TOPトーク専門家毎朝の思考正解のない議論が宗教論争になってしまいがちな問題08:23 2025年4月19日 8,143再生 問題を報告する 再生する シェアする 写真は気比神宮の「土公」さん。AI目次経済政策論争の現状と課題財政出動の効果は?現状分析安全保障問題:抑止力のジレンマ正解なき議論と宗教論争の類似点議論の進め方:宗教論争回避への道AI文字起こし(β版) # 正解のない議論が宗教論争になってしまいがちな問題 おはようございます。佐々木敏直です。 鶴がすっかり暑い日が続いていて、もう25度を超えて夏日ですね。 でもまだ気持ちいいかな。 ケージングの隣には学校があって、もう学校としては使われなくて廃校になっちゃってるんだけど、 広いグラウンド、ジャングルジム、ブランコ、プール、そういうのがそのまま残ってて、 初夏の景色なんかでなんとも言えない気持ちいい感じです。 このグラウンドのど真ん中にね、昔のケージング、一番初期の形である土耕産という土の大焼けって書くんだけど、 土盛りがあって、それに木が生えてる。まるで神社の森みたいなところね。 突然学校のグラウンドの中にポツンとあって、不思議な感じなんですよね。 先日Xで高市さなえさんの発言、財政出動すると景気が良くなって結果的には税収が増えるでしょう。 だから財政出動すべきだっていう意見を紹介して賛同だってことを書いたら、 結構な数の人から、お前は経済何もわかってない、勉強不足だとか知識ゼロだとか言ってくる人たちがいて、 いや反論するのはわかるんだけど、そこまで全否定するのはどうなのかなとちょっと思ったわけですよ。 経済学の難しいのは、いまだ全経済学者が肯定する真理みたいなものが存在しないところにあると思うんですよね。 そこが医学だったりとか物理学だったりの自然科学とだいぶ違うところである。 もちろん自然科学でも、じゃあビッグバンはなぜ起きたのかとかね、 そういう根底的なところまでいくといろんな議論があるのはわかってるんだけど、 ある程度は共有されている認識があり、ここまでは解明されているよねっていう線引きがきちんとされていると思うんですよね。 ところが経済学って、主流派の経済学と最近のリフレ派経済学、あるいはMMT、現代貨幣理論とかの人たちで言っていることが全然違う。 どっちが正しいというわけでもない。 例えば、この10年20年の日本の経済政策で言うと、 割に緊縮的な経済政策が行われてきて、財政出動に関してはね。 結果としてあまり経済はうまくいってない。 金融化はある程度うまくいったんだけど、 財政の話になると、例えば消費増税とかを2回にわたって行われた結果、景気が冷え込んだりしてるってケースもある。 だからやっぱり財政出動必要なんじゃないのと。 過去のケースを見ても、やっぱり財政出動すれば景気が不要し、それが税収増につながるよねって議論は、 最近だと税収断正値っていうワードで議論されている通り、いろいろさまざまな意見が出されているわけですよね。 だから意見が分かれているので、正解は現状ないわけです。 やってみないと分からないというところはあるんだよね。 ただやってみて、それこそハイパーインフレになったらどうするんだ。 このインフレ基調のところに、さらに財政出動するとインフレになっちゃうんじゃないかっていう指摘もある。 でもこれもやってみないと分からないので、結局正解は分からないっていうことになるわけですね。 実際やってみたら、いやいやハイパーインフレになりませんでしたよ、税収増えましたよってことになる可能性もあるかなと思ってるんだよね。 この辺がね、例えば医学とは全然違うところで、 例えば新型コロナワクチン、mRNAワクチンに関して言うと、多少の副反応は出てるんだけど、 それを上回る形でものすごいたくさんの人を救ったのは間違いない。 同時に日本政府のコロナ対策がどうだったかというと、 緊急事態制限とかで感染防止しようという方向性と、ある程度緩んできたら、 感染が減ってきたら、少し感染防止措置を緩めて経済を回そうという、 いわゆるハンマー&ダンス戦略みたいなのをうまくやってきて、 たくさんの人が亡くなったり、感染したりしたのは間違いないんだけど、 他の国に比べればまあまあうまくやってきたかなと。 だからまあ新型コロナ対策はこういう結果だったよねっていうところで、 医療者もしくは政府の関係者の間である程度の共有ができてるなって感じはするんです。 この共有できてない議論になっている具合に成果がない問題って他にもたくさんあって、 例えば最近だと安全保障の話もそうですよね。 少し前にアベマプライムで核の抑止力についての議論があって、 共産党の議員の方が出られたんだけど、結局抑止力を高めると防衛費を増やさなきゃいけない。 そうすると防衛力を高めると、例えば中国とかロシアを刺激すると、 刺激したら戦争になる可能性があるってことをおっしゃる。 普通安全保障の専門家の意見では、それは刺激するんじゃなくて逆に抑止力になるんだから、 決して戦争が起きるんじゃなくて、戦争を起きなくするために抑止力を高めるって議論がされてるんじゃないですかって僕は言ったんだけど、 でも本当のところそれが正しいかどうかは、習近平やプーチンに聞いてみないとわからないわけですよね。 彼らの頭の中を覗いてみないとわからない。 ひょっとしたら習近平は、日本が軍備増強してる、これは我々を刺激してるのか、 だったらやり返さなきゃって思うかもしれないよね。 今の時代の大国の指導者、トランプしかりプーチンしかり習近平しかり、何考えてるかよくわかんないもので、 彼らの頭の中のロジックを理解できない以上、何が正解かっていうのを判断するのはやっぱり難しいかなっていう感じはするんですよね。 結局そうすると抑止力が有効に作用しているかどうかっていうのは、ある種の宗教論争になってしまう。 さっきの財政出動が税収増になるかどうかっていうのが、そんなになるわけない。 何も経済のことを知らないと怒っている人たちが、ある種宗教論争的にしてしまっているのと全く同じ状況である。 本来その正解がわからない問題に関してはきちんと議論をして、そこで折り合いをつけて前に進めるべきなんだけど、 正解がわからない問題に限って宗教論争になりがちであるっていう非常に矛盾した現象が起きてしまっているのが、 今の社会の難しいところなのかなっていう感じはするんですよ。 宗教論争にしないで正解の出にくい問題を議論するにはどうしたらよいのか。 これはなかなか難しいテーマではありますね。 今日は宗教論争と社会の議論についての話でした。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚08:231.正解のない議論が宗教論争になってしまいがちな問題コメント感想・質問・応援メッセージを書こう きぬさん2025年4月22日正解がない、という表現ですが、社会科学では自然科学とことなり、与件を絞って実験することが難しいのが特徴と思います。今回の例では、物価上昇も加わって税収が伸びていることは助けになりますが、経済規模対比では主要国中最大の債務残高を持つ国として、国の債務をどうやってやりくりするのかは重要な問題です。少し短期金利が上がってきたので金融機関も一生懸命預金獲得を図っているようですが、新NISAの登場などで預金から投資信託、株式などに資金は移動しています。返信 きぬさん2025年4月22日(続き)国債の投資家として国内の金融機関や機関投資家に頼ることは難しく、海外の投資家等の購入に頼る部分が増えてきています。 10年物国債の金利も昨年末より大きく上昇しましたが、海外要因に左右される部分もかなりありました。かつての低金利下で、ほとんどの国債を国内で消化していた時とはかなり異なると思います。 佐々木さんの今回の発言に接して、これは個人的にリスク管理を強化する他ないかな、と思った次第です。 俊尚 佐々木2025年4月24日なるほど、ありがとうございます。 たけ2025年4月20日政治・経済関係の議論においては理論の正しさが攻撃されがちですが、「どんな価値を優先しているか」という価値観の違いとして捉えることだと思っています。価値観の違うところどう歩み寄るかが政治の本質であり、市民のリテラシーが問われるところですがこれはまだまだかと…。理論の正しさを云々するならば、EBPMのようにデータや検証可能なものに絞るなどして不毛な議論は避けてたいですね。返信 俊尚 佐々木2025年4月24日価値観と価値観のぶつかり合い、という側面はたしかにありそうですね。 ス・ギー2025年4月19日政治・経済は他の学問と違って、ほとんど誰もが当事者であり、ポジションや都合や利害関係があり、客観的に見下ろすことができないから難しいですよね。抑止力については、「あの国に攻め入ればこちらも大きな損害を被って弱体化するからやめとこう」と思わせれば充分だと私は思います。返信 俊尚 佐々木2025年4月24日たしかにポジショントーク多い印象です。抑止力は最後は心理戦ですよねえ。 北斎2025年4月19日私は、結局、人間は考えなが悩みながら生きていき、さいごは傍観者(老人)になって死んでいくんだろうなあと思っています。1返信 竜成2025年4月19日XのGrokみたいに専門レベルの考えを載せたポストを読んだりと、生成AIの意見なら多角的な意見も受け入れられると良いんですけど、、、そうなると人と話す時も感情的にならずしっかり聞けて議論が多少深まりますね。1返信 俊尚 佐々木2025年4月24日感情的な意見を聞きたい、というのは本当にそうなんですよねえ。 もっと見る
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理論の正しさが攻撃されがちですが
、「どんな価値を優先しているか」という価値観の違いとして捉えることだと思っています。
価値観の違うところどう歩み寄るかが政治の本質であり、市民のリテラシーが問われるところですがこれはまだまだかと…。
理論の正しさを云々するならば、EBPMのようにデータや検証可能なものに絞るなどして不毛な議論は避けてたいですね。
抑止力については、「あの国に攻め入ればこちらも大きな損害を被って弱体化するからやめとこう」と思わせれば充分だと私は思います。
そうなると人と話す時も感情的にならずしっかり聞けて議論が多少深まりますね。