TOPハウツー・学習歴史【にちにち気づきだより】第640話 【七夜に名付けをする】名前をもらう重さ08:53 9月21日 62再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「お七夜」名前を授かる真意本名を秘した平安貴族の知恵名前が紡ぐ人と人とのつながり無形の技に名前を与える意義「名付け」は存在を認めることAI文字起こし(β版) # 今日はどんな日 日々木月だより佐藤美奈子です。 今日もお聞きいただきありがとうございます。 このチャンネルでは、毎朝、平安の行事、季節の移ろい、 当時の人の暮らし、そして生息のこと、 その日の暦を一つお話ししています。 千年前の営みが、今の暮らしや仕事にどう繋がっているのか、 毎朝一つお届けしています。 昨日は、悲願の入りの話をしました。 今日は、平安の一生の2回目になります。 9月2日に、宇部屋市内のお話をしました。 お聞きいただけましたでしょうか。 3夜、5夜とお祝いを重ねて、 ずっと夜、宴を催しているという、あのお話です。 今日はその続き、 お七夜に名前がつきます。 # そこにあると認めること はい、産屋市内、3夜、5夜とお祝いを重ねて7夜、この日、その子に名前が付けられた日でもあります。 名付けというのは、父方の方が行うのが通例で、この日に一番盛大な祝宴が開かれていたといいます。 産着が贈られて、和歌が読まれて、お祝いの品が並ぶ、なぜこの7夜が一番大きいのか。 それは、七つの夜を越えたということは、この子はおそらく生きるという判断でもあったからではないでしょうか。 9月2日にお話しした通りです。一夜ごとに越えられたことを祝っていたわけです。7夜まで来てようやく名前を与えるんですね。 さて、ここからがとても面白いところで、この日に付いた名前が生涯そのまま呼ばれるわけではないという時代です。 特に女性は、実の名前を乱りに人に知らせないものとされていました。 私は佐藤美奈子の美奈子ですけれども、美奈子という名前を明かしていないわけですよね。 まあ、なんて呼ばれていたのか。これは父親の官職としての名前だったりとか、あとは住まい、あとは役職、その方の役職、そういうもので呼ばれていました。 例えば、清少納言、あとは紫式部、このどちらも本名ではありません。そして、二人の本名はわかっていないとされています。 光る君へで真広という名前を紫式部役の方の名前として挙げられていましたが、あれはあくまでも脚本を書かれた方の考えた名前であって、本当の名前ではないわけです。 なぜ名前を隠したのか。 これは、名前を知られることというのは、その人に力を及ぼされることに近い、そういう感覚のあった時代の話なんです。 日本文学の最高峰を書いた二人の名前を、私たちは未だに知らないままでいるわけですね。 教える仕事をしていると、名前というものの不思議さを感じることがあります。 皆さんはどうでしょうか、名前。 初めて来られた方は、まだ私の中では今日から始める方、初めて会う方なので、名前をきちんと呼んで差し上げようと思うわけです。 何度か顔を合わせて、お顔を覚えて、そしてお名前を呼ぶようになると、少しずつその方の姿が具体的になっていきますよね。 どこで手が止まりやすいのか、どんな説明ならこの方には伝わりやすいのか、以前できなかったことが今日はできている。 こういうふうに、名前と一緒に、その方の、私と一緒に過ごした時間まで覚えていけるわけです。 そして、名前を呼ばれた側にも、ほんの少し変化があるように感じています。 大勢の中の一人ではなくて、自分を見てもらっているという安心が生まれるのではないかなと思います。 だから、なるべく私は名前で呼ぶようにしています。 技にも同じようなことがありますね。 なんとなくやってきた動きに名前が付くと、その瞬間から意識して確かめられるものになります。 名前を付けるというのは、ただ区別するというわけではなくて、そこにあるものを見つけて忘れないためなのかもしれません。 例えば、英文道でいうと、袖をきちんと整えることを、袖を取ると言います。 そして、例えば、懐を作るとか、その技術の箇所に名前が付いているんですね。 名前というか、呼び名というか。 ですから、私の説明とか、皆様に説明するときに、 じゃあ今日は袖取りの学びから始めましょう、とか、 今日は懐を作ることを重点的にやっていきます、とか、 そうすると、英文道を学んでいる人は、 ああ、あそこが今日は重点的にある場所なのか、というふうに分かっていただける。 名前を付けるというのは、そういう意味もあります。 七つの夜を越えて初めて、名前を与える。 順番が逆ではないということを、なんか私はとても感銘を受けたんですね。 先に名前を付けて、それから育てるものではなくて、 生き延びた、もう七日間も生きてくれたということを確かめてから、名前を渡している。 名前をもらうというのは、そういう重みのあることなわけですよね。 私の稽古場でも名前は大事です。 初めの頃、その方は、新しく入られた方という認識しかありませんけれども、 何回か通ってこられると、私の中できちんと名前で呼べる人になります。 これは自然に起きることで、意図的にやっているわけではありませんが、 思い返すと、名前で呼べるようになった頃から、その方の手つきを覚えているんですね。 指導する側ですから、最初からきちんと把握すべきところですけれども、 その方の名前が私の中ですっと出るようになった頃には、 その方の癖だとか、その方の目標だとか、 そういう情報も全て頭に入っている頃と言えます。 名前と手つきが一緒に入ってくる。 そして、技にも名前がある。 名前のついた手順というのは、本当に楽に覚えられます。 けれども、名前のないものというのは、なかなか覚えられませんよね。 名前をつけるというのは、そこにあると認めることなのだと思います。 今日は9月21日、平安の一生2回目をお話ししました。 生まれて名前をもらったところまで来ましたね。 次は10月に、またこの平安の一生のお話を続けていきます。 さあ、生まれて名前をもらって、次は育っていくお話をします。 そして、明日は新米、新しいお米の話をします。 お米が食べ物であると同時に、通貨でもあった時代の話をいたします。 それではまた。ごきげんよう。 もっと見る #七夜 #お七夜 #式部 #小納言 #官職 #衣と暦 【にちにち気づきだより】さとうみなこ/十二単着付け師01:051.今日はどんな日07:482.そこにあると認めることコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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