TOPスポーツ野球・サッカー・バスケットエラーの解剖学|野球とミスの脳科学エラーの3要素part3 無音室化12:35 8月11日 57再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次エラー後に起こる「無音質化」のメカニズム集中と「注意の狭窄」を見分ける視点エラーで変わる選手の変化を見抜くには指導者が選手を「いつもの野球」に戻す方法エラーの連鎖を生む3要素の繋がりとはAI文字起こし(β版) # 選手の中から【周り】が消える瞬間 こんにちは。エラーの解剖学、鈴木和人です。 ここまでエラーの3要素として、1つ目にミスの潜在能力、2つ目に所属感の低下について話してきました。 今回最後の3つ目、僕が無音質化と呼んでいる状態について話していきます。 もちろん、無音質化という言葉自体は一般的な農科学用語ではなくて、 自分自身が野球の現場で起きていることを成立するために使っている言葉になります。 監督やコーチをしていると、試合中にさっきベンチから何回も言っているのに何で伝わらないんだろうという選手がいると思うんです。 声をかけているけど、本人も試合後に聞くと聞こえてましたと言っています。 でも実際のプレーを見るとその情報が全く使われていない。 または、チームメイトからいろいろ言われても、聞いてはいるけど理解はしていない。そんなような感じですね。 これは耳に声が届いていないというより、聞こえてはいるけど、その情報を処理する余裕がなくなっていると考えてほうが分かりやすいかなと思います。 特に一度エラーした後や大事な場面では、次はミスできない、今度こそちゃんと取らないという意識が強くなって、自分の中にどんどん入っていく選手がいます。 グラウンドでも味方も声を出しているし、ランダム動いている。ベンチからの情報が入っている。 それなのに本人の中ではそれらがだんだん薄くなってきて、まるで周りの音が消えて、自分だけがプレーをしているような状態になります。 これを自分は無音質化と考えています。音がない部屋ということですね。 しかも厄介なのは、本人はむしろ集中していたと思っていることです。 要は全く盲音の中に入っていて、全く音が聞こえていないようなボックスの中に入っているような状態ですね。 これはむしろ集中しているような感じになりますけど、そうではないということですね。 集中しているのになぜ周りが見えなくなるのか。 次のキャプチャーでは、集中することと注意が狭くなりすぎることは違うという話をしていきます。 # 「集中している」と「狭くなっている」は違う 野球では集中しろという言葉を使いますが、私は集中そのものが強ければ強いほどいいとは思っていません。 例えば内野手が打者だけをずっと見ている。本人はものすごく集中しているかもしれません。 でも守備で必要なのは打者だけではなくて、ランナーの位置や味方の動き、その場面で何が起こりそうなのかまでを含めておくことが重要ですね。 つまり野球の場合、1点だけを見る能力よりも、必要なものを残しながらプレーできる方が大事な場面ではかなりあります。 要は1点だけを見て集中ということではなくて、いろんなものを見ながら1点を集中する。 そのようなことができないといけません。 例えば、車の運転ですね。 教習所で習ったのは、1点だけを見て運転するのは正しいのか間違いなのかというのは間違いという回答が覚えている人はいると思うんですけど、 要はサイドミラーとかバックミラー、左右を見ながら前を集中すると。 要は1点だけを見てると急に歩行者が飛び出してきたりとか、何かしらのアクシデントがあるので、目線を散らしながら1点を集中するようなことをしなければ車の運転もできないというような感じです。 これも守備も一緒で、1点だけ出しただけを見てると、ランナーの動きだったり味方がどこにいるかというのが分からなくなる。 だから1点だけを見て集中というのが違うということですね。 ただ、これでプレッシャーが強くなったり一度ミスをしたりすると、次だけは絶対にミスしないという気持ちが強くなればなるほど、注意が一気に狭くなります。 トンネル視というんですけど、高速道路とかにあるトンネルと一緒ですね。それを見るということなんですけど、要は1点だけしか見れなくなってしまう。 ボールだけを見たり、早急先だけを見たり、自分のフォームだけを気にする。要は1点しか集中できなくなってくると。 そうすると、それ以外の情報が入りにくくなるんですね。 外から見ると真剣にプレイしているので、一見すると集中しているように見えるんですけど、実際には必要な情報が拾えにくくなるということです。 これがさらに進むと、周囲の声も入っているようで入っていない。ランナーを見ているようで認識できていないということが起きてしまいます。 だから監督がもっと集中しろと言ったときに、既に狭くなっている選手であれば、さらに自分の中に入り込ませてしまうこともあります。 見るべきなのは、この選手は集中しているかではなくて、今この選手はプレイに必要な情報がちゃんと拾えているかだと思います。 ではその状態はどうやって見つければいいのか、次のキャプチャーでは無音質化している選手に出やすい変化を監督が実際にどこで見ればいいのかを話していきます。 # エラーの後、急に周りを見なくなる 私が一つ見て欲しいと思っているのが、エラーした後の選手の目線や動きです。 普段ならランナーを見たり、味方と話したり、ベンチを確認したりしている選手が、エラーした後、急に周りを見なくなることがあります。 構えてからずっと出しただけを見ているとか、プレーとプレーの間に味方とのやりとりがなくなる、声をかけられても反応が遅くなる、とかそういう変化です。 もちろん一つの動きだけで猛失化していると判断するものでありません。 ただ、大事なのは普段の選手と比べることです。 いつもなら、守備地に着いた後に周りを確認している選手が、それをしなくなったりとか、 普段なら味方と声を交わしているのに、一度ミスしてから急に黙ってしまった。 こういう変化があれば、今ちょっと自分の中に入り過ぎていないかなと見ることができます。 要は、エラーした選手をしっかりと見てあげることですね。 というか、普段から見ていないとその変化が分からないです。 ちょっと寡黙な選手だったらそんなに話さないかもしれませんし、 普段から声を出しているのに声を出さなくなった。 そういう変化を見てあげるというのが重要です。 重要なのは変化を見るということですね。 そういう状態の選手に、ベンチから何度も指示を出したプレーに反映されないと、 人の話を聞いていないと思いたくなるのですが、ここは少し分けて考えた方がいいです。 本人は聞いていることがあります。 でも、聞いたものと状況とを結びつけて使うところまでは言っていない。 聞いてはいるんだけど、理解はしない。 つまり、声が耳に届くことと、その情報を使ってプレーできているということは同じではないということですね。 ここを聞いていないと判断して、さらに情報を増やしてしまうと、 選手としては余計に処理することが増えてしまいます。 ここは重要なのでもう一度言います。 聞いていないと判断してしまうのがいけない。 まず一つ、その耳に声が届くことと、その声の聴覚を使って、その情報を処理してプレーするということは同じではない。 聞いていないと判断して情報を増やしてしまうのは誤りだということですね。 では、その選手に対して監督はどう関わればいいのか。 次のキャプチャーでは声を増やすのではなく、選手をもう一度グラウンドに戻すという考えについて話していきます。 # 声を増やすより、いつもの野球に戻す こういう状態になると、指導者としては何とか戻してあげたくなるので、どうしても声が増えます。 アウトカウントのことや、ランナーのこと、守備位置のこと、またフォームの修正ですね。 いろいろ伝えたくなるんですけど、言ってることは内容はもちろん正しいんです。 ただ、問題はその選手が今それだけの情報を受け入れる状態なのかということです。 私はこういう時、新しいことを言うより、普段そのチームで使っている一番シンプルな確認に戻した方がいいと思っています。 いつも守備の前に確認していることがあるなら、そこだけ戻す。 普段選手同士で使っている共通の言語があれなら、それを使う。 エラーをしたからといって特別なことをやらせるんだけど、いつものルーティンやいつものテンポに戻していく。 こっちの方が自然です。 よく甲子園の伝令があった後に、お決まりのポーズを取ったりとか、そういうのは理にかなっているということですね。 もう一つ大事なのは、選手自身に周りを確認させることです。 監督が全部答えを与えるのではなくて、一度顔を開けて周囲を見たりとか、 しっかりと味方と一言やりとりをする。 守備位置をもう一度確認する。 そういう普段の行動をもう一度入れるだけでも、自分の内側に張り込んでいた注意を外へ戻すきっかけになります。 だから落ち着けというより、その選手はいつもの野球をするときに自然にやっていることを一つ戻してあげるというイメージの方が近いです。 ここはチームによって全然違っていいと思うので、ミーティングなどで話していただくといいかなと思います。 監督が毎回決まった言葉を言う必要もないし、魔法の声かけがあるわけではないです。 そのチーム、その選手が普段どんなリズムでプレーをしているかを知っていくことが重要です。 そしてこの無音質化は単独で起きるというより、これまで話してきた二つの要素と繋がっていることがあります。 最後のキャプチャーでは、ミスの潜在能力、所属感の低下、無音質化の三つがどう繋がって一つのエラーが次のエラーを生んでいくかについてまとめていきます。 # エラーの3要素は別々ではない ここまで3課に分けて、私が考えているエラーの3要素について話してきました。 1つ目がミスの潜在能力。 過去の失敗があることで、似た場面になった時に普段と違う反応が出やすくなる。 2つ目が所属感の低下。 エラーを繰り返すことで、また失敗したらどう見られるんだろう。 次は外されるかもしれないと、自分の立場が気になってくると。 そして3つ目が今回の無音質化。 自分の失敗や評価に意識が向きすぎて、周りにある情報をうまく使えなくなっていく。 この3つが繋がっていると思います。 例えば、一度大きな悪想起をして、その記憶が残る。 次に似た場面が来た時に、またやるかもしれないという感覚が出てきます。 さらに、次にミスをしたら変えられるかもしれないと、自分の立場まで気になってくる。 そうすると注意がどんどん自分に向いて、味方の声やランナーの動きが入りにくくなる。 そしてまたエラーをすると。 最後に出てくるのが悪想起なので、外からは想起ミスに見えます。 でも実際には、その前にはいろいろなことが重なっていたのかもしれません。 だから、監督やコーチには、最後のプレーだけじゃなくて、その選手がそこに至るまでを少し長い目で見てほしいと思っています。 前にどんな失敗があったのか、その後チームの中でどうなっていたのか、そして今周りの情報を拾えているのか。 この3つを見るだけでも同じエラーでも、かなり見方が変わってきます。 最後に監督コーチの皆さんに聞いてみたいです。 皆さんのチームにも、一度エラーした後に急に周りを見なくなったり、ベンチからの声がプレーに入らなくなったりする選手はいませんか。 実際にどんな変化が出ているのか、コメントで教えてもらったら、今後の放送でも取り上げていきたいと思います。 今日の無音質化という考え方が、選手を見る一つの材料になったと思ったら、いいねを押してもらえると嬉しいです。 また監督やコーチに向けて、こうしたエラーの見方も話していきますので、フォローの方もぜひお願いします。 そして次回からは、この3要素の試合におきたプレーに当てはめながら、一つのエラーがどうやって連鎖していくのか。 監督やベンチはどこまで介入できるのかを、もっと現場に近い形で発信していきたいと思います。 それでは、エラーの解剖学、鈴木和人でした。 それでは、また次回。 もっと見る #スポーツ #野球 #エラー エラーの解剖学|野球とミスの脳科学鈴木一登02:151.選手の中から【周り】が消える瞬間03:072.「集中している」と「狭くなっている」は違う02:333.エラーの後、急に周りを見なくなる02:144.声を増やすより、いつもの野球に戻す02:295.エラーの3要素は別々ではないコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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