TOPトーク専門家毎朝の思考これからの「良い死にかた」のロールモデルが必要だと思う07:29 2021年12月6日 5,327再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次安楽死マシンの登場と議論の深まり安楽死制度に潜む「滑り坂問題」の懸念「死ぬ自由」を阻む社会の同調圧力自由意志と外部からの干渉の難しさ「良い死にかた」ロールモデルの不在AI文字起こし(β版) # チャプター 1 おはようございます。佐々木敏夫です。 昨日ツイッターで紹介したオーストラリアの団体が開発したアンラクシマシンという お医者さんがいなくても、自分でカプセルの中に入ってボタンを押すと 窒素が充満して安らかに死ねるという機械ができたという話。 これすごいバズっていろんな人が議論しているんですね。 これ僕は難しいなと思うんですよ。 安楽死には積極的安楽死と消極的安楽死というのがあって 積極的安楽死というのは要するに患者の命を終わらせるために何かをすること つまりこのマシンのようにボタンを押して窒素が出るとか お医者さんが注射をしてそれで亡くなるとか お医者さんなり本人なりが何かをするのは積極的安楽死という。 消極的安楽死は患者の命を終わらせるために何かをしない。 延命治療をしないとかね。 だから孫玄師という言い方もする。 孫玄師と消極的安楽死は微妙に意味合いが違うって人もいるんだけど 同じような範囲なのかなという感じはしています。 何が難しいのかというと これは前に緩和ケアのお医者さんの西智博さんに すそのでトークイベントでお話を伺ったことがあって その時になるほどなぁと思ったんですけれど 滑り坂問題というのがある。 例えば安楽死の制度ができて 最初は身体的な苦痛があって明確な意思表示ができて 余命数ヶ月で大人みたいなそういう厳密な定義というか 運用のルールみたいなのがあったとしても それがだんだん緩められていくんじゃないかと。 だんだん精神的苦痛、身体苦痛だけじゃなくて 精神的な苦痛も対象にしようとか あるいは意思表示は事前に書面で残してあればOKとか さらに余命制限、数ヶ月じゃなくて数年でもいいようにしようとかね。 だんだん緩くなっていく。 そうなってしまうと今度は社会的圧力みたいなもので 死を選ぶ人が増えてきちゃう可能性がある。 例えばね障害があるから きっとこの人死んだ方が幸せだよっていう風に言っちゃう人が出てきちゃうとかね。 あんな風な状態で医療とかしててよく生きてられるねみたいなこと言われて 本人がもうなんかみんなから死ね死ね言われて 嫌だと思って死を選んじゃうみたいな なんかそういう非常に良くない方向に滑り坂が転がり落ちるように 枠が広がっていってしまうって危険性がやっぱりあるよね。 でも一方でね これはねフォトグラファーの畑野博さんから聞いた話なんだけど 畑野さんはがんを患っていて そうするとねなんか生きてなきゃいけない 命を大切にするのが当たり前っていう逆の同調圧力もあると。 死ぬ自由っていうのを認められない感じがすごく日本社会 自分の周りには多いっていうことを畑野さんがおっしゃってて これもこれで本当にそうだよなっていうね。 なんか自由意志って僕はとても大事だと思うんだけど その滑り坂問題だとね 周りが死んだ方がいいこの人はっていう死への圧力が働き 畑野さんの言うようにがん患者みたいな 逆に病気の人に対しては生きてるのが当然だと 命を大切にしなきゃっていう生への圧力が働くと 死への圧力も生への圧力も両方あって それはどちらも本人の自由意志とは関係なしに 無縁なところで外部からの圧力で生まれてきてしまう 畑野さんは他にもすごい鋭いこと言っていて 日本人は自分のことは決められないけど 他人のことは決められるっていう性質がある 確かにね自分で答えを出すってのはすごい どうしようどうしようって悩むんだけど 人が何かしようとしているのを見ると他人がね それはやっちゃダメだとかねこうしろとか 特に弱い人に対してそういうことを言いたがるっていうね なんかこう 安楽死制度ってね 完全に自分の意思で決められるのであれば 僕は会った方がいいんじゃないかなと思うんですよやっぱり それは最後の自分の自由だと思うから でもねそうなる以前に 自分の自由意志で決められなくなってしまう それどころか他者がねそれは親戚だろうが 家族だろうがあるいはお医者さんも含めて さらにはもっと周囲のね例えばネットユーザーとか 外部の人たちも含めて あわせえこうせえっていう意見があまりにも多すぎて みんなそれに引きずられちゃう だから自分の自由意志って言ってもそれが本当に自由意志なのか それとも他から強要されてね なんとなくそう言わざるを得なくなっているものなのかってのが 決めにくいよねっていう問題がやっぱりあるんですよね だからこの日本でね本当に 自分の自由な意志としての安楽死って 実現できるんだろうかって考えると まだまだ難しいなっていうかまだって言ってるんだけど 本当に将来においてそれは実現し得るんだろうか ということも思います 今 結婚しない人がすごく増えてきていて 一方でまあ高齢社会 高齢者の非常に多い社会ってのがどんどん 進行していくと まあそうするとね 80、90になって一人で暮らしている人ってのは 男女とはすごく増えていくわけですよ そういう時に自分の死をどう選ぶのかっていうのは 結構重要な問題に間違えなくなってくると思うんですよね 一方でほら 孤独死とかいう言葉もあって これはNHKがすごく素晴らしい番組を作って それが元で広まった言葉なんだけど 一方でこれには反論もありますよね 別に一人で暮らしているから 最後は一人で死を迎えたとして それが悪いことなのかどうかと 本人が納得していれば別に一人で死んだっていいじゃないかって 孤独死とかね そういう言い方でそれが悪いことであるかのように言うのってどうなのか っていう意見もある。僕もそれはそうだなと思うんですよ だから何が良い死に方なのかってのはね すごいまだブレていてよくわからない でも少なくとも なんとなく昭和の頃の幻想のようにあったね 家族や子供や孫に囲まれてね ベッドで平和に死んでいくみたいなものが もはやそせんそんなものは幻想でしかないってのはみんなわかってしまってる その幻想が終わってしまったときに どんな良い死のあり方があるのかってのは これからもっとみんなで考えていかなきゃいけないことだなと 本当につくづく思います ではまた明日 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚07:291.チャプター 1https://www.swissinfo.ch/jpn/%E5%AE%89%E6%A5%BD%E6%AD%BB%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%B3-%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%82%B3--%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%81%A7%E3%81%AE%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%AB%E6%B3%95%E7%9A%84%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%AA%E3%81%97/47160856コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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