそうだと感じている 結果として正しい知識を答えたように見えるわけです ではもっと珍しいことを聞いたらどうなるでしょうか 例えばある小さな街のある都市の出来事について 練習に使った文章の中にその話はほとんど出てこなかったかもしれません そういう時 ai の中では次に来る言葉の候補のありそうな度合いがはっきりしなくなることがあります どれも同じくらいありそうに見えるということも起きる それでも ai はその中から一つを選んで続きを書いてしまうことがあります もちろん分かりませんと答えることもあります 知識があるように見えることと時々堂々と間違えること この2つは実は同じ仕組みの表と裏なんです ai は嘘をつくと言われることがあります ai は時々全く存在しない本の題名や間違った数字を堂々と答えることがあります そういう場面に出くわすと騙されたと感じるのも無理はありません でも ai の側に騙そうという意図があるわけではありません ありそうな続きを選んでいるその結果なんです モデルの中に事実かどうかを確かめる専用の仕組みがあるわけではありません ありそうな続きがたまたま事実と違っていてもそれがそのまま出てきてしまう 製品としては検索や出典で補う工夫が増えていますがなくなったわけではありません しかもずれた時も ai の文章の調子は変わりません 正しいことを言う時と同じ落ち着いた整った言い方で間違える 人間なら自信がない時は口誤もったり声が小さくなったりしますよね ai の文章にはそういう合図が出にくいんです だから騙されたように感じてしまう それからもう一つ ai を育てる時の採点の仕方にも原因があるという研究があります テストで空欄にするより何か書いた方が点になるならわからなくても書いてしまいますよね ai の性能を比べるテストの多くもわかりませんと答えるより 当て推量でも答えた方が点になる作りになっていて ai はそのテストで良い点を取るように鍛えられてきた だからわからない時にも答えてしまいやすいという指摘です モデルの中を調べた研究では名前に聞き覚えはあるのに中身は知らないという時に 答えを控える働きがうまく働かず最もらしい答えを作ってしまう例も報告されています この最もらしい間違いについては第9巻で丸ごと一冊使って話します 話を ai の賢さの方に戻します 2025年4月9日の記事 ai により実樹が消えるとき本物の道だけが残るは ai が一般的な人間以上の文章を書けるようになった今という一文から始まります ai の文章がここまで上手になったという記事の出発点は次の言葉を当てる練習の積み重ね の結果として説明できます では ai は本当に理解しているのか ブログではこう言い切ったこともあります 2026年6月8日の記事 現実の振りをした文学が x を支配している 当事者性という最強の仮面で x での語られ方について書いた時のことです ai は本当にこちらを理解しているわけでもない それでも理解しているように見えるし考えているようにも見えると ただ研究者の間ではここは意見が分かれています なのでこの教材としてはどちらかに決めないでおきます 次の言葉を当てるのがうまいことと言葉の意味を理解していることは同じなのか 違うのか ai は意味を分かっておらず言葉の並び方の傾向をなぞっているだけだという研究者も います 一方でモデルの中を調べてみると世界の仕組みを表すような何かができているようだと 報告する研究もあります 最初の方大規模という言葉の話をした時につまみの一つ一つが何を意味しているのかは作った 人たちにもほとんど分かっていないと言いました だからこそモデルの中で何が起きているのかを調べる研究が今盛んに進められています その中には一語ずつ選んでいるはずのモデルが少し先の言葉を見越しているように見える という報告もあります 例えばアンソロピックが2025年に自社のモデルを調べた研究では 陰を踏む詩を書かせると行の終わりに来る言葉を先に思い浮かべてからそこに向かって 行を組み立てているような働きが見つかったというものです 一語ずつ選んでいるというのは外から見た出力の仕方としては正しい でもその一部を選ぶときに中で何を考えているのかはまだ分かり始めたところです 当てるのが上手すぎて理解しているように見える 今のところはそこまでが言えることだと思います ここまでの話を聞いて逆の感想を持った人もいるかもしれません なんだ ただの予測変換の親戚か それなら大したことはできないだろう と 確かに仕組みの一番底は次の言葉の予測です そこは間違っていません でも驚くべきなのはむしろそこなんです ただの予測を膨大な文章と膨大なつまみで突き詰めていったら文章を要約したり翻訳したり プログラムを書いたり相談に乗ったりできるところまで来てしまった 仕組みが単純だと知ると侮りたくなる 逆にできることの多さを見ると何でもわかっている存在のように思えてくる どちらも少しずれています 単純な仕組みでここまでのことができてしまう 僕自身2026年7月22日の記事 巨神兵のような ai に焼き払えと命令してしまわないためにの最後に毎日最先端の ai にべったりと張り付いてこれまでできなかったことに日々驚愕し興奮している側の人間だと書きました ここまでは文章の話をしてきました 仕組みの話の締めくくりに画像や動画を作る ai についても少しだけ触れておきます 2025年3月3日の記事の一文は次に来る文字や映像と言っていました 画像を作る ai の作り方は一つではありません 今広く使われている方法の一つに拡散モデルと呼ばれるものがあります ざっくり言うと砂嵐のようなノイズだけの画面から始めて少しずつノイズを取り除いていくと だんだん絵が浮かび上がってくるという作り方です どのノイズを取り除けばいいかをモデルが予測しながら進めていきます 一方で文章と同じように画像を細かい切れ端に分けて前から順に作っていく方法もあります 2つを組み合わせた方法も出てきています 逆に文章をノイズから少しずつ仕上げる方式も実験の段階では出てきています なので文章は一つずつ画像はノイズからと綺麗に2つに分けて覚えるのはあまりお勧めし ません この分け方はすぐに古くなりそうだからです それでもどの方法も何かを予測しながら作っているという大掴みの理解は当てはまります 次に来る文字や映像が何かを予測して作られているという記事の言い方は 入り口としては十分に役に立ちます 画像や音声の ai については第18巻で詳しく話します ここからはこの間の話が仕事や日常の中でどんなふうに顔を出すのかを話します 例えば ai にメールの下書きや企画書の叩き台を頼んだとします 同じ頼み方をしても毎回少しずつ違う案が出てきます ここまで聞いてきた人ならその理由はもうわかると思います 一語ごとに重みのついたサイコロを振っているからです だから ai の答えは正解ではなく候補として受け取るとぐっと扱いやすくなります 一つ目の案がしっくりこなければもう一度作ってもらえばいい 何度か作ってもらっていいところを組み合わせてもいい 1回目の答えに変にこだわる必要はありません 次に頼み方の話です ai は渡された文章の続きを書く機会です だから最初に何を渡すかで行き先がかなり決まります 企画書を書いてとだけ頼むのと誰に向けた企画なのか何を決めてもらいたいのか どんな雰囲気がいいのかまで伝えて頼むのとでは帰ってくるものがまるで違う これは ai に気を使えという話ではありません 続きを書く機会にとって渡された文章が手がかりのすべてだという話です 手がかりが少なければ ai は一番ありがちな企画書の続きを書くしかありません 一つすぐに使える工夫があります 自分が前に書いたメールや文章を見本として一緒に渡すことです 続きを書く機会にとって見本は強い手がかりになります こういう調子でと言葉で説明するより実際の文章を一つ見せた方がずっと伝わりやすい 人間に仕事を頼むときに前の資料を見せるのと同じです 何をどう渡せばいいのかは第5巻でじっくり話します 要約を頼むときにもこの間の話は役に立ちます 長い資料や会議の記録を ai に渡して要点をまとめてもらう これは ai がとても得意なことの一つです ただ ai の要約もありそうな続きを選んで書かれています 元の資料に書いてあったことをありがちな言い方に丸めてしまうことがある 元の資料には書いていないけれどその種の資料にはよく書いてあることをついたして しまうこともある なので大事な資料の要約は少なくとも一度は元の資料と照らし合わせてみるのがおすすめです 特に誰が何を決めたのかいつまでに何をするのかというところです 翻訳を頼むときも ai は元の文章を受け取ってその意味に一番ありそうな別の言葉の並び を書いています だから ai の翻訳はとても自然に読めます 一方で元の文章にあった少しの引っかかりやその人らしい言い回しは自然な訳文の中で 鳴らされてしまうことがある 普通の連絡や資料ならそれで困ることはほとんどありません でも言い回しそのものが大事な文章 例えばお詫びの文章や契約に関わる文章では訳されたものを一度 元の文章と並べて確かめておくと安心です 時数を指定して頼むときにもトークンの話が顔を出します 400字で書いてと頼んでもぴったり400字で返ってくるとは限りません ai は文字を一つずつ見ているわけではないこともあって 時数を正確に数えるのは思っているほど得意ではありません それに書きながら一字ずつ数えているわけでもないからです 時数がとても大事な時は帰ってきた文章の時数を自分で数え直すか別の道具で確かめる そう決めておくと余計なやりとりが減ります 同じ問いを何度か投げてみる 角度を変えて聞き直してみる そういう使い方にも意味があります 2026年3月11日の記事にはこんな日常が書かれています 何か気になることがあるとまずはチャット gpt に聞く もう少し角度を変えたくなるとクロードにも聞く そしてついでにジェミニにも投げてみると 帰ってくる文章はどれもそれぞれの特徴が出ていてかなり良くできている とも書いています 仕組みの側から見ると ai によって答えが違うのは自然なことです モデルが違えば練習に使った文章も練習のさせ方も 製品が足している見えない指示も違う 同じ問いでもありそうだと感じる続きが少しずつ違ってくるんです なのでいくつかの ai に聞いてみるというのは別々の人に意見を聞くのと少し似ています 似たような答えが返ってくればそれは多くの ai にとってありそうな答えだということ 答えが分かれたらそこは立ち止まって考えた方がいいところかもしれません ただし多くの ai が同じことを言ったからといってそれが正しいとは限りません ありがちな間違いをみんなで同じように答えてしまうこともあるからです 自分の会社や自分の仕事に固有のことを ai に聞くときにもこの間の話が関わってきます 例えば社内の決まり事や取引先とのこれまでの経緯 先週の会議で決まったこと こうしたことは ai の練習に使われた文章の中にはまず入っていません モデルそのものは知りようがないんです それでも ai は聞かれればそれらしい答えを書いてしまうことがあります どこの会社にもありそうな決まり事やよくありそうな経緯を続きとして選んでしまう なので自分の仕事に固有のことを ai に考えてもらうときはその材料を自分で渡す必要があります 資料を貼り付ける経緯を書いて渡す 渡されたものなら ai はそれを読んだ上で続きをかけます 2026年の時点では社内の資料を ai が読めるようにつなぐ仕組みも増えていますが それも材料を渡す仕組みの一つです 仕事で使うときに特に気をつけたいのが数字や固有名詞です ai はありそうな続きを選んでいます 文章の流れや言い回しはありそうな続きを選べば大抵有脈いく でも人の名前や日付や金額や本の題名は少し違う ありそうな名前と本当の名前は必ずしも同じではありません もっともらしい数字と正しい数字も同じとは限らない なので ai に書いてもらった文章を仕事で使うときは文章の流れよりも数字と固有名詞 を先に確かめる それだけで大きな失敗はかなり防げます アイディアを出してもらうときにも確率の話が関わってきます ai に新しい企画のアイディアを出してと頼むと最初に出てくるのは大抵どこかで聞いた ことがあるような案です 揺らぎの章で話したようにありがちな方へ寄りやすい仕組みなのでこれは自然なことです なのでありがちな案を一通り出してもらったらそこで終わりにしない方がいい 今出た案とは違う方向で この業界では普通やらないことをと頼み方を変えてもう一度出してもらう あるいは自分の会社や自分自身にしかない事情を具体的に渡してみる ありがちな案はそれはそれで役に立ちます みんなが思いつくことを先に知っておけばその外側を考えやすくなるからです 自分の書いた文章を ai に直してもらうときも同じです ai にもっと読みやすくしてと頼むと文章は確かに整います ただその分ありがちな言い方に寄っていくことがあります 自分らしい言い回しや少し歪だけれど大事にしていた表現がいつの間にか滑らかな 典型に置き換わっていることがある 直してもらった文章はどこが変わったのかを一度は見比べてみるのがおすすめです 残したいところは自分で元に戻せばいい それからもう一つ ai の文章を読んでいて整っているのにどこか典型通りで見ていると少し疲れる と感じることがあるかもしれません 2026年8月28日の記事でもそのことに触れました その理由は揺らぎの章で話したありがちな方へ寄りやすい性質とつながっていそうですがそれ だけではなさそうです 続きは第7巻で考えます 仕事の場面で言えば ai の文章は叩き台としてはとても優秀です でも自分の言葉で言い直したいところ 自分にしか書けないところはやはり残ります そこを見つけるために ai の案を一度読んでみるという使い方もあると思います 2024年10月7日の先日 youtube で岡田俊夫さんのかぐや姫の物語の解説動画を見ました という記事にこんなことを書いたことがあります ものづくりでエンタメ性を追求するのか本物性を追求するのか この点を生成 ai に相談してみると本当にわかりやすく 判で押したようにバランスが大事と答えてくる 両極端の視点を与えてどちらがいいですかと聞いてもどちらも重要で真ん中を求める ことが大事だと繰り返す でもそれが一番凡庸なものづくりになると僕は書きました どこにでも転がっている作品になり下がると 最後にこの間で押さえておいてほしいことを3つに絞ってお渡しします 1つ目 生成 ai は渡された文章の続きとして次に来そうな言葉を一つずつ選んで文章を組み立てています スマートフォンの予測変換を桁違いに大きく賢くしたもの 入り口としてはそう考えてもらえれば十分です 会話も台本の続きを書くことの一つです それまでのやりとりを台本としてまとめて受け取ってその続きを書いている だから最初に何を渡すかで行き先が大きく変わります 2つ目 その選び方には揺らぎがあります ai は次に来る言葉の候補の一つ一つに香水確率のような度合いをつけて重みのついた サイコロを振るように選んでいます だから同じ頼み方をしても答えが同じとは限りません それは壊れているからではなく仕組みの一部です ai の答えは正解ではなく候補として受け取るとちょうどいい 3つ目 次の言葉を当てるのがあまりに上手なので ai は理解しているように見えます うまく当て続けるには知識も話の運び方もある程度つかんでいなければならない そのおかげで ai はとても賢く見えます そして同じ仕組みのせいでよく知られていないことについては整った調子のまま間違える ことがある どこまでが本当の理解なのかはまだ誰にも言い切れません この3つだけ持って帰ってもらえればこの間の役目は十分に果たせたと思います この間では教材としては決めなかったところもいくつかありました 一番大きいのは ai が本当に理解しているのかどうかというところです ai の文章が典型通りに感じられる理由についても確率の仕組みだけで 説明できるとは言いませんでした どちらも数年後に聞き直したとき答えが変わっているかもしれないところです 2025年3月3日の記事の 生成 ai は基本的には次に来る文字や映像が何かを予測して作られているという一文 この間を聞き終えた今この一文が少し違って聞こえていたら嬉しいです ブログで ai の話を読むときにその話の底にはだいたいこの仕組みがあります わからなくなったらこの間に戻ってきてください 次に聞くと良い巻をいくつか上げておきます ai がどうやって次の言葉を当てられるようになったのか その練習の中身が気になった人は第2巻を聞いてください 膨大な文章で練習した後にどんな追加の練習をさせているのか それが ai の答え方の癖にどうつながっているのか この間の話のすぐ続きです ai の最もらしい間違いが気になった人には第9巻がおすすめです 富士山の例のその先の話です 普段文章を書く人 ai の文章がなぜ ai っぽいのかが気になった人は第7巻を聞いてみてください 2026年8月28日の記事が書いていた典型通りという感じにもう一度向き合います それから仕事で ai に何かを頼むことが多い人には第5巻もおすすめです 最初に何を渡すかで行き先が変わるという話を具体的な頼み方にまで落としていきます この間の入り口にした2025年3月3日の記事はこんなことを書いて結んでいます 本当の意味で何かを受け継ぐというのは受け取る共同体のその受け取り方自体を受け継いで いくことなんだと思う そこに気づくまでにかなりの時間がかかってしまった でも生成 ai が出てきてくれたことによってやっと気がつかせてもらったような気がする そして僕はこれからも受け取る側の主体性を皆さんと共に育み 共に耕していくような文化を大切にするコミュニティや共同体を作っていきたい と さて今回のお話は以上となります 今回のお話が何かしらの考えるきっかけとなっていたら幸いです それでは今回はこの辺でまた次回 もっと見る鳥井弘文の旅と読書とコミュニティプレミアム放送配信中!05:381.はじめに55:532.オーディオブック教材の本編コメントプレミアムリスナーになるとコメント欄に参加することができます プレミアムリスナーに参加する
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結末を知っている物語に、何度でも戻りたくなる理由とは? 10分・10月26日・ 229再生AI目次ハリーポッター読書会で問う再読の魅力子供時代との出会いが物語に与える意味同じ話から異なる洞察が生まれる仕組み物語が教えてくれる自分自身の変化変わる自分と変わらぬ感動が共存する体験