TOPトーククリエイター編集者ひのなおみの読んで、旅して、恋をして。#557 映画『火垂るの墓』の原作を書いた野坂昭如の「五十歩の距離」、この時期にぜひ読んでもらいたい。21:10 2025年8月13日 267再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次軽井沢の夏の混雑を体感『火垂るの墓』原作に迫る野坂昭如の50歩の距離とは戦争と生き残るということ心に刻む、夏の読書AI文字起こし(β版) # 軽井沢はあいかわらずの混雑ぶり 皆さんこんにちは、編集者日野直美の軽井沢の音、放送を始めます。 この番組は、編集者である私が四季折々の軽井沢の様子や、 編集者の視点を通して日々感じていること、発見したこと、 心を震わされたことを皆さんと共有するVoicyです。 はい、ということで、こんばんはになるんですけれども、 8月13日、水曜日のですね、夕方6時にこちらを配信しております。 皆さんいかがお過ごしでしょうかね。 軽井沢はですね、三連休を明けて少しは、 道とかの混雑が楽になるのかなと思ったら全然でございまして、 やっぱり今週お盆休みを取っている人が多いんでしょうね。 東京にいるお友達なんかにも聞いても、 山手線とか近隣の通勤が必要な沿線なんかはですね、 やっぱり電車が空いているということなので、 全国的に今週がお盆なんだなぁ、なんていうのを感じております。 軽井沢は本当に渋滞がひどくてですね、 どうなんだろう、今ぼんやり思っているのはですね、 本当にこの時期はですね、いろんな地域からの車があふれるんですよね。 本当に日本各地のナンバーがですね、軽井沢に見られるんですけれども、 改めてですね、そういう本当に県外ナンバーが増えてくればくるほどですね、 長野県ってすごいドライバーの交通マナーがいいんですよね。 譲り合いの精神もあるし、横断歩道なんかのところで子どもが立っているとですね、 車が止まってあげるっていう比率もですね、他県と比べても高いそうなんです。 どういう意味でね、すごい私自身も引っ越してこちらに入住してきてからですね、 軽井沢だったりだとか長野県ナンバーのですね、 マナーの良さみたいなのを感動してたんですけれども、 逆にね、こういろんな地域から来るとですね、改めては本当に長野県の人たち、 長野ナンバーの人たちって優しかったんだ、みたいなことをですね、感じますね。 特にね、特定の地域のナンバーとかでね、交通マナーすごい悪いなって思うようなところもあったりしてですね、 なんか最近はこれが純粋に私のバイアスなのか、 それともその地域のナンバー見かけるたびに、やっぱりやっぱりって思ってるから、 そう後で擦り込んでいるものなのか、 純粋にですね、データとしても科学的にそれが認められるものなのかっていうのは知りたいなと思いながらですね、 そんなことをぼんやり考えながら渋滞をですね、やり過ごしてたりはするんですけれどもね、 まあカオスでございます。 今週1週間はね、本当に私自身も入港作業に向けてということで忙しくもあるので、 家の中でね、ゆっくり仕事をしていこうかなと思っております。 # この時期におすすめしたい野坂昭如さんの作品 今日お話ししたいのは、この終戦の時期になると毎年なのかな、最近毎年な気がするんですけれども、 高畑勲監督のアニメのホタルの墓というのが、金曜ロードショーとかで配信、配信というか放送化されますよね。 確か私もうろ覚えなんですけれども、ネットフリックスでもホタルの墓の配信ができるようになった、しているのかな、 ということでですね、世界中の人たちが見れるようになっているのかな、ぜひ見てもらいたいなと思う作品でもありですね、 なかなかでも本当にね、見るたびに号泣してしまうのでですね、何度見てもやっぱり号泣しちゃうのでですね、 お話しするのもなんか言葉が詰まっちゃうような内容だなと思いながら、とはいえやっぱり一年に一度ですね、 私たちの今の平和がどういう人たちの犠牲というのかな、によってあるものなのかであったりだとか、 なんて日本はバカな戦争をしてしまったんだって、それは全体の世界の動きの構造の中で捉えなきゃいけないので、 日本のリーダーだけの意思決定のまずさというふうに言い切れないところもあるかとは思うんですけれども、 とはいえ、本当に戦争というのは何も生み出さないというか、悲しみとか苦しみとか一番犠牲になるのは私生の私たちのような人々なので、 そういう人たちの命がどんどん失われてしまって、いろんな悲劇が起こるななということが感じられるんじゃないかなと思います。 普通に高畑勲監督のホタルの墓を見るというのでも私は十分いいかなと思うんですけれども、 今日は合わせてご紹介したい一本のエッセイがあります。 それが、ホタルの墓というのは元々アニメーションのオリジナルではなくて原作があるんですよね。 その原作が何かというと、野坂昭之さんという作家のホタルの墓というものなんです。 もともと野坂さんの原作自身もホタルの墓というものと、 あとアメリカ秘籍というウネ戦領下の日本を描いた作品、この2つでかつて何億賞を受賞して、 野坂さんも今ちょっと調べてみたら、2015年、もう10年前になくなっているんですよね。 戦後の舞台派というのかな、戦中なんですけれども、戦後の論談の中でですね、 舞台派というか、そういう形でですね、いろんなご活動、小説家であり、 確か戦士化とかもやってたのかな、タレントやってたりとかですね、 いろんな活動された方なので、ご存知の方も多いのかなとはいえ、もう10年前になくなっているので、 野坂さん知らないっていう世代もどんどんどんどん増えてはくるとは思うんですけれどもね、 そういう方でございますと。 その野坂さんの何億賞を受賞したホタルの墓もですね、非常に良いのですけれども、 私がですね、この1つお勧めしたいのが、野坂さんが書いた本当に短い小説にしてですね、 本当に4ページぐらいのエッセイがあるんですよね。 それが50歩の距離というものになります。 ここで何を書いているかというとですね、冒頭ですね、この4行が素晴らしいので読ませていただきますね。 のっぴきならない危機から逃げることは、人間として当然だろうし、臆病であっても差し支えないと思う。 しかし、50歩逃げればいいところを100歩逃げた者は、やはりその逃げすぎた50歩の距離を身にしみて感じるもので、 50歩と100歩は決して同じではないという一文から始まるんですよね。 彼自身は自分の人生を振り返る中で、3回50歩逃げればいいところを100歩逃げてしまったんじゃないかというふうな、 この逃げすぎたという罪悪感とともにですね、ずっと抱えながら生きてきたっていうんですよね。 1つ目がまず空襲で、彼は鎌倉か何かで生まれたはずなんですけれども、 その後養子になって神戸に行くんですよね。神戸で空襲に遭うんですよね。 その時に家族を見つけたと。お父様とお母様、両夫と両母ですよね。 自宅に焼夷弾が落ちてきてですね、焼夷弾って一気に火が広がるので逃げなきゃいけないんですけれども、 とはいえ、家に落ちた時に、お父さんもお母さんもいたそうなんですよね。 逃げるのは当然なんですけれども、あまりにも一度も後を振り返らずに、 父母のことを助けようともせずに、名前を呼ぼうともせずにですね、 やばいと思って彼らが死ぬことを分かっているんだけれども、逃げてしまった。 一目散に逃げちゃったということに対してですね、逃げすぎたような気がするっていうことを言ってるんですよね。 逃げるのは当たり前なんだけれども、本当に焼夷弾というのは落ちた後の火力が凄まじいので、 早く逃げないと周りにいる人も焼け死ぬわけですよね。 だから逃げるのは当然だとは思っているんだけれども、 あまりにも父母を返り見ずにですね、走って逃げる自分に対して逃げすぎたんじゃないかと思っている。 それが一つ目の後悔。 二つ目がまさに火垂れの墓の原型となった現体験なんですけれども、 養父を亡くし、養父母ですよね。だから親を亡くして戦争孤児になったんですけれども、 その時には野坂さんは14歳だったんですよね。 疎開もしておりましたと。 ただですね、一緒に疎開したのが1歳6ヶ月の妹だったんですよね。 その妹、1歳6ヶ月の妹を餓死させてしまったということに対してですね、 彼はすごく自己嫌悪というか、罪悪感を抱くんですよね。 でも最後の方は首も立たなくなってしまった妹。 自分はもう14歳だから、食べ物を例えばどこからか盗むにしても取ってくるにしても自分でできるわけですよね。 ただ1歳6ヶ月の妹っていうのは自分で食べ物を取ることができないから、 やっぱりお兄ちゃんからが取ってあげなきゃいけないんだけれども、 彼は妹に食べさせなきゃいけない部分もですね、 お腹が空いて自分で食べてしまったということを言ってるんですよね。 で、骨と代わりだけになってですね、泣き声すら出せずに最後に亡くなる。 お兄ちゃんとか野坂さんが見ていない間にですね、 たった一人で死んでしまったっていう妹に対してですね、 自分は逃げすぎてしまったんじゃないかと。 妹の分もですね、ご飯を食べてしまった自分というのは良くないんじゃないかというか、 罪悪感に苛まれるわけですよね。 最後は戦争告示になってですね、少年院に入るんですけれども、 いろんな犯罪を犯したんでしょうね。 ただそこからですね、養父房に、養子院に出てたんですけれども、 実の親というのがですね、まだお父さんが生きてたのかな。 そのお父さんがですね、この少年院に入っている野坂さんを見つけてくれて、 そこから出ることができたんですよね。 普通の家庭で暮らすようになったと。 やっぱりこの少年院の中にはですね、同じような戦争告示になって、 区に困ってですね、犯罪を犯してしまったという子たちがですね、 たくさん収容されてたし、その中でもですね、 栄養失調でどんどんどんどん死んでいくと。 自分ももちろんそういう運命なのかなと思っていたんだけれども、 そこで奇跡的に救い出されてしまったと。 そこもつまり同じような少年たちの中で、たった一人助かってしまった自分というものに対してですね、 やっぱり逃げすぎてしまったんじゃないかと。 その不老事というのはたくさんいたんだけれども、 自分だけが救われてしまったことに対してすごく後ろめたさというのをですね、 感じているというふうなことを書いてるんですよね。 後ろめたさを感じていると書いてるというか、 後ろめたさなどというのはおこがましいのかもしれぬというふうに 自分の文章で書いているんですけれども、 とはいえやっぱりこの逃げすぎてしまった50歩というものをですね、 彼は抱えながら、 その罪悪感というのかな、後ろめたい気持ちですよね。 その後ろめたい気持ちというものを原動力にして作品を書くということをですね、 言っているというか、 その原稿のエッセイの中でも書いているんですけれども、 本当にね、この文章を読むとですね、すごく、 戦争で生き残った人たちのこともすごく考えるようになりますよね。 # 戦争で生き残ってしまった後ろめたさ 私はちょうど10年前、戦後70年の時に、日経ビジネスというメディアで記者をしていたのですが、 ギリギリ戦後70年くらいだと、戦争を経験して、90歳から80歳くらいの方々、 100歳までだとちょっとインタビューが難しいのですが、戦争を経験してでも戦場に行かなかったとか、 翌日行く予定だった、みたいな人たちの話を聞くことができたのです。 企業の経営者たちや政治家であったりだとか、そういった方々で元気というよりは名誉会長をやっていらっしゃる、 旧市いくつの方々みたいな感じの人たちにインタビューをさせていただくということがあって、 多分このVoicyでも過去に何度かその話をさせていただいたことがあるかと思うのですが、 やっぱり彼らがどういうふうに戦争を体験したのかということとか、 その後どういうふうに生き残ったからこその、そこをバネにしてどんどん成長していくという人たちの物語ではあるのですが、 インタビューをしていてすごく感じたのが根底にある戸惑いというか、 なんで自分は生き残ってしまったんだろう、生き残ってしまったというのはもちろん生きていきたいと思うんだけれども、 つまり本当に状況が状況だったらたまたま生き残っただけだ、みたいなことをすごく感じている人が多いかなと思いました。 それは野坂さんが書いた後ろめたさというものにももしかしたら近いのかもしれないんだけれども、 そういったものにも近いのかなと思ったんですよね。 だからこそ、生き残ったからこそ、隣でたまたま自分の前にいたからこそ死んでしまったとか、 そういう本当のちょっとした違いで、命を失った人たち、自分と同じような境遇の命を失ってしまった人たちに対しての何らかの責務、 責務というとおこがましいのかもしれないんですけれども、生き残ってしまった人間としてのお秘めというか責任感みたいなものというのかな、 すごく感じることがあったんですよね。 私の一緒に暮らしていた祖父というのも、確か戦前に肩を痛めたか何かで、 その当時の戦争に行くためにはいろんな体を検査とかするんですけれども、 その時に肩が上がらないとか何かで銃を持てないんですよねっていう、ちょっと障害があったので戦争に行くことができなかったんですって。 そういった人たちは地域に残りますよね。 その祖父に時々思いを馳せることがあって、もちろん家族に対して戦争に行けなかったことに対する後ろめたさみたいなものは、 語られたことは多分ないと思うし、語ったこともないと思うんですよね。 ただ本当に祖父がそれを感じていなかったのかというと、私はちょっと違うのかなというふうにも思っていて、 もちろん、バカな戦争というか、そんなところに行って、たった一枚、二円もしないんですよね、二銭でしたっけ、赤紙によってですね、 国家が暴力的に若い男子、戦場に行けるような男子たちを招集して、死にに送り出すわけですよね。 そういう国家が勝手に始めてしまった戦争に巻き込まれているんですけれども、でも戦場に行かなくてラッキーという話ではないと思うんですよね。 というのは、残された方に残された方の多い目であったりだとか、いろんなものを感じながら生きてきたんじゃないかなというのを思うことがありますね。 それは自分自身もそうだろうし、周りからどういうふうに見られていたかというのも特に田舎ですからね、あるんじゃないかなと思っていて、 なかなかね、戦争から帰還した方々というのもいらっしゃって、そういった人たちがベビーブーマーの元になったりだとかしてはいるんだけれども、 生き残った人に対しても、同じような問いというか、結構深い問いを残すんだろうなというのを、野坂さんの作品から感じたんですよね。 3つともたまたま運が良かったというか、たまたま運が良かったわけではない、3つ目は確かに少年院から救い出されたという運が良かったのかもしれないんだけれども、 1つ目の養父房を、焼夷弾が落ちてきたからね、一生懸命一目散逃げちゃったという話もそうですし、 1歳4ヶ月になる妹を見殺しにしてしまったというのも、戦争中であれば仕方のないこととして片付けられる話ではあるのかもしれないんだけれども、 やっぱり人間の心というのはそう簡単にはいかないというか、生き残った自分って何だったんだとか、その時自分の命惜しくてこんな風に振る舞ってしまったという、 一番見たくない自分を見るわけですよね。 それが与えた問いっていうのはかなり深遠であり、人間を問うものというか、野坂さんはずっとその問いと向き合いながら作品を書かれたんじゃないかなというのを感じますよね。 やっぱり妹を亡くしたということもすごく彼の中では重いことであっただろうし、だからこそ実際には1歳2ヶ月、1歳半か、1歳6ヶ月の妹なので、そんなに言葉もしゃべれないわけですよね。 なんだけれども、それをあえてホタルの墓という小説の中では、瀬戸は4歳ぐらいなんですよね。本当にそのお兄ちゃんとのいじましい会話みたいなのがどんどん繰り広げられるわけです。 だからこそその瀬戸の死というものが、より胸に迫るというか、本当に4歳ぐらいの可愛い女の子のけなげな様子というのをですね、実際にはしゃべれなかった。 しゃべれなかったとか、そこまで会話ができなかった1歳半の妹に、あえてフィクションの中では言葉を与えて、より瀬戸というものを人間として描いたわけですよね。 そこに、より野坂さんの切なさというか、自分を責める気持ちというと変ですけれども、そういったものがあるんじゃないかなというふうに感じてですね、ホタルの墓がそろそろだなという時期になるとですね、これも併せて読み返すというのが、私の毎年の夏の行動パターンになっているんですけれども、そんなことを感じた次第です。 ちなみにこの野坂さんのですね、この50歩の距離という作品は、私はですね、このAmazonのKindleでですね、終戦日記を読むというふうな、中央コロンからの文庫のですね、Kindle版が出ているので、それをダウンロードしてですね、毎回読んでますね。 終戦日記を読むというので、別に紙でも売っていると思うので、もしご興味あればですね、ご覧になっていただければと思います。 そんなにですね、エッセイそのもの、その50歩の距離というエッセイは、もうね、数分で読めるぐらいの内容ですし、それ以外もですね、野坂さんの作品というのはですね、何というのかな、非常にこの終戦日記を読むに関してもですね、とても素晴らしいものだと思うので、もしよかったらですね、こちらも併せて、 もちろんね、ホタルの墓を見るだけでも十分だと思うんですけれども、併せてこの50歩の距離も読んでみていただければと思います。 はい、ということで、ちょっと今日は夕方の更新になってしまったんですけれども、皆さんお盆休みの方はお盆を、そして今週は仕事だよという方はお仕事を、明日からも頑張っていきましょう。 エイ、エイ、オー。 もっと見る #お盆 #軽井沢 #終戦 #第二次世界大戦 #火垂るの墓 #軽井沢暮らし #高畑勲 #最近読んだ本の話 #野坂昭如 #終戦80年 編集者ひのなおみの読んで、旅して、恋をして。ひのなおみ|編集者/メディアの世界の研究員/ラジオパーソナリティ02:501.軽井沢はあいかわらずの混雑ぶり09:182.この時期におすすめしたい野坂昭如さんの作品09:033.戦争で生き残ってしまった後ろめたさコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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