TOPトーク専門家毎朝の思考「岡崎さん、この曲、誰かに届くのかな」09:22 7月5日 5,549再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次誰にも届かない曲が世界を救う物語承認されない人生も持つ隠れた影響力関係性によって成り立つ世界の真実まさこちゃんの文学全集が僕を動かすあなたの行動が誰かの人生を変える?AI文字起こし(β版) # 「岡崎さん、この曲、誰かに届くのかな」 おはようございます。 佐々木敏奈央です。 好きな日本映画の一つに 2009年のフィッシュストーリーというのがあって もともとは伊佐川幸太郎さんの短編なんだけど、その短編をかなり 膨らませて素晴らしい物語にしているのは、多分監督の中村佳裕さんの力量なんだろうなと。 同じ伊佐川さんのアヒルトカモのコインロッカーっていう作品の映画かもしれませんが、こっちも素晴らしいんですよね。 このフィッシュストーリーってどんな話なのかというと 意図しないことで自分が人に影響を与えている ということなんですよ。一言で言うとね。 その中に ロックバンドが出てくる。 70年代ぐらいの設定なんだけど その激凛っていう名前のバンドがですね すごくいい感じなんですよ。リーダーを伊藤敦さん ボーカルを甲羅健吾さん 渋谷の駿河清彦さんっていうね 脇役で有名な俳優の人がドラマをやってて 支えるマネージャーを大森直さんがやってる。 でも全然売れなくて2年ぐらい活動したんだけどもう契約満了になって契約更新はされませんってことになり じゃあ最後に なんとかですね 1曲だけ録音しよう っていうので録音してその時に 甲羅健吾さん演じるボーカリストが 大森直さんのマネージャーに対して 岡崎さんこの曲誰かに届くのかなって感想的に呟くっていうね でも結局誰にも届かないままバンドは解散し 歴史の中に消えていって彼らがその後どんな人生を生んだのかは もうわからない どっかで 街の片隅で別の仕事をして生きていったのかなっていう 感じなんですよね でもこの映画の展開がすごく面白いのはそうやって消えていったバンドの レコードが別の人に聴かれてその別の人が聴かれたことで 少しずついろんな影響が起きてきて その曲を聴いた人がまた別の人に影響を与えるっていうね 次々その影響が連鎖していく っていうことが起きて最終的に世界が救われるっていうね そんな壮大な話につながるんだっていう ただこの映画の良さっていうのはその展開が壮大であることよりもやっぱり 自分は人のために何かをしたい認められたい でも結局認められないまま終わる 誰にも知らないまま終わるそんな人生がいっぱいあるじゃないですか でもそんな人生の中でも ひょっとしたら誰かに何かの影響を与えているかもしれない っていう ことをですねきちんと積み重ねて描いていってるところにすごく共感を感じるんですよね この映画は amazon プライベートの有料でレンタルしてるんでもし暇があったら見てみてください 素晴らしい映画なので 我々の世界って結局こういう相互作用によって 動いてるんだなぁってのは常に思うんですよね あの物理学の世界でループ量子重力理論という最先端の 量子力学の理論があるんだけどその中でも 我々の世界はそもそも何も存在しないと 何も存在しないんだけど この網の目のような構造があってその網の目のようなところに接触するところで 世界が生まれてくるっていうね 何言っているのかよくわかんないって感じなんだけど 実体はないけど関係することによって我々の世界は立ち上がるんだというとても美しい理論なんですよね まさに関係によって世界は存在している ってことを考えれば自分がただ生きてるだけで誰にも何も影響を与えてない 承認もされてないと思ってもそれがどこかで人に影響を与え それが人の人生を変えたりすることもある っていう 可能性は常にみんな持ってんじゃないか 影響力のある人だろうが何だろうがない人だろうが関係なくね 子供の頃 大阪とか愛知県とかを点々として暮らしてたんだけど 母方の実家は兵庫県西脇という山間の小さな町にあって そこにおじいちゃんおばあちゃんそして おば夫婦と その娘さんつまりいとこのまさこちゃんっていうのが住んでいて 夏休みになると1ヶ月ぐらいそこの家に預けられてずっと夏の間 その西脇の田舎町で暮らしたりしてたんだよね 70年代初頭のその頃は 百科事件とか文学全集みたいなすごいブームになっていて 別にみんな本読むわけじゃないんだけど応接間とかがあったらそこに本を飾らなきゃみたいなね そういう欲求があったのでそれを見通して 営業マンがですね各家を回って その百科事件とかで文学全集売って回ってたって言う その西脇の 家にもそのまさこちゃんが両親に買ってもらった 少年少女児童世界文学全集ってダーンと20冊ぐらい 立派なハードカバーの想定で並んでたんですよね結構大きな本で でも多分まさこちゃんはそんなに本読むのが好きじゃなかったから完全に飾りになってしまって 多分何年も誇りをかぶったま放置された 僕は偶然その一冊を手に取って読み始めたら すげーこれ面白いじゃん って感じるようになって それから ずっとその文学全集を見続けて でも一夏の間に読み終わらなかったので早く次の 夏休み来ないかなぁとかねずっとその本のことをまるで恋人を思い焦がれるように 思い続けてですね次の年の夏にまた その西脇の母方の実家に行ったらあったっていう感じでねその本に飛びついてまた 読み続け 小学校多分2年生か 3年生ぐらいの頃だったと思うんだけど それが自分にとっては 読書好きの 始まりの地点だったんですよね それで本というものにすごく興味を持って そこから本当は小説でも何でもね手当たり次第に読むようになり気がつけば本の虫になって もう学校の帰りに毎日毎日図書館によってですねずっと本読んでそのうち 父親からお前あんまり本読むと頭悪くなるからやめろとか謎の叱りを受けてですね 本読むの禁じられたりとかね でもそれでも読みたいのでなんか 友達と釣りに来ますって言って釣竿と釣童部のケースを自転車にくっつけていいようで でその足で釣りには行かずに図書館に行ったりとかねこそこそ 本読んだりしてたんですよね でもあの現体験が多分その後 新聞記者って仕事やらんだりとか 不利になって今のような物書きの道を歩む スタート地点だったと思うと あのもうねどんな内容だったのか全然覚えてないんだけど 世界 少年少女文学全集はですね 僕にとってはとても大事な きっかけだったんだよ それは僕のために買われた本ではなくいとこのまさこちゃんのために買われた本であって しかもまさこちゃんそれを全然読んでなくて 何の役にも立たないまま誇りをかぶってた本だったんだけど それが最終的には僕の役に立ってた だからあの本を買ってくれたおじおばおじはもうなくなっておばあ一人 西脇園に住んでますけど その夫婦も多分ねそんなことを予想してなかっただろうし 多分そんな話してないから今を知らないだろうなと思うんだけど だから人間と人間の関係って面白くてどこでどんな影響を与えるかってやっぱりわかんないな だからそういうこともあるんだっていうふうにみんな思ったほうがいいんじゃないかなと思うんですよね 生きてて普通に暮らして いろんなことしてるだけでそれがひょっとしたら他人に いい影響を与えているかもしれない そう思えるだけでちょっと人生って楽しくなる幸せになれるんじゃないかなとは思います ではまた明日 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚09:221.「岡崎さん、この曲、誰かに届くのかな」コメント感想・質問・応援メッセージを書こう TATZ17時間前🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉返信 わこ7月8日素敵なお話をありがとうございました。返信 俊尚 佐々木7月9日こちらこそありがとうございます。 花鳥風月7月5日「普通に生きてるだけで他人に影響を与えているかもしれない」沁みました。私も子どもの頃、友達の家の文学全集を借りて読んでいました。アカデミックなその家の方針に憧れたものです。父には、じっと本を読んでいるだけで、「家のことをしろ!」と怒鳴られ理不尽を感じていたなあと思い出しました。2返信 俊尚 佐々木7月9日同じような体験をされていたんですね。懐かしくも切ないこども時代です。 かさお@青森のリネンドライバー7月5日配信タイトルでは全然分かりませんでしたが、チャプターの写真で、映画『フィッシュストーリー』の記憶がフラッシュバックしてきて、温かい気持ちになりました。原作の短編小説も好きですが、映画版も好きです。その時は、無駄で無意味だったと思えることでも、巡り巡って時空を超えた先で実は誰かを助けている。『フィッシュストーリー』の登場人物たち同様、現実を生きる我々の世界でも認識できないだけで、そういうことは無数に起きているのではないか、とふと考えてしまいました。1返信 俊尚 佐々木7月9日おっしゃるとおりだと思います。1 いとうともひろ7月5日僕の孤独が魚だったら〜🎸1返信 俊尚 佐々木7月9日あの歌詞はしびれます。 もっと見る
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私も子どもの頃、友達の家の文学全集を借りて読んでいました。アカデミックなその家の方針に憧れたものです。
父には、じっと本を読んでいるだけで、「家のことをしろ!」と怒鳴られ理不尽を感じていたなあと思い出しました。
原作の短編小説も好きですが、映画版も好きです。
その時は、無駄で無意味だったと思えることでも、巡り巡って時空を超えた先で実は誰かを助けている。
『フィッシュストーリー』の登場人物たち同様、現実を生きる我々の世界でも認識できないだけで、そういうことは無数に起きているのではないか、とふと考えてしまいました。