#863 帯状疱疹後神経痛
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■ 医療の話題:帯状疱疹後神経痛
① 今週のテーマ:先生に教わったこと
今回お話を伺ったのは、古河赤十字病院 院長補佐で麻酔科の加瀬幸子先生です。
まず、帯状疱疹の正体。子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスは、治ったあとも体の神経の中にずっと潜んでいるんだそうです。それが、年齢を重ねたり、ストレスや疲れで免疫力が落ちたりしたときに、もう一度暴れ出す。これが帯状疱疹です。
発疹そのものは2〜3週間ほどで治まります。でも、皮膚がきれいになったあとも痛みが3か月以上続く。これを「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。
どうして痛みだけが残るのか。先生によると、ウイルスに神経が傷つけられて、回復する途中で神経が「おかしな信号」を出すようになったり、脳が痛みに敏感になったりするからなんだそうです。
痛みの感じ方も独特で、・焼けるような、やけどのような痛み・電気が走るような痛み・しびれやかゆみ
そして驚いたのが、服がこすれる、冷たい風が当たる、といった本来なら痛くないはずの刺激でも、強い痛みを感じることがあるということ。眠れない、食事がとれないという方もいらっしゃるそうです。
なりやすいのは、こんな方です。・最初の帯状疱疹が広い範囲に、強く出た方・ご高齢の方・糖尿病などの持病がある方、がん治療中の方、免疫を抑える薬を使っている方・帯状疱疹だと気づかず、薬を飲み始めるのが遅れた方
② もう一歩深掘り:ガイドラインや研究では
ここからは、私が専門の資料で調べた補足です。
「72時間」がひとつの目安
日本ペインクリニック学会の治療指針でも、帯状疱疹の抗ウイルス薬は「発疹が出てから72時間以内」に始めることが勧められています。先生も「できれば72時間以内に受診を」とおっしゃっていました。早く治療を始めることが、痛みを長引かせないことにつながります。
治療は組み合わせで
神経痛になってしまった場合は、普通の痛み止めに加えて、神経の痛みに効く飲み薬や、神経ブロックという注射の治療などを組み合わせていきます。ペインクリニック(痛みの専門外来)で相談できます。
ワクチンの効果は、数字で見るとはっきり
帯状疱疹ワクチンには2種類あります。国立保健医療科学院の資料によると、・生ワクチン(1回接種):帯状疱疹を防ぐ効果は、接種1年後で6割程度・組換えワクチン(2回接種):1年後で9割以上、10年後でも7割程度帯状疱疹後神経痛を防ぐ効果も、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
そして2025年度から、帯状疱疹ワクチンは定期接種になりました。対象は65歳を迎える方。さらに2029年度までは、その年度に70歳・75歳・80歳…と5歳刻みの年齢になる方も対象です。費用の一部をお住まいの市町村が補助してくれるので、市町村からの案内やホームページを確認してみてください。
③ くらしのチェックポイント
こんなときは早めに受診
・体の片側だけが、なんとなくチクチク・ピリピリ痛む・虫刺されのような、ぷつぷつした発疹が帯のように出てきた→ 発疹が出たら、できれば72時間以内に皮膚科へ
目のまわりに出たら要注意
まぶたやおでこなど目のまわりに出た場合は、視力に影響することもあります。皮膚科に加えて、眼科も早めに受診してください。
受診のときに伝えるとよいこと
・いつから痛みが始まったか、いつ発疹が出たか・痛みの種類(ピリピリ、焼けるような、など)・持病や、飲んでいるお薬
日ごろからできること
バランスのよい食事、十分な睡眠、散歩などの軽い運動、日光を浴びること。免疫力を保つことが予防の土台です。オープニングでお話しした塩原の一日を思い出しました。青空の下で体を動かして、季節のものをいただいて、人と笑い合う。そして、楽しんだあとはしっかり休むこと。これがいちばんの予防なのかもしれませんね。それから先生のお話で印象的だったのが、痛みが続いても寝込んでばかりいると、脳が痛みに敏感になって長引きやすい、ということ。好きなことに集中している間は痛みを感じにくい傾向もあるそうです。無理のない範囲で体を動かすことも大切なんですね。
① 今週のテーマ:先生に教わったこと
今回お話を伺ったのは、古河赤十字病院 院長補佐で麻酔科の加瀬幸子先生です。
まず、帯状疱疹の正体。子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスは、治ったあとも体の神経の中にずっと潜んでいるんだそうです。それが、年齢を重ねたり、ストレスや疲れで免疫力が落ちたりしたときに、もう一度暴れ出す。これが帯状疱疹です。
発疹そのものは2〜3週間ほどで治まります。でも、皮膚がきれいになったあとも痛みが3か月以上続く。これを「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。
どうして痛みだけが残るのか。先生によると、ウイルスに神経が傷つけられて、回復する途中で神経が「おかしな信号」を出すようになったり、脳が痛みに敏感になったりするからなんだそうです。
痛みの感じ方も独特で、・焼けるような、やけどのような痛み・電気が走るような痛み・しびれやかゆみ
そして驚いたのが、服がこすれる、冷たい風が当たる、といった本来なら痛くないはずの刺激でも、強い痛みを感じることがあるということ。眠れない、食事がとれないという方もいらっしゃるそうです。
なりやすいのは、こんな方です。・最初の帯状疱疹が広い範囲に、強く出た方・ご高齢の方・糖尿病などの持病がある方、がん治療中の方、免疫を抑える薬を使っている方・帯状疱疹だと気づかず、薬を飲み始めるのが遅れた方
② もう一歩深掘り:ガイドラインや研究では
ここからは、私が専門の資料で調べた補足です。
「72時間」がひとつの目安
日本ペインクリニック学会の治療指針でも、帯状疱疹の抗ウイルス薬は「発疹が出てから72時間以内」に始めることが勧められています。先生も「できれば72時間以内に受診を」とおっしゃっていました。早く治療を始めることが、痛みを長引かせないことにつながります。
治療は組み合わせで
神経痛になってしまった場合は、普通の痛み止めに加えて、神経の痛みに効く飲み薬や、神経ブロックという注射の治療などを組み合わせていきます。ペインクリニック(痛みの専門外来)で相談できます。
ワクチンの効果は、数字で見るとはっきり
帯状疱疹ワクチンには2種類あります。国立保健医療科学院の資料によると、・生ワクチン(1回接種):帯状疱疹を防ぐ効果は、接種1年後で6割程度・組換えワクチン(2回接種):1年後で9割以上、10年後でも7割程度帯状疱疹後神経痛を防ぐ効果も、組換えワクチンは9割以上と報告されています。
そして2025年度から、帯状疱疹ワクチンは定期接種になりました。対象は65歳を迎える方。さらに2029年度までは、その年度に70歳・75歳・80歳…と5歳刻みの年齢になる方も対象です。費用の一部をお住まいの市町村が補助してくれるので、市町村からの案内やホームページを確認してみてください。
③ くらしのチェックポイント
こんなときは早めに受診
・体の片側だけが、なんとなくチクチク・ピリピリ痛む・虫刺されのような、ぷつぷつした発疹が帯のように出てきた→ 発疹が出たら、できれば72時間以内に皮膚科へ
目のまわりに出たら要注意
まぶたやおでこなど目のまわりに出た場合は、視力に影響することもあります。皮膚科に加えて、眼科も早めに受診してください。
受診のときに伝えるとよいこと
・いつから痛みが始まったか、いつ発疹が出たか・痛みの種類(ピリピリ、焼けるような、など)・持病や、飲んでいるお薬
日ごろからできること
バランスのよい食事、十分な睡眠、散歩などの軽い運動、日光を浴びること。免疫力を保つことが予防の土台です。オープニングでお話しした塩原の一日を思い出しました。青空の下で体を動かして、季節のものをいただいて、人と笑い合う。そして、楽しんだあとはしっかり休むこと。これがいちばんの予防なのかもしれませんね。それから先生のお話で印象的だったのが、痛みが続いても寝込んでばかりいると、脳が痛みに敏感になって長引きやすい、ということ。好きなことに集中している間は痛みを感じにくい傾向もあるそうです。無理のない範囲で体を動かすことも大切なんですね。
アナウンサーかしまだちほのコミュラジオ(医療/旅/ビジネス)
アナウンサー鹿島田千帆/ Kashimada Chiho
- 02:511.
チャプター1
- 05:392.
チャプター2
- 02:043.
チャプター3
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