530.10分de玉葉和歌集(現代人におすすめな勅撰和歌集)~日本の名作古典文学を学ぶ37~
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タイトルコール
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本日取り上げるのは、持明院統・大覚寺統の政治的対立を背景にしつつ生まれた京極派の「玉葉和歌集」です。 ※リンクは以前作成した「勅撰和歌集一覧」の資料です。
- 10:003.
「玉葉和歌集」現代人にとって比較的共鳴しやすい勅撰和歌集です。その魅力とは。※リンクは参考文献1『玉葉和歌集 (岩波文庫 黄 137-1) : 次田 香澄』です。古本等では入手可能かと思います。
- 01:394.
明日は「曽根崎心中」です。※リンクは参考文献2『玉葉和歌集(正保四年版本)』(水垣久、やまとうたeブックス)です。
コメント

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「伝統を踏まえたうえでそれに囚われず、自己都合に引き付けることなく対象と我が心をきちんと見、正確に言葉にする」
前期京極派のメンバーがこの命題を詠歌に当てはめようとする時、
自分の心がどの程度鍛えられているか、自己都合や先入観を捨てて世界を見ることができているか、という作者の心の状態こそが最大の壁になりました。
「弛まず諦めずその壁を乗り越えようとした彼らだからこそ、『玉葉和歌集』に結実するあんなにもみずみずしい自然詠が可能となったのだ」
と気づく時、そこには優れた小説や映画を観て受けるような感動があります。
そしてそのまま我が心のありよう、和歌はもちろん人生への向き合い方を問い直すきっかけになります。
つい、世界が自己都合で動かないことを恨めしく思ってしまうこともあります。
けれども、そのたびに
「いやいや、伏見院はこれを乗り越えたんだ」
「伏見院亡きあとの永福門院の葛藤と、それを乗り越えた彼女にしか辿り着けなかった歌風を思い出せ」
「光厳院が激動の時代をどう生きたか、お前は知っているだろう」
と思い出し、みずからを励ましています。
(晩年の永福門院の詠や光厳院の詠は『玉葉集』でなく『風雅集』で読めます! )
子規以降彼に従った歌人たちがどうだったのか、と考えると、裕子さんの指摘されるような問題点も確かに表れていると思います。
京極派は縁語、掛詞に「頼る」ことをしなかっただけで、己の心を正しく描写するのに必要と判断すれば使うことも厭わないし、
そもそも為兼には「掛詞で「深き」を使おう」という意識もないくらい自然な選択だったと想像します。
京極派は、もとが同時代の貴族たちと比べても特別豊かな古典教養と感性を持った文学サロンメンバーでしたからね。
入門書としては、岩佐美代子先生の『木々の心花の心』もおすすめです。
昔、すごく心に残った玉葉和歌集が出典の和歌があったなぁ…と懐かしく思いましたが、肝心のその歌が思い出せず…😅2千首超えはさすがに探すのもちょっと無理かもです…