TOPトーク専門家毎朝の思考日本の街には広場はないが、長く続く「道」があった07:19 2022年1月12日 5,270再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次黒川紀生氏著書が示す日本都市の意外な姿欧州と日本の都市構造に見る中心の対比京都に見る「道」が中心となる都市の姿「道」がつくる関係性、SNSとの驚くべき類似中心なき環太平洋構想が示す未来の形AI文字起こし(β版) # チャプター 1 おはようございます。佐々木敏夫です。 前にもう一回、このボイシーで紹介したかもしれないけど もう亡くなった建築家の黒岡紀生さん 1989年はバブルの最中ですよね。 ノマドの時代って本があって、僕はこの本すごい好きなんですよ。 自分がノマドワーキングって本を書いてるからってのもあるんだけど もう89年だから何年前?33年前ですか。 そんな昔に書かれたとはとても思えないぐらい いろんな刺激とか新しい話に満ちている。 その中で面白いなと思ったのは ヨーロッパの街ってだいたい広場があるよね。 確かに言われてみるとイタリアでヒチリイ島に ちょうど10年ぐらい前に2週間ぐらい長い旅をしたことがあるんだけど どの街に行っても必ず真ん中に石畳の広場があって そこにシティホール、市役所ですよね。 あと教会とかカフェとか噴水とかがあって そこにみんな集まってきて談笑したりとかぼんやり座ったりしてる。 日本の街って広場がなくてつまらないなぁと思ってたんですよ。 あんな広場がどこの街にも日本にもあればいいのに。 逆に日本の街の中心って何なんだろうって考えると 例えば福井に僕は時々行くんだけど 福井市の中心というと福井県庁。 つまり城ですよね。 城が中心って別にそこに人が集まらないよね。 見下ろされているだけで。 だから県庁とか市役所が中心の街ってつまらないな みたいなことをずっと思ってて、そういう話もしてきたんだけど この黒川紀生さんのノマドの時代っていう本を読んで そうじゃない、違うんだ、そうだったのかってすごい気づきがあったんですよ。 何なのかというと ヨーロッパの街が広場中心でそこから道が放射状になっているのに対して 日本は道路が中心である。 確かに言われてみれば京都なんかはそうですよね。 京都の中心ってどこ?平安京、京都の都ですけど中心はあまりないですよね。 京都五省といったってそこが中心になっているわけじゃなくて 5番目のように道がつながっているだけである。 黒川さんが言うお祭りもそうだと。 みんなが広がり集まってお祭りするんじゃなくて 東洋の祭り、日本の祭りは道を練り歩くことが中心になっている。 だからお寺とか京都五省とかいろんなものがあってもそれは別に中心じゃなくて 通りでそれぞれ結ばれているんだと。 その道の両側にお寺とかそういう公共施設もあるのと同時に お店があったりとか 住んでいる路地の入り口があったりとか人が住んでいる家の そうやってあらゆるものが並列して道沿いにある。 市場なんかもその市場っていう特定の場所にみんなが集まるんじゃなくて 道沿いに位置が開かれていた。 確かに今のお祭りの縁日とかもそうですよね。 一箇所にわーっと集まるんじゃなくて 山道沿いにずっと縁日のお店が並んでいる。 だから道こそがね真ん中にあるんだよっていう。 なんかこれって面白いですよね。 東京の場合、ヨーロッパへの憧れから東京の街なんてのは 公共を中心にして放射状の都市にしてしまったんだけど 京都みたいなあんな格子状でも実は良かったんじゃないのか。 結局何を言いたいかというと中央集圏じゃないんですよね。 道沿いに街があるというのはね。 広場っていうのはやっぱり権力の中心であると。 そこにみんながひれ伏すって感じなんだけど そうではなくて、5番目のように道がある、あるいはくねくねと道がある その道沿いに建物があり、公共施設があり、寺があり 人々の住まいがあり、にぎわいがあり、店があり、市場が立ちっていうね ある意味フラットに横につながっていく感じっていうのが 日本の街の特徴だってことを黒岡さんは書いていて これってなんかまるでインターネットのようじゃん。 インターネット、特に今の sns って中心はないですよね。 2チャンネルみたいな掲示板は掲示板っていう中心があって そこにみんなで集まってた。掲示板が広場だったわけです。 でも今のフェイスブックやツイッターってタイムラインがそれぞれの個人個人流れてるだけで 全員が自分が中心である。どこかにみんなが集まる広場があるわけじゃない。 だからそういうフラットな関係性ってのが今のインターネットなんだけど これってまさに日本の道だったっていうね。 道がこう続いていく。こういう感覚っていいなぁと。 黒川さんはさらに書いているのは、例えば東京を中心にした日本みたいな そういう考え方じゃなくて、環太平洋みたいのがいいんじゃないかと。 環太平洋って、エーペックとかありますけど アメリカから日本、フィリピン、インドネシア オーストラリア、ニュージーランドって太平洋をぐるっと取り囲んでいる縁である。 中心には何があるかというと、ハワイぐらいはそうなのかもしれないけど ハワイは中心じゃないですよね。中心には何もないんですよ。 太平洋って大きな海があるだけ。 その周りをフラットに様々な都市や国が取り囲んでいるのが環太平洋である。 そういう関係性でいいじゃないかっていう話なんですよね。 中央集圏ではないフラットな環状型っていうんですかね。 環太平洋みたいにぐるりと輪を作っていくことって 関係性とか共同体とか、あるいは国のありようとかいろいろ考えると 何かつながっている感じというか面白い発想だなと思います。 多分これからの時代、黒川さんが言ってたような 環状型だったり道沿いにっていう感覚がもう一回 重い意味を持つようになってくるんじゃないかなと思います。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚07:191.チャプター 1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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