1438.書き出しで味わう近代日本文学①中島敦『山月記』
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隴西の李徴は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね、ついで江南尉に補せられたが、性、狷介、自ら恃むところ頗る厚く、賤吏に甘んずるを潔しとしなかった。
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コメント

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若いころ、この人のことが他人と思えず、なんともいえない気持ちで味わったものでした。
和歌に出会えなかったら、私も李徴のように狂っていたかもしれない、いや、狂い切ることもできないまま世間に自分の才を問う勇気もなく腐って生きていたかもしれない、
と山月記を読むといまでも思います。
(日本一賢いぞ、と思ったことはさすがになかったものの……)
間違いなく、李徴は私の至り得た姿でした。
怖いけれど、怖いもの見たさ(感じたさ? )で時々読みたくなる小説です……。
娘の口から中島敦が出てきて、熱く語っている姿に、昔も今もオタクは変わらないのだなと思いました!