TOPビジネスマーケティング マーケティングの極意デジタルばなれで新市場08:50 7月28日 94再生 問題を報告する 再生する シェアする 若者のガラケー回帰、クルマの物理ボタン復活、スマホを封印するバッグ。。。いま起きているのは、デジタルの拒絶ではなく、手触りや対面、本物らしさを取り戻す動きです。企業がこの変化から新市場をつくるための三つの行動を、当事者の声と具体的な事例から考えます。もっと読むAI目次「デジタル離れ」は単なる懐古趣味か?便利さが生む「デジタル疲れ」の実態AI時代に「アナログ」が持つ価値とは企業が発掘すべき「過去の資産」顧客の「失われた体験」にニーズの鍵AI文字起こし(β版) # チャプター1 便利の反対側にも市場がある。 ユゲトロのマーケティングの極意、本日は、デジタル離れで新市場、というテーマでお送りします。 今、世の中はAIに夢中で、ますますデジタル化を極める方向へ向かっていますよね。 ところが、その反対側で、若い人たちを中心に、あえてデジタルから距離を置くという動きが起きている、そんな話なんですね。 例えば、スマホを昔ながらの柄形に変える。 音楽をレコードで聴く。 写真をインスタントカメラで撮る。 紙のノートに書く。 ボードゲームで遊ぶ、とかですね。 これを、若者の買い子趣味と、片付けていいものなのかどうか。 というのも、若い人にとって、昔の携帯電話もレコードも、懐かしいものではなくて、むしろ新しいものなんですよね。 となると、起きているのは、過去への逆戻りということじゃなくて、デジタルによって失われた価値を取り戻す動きなのかもしれないんですよね。 2026年に発表された論文に、レトロイノベーションから利益を得る方法というのがあるんですね。 これは、12の商品カテゴリー、30の事例を調べた研究で、昔の商品や技術を現代向けに再設計する動きをレトロイノベーションと呼んでいます。 この論文によれば、18歳から24歳による柄形端末の購入は、2021年から2024年までに148%増えたと。 ただし、スマホ市場が消えるわけじゃなくて、調査会社によれば携帯電話の9割は依然としてスマホですよね。 だから、大きな市場の交代の予兆とかではなくて、小さいけれど強い新市場が生まれているという話なんですね。 その柄形ガチ勢の声を聞くと理由がわかるんですが、イギリスの新聞ガーディアンで紹介されているのは、フィーチャーフォンを使う29歳の音楽家の、いつでも誰からでも連絡がつく状態が嫌だったという声なんですね。 また別の例では、27歳のITの営業職の人。機能を絞ったライトフォンを試したんですが、連絡がWhatsApp中心なので半年でダメだと断念をして、その代わりスマートフォンには銀行と交通機関などごく必要な一部のアプリだけを残して通知も切ってしまったそうなんですね。 すると、朝は画面をスクロールするということがなくなって、コーヒーを飲んで本を読むようになって、頭が明瞭になったと話しているんですね。つまり人々はデジタルの便利さを捨てたいわけじゃないんですね。デジタルに生活を支配されるのが嫌なわけです。 だから、デジタル離れというのは、完全な離脱ではなくて、必要な機能を活用する選択的なデジタル離れなんですね。ガラケ以外でも、こうした変化は自動車などでも現れています。論文が紹介している2024年の調査では、運転者の89%が、主要な機能にはタッチパネル式より物理ボタンの方が良いと答えているんですね。 画面を見なければ操作できないようなタッチパネルより、指先の感覚だけで扱えるつまみとかスイッチの方が安全でわかりやすいんですね。実際、フォルクスワーゲンは、音量やエアコン、ハザードランプなどの物理ボタンを復活させる方針を示しています。 デザイン責任者のアンドレアス・ミント氏は、「これは電話ではなく車なのです。」という言い方をしているんですね。この場合のアナログ回帰は、見た目のレトロ感ではなく、使いやすさを取り戻す動きでもあるわけですね。 もう一つ興味深いのが、スマホを直ロック付きの袋に入れるヨンダーというサービスですね。学校とかコンサート会場で採用されていて、利用者はスマホを自分で持っている、キープしているけど、その場所では使えないという状態になると。 導入した学校とかは、授業への集中が高まり、生徒同士のトラブルが減ったというふうに報告していますね。アーティストやコメディアンからも、観客がその場の体験に集中するようになったと評価しているそうです。 その一方で、生徒や保護者からは、強制的だとか、緊急時の連絡が不安、もっと安い方法があるんじゃないのという反対意見も出ているようなんですが、このヨンダーが発売しているのは、袋ではなくて、目の前の人や体験に集中できる時間を売っているんじゃないのかなと思うんですね。 論文では、この流れを生む理由を3つに整理しているんですが、1つ目は、デジタル疲れなので、心身の健康を守りたいという心の動きですよね。2つ目は、長く使えて自分で管理できるものへの欲求ということですね。 これは、デジタルで買った音楽とかゲームは、サービスが終了すると使えなくなったりしますよね。皆さんのAmazonのアカウント、これもなくなると、お金を払って購入したKindleの本も読めなくなりますからね。 効率だけでなくて、壊れにくさとか、停電とかバッテリーとか、災害の時、非常時の代替手段も価値になるわけですね。 3つ目は、生成AI時代の本物らしさへの欲求。画像も文章もどんどん合成できる時代ですから、だからこそ実際に人と会う、手で触れる、同じ場所で一緒に体験するということへの希少性が高まっているんですね。 となると、アナログは古いんじゃなくて、デジタルが薄めた実感を補う商品価値になっているのではないかと。 では、企業はどう考えて行動すればよいのかなんですが、第一は、顧客のデジタル疲れを探すことですね。 新機能を増やす前に、通知が多すぎないかとか、操作が複雑すぎないか、画面を見なければできないことが増えてないかというところをチェックしてみると、何を追加するかではなくて、何を減らせば楽になるかという方向ですね。 第二は、過去の資産を棚下ろしすることですね。 ノキアのかつて大ヒットした機種は、4G通信やUSB Type-C充電に対応させて、復活投入されているんですね。 富士フィルムも、銀円写真の技術とか製造設備を残していたからこそ、フィルム需要の再燃に応えることができましたし、デジタルとアナログを組み合わせたチェキの商品群を展開できたわけですね。 廃盤商品とか古い図面とか、職人の技、修理ノウハウ、あるいは紙の資料、過去の効率化の過程で置き去りにしたものが、今では他社にない、真似しにくい資産として価値を持つようになっているのかもしれませんね。 第三は、アナログかデジタルかの二者卓一にはしないということ。予約や決済はデジタル、体験は対面で、記録は紙で、検索や共有はクラウドで、操作は物理ボタン、細かな設定は画面というふうに、古い価値と新しい利便性を合体連携させるわけですね。 となると、中小企業らしい省量生産とか、手作業とか、対面接客は効率の悪さではなくなりますよね。そこに現代的なデザインやネット予約、情報発信を組み合わせれば、手触りとか、安心感、本物らしさという価値に転換することもできると。 まとめですけれども、デジタル離れと言っても、それはデジタルの否定ではなくて、便利さによって失われた手触り、所有感、人との繋がりを取り戻そうとする動きなんですね。企業が考えるべきは、次にどんな機能を足すかだけではなくて、便利にした結果、顧客からどんな体験が失われたか、その問いの中に、次のニーズのヒントが隠れているかもしれませんね。 最後まで聞いていただき、ありがとうございます。ぜひチャンネルのフォロー、いいねをしていただきますと嬉しいです。 もっと見る #マーケティング #ガラケー #弓削徹 #マーケティングの極意 #デジタルばなれ マーケティングの極意弓削徹@実践マーケ08:501.チャプター1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう ももすみぃ7月28日若い子の間では、昭和が人気らしいです。エモいとのこと。確かにデジタル疲れしてますね。。1返信 弓削徹@実践マーケ7月29日昭和の感覚、懐かしいですね。若い子には新鮮!1
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エモいとのこと。確かにデジタル疲れしてますね。。