TOPトーク専門家毎朝の思考だれもが専門家であり、だれもがクソリパーである08:44 2024年6月7日 7,631再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次SNS時代の民主主義の理想と現実専門家とクソリパーの両面性ミクロとマクロの視点のずれ職能集団社会とメディアの役割フィルタリングこそ新しいメディアの仕事AI文字起こし(β版) # だれもが専門家であり、だれもがクソリパーである おはようございます。佐々木敏直です。 今日は政治の話をしようかな。 生臭い政治じゃなくて、民主主義とかそういう話。 直接民主制ってものが民主主義の理想だって言われてた時代はあったんですよね。 そう古代ギリシャ、歴史で習った古代ギリシャのアゴラって呼ばれる広場に集まってみんなが議論する。 全員参加の民主主義みたいなものが実現したら素晴らしいよねっていうふうに言われてた。 政治家が選挙で選ばれて国会とか地方議会で議論するというのは間接民主制で でもそれはちゃんと世論、人々の意見を体現してないじゃないかっていう批判がずっとあって だからやっぱり調節民主制みたいなものを実現しなきゃダメなんだ っていうのが20世紀の頃はよく言われてたんですね。 ひるがえって2024年の今、いずれのところSNSってものがある意味直接民主制ってどういうものかっていうのを ある形で体現しちゃってる部分っていうのはあるなぁと思うんですよ。 これは僕は何度となく言ってるし、10年ほど前に当事者の時代って本でも散々書いたんだけど 新聞とかテレビが国民について書く、あるいは人々について書く、市民ってものについて書くっていう時には それはリアルな人々や国民ではなくて 新聞とかテレビがある種幻想の中で作り上げた庶民とか人々でしかなかった。 そのリアルな人々って一体どんなものなのかっていうのは 実は新聞記者もテレビのディレクターも知ってなかったんじゃないのっていうことですよね。 それがリアルになって現れてきたのが実はSNSである。 そうするとそれはかつてメディアの人間が無垢で平和で穏やかで、 権力者とは違う、理想的な人たちって思ってたものとは全然違い、もうちょっと過激でですね。 しかも原罰主義者だったりとかね。 裁判員裁判によって異様に原罰化が進んでるなんて話もありますよね。 っていうものであった。 それをそのまま民主主義、直接民主主義に持っていったらうまくいくのかというと 今のツイッターXのやり取りを見てればわかる通り これがそのまま国会なくしてこのツイッターといえば民主主義の議論の場にしたらどうなるかって ちょっとそれは恐ろしいディストピアでもあるわけですよね。 だからそれはうまくきっこないよね。 かつて東広木さんが一般意志2.0って本を書いた時に 僕はなるほどなと思ったのは、人々の世論をそのまま政治家が引き受ける必要はなくて どちらかと言うとそれと向き合うのが大事なんだってことを書かれてて そうだよなと思ったわけです。 世論が直接政治を動かすのではない。 世論と政治家が向き合って、その世論をどう引き受けるのか、引き受けないのかってことを判断していくことが政治である。 わかりやすい例で言うと、今だって円安ってのがあって、そうバッシングしてるわけですよ。 みんな物価が上がって消しからんってのことを言ってる。 でも円高にシフトすればそれでいいのかというと、円高になったらもちろん輸入品の物価は下がるんだけど それだけじゃない別のマイナスの効果もある。 つまり円安にも円高にもそれぞれメリットデメリットがあるわけで 単なるミクロの視点の人々の考えていることだけでは判断できないものもあるわけです。 そういうマクロの視点を持つことが政治家の役割である。 所詮、世論というのはミクロの視点しか用えないよねっていう問題があるわけですよね。 とはいえ、SNSで可視化された世論とか人々の意見というのが全く馬鹿げたものなのかというと これがそんな単純な話ではないと僕は思っていて 例えばSNSやってるとわかるんだけど 例えば僕がコンビニの労働について話をしたりすると そうすると誰かが実は僕はコンビニの店長なんですけど あるいはコンビニで働いてるんですけどっていうので そのコンビニの内情についていろいろ教えてくれたりするっていう そういう場面がよくあるわけですよね。 つまり彼らはコンビニの専門家なわけです。 店長さんにしろアルバイトの人にしろね。 そういう専門的な人ってのは世の中にたくさんいる。 特に今の時代のようにあらゆる分野で専門性が進んでいる。 誰でもできる簡単な仕事ってだんだんなくなっていって どんな仕事であれ非常に高度に頭脳労働化して専門性が必要になってきていると やっぱり膨大な数の専門家の集団によって成り立つ国である 成り立つ社会であるということが言えるようになってきていると思うんですよね。 それは僕は職能集団社会だっていうふうに呼んでるんだけど じゃあみんなが全員が素晴らしい人なのかっていうと でもそうやって例えばコンビニ店長で素晴らしいコンビニについての いろんな知見とか知識を披露してる人が別の場面では なんかどうでもいいことでどっかのアイドルにクソリップを送ったりとかしてる っていう場面もよくあるわけですよね。 つまり自分の専門分野においてはとても専門家なんだけど そうじゃない分野においては実はクソリップを送る人になりうるっていう これが一般の人だけじゃなくて実は専門家もそうである。 かつて尊敬されてた大学の先生とか政治家とかあるいは弁護士とかそういう人たちであっても 自分の専門分野についてはきちんとしたことを言うんだけど ちょっと外れると途端にまとはずれなわけのわからんことを言う人がいっぱいいるんだなっていうのは 我々はこの10年のSNSの経験で散々思い知ったわけですよね。 こんなことを言うんだというとても有名な社会学者は 福島原発の処理水の放水についてすごくまとはずれな自然科学の知識を披露して みんなから呆れられたりとかっていうのはまさにそういうことなわけですよ。 だから一般人であるいは有名人であるいは研究者であろうがそうじゃない人であろうが あらゆる人はあらゆる分野のそれぞれの専門家であると同時に あらゆる人は自分の専門じゃない分野においては常にクソリパーになりうるというね。 そういう時代なんだと。 もはや一般人と著名人の違いなんてそこにはどこにもないなと思うわけです。 だからこういう時代だからメディアの役割って何なのかというと 僕はもはや仕分けをする、つまりフィルタリングをして この人の発言は専門的見知に基づいた発言なのかそうでないのかってフィルタリングをして そしてインターネットからクソリプとかを排除して ある人が自分の専門分野に基づいて専門的なことを言っている というところをうまく抽出してみんなに見せるってことこそが 新しいメディアの仕事なんじゃないかなというふうには思うんですよ。 まあ言ってみれば僕は個人でたった一人でやってるこの毎日のクリエーションとかだって ある意味そういう専門的な知見から専門的なことを言っている人を探し出して それを紹介するというフィルタリングをしているのに過ぎないわけなんだよね。 これをもっと大規模にやっていくというのがこれからのメディアの仕事なんじゃないかなというふうに思います。 あらゆる人は専門家であり、あらゆる人は同時にクソリパーでもあるというね。 最近気づいたそういう現実について今日はお話をしてみました。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚08:441.だれもが専門家であり、だれもがクソリパーであるコメント感想・質問・応援メッセージを書こう ぽちくん2024年6月7日本当にそう思います!コロナ禍で特に思いました。医学の正しい専門知識を発信する人ばかりがメディアに出るわけでもなく、情報を取る難しさを思い知りました。キュレーションして欲しいです。返信 俊尚 佐々木2024年6月12日ありがとうございます。精進します。1 回鍋肉2024年6月7日その分野の専門家だけどデータを読むのは下手とか、こういうアプローチの専門家を呼んだけど抑そのアプローチが不適だったり、佐々木さんもアベプラ等で経験あるとは思いますが、専門家呼んでも話が噛み合っていない議論も見受けられるのが何とも……好きな医療漫画で腹腔鏡と内視鏡で腫瘍を胃の外と中から攻めるみたいな術式を見ましたが、こういうように色んな専門家が横断的に繋がれば良いなと思いましたそれと知識は極めても狭量になってはいけないな、とも1返信 トムヨーク2024年6月7日なるほど。GoogleのSEOなんかが今まさにその役割を担っているなと感じました。佐々木さんは言うなれば能動的SEOですね。毎日放送聴いてます。ありがとうございます。1返信 俊尚 佐々木2024年6月12日能動的SEO!ありがとうございます。 ボブ2024年6月7日あの社会学者さんでガッカリしたのは、色々批判を受けたあと、少しも省みることなく、自説を固めるようなムーブをしてたことでした。自分のことを批判してくる人間は全てクソリパーとみなしてましたし。2返信 ジュリエッタ オータニ2024年6月7日リアルな人々をひとくくりにまとめられない。政治家は世論と向き合う事が大事。本当にそうだと思いました🙋♀️これからのメディアの仕事…難しい問題だと思いました。1返信 もっと見る
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好きな医療漫画で腹腔鏡と内視鏡で腫瘍を胃の外と中から攻めるみたいな術式を見ましたが、こういうように色んな専門家が横断的に繋がれば良いなと思いました
それと知識は極めても狭量になってはいけないな、とも
佐々木さんは言うなれば能動的SEOですね。
毎日放送聴いてます。ありがとうございます。
これからのメディアの仕事…難しい問題だと思いました。