TOPトーク専門家毎朝の思考下積みの修業とは自分に「すそ野」をつくることである09:41 2023年5月29日 7,362再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次プロの仕事「平均70点」を出し続ける秘訣寿司職人・柿田が修行なしで成功したワケ才能開花は偶然?秘められた能力の活かし方筆者の「足腰」を鍛えた新聞記者時代の経験「裾野」を広げる修業、その本質と重要性AI文字起こし(β版) # 下積みの修業とは自分に「すそ野」をつくることである おはようございます。佐々木敏直です。 相変わらず福井に来ていて、 ちょっと暑いけど、まあでも海辺はね、やっぱり風が吹くから気持ちいいですね。 ちょっとぬるい感じの、スルスルと体の横を通り抜けていくような風が吹いていて、 そしてトンビが飛んでいる。 プロフェッショナルとは何か、みたいな話がよくあって、 よく言われるのは、100点満点のものを作り続けることはできないけれど、 平均して70点80点のものを継続的に作れるのがプロの仕事だ。 確かにそれは自分自身、僕自身も原稿を書く、あるいは何かを発信するっていうね、 こういうジャーナリズムの仕事を長年やっていて、本当そう思います。 世の中には本当にいろんな才能の人がいて、特にSNSの時代になってから文章を書くっていうのがみんな慣れてきて、 毎日毎日ツイッターやったり、ノート書いたり、いろんなことをしているから、みんな書くのがとても上手になる。 そうするとね、本当にたくさんのいろんな記事とかを読んでいると、 すんごいなこの人、本当に上手だし面白いなって人がいっぱいいるわけですよ。 もう立ち打ちできないよね。 もちろんそうなんだけど、それはたくさんの人から抽出された素晴らしい記事だからそう思えるだけであって、 じゃあその今素晴らしい記事を書いたただ一人のその個人がね、 その人がずっと書き続けられるかっていうと、これはなかなか難しいと思う。 例えば自分のプライバシーのね、例えば家族の話だったりとかね、恋人の話とかあったり仕事の話とか、 そういうのを書くとやっぱりネタが切れてくるわけですね、だんだん。 先が続かなくなるケースもある。 で僕は100点の原稿ってね、やっぱね、なんだろうな、 人間一生に一度は誰でも書けるよねって話があるけどそうだと思うんです。 でプロフェッショナルは100点の原稿はね、なかなか書けない。 もう絞り出すようにしていろんなインプットからアウトプットを作り出しているわけだから、 でも一方で60点から80点ぐらいの記事をずっと書き続けるってことは今までできてきたかな。 もう独立して20年以上経つんだけど、そこはプロの教授としてできてきたかなって思ってるんですよ。 じゃあそれを支えているのは何なんだろうってことも考える。 もちろんね、そこには日々いろんな努力がありね、たくさんのインプットをしている本を読む人とも入っているのがあるんだけど、 一方で足腰みたいなものが必要だよなと思う。 先日アペマプライムで寿司屋の修行が必要かみたいな話があって、 有楽町にある柿田さんっていうね、ひらがねで柿田っていう、 今すごい人気の予約の取れない寿司屋さんの大将の柿田さんが出てこられて、 柿田さんはもともとスタートアップの社長さんなんだけど、 趣味がこうして、魚釣りが好きなので、そこで魚を自分で捌いて、 仲間たちに海鮮丼を振る舞ったりしたあたりから、だんだん趣味がこうして、 youtubeとかで寿司の握り方を一生懸命勉強して、ついに店を開いてしまったと。 そしたらとっても人気店になったって話で、 普通寿司屋っていうと、5年10年と寿司屋で修行していた前さんについて、 それで初めて独立できるみたいなイメージがあるけど、 そんなの必要ないんじゃないのっていう番組の構成だったんですね。 僕は修行は不要だと思わないんだけど、柿田さんが実際スタジオで握った寿司を出してくれて、 いやどうなんだろうな、修行しない人の寿司って美味しいんだろうかと思って、 2貫選んでくださいって言うんで、 マグロの赤身とマダイをお願いして握ってもらって出してもらったら、 いや結構びっくりするぐらい美味しかったです。 寿司飯のほろりとした握り具合といいね。ネタの良さといい。 これはね、じゃあ修行はいらないのかっていうと、柿田さんは修行はいらなかったんじゃないかなと思う。 つまり素質があったんですよね、柿田さんはきっと。 さらにスタートアップの社長さんってことで、もともとその人当たりがすごく良くて、 それで豊洲とかの中卸の魚を仕入れてくれるお店の人とも仲良くなったから、 ネタの仕入れを、普通の素人だったらなかなか入り込めない、 あの市場の世界の中にきちんと入り込んで、 中卸さんを信頼して良い魚、良いネタを取り寄せてもらうってことをやってる。 加えて多分手先がとても器用で、その握り方はYouTubeだけで勉強して、 上達できてしまったんだろうなと思う。 これはね、なんだろうな、偶然の幸せな出会いですよね。 すしと柿田さんっていうね。 他の人がそれをそのままやったら同じようにできるかって多分そうではないと思う。 素質とかもあるし、いろんな才能をどこで開花させるかっていうのもある。 世の中にはいろんな人がいて、自分には才能がないって思ってる人もいっぱいいると思うんだけど、 でもそれは自分の秘めた才能を活用できる場所に、今現在運悪くいなかったってことだけだと思うんだよね。 もし生まれ変わって別のチャンスがあったとしたら、ひょっとしたら転職みたいなのに出会えてたかもしれない。 あるいは今、なんか俺はダメだな、私はダメだなと思ってる人でも、 ひょっとしたら何かのきっかけでその転生の才能が別の場所できらめく可能性もあると思うんですよね。 だから才能とそれを開花させるっていうのは、実は本当に偶然のものなんだなっていうのは思います。 じゃあ僕自身について言うとどうなのかというと、全然天才だとはもちろん思わない。 まあでもそれなりに努力してきたのも事実である。 じゃあそのバックグラウンドとしてもう一つの足腰ってなんだったんだろうなと思うと、 実は新聞社にいた12年、12年半ぐらい、13年弱ぐらい在籍してたんだけど、 あの時代の結構な苦労が自分の足腰の強さにつながってるなっていうのは最近になってすごく実感するんですよ。 それは何かっていうと、とにかく機動力。 お、これ面白そうと思ったらすぐ動けるとかね、そういう基礎体力とか機動力みたいなもの。 で、素早く調べて素早く迅速に原稿を書ける。 多分新聞記者ほどの世の中で原稿を書くのが早い人はいないと思いますよ。 その後出版社に行っていろんなフリーライターに原稿を発注したんだけど、 なんでみんなこんだけの原稿にそんなの遅いのってぐらい時間かかる人がいっぱいいた。 それに比べた方がとても早いと思います、書くのが。 で、そうすると量産できる、量産できるイコール、 単価が少なくてもそれなりの収入が確保できるみたいなね、そういうメリットになってるわけ。 で、あとは取材力とかインタビュー力ですよね。 これは別に今本当に新聞記者みたいなのを取材してるわけじゃないんだけど、 対談したりとか人と話したりするときに、 相手の気持ちにどうやって入り込めるのか、 どうやったら相手の気持ちを救い取って対談に表示させるのかみたいなところではすごく役に立ってると思う。 いろんな意味でその足腰が強くなってるところが今の自分を支えてるなと。 だからこの仕事が転職なのかどうかわかんないんだけど、 あの新聞記者時代の13年弱がなかったら今の仕事はできてないだろうなってことも思うんです。 ある意味裾野だよね、山のね。 なんか無理して上手く世の中に出て何とか現状の仕事をしてるって、 まるでペンシルビルのように細長い。 運があるわけじゃそこでポッキリ折れてしまうかもしれない。 でもまあ修行の期間がそれなりになると裾野がどっしりと広がっていて、 その上に今の頂上があるっていう風に考えれば、 まあねすごい強い運にはなりないかもしれないけど、倒れることはないよねっていうね。 だから天聖の才能があってその才能をね、本当に運よく開花できた柿田さんみたいな、 とてもハッピーな特殊な事例は別にして、やっぱり裾野に修行っていうものはね、 必要だし、あってから良かったって思える人は多いんじゃないかなという風に思います。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚09:411.下積みの修業とは自分に「すそ野」をつくることであるコメント感想・質問・応援メッセージを書こう vivi2023年10月25日無料の配信に注文を付けて恐縮ですが、風のノイズ対策が欲しかった回ですね。返信 神崎結衣2023年5月31日佐々木さんの声とお話、いつも落ち着くなぁと思いながら聞いています。私はインタビューライターをしていますが「自分はこうやって仕事したい」という理想に全然近づけません。佐々木さんはそのような壁に当たったことがありますでしょうか、あったとしたらどうやって乗り越えたのか教えていただきたいです。返信 俊尚 佐々木2023年6月1日ありがとうございます。「壁」の話、折りを見てしゃべってみますね。1 トリ2023年5月30日大変含蓄のあるお話しでした。愛読書である色川武大さんの「うらおもて人生録」に博打うちになぞらえて本当に手強いのは9勝6敗ぐらいをずっと継続できている相手だとありました。またプロは自分が作り上げた「フォーム」が何より肝心であり、「持続を旨とすべし」とありました。いずれも本日のお話し「下積み修行」があってこそですね。1返信 俊尚 佐々木2023年6月1日色川武大さん!含蓄の多いことばの数々で素敵です。 みい2023年5月29日佐々木さん 私の職業柄ごめんなさいですが生年月日ググって勝手に(心の中で)占わせていただきました。やっぱり強い方ですね〜自由人で新しモノ好き。努力家で1人行動でどこまでも行けるけど組織内でも大丈夫な方。とにかく頭がめちゃくちゃ良くて危機管理・察知能力も凄いです。そして人生には人より大波や変化が多いけどそれを乗りこなせるガッツの魂。人やお金にそんなに頓着ないです。ちなみに私の占いでの重要なパートがひろゆきさんと同じです。勝手にごめんなさい〜ファンなのでお許しを😊2返信 グミ2023年5月30日すご〜い!佐々木さん、ファンのすそ野が広いですね👍3 俊尚 佐々木2023年6月1日ありがとうございます。嬉しいですよ。2 回鍋肉2023年5月29日抑、要不要を論じるの自体野暮で不毛だと思いますが師匠から教わった方が性に合う人もいるでしょうし佐々木さんの言葉を借りるならばどうもこの手の要不要の議論は、「挿入」ではなく「上書き」を強要されているみたいで、あまり好きではないですね1返信 もっと見る
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私はインタビューライターをしていますが「自分はこうやって仕事したい」という理想に全然近づけません。佐々木さんはそのような壁に当たったことがありますでしょうか、あったとしたらどうやって乗り越えたのか教えていただきたいです。
佐々木さん、ファンのすそ野が広いですね👍
師匠から教わった方が性に合う人もいるでしょうし
佐々木さんの言葉を借りるならばどうもこの手の要不要の議論は、「挿入」ではなく「上書き」を強要されているみたいで、あまり好きではないですね