TOPトーク専門家毎朝の思考なぜ「世間をお騒がせしました」という奇妙な謝罪が多いのか06:57 2022年12月7日 6,282再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「世間をお騒がせ」謝罪の違和感謝罪を避ける欧米の論理とは日本の謝罪、共同体の輪を乱す罪「世間」への謝罪、その意味の深層謝罪を巡る現代の葛藤と病AI文字起こし(β版) # なぜ「世間をお騒がせしました」という奇妙な謝罪が多いのか おはようございます。佐々木としなおです。 よく謝罪会見とかで、世間をお騒がせして申し訳ありません。 世間をお騒がせして申し訳ありませんって。 誰に対して謝っているのかよくわからないってよく批判されてますよね。 なんで相手に謝らないで世間に謝るのかっていうね。 まあでもじゃあ欧米の人はちゃんと相手に謝っているのかっていうと そんなことはないって話もあってですね、そもそもあんまり謝らないって話もある。 なぜかというと謝るっていう行為は自分に非があるという、間違いがあるっていうことを認めることだから謝ってしまうと 例えばそれが裁判とかになった時に不利になってしまう。 お前は謝ったじゃないか。認めてるんだろって言われてしまうので、あんまり謝りたくない。 あれも不思議ですよね。日本だと一方でね、刑事裁判なんかよくあるんだけど 昔事件記者やってた頃によくそういう話を聞きましたが 例えば本人が捕まった、逮捕された人が無実を信じてて自分はやってないって思ってた人としても 弁護士とかに案外ね、いやもう認めた方がいいよって言ってしまうと 絶対これは有罪判決になるから、もし有罪になった時に認めてないと罪が重くなる。 逆にもう認めちゃってすいませんでしたって言ってた方が常常釈放の余地が多いので 裁判官が少し考慮して判決を甘くしてくれるかもしれないから謝った方が得だっていう。 なんかこれはアメリカとかヨーロッパと日本の裁判、判決の出し方が少し違うのかなと思ったりするんだけど そこはちょっと僕は司法の専門家じゃないんでよくわかりませんが なんかことほど裁判官に謝り方が違うんだなって。 欧米なんかの場合にはキリスト教の倫理みたいなのがベースにあるってのは よく昔から言われていることですよね。 その倫理に従って自分が悪いことをしたと思ったら謝るみたいなね。 結局それも向こうの欧米人だって相手が謝っているわけではなくて 謝っちゃうと有罪を認めることになるわけだから。 だから何に謝っているかというと自分が倫理に反したことを謝っているんじゃないかなって思うんですよ。 振り返って日本にはそういう一神教 キリスト教とかユダヤ教とかイスラム教ですけど一神教というのは そういう一神教に基づいた倫理はそもそもあんまり存在しない。 じゃあ我々にとって道徳とかやっちゃいけないことはどうやって決まるかというと 共同体の方を乱しているかどうかということなわけですよね。 これはどっちが良い悪いじゃなくて 共同体の輪を乱す者が悪いというのは そもそも神話の時代、有史以前の狩猟祭祀の時代には どこの共同体でもそうだったわけですよ。 だから共同体の輪を乱したことについてそれはいけない。 その共同体というのはかつて本当に100人とか150人の小さな共同体だったのが だんだん大きくなって現代社会になるとそれはもはや日本社会全体ぐらいまで広がっちゃっている。 すなわちその広がった共同体というのが世間である。 だから世間に対して共同体のこの日本社会の輪を乱して申し訳ありませんでした と謝っているのが世間を騒がせしましたってやつなんじゃないのかな。 だからある意味我々の日本社会はアニミズムみたいな多神教をベースにした 有史以前の共同体感覚みたいなものを未だに持ち続けていると言えるのかもしれない。 一方で欧米は世界中昔は多神教だったわけですよ。 一神教なんてユダヤ教しかなかったわけです。 ユダヤ教から分かれてキリスト教とイスラム教が分かれたわけです。 そっちの方が特殊な宗教だという言い方もできるかもしれないよね。 でもそれが世界で今や最大の宗教勢力になっているわけなんだけれど 一神教は共同体と共同体を横断して一つの倫理みたいなものを作っていく。 だからそこでは共同体の中での絆とかルールじゃなくて ある意味共同体と共同体を貫いた一神教というルールがあって それに対してその一神教のルールを破ったことは謝る。 つまりそれがすなわち倫理による謝罪である。 そういう違いがあるんじゃないのかなというのを思います。 だから世間をお騒がせしましたって良くない謝罪の例として必ず挙げられるんだけど 歴史的に考えてみると まあ悪いか良いかは別にしても まあそういう謝罪の仕方もそれより文明から言えばありだよなっていう感じは個人的にはしますね。 ちなみに昔はツイッターとかで謝らない人を見ると 謝ったら死ぬ病みたいな言い方をしてね 絶対謝りたくない謝ったら死にたくないから謝らないって言って 死んでもてこでも謝らないのをみんなバカにしてたんだけど この10年ぐらいツイッターで思ったのは 謝ったら謝ったで今度は謝ったからやっぱり悪なんだろうとかって さらに傘に着て怒鳴り出す人がいっぱいいるってことが分かったので そうするともはや謝ってもどうせ許してくれないからって さらにみんな謝らなくなってるっていうのはあるんじゃないのかなと 謝ったら死ぬ病じゃなくて謝っても絶対許さない病みたいなのが蔓延してる感じがしますよ 結局とにかく怒りたいんだよね 怒って怒って誰かに傘を晴らしてそれを円溜めにすればいいと思ってる人たちがいっぱいいるもんだから そんな状況の中で謝ったってあんまり意味ないよねっていうことになってしまって それはそれで良くない風潮なんだけど 何でも謝っときゃいいやってるのも良くないよねという感じではありますが 謝罪ってなかなか今の時代にどうやったら真っ当な謝罪なのかって 実に難しいなとそうやって考えていると思います ではまた明日 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚06:571.なぜ「世間をお騒がせしました」という奇妙な謝罪が多いのかコメント感想・質問・応援メッセージを書こう U-key2022年12月8日キリストが娼婦を責める群衆に、「罪のない者から石を投げよ」と言ったように、欧米ではそもそも罪だらけの人間同士の中で、互いに謝罪し合うことがナンセンスであり、謝るのは神(≒倫理)にだけでいいという発想は、根底にまだあるのかもしれません。日本はその群衆を含む八百万に拡散して謝っている(ふりをして非を認めていない)のかも。返信 俊尚 佐々木2022年12月10日なるほど、そうかもしれないですね。 ノーマルスイフト2022年12月7日不倫など犯罪以外の不祥事は、当事者を除いて具体的な迷惑をかけていないんですよね。お騒がせで謝罪ってヘンですよね。3返信
AI時代に「知」と「知識」を分けて考える 8分・昨日・ 3,862再生AI目次AIが与える「わかった気」の落とし穴情報としての「知識」価値低下の時代「知識」と異なる「知」が指すもの身体感覚に響く「腹落ち」の正体AI時代に磨くべき人間の「知」の形
2026年の今は1870年代と似ている 10分・一昨日・ 5,339再生AI目次AI時代を読み解く歴史の因19世紀末、驚異の発明集中期近代生活を形作った大変革AIは「馬の代わり」なのかこれから20年で世界はどう変わる?
急登もぬかるみも登山はすべてが快感 8分・10月21日・ 4,395再生AI目次登山道の「想定外」がもたらす試練滑る岩や泥道での転倒と苦労困難を「楽しみ」に変える心境の極意安全登山に不可欠な体力とスキルの追求逆境を笑い飛ばすマゾヒスティックな愉しみ
浜松のホルモン店・岩田屋さんを応援したい 9分・10月20日・ 4,822再生AI目次岩田屋の当て逃げ、店主が取った異例の行動とはSNSで容易に逆転する被害者と加害者熱海の無人駅で起きた世論の反転劇加害者は本当に悪なのか?見落とされがちな真実岩田屋が示す「救い」の社会を築くヒント
リニアとノンリニアを結ぶ触媒としての手書きメモ 7分・10月19日・ 5,196再生AI目次線形でバラバラな情報の課題とは?iPad手書きメモが導く思考の触媒富山茂彦が提唱「触媒としての私」曖昧な思考を立体化するメモの力3Dの「山」のように知識を結ぶ思考
人間への信頼とAIへの信頼の違いについて 9分・10月18日・ 5,952再生AI目次AI進化が問い直す人間の「努力」の価値AIが超えた分野で光る「人間」の物語なぜAIではなく人間の文章が心に響くのか「機械の信頼」と「人の信頼」根本的な違いAI時代に書き手が「人生」を綴る意味とは
図書館に人生を助けられた少年期の話 9分・10月17日・ 5,689再生AI目次少年期の苦境、唯一の逃げ場父に禁じられた読書と秘密『赤毛のアン』に見た希望とは書籍は唯一の親友、心の友AIと書籍、心の拠り所の変遷
農水大臣辞任と美人投票の共通点 9分・10月16日・ 6,272再生AI目次柳野農水大臣辞任 発言の真意は?昭和の利益誘導政治と現代の変容政治家の「力」と美人投票の共通点株式市場と新聞に潜む「幻想の力」美人投票が示す「時代の残滓」と未来
地方では「酒飲まない運転免許ある」が最強の属性 10分・10月15日・ 6,385再生AI目次地方生活の必需品、車の価値とは公共交通機関衰退と移動のラスト1マイル問題地方での移動手段、カーシェア活用術未来の移動、自動運転普及までの道のり地方で最強の属性、まさかのあのスキル
欧米ではそもそも罪だらけの人間同士の中で、互いに謝罪し合うことがナンセンスであり、
謝るのは神(≒倫理)にだけでいいという発想は、根底にまだあるのかもしれません。
日本はその群衆を含む八百万に拡散して謝っている(ふりをして非を認めていない)のかも。
お騒がせで謝罪ってヘンですよね。