TOPトーク専門家[弁護士×歯科医師]歯科専門弁護士小畑真の法律クリニック医院独自の奨学金制度は違法?!18:15 2025年10月15日 161再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次独自の奨学金制度、その落とし穴とは?なぜ奨学金が回収不能になるのか?給付型奨学金への転換、効果と注意点人材確保、奨学金以外の戦略とは?長く働ける環境づくりこそが重要である理由AI文字起こし(β版) # オープニング はいみなさんこんにちは 弁護士法人尾端法律事務所代表弁護士 弁護士と司会士のダブルライセンスを持つ 歯科専門弁護士の尾端誠です 現在日本唯一の歯科専門弁護士として 専門活動で培った知識と経験を生かして 歯科医が安心して診療できる環境づくりを サポートしております さて皆さんご存知の通り歯科衛生時の採用って 本当に大変な状況ですよね 令和6年度のデータを見ますと就職者に対する求人倍率が 23.7倍 超売り手市場なんですね。ここ数年20倍超える 20倍前後というか全国平均でいうと20倍前後 という格好になっております つまり令和6年度のデータで言うと1人の歯科衛生士を 約24の委員が取り合っているという計算 裏返すと1人の歯科衛生士が24の委員から 選ぶことができると そういう状況なわけですよね しかも転職率も高くて 転職を経験したことある方ある歯科衛生士っていうのは80%以上もいるんですよね こういう状況の中で学生の頃から経済的にサポートして優秀な人材を確保したいという気持ちは よくわかります ということもあって歯科衛生士養成学校の学生向けの 奨学金制度を作ろうと思っているというようなご相談も結構多いんですよね 仕組みとしては歯科衛生士養成学校を卒業したら自分の委員で働いてもらって 何年間勤務すればその奨学金の返済は免除にするという形ですよね すでにこのような仕組みの委員独自の奨学金制度を導入している委員もありますけれども でも実はこうした奨学金制度には大きな法的な落とし穴があるというのは知っていましたでしょうか ということで今回は委員独自の奨学金制度の問題についてお話ししていきたいと思います # タイトルコール 主科専門弁護士小畑誠の 歯科医院のための法律クリニック 耳から気軽に聞き流すだけで 実例を通じた解決方法や トラブル予防のヒント 健全な院系の基礎知識を学べるチャンネルです。 # 一見魅力的な奨学金制度が持つリスクの本質 さて、今回は委員独自の奨学金制度のお話ですけれども、 一般的には授業料を補填するくらいの金額を貸して、 卒業後に一定期間勤務すれば返還を免除するという形が一般的ですよね。 確かにこの制度には魅力がありますよね。 学生さんにとっては経済的な負担が軽くなりますし、 その経済的な負担がなく勉強して、しかも資格も取得できると。 委員側としても早い段階から優秀な人材と関係を築くことができるわけです。 就職活動が本格化する前に、いわばあお互いのような形で人材を確保することができるわけですよね。 司会政治不足という深刻な状況の中で、 なんとか良い人材を確保したいという先生方の気持ちは本当によく理解できます。 しかし実はこの制度、法律的に見ると非常に危険なんですよね。 お互いハッピーなのに何が危険なの?と思われた方もいると思いますが、 これどういうことかと言いますと、もし奨学金を受けていた対象者の方が卒業後に就職しなかったり、 途中で退職してしまって返済に関してトラブルになった場合、 実は貸与したお金が1円も回収できなくなる可能性が高いんですよね。 え?お金を貸したのに1円も返ってこない可能性があるって本当? 他人のお金で学校に行っておいてそれっておかしくない?って思った方、 確かにそう思うのが普通の感覚だと思います。 でもそうはならないんですよね。 実際に裁判になったケースもたくさんあるんですけれども、一つでご紹介いたしたいと思います。 平成29年9月6日の広島高裁の判決なんですけれども、 ある医療法人が看護学校の学費を貸して、 卒業後6年間勤務すれば返還を免除するという、 そういうような奨学金制度を作っていました。 その制度を使って学生の間に退職して卒業後勤務した、 その一人の看護師が約4年5ヶ月間勤務した後に退職したわけですよね。 そこそこ働いたんですけども、そこで退職した。 そうすると約束では6年間勤務すれば返還を免除するという制度だったわけですから、 この約束の6年経ってないわけですから、 奨学金を返さなければいけないんですけれども、 その看護師さんは奨学金を返さなかったんですね。 それで裁判になったというわけです。 普通に考えたら借りたものを返さないなんてけしからんって思いますよね。 ところが結果はどうだったかというと、 これ医療法人の全面敗訴だったんですね。 え、なんで?って思いますよね。 広島高裁の理屈はこうです。 この奨学金制度というのは、 労働基準法16条、 賠償予定の禁止という規定を規定しているんですけれども、 この労働基準法16条に違反していて無効だという理屈で、 医療法人の請求をすべて棄却したんですよね。 今言ったこの労働基準法16条というのは簡単に言うと、 例えば辞めたら罰金払いとか、 そういうような約束を事前にしてはいけないという規定なんですよね。 今回のケースというのは、具体的に制度としては、 勝ち、貸し付け、奨学金貸し付けという形をとっているけれども、 その実質としては、看護師という 医療法人の運営に不可欠な労働力を確保するためのものであって、 6年間の勤務という労働契約の履行を担保する目的で、 経済的足止めをしようとしたもの。 つまり6年間働かなかったら制裁するものだと認定したわけですよね。 そのため、4年以上も働いてくれた看護師に対して、 一円も回収できなかったわけです。 なぜこんな結果になるのかということですけれども、 今の裁判例でもお話ししたように、 労働基準法という法律があるわけですよね。 ここで誤解のないようにお伝えしておきますけれども、 例えば日本学生支援機構、いわゆるJASSOなどの公的な奨学金制度、 いろいろありますよね。 これは全く問題ありません。 問題があるのはあくまでも委員独自に設ける、 例えば卒業後何年間勤務すれば返還免除みたいな、 そういった形の奨学金制度のことですね。 なぜこういった委員独自のものが問題になるのかというと、 先ほどもお話しした労働基準法16条、 これは賠償予定の禁止という規定であって、 使用者、経営者側が、 労働者が約束を守らなかったことについて、 約金を定めたり、 損害賠償額を予定する契約はしていないというふうに定めています。 もっとわかりやすく言うと、 何年以内に辞めたら罰金を払えとか、 辞めたら損害賠償としていくら払えみたいな、 そういった約束を事前にはしてはいけないということなんですね。 この規定がある趣旨というのは、 労働者の退職の自由を保障するためにできたものなんです。 ここで医療法人側が、 これはまだ働いていない人に対して、 純粋にお金を貸しているわけだから、 学生さんですからね、まだ働いていないですよね。 だから労働基準法は関係ないと。 そういうような言い分も考えられるんですけれども、 例えば、この裁判例で言うと、 看護師と病院の関係ですけれども、 歯科業界で考えても、 歯科衛生士養成学校の学生さんと、 あとは歯科院との関係を考えると、 歯科衛生士という資格自体は、 委員の業務に直結するものですから、 裁判所は業務性が高いというふうに判断するわけです。 つまり、委員独自の奨学金制度は、 形式的にはお金の貸し借りであったとしても、 実質的には労働契約の一部というか、 労働基準法が適用される場面ですよ、 というふうに見なされてしまう可能性が高い。 つまり、何年働かないと返さなきゃいけないというのは結局、 何年働かないと罰金だよと言っているのと同じだよ、 というふうに裁判所は判断するわけなんですよね。 だからこそ、 労働基準法16条違反で無効になるという判断になるわけです。 # リスク回避のための具体的対策と経営者の覚悟 それではどうすれば良いのか? 今回は具体的な対策というか考え方を3つお伝えしたいと思います。 1つ目は太陽型小学金ではなく、給付型小学金に切り替えるということですね。 つまり返済不要の小学金にするということですね。 そうすると今回の問題というのはもう何もなく全くクリアになります。 ただ上げるだけの小学金ですので、そういう意味ではただ上げただけだし、 しかも自分のところに行って働いてくれるかもわからない。 条件をつけるわけじゃないですからね。 そうするとやっぱりコストがすごくかかって、違法リスクはゼロになるもののコストもかかるし、 ちょっと何かそれって無駄になるんじゃないかなと思う先生も少なくないと思います。 ただ一方で、そうすることによって優秀な学生さんたちが安心して応募できますし、 もちろんそういった給付型の小学金制度を作っている社員ってほぼないので、 これはEの評判が上がりますよね。 Eのブランディングという観点からも効果的です。 違法と判断されて1円も回収できないリスクを考えれば、これは決して高い投資ではないかという考え方もありますよね。 2つ目は、一定期間働いてくれたら免除するというそういうような約束をしないで、 これは単に全員にちゃんと返済してもらうという形をとることですね。 対応型で行くんだけれども、その一定期間働いたら免除するというそういったような取り決めはしない。 ただ、利息とかは無利子にしたり低金利にしたりして、学生にメリットがある形にする。 こういうような形であれば、労働基準法16条の問題はクリアできます。 他の教育ローンと併用できる利点もありますし、審査を緩くすれば経済的に困っている学生さんも利用できます。 そして、実際に学生時代に支援してくれた委員の恩義とか、 そういうことを考えると、そのまま就職を希望するという心理的効果、 これは先ほどの給付型もそうですけれども、そういったものも期待できますよね。 ただ、これだと絶対大丈夫というわけではなくて、 この場合には継続的に複数の学生に貸し付けを行うという、業として貸し付けを行うということになると、 貸し金業法に違反するという可能性もあるので、そこも注意が必要になってきます。 3つ目としては、そもそも奨学金制度を導入するかどうかというところの根本的な見直しをすることですね。 奨学金制度を導入しないで、別の採用戦略、いろんな他の戦略を考えて、 求人をなんとか確保すると。 例えば、いろいろ皆さん工夫されてやられていると思うので、皆さんの方がその辺は詳しいかと思いますけれども、 職場見学とか、実習の受入れを積極的に行うとか、 学生さんと早い段階から関係を築くというところは、すごく重要になってくるでしょうし、 あとは、所人給を相場より高めに設定するとか、育児介護との両立支援を充実させるとか、 働きやすい環境づくりに投資するということが必要です。 あと、アピールとしてはSNSを活用して、委員の雰囲気とか、働くスタッフの様子を発信するといった、 そういった方法もありますし、 人材確保のためにできることは奨学金だけではないですから、いろいろな方法を試すと、 そういったようなこともいろいろ検討を考えて、 それこそ今いるスタッフと一緒に考えていくというのがいいんじゃないかなと思います。 結局一番大切なのは何かというと、 法律を守りながら本当に長く働いてもらえる環境を作ることなんですよね。 ここでもう一つ裁判例をご紹介します。 これは平成14年11月1日に出された大阪地方裁判所の判決になります。 このケースもね、これ看護学生の話なんですけども、看護学生に対する奨学金制度の話で、 今回は6年ではなく、3年以上勤務すれば専学免除ですよというような制度でした。 さっきの半分ですよね。さっき6年でしたけれどもね。 でもそれでもこの制度、大阪地裁はどういう判断をしたかというと、 この制度自体が労働基準法14条、あと16条の方位に反するものとして違法で無効だと。 ということで医療法人の請求を棄却しているんですね。 ちなみに先ほどの裁判例は労働基準法16条違反ということだけで無効だとしたんですけども、 今回の裁判ではこれ不当に拘束して長期にわたって強制労働させることを防止するという趣旨で規定されている 労働基準法14条の趣旨にも違反するというふうに判断しているのもポイントですよね。 いずれにしても裁判例で取り上げた医療法人も、きっと人材確保に悩んで学生を支援したいという 善意から始めた制度だったはずだとは思いますけれども、 結果的に裁判で負けて1円も回収できなかったという結果になってしまったわけですよね。 しかも裁判費用もかかっているわけです。 ですのでこういったような、仮に善意で進め始めたとしても、結果として精神的にも金銭的にも時間もすごくかかってますしね。 こういったような負担というか事態にはなってほしくないというふうには思っている次第です。 # 本日のまとめ 本日のまとめです。 控え静止の採用難という現実の中で、 委員独自の奨学金制度は一見魅力的に見えますけれども、 法的リスクが非常に高いです。 令和6年のデータでは、求人倍率は23.7倍という張理、 売り手市場でね、人材確保に焦る気持ちは本当によく分かります。 しかし、過去の裁判例を見ると、 一定期間働いてくれたら免除するという対応型の奨学金制度を 労働基準法違反として認めていません。 ですので、ここで対策としては、給付型の奨学金への切り替え、 返還免除条項を設けない対応型の奨学金制度、 あるいは、奨学金以外の採用戦略を考えること、 この3つを今回ご紹介いたしました。 最も大切なのは、法律を守りながら本当に長く働いてもらえる環境を作ることです。 短期的な人材確保の手段として奨学金制度を導入するよりも、 職場環境の整備とか、待遇の改善に投資する方が、 結果的には優秀な人材の確保と定着につながるかもしれません。 # エンディング はいということで今日も最後まで聞いていただきましてありがとうございました 委員独自のね奨学金制度についてお話しいたしましたけれどもいかがでしたでしょうか 人材確保というのは本当にね切実な問題ですけれども 全員の支援のつもりが法律違反になってしまってしかも1円も回収できないという事態は 絶対に避けたいですよね もしすでにこうした制度を導入されている場合は一度法的なチェックを受けることをお勧めします さてこのチャンネルでは皆さんからのいいねフォローシェアを励みに発信しております ご質問やコメントこんなテーマについて聞きたいというリクエストもお待ちしております ちなみに具体的なご相談とかもっとトラブル予防について身につけたいと考えている先生方 につきましては DLCという司会員限定のメンバーシップがありますのでこちらをご活用ください それではまた次回の音声でお会いしましょう 司科専門弁護士の小畑誠でした もっと見る #弁護士 #トラブル #リスク #法律 #予防 #歯科衛生士 #奨学金 #労働基準法 #歯科 #裁判例 [弁護士×歯科医師]歯科専門弁護士小畑真の法律クリニック歯科専門弁護士小畑真02:221.オープニング00:152.タイトルコール07:063.一見魅力的な奨学金制度が持つリスクの本質06:114.リスク回避のための具体的対策と経営者の覚悟01:165.本日のまとめ01:076.エンディングコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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