TOPトーク専門家毎朝の思考知性と知識はイコールではない08:23 昨日 3,951再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次知識と知性の本質的な違い検索エンジンが変えた思考の価値「思考の生理学」が説く知の創造歴史から読み解く知のオープン化知性を動的に保つコンテンツ活用術AI文字起こし(β版) # 知性と知識はイコールではない おはようございます。 佐々木としなおです。 知性と知識は異なるものだって話をしてみようかなと思うんだけど なんとなく知識をたくさん持っていることが 知性的な人っていうイメージがある。 それって根本的に間違ってると思うんですよね。 知識をたくさん持っているだけの人っていうのは 知識オタクであり、うんちくの人であり 決してそれは知性ではないと思う。 google の検索エンジンが普及し始めた頃 何でもすぐに調べられるようになった。 検索っていうのはすごい機能だった。 インターネット全体を調べるという検索エンジンだけではなくて あるデータベースの中にどんなワードが含まれるかというのを調べるみたいなものです。 その時にある記事でこういうことが書いてあってなるほどなぁと思ったんだけど 検索エンジンがなかった時代、デジタルデータがあまり扱われてなかった時代には 例えばシェイクスピアの全作品の中で 恋という言葉が何回使われていたか それを調べるだけでも人生をかける立派な研究になっていた。 でも今シェイクスピアの全作品から 恋の単語を検索して何個あるか調べるなんて 検索エンジンを使えば1秒かからずにできてしまいますよね。 だからもうそうやって 生涯をかけて文献を漁って恋の数を調べるなんて こういう研究には何の意味もなくなってしまった。 その時はそれは全くその通りだなと思ったんですよね。 僕なんかの仕事でも 検索エンジンがなかった頃は例えば何か調べ物をしようと思うと 手元にある書棚の蔵書だけじゃなくて 本当に図書館に行ったりとか古本屋に行ったりとか あとは大谷文庫という過去の膨大な数の雑誌を収蔵している施設の図書館に行ったりとか いろんな苦労をして物を調べていた。 でもグーグルの検索エンジンが登場してほんの5年も経つと もう世の中のありとあらゆる情報は全て検索エンジンにインデックスされるようになって 下調べという仕事が著しく楽になったんですよね。 逆に言うと下調べによって知識を蓄えるだけの仕事はあまり意味がなくなり そんな知識は調べればすぐ分かるじゃないですか。 wikipediaにも載っているぐらいのところで その知識の先にどうやって知識と知識を結びつけて 自分なりの思考を膨らませるかということの方が重要になってくる。 それが検索エンジンが出てきた時に 僕はチッというものをものすごく大きく展開して バージョンアップしたなぁって感じを当時受けたんですよね。 それをものすごく早い段階で書いていたのは 先日この小石でもちょっと紹介した 富山茂彦さん、英文学者が1980年代に書いた 思考の生理学という本で この本は本当に何度も言うけどすごく素晴らしい本なので 皆さんぜひ読んでほしいと思うんだけど 全く何もないところから地を生み出すことは難しい。 もう大体のことは過去の人が研究したり喋ったり書いたりしている。 だからそういうたくさんの地の集積の上に我々の現在というのがあるわけであって そこから何かを生み出すとするなら その過去の膨大な地と地を結びつけることによって新たなものが生まれる。 それはまるでお酒のカクテルのようでもあり 言い方を変えればそのカクテルを組み合わせる我々がある種の媒介装置である。 触媒みたいなものである。 だから皆さん地を求めるのであれば触媒になれみたいなことが書いてあって 確かにそうだよなぁと。 例えば僕は2010年ぐらいに電子書籍の衝撃という本を書いて あの中で書籍が紙から電子に変わるというのは何が生まれるだろうか みたいなことを一生懸命考えて そのヒントは過去にあるんじゃないかということを思って かつての印刷以前の写本ですよね。 羊皮紙、羊皮の紙とかに書いてた分厚くて巨大な本 あれが紙に変わったことによってどう変わったのかみたいなことを調べたんですよね。 そうするとそれまでの本はコピーを一部作るので膨大な時間がかかるから 修道院の図書室みたいなところにしまい込まれていて 鎖で繋がっていてなかなか普通の人には読む機会がなかった。 これが印刷が始まることによってものすごく本をたくさん生み出すことが可能になって つまり地が一般化し多くの人に届くようになり だから聖書はそれまで神父さんしか読めなかった 教会に一冊置いてあるだけのものだったのが 印刷によって個人個人一人一人が手に取れるようになり それがカトリックという教会の権威を低下させて プロテスタントという教会を抜きにしてでも神と神とが直接繋がるという そういう新たな考え方が生まれてきた。 つまり地がオープン化していったということがすごく大きかったのではないか。 それと同じことがデジタルデータに 紙が置き換わることによって新しく何か変わるんじゃないか みたいなことを論行したんです。 それは決して僕はゼロから何かを生み出したわけじゃなくて 過去の用紙の写本から紙の印刷へ変わったことというところから 僕自身はそれを今のデジタルの世界に職場となって 結びつくることで一冊の本を書いたということでもあったんですよね。 だから結局のところ地というのはそうやって 様々な過去の知識の集積から何かを拾い上げて 自分のものにしていく。 さらに2つ以上のものを組み合わせて職場となって新しいものを生み出していく。 そういう営みであり、姿勢でありということじゃないかなと思うんです。 ただの知識というのはそれはもう本当にデッドストックですよ。 静的なもの、スタティックなものでしかない。 それを動かすことによってダイナミックにする、動的にしていくということが 地ではないのかと思うんだよね。 地というのは常にダイナミックに動き続けることであって 決してたくさんの本をつんどくして家の中に読まないように ため込んでおくことではないんじゃないかなと思うんですよね。 だからそうやって職場になる材料になるのであれば 別に立派な哲学書とかじゃなくても 漫画だってアニメだって映画だって 何だってそれは職場へのツールになり得るんじゃないかなといつも思っている。 だからありとあらゆるコンテンツを吸収するってやはり大事だなと思うんです。 それは本当にくだらないと思っているテレビのドラマであっても これは新しい世界観だというのもあるわけで どこにそういう職場へのツールが転がっているかわからない時代だよなと これだけインターネット上でコンテンツが溢れている時代だからこそ 自分にとっての職場への題材になるものを探していくということが とても大事だなというふうに思います。 ではまた次回。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚08:231.知性と知識はイコールではないコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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