TOPトーク専門家毎朝の思考「弱者と強者は常に交替する」認識こそがSNS時代の公正さ08:51 2025年6月16日 8,401再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次SNS時代の逆パワハラ問題とは?匿名告発が招く危険性とは?強者と弱者の定義は流動的?キャンセルカルチャーの功罪とは?トーンポリシング問題を考えるAI文字起こし(β版) # 「弱者と強者は常に交替する」認識こそがSNS時代の公正さ おはようございます。佐々木敏直です。 ある会社で起きたパワハラの事案を最近聞いた話があって 管理職の男性40代、仮にこの人をAさんとしましょう。 Aさんが会社のスラックかなんかでテキストで部下の女性を叱りつけて その中にかなりきつい調子の言葉があった。 お前は無能だとか仕事できないみたいな。 当然テキストで書き込んでいるので証拠も残っていて 申し開きしようがない。 というので処分されて管理職を降格させられたという話だったんですね。 ここまでだったら別によくある話だし Aさんは決していかないよねという単純な話で終わりなんだけど その後の展開が意外で Aさんがパワハラで降格させられたって話が社内で広まるのと同時に そのAさんに対する告発が次々とやってくるようになった。 でもパワハラは働くような人だから当然他にもやってるだろうというので 人事部とか動いてその告発の内容を次々調べるようになった。 もちろん中にはそれに近いケースもあったんだけど 実は多くがあんまり根拠がない。 そのAさんが何々っていう部下の女性をいじめてたって聞きました。 みたいなことが書いてあるんですが その部下の女性を聞いてみると いや私別にそんな目に合ってませんって否定する。 つまりまた聞きで聞いたような話が次々告発として上がってきてる。 しかもその告発の内容というのは これ最近のイントラとかスラックとかあるんですかね 僕はあんまり詳しくないんだけど 匿名でメッセージが送れるっていうね だからどこの誰が送ってきたのかは社内でもわからない。 ただそういう内部告発が次々やってきて 毎日のようにそのAさんに対する告発が延々と続いて もはや1ヶ月以上みたいな感じらしいんですよ。 ひょっとしたら一人の女性が送っているのかもしれないし あるいはたくさんの人が送っているかもしれない。 その辺はわかんないわけなんですよね。 人事部としては本当に困り果てていて ちゃんとした告発ならそれはもちろん きちんと調査して必要な処分をしなきゃいけないんだけど どう考えてもこれはAさんに対する嫌がらせみたいなものが 相次いでいて、かといって調べないでお放置するわけにはいかないから 一応はヒアリングしなきゃいけない。 でもヒアリングしたという話が広まると それはそれでまた、またAさんがパワハラしてヒアリングされたらしいっていうね そのヒアリングするって行為そのものが Aさんの地位を貶めるっていうことになりかねない。 もちろんパワハラを働いて悪いのはAさんなんだから Aさんはどんどん叩かれるのはしょうがないっていう意見もあるかもしれないけど いくらなんでもそれはやりすぎじゃないか。 その話を教えてくれた僕の知人は いやこれ逆パワハラだっていうふうに社内で話題になってるんですよねって言ってた。 逆パワハラね確かにそうですよね。 地に落ちた人ならいくらでも痛めつけていいっていう発想って やっぱり人間には必ずあるんですよね。 あるいは今あの人は批判されているだから批判してもいいんだ っていうのでみんなで一緒になって批判する。 これがでもインターネットのなかった時代であれば そんなに大きく広がることはなかった。 面と向かって人の悪口を言うってなかなか勇気がいるのでやりにくいじゃないですか。 仮にそれが人事部への告発だとしてもね 自分でわざわざ人事部に口頭で出かけて行って 口頭でAさんがこんなことしてましたっていう あるいは手紙を書くっていうのはなかなか勇気のいることなんだけど インターネットで匿名できるとなると どんどんどんどんそういう悪口の連鎖みたいなものは根拠なく広がっていくってことが起きて もう水に落ちた犬をみんなで叩き回るっていう状況になっちゃって ここにおいて一体強者と弱者は一体誰なのかっていう話になりかねないなと思うんですよ。 例えば犯罪を犯した人がいて 例えばその人が中世の時代だったらね どっか公衆の面前のところに芝居をつけられてみんなに見せしめにされる。 それに対して人々が石を投げる。 こんな悪い奴に石を投げていいんだってみんなでどんどん石を投げる。 一人一人の石は小さくて大した力がなくて何百人何千人と石を投げれば やがてその石の傷が致命傷となって血が流れ出して出血してしまう可能性がある。 じゃあそうやって軽い罪で例えば万引きとか それで縛り上げられて石を投げられて殺されたっていうケースがもし起きた場合に そこにおいてその万引きをした人は本当に強者なのか。 一体強者と弱者は誰と誰なんだっていうことは常に起きるんですよね。 そういうような中世の罪人みたいな話が今のインターネットの世界においては簡単に起きてしまうので 常に強者と弱者がコロコロと移り変わるっていう時代に我々生きてるんだね ってことをもっと認識しなきゃいけないんじゃないかな。 先日Xで見かけた議論があって キャンセルカルチャー。キャンセルカルチャーっていうのは 例えば何か差別的な発言をした人が大学の先生かなんかだったらその大学の先生を批判する。 それによってその大学教授の座を負うみたいなね。 つまりポジションとか肩書きをキャンセルするっていう そういうことが許されるんだっていうのが最近のキャンセルカルチャー。 そのキャンセルカルチャーって弱者の武器なんだって言ってる人がいる。 だから強者が弱者に対してキャンセルカルチャーを使うのは間違ってるけど 弱者が強者に対してキャンセルカルチャーを使うのは正しいんだと。 だから強者がキャンセルカルチャーを振り回すこと自体は それはキャンセルカルチャーの誤った使い方だと言うような論理を言ってる人がいて それに対して、誰が強者で誰が弱者なんてその都度その都度変わるじゃないですか。 誰かが徹底的に常に弱者であり続けるなんてことはないでしょうっておっしゃってる人がいて 僕はその議論に全く賛成で 今のSNSの社会においては強者と弱者は常に入れ替わるよね。 そういう認識を持っておかなきゃいけないんじゃないかなと思うんですよね。 ちょっと前にもトーンポリシングみたいな言葉があって トーンポリシングっていうのは、例えば女性がこういう女性差別はいけないっていうのを強く声を上げた時に いや男の方がそんなに強く言わないで優しく言わないとみんな聞いてくれないよ っていう風にその意見の内容じゃなくて物の言い方に口を挟むみたいなのがけしからんと そういうのをトーンポリシングって言うんだっていう批判があったわけ。 これは僕は散々言われてて、ものすごいネット上で罵倒されるわけですよ。 最近だいぶ減ってきたけどね。 多分クラスターが分離して島を中華してるからじゃないかと思うんだけど もう信じられないような口汚い言葉を投げつけられ そんな言い方やめてくださいって反論するとすかさずトーンポリシングだって怒るわけですよ。 要するに僕が強者であってそれに対して批判してる人が弱者であると。 弱者が強者に向かって批判してるのに 強者である僕がそういう人たちに対してそういう言い方やめてくださいって言うと それはトーンポリシングだっていう。 でもそれって本当に僕が強者でその人たちが弱者なのか 何百人何十人という人たちからわーっと雛をあわせられた時に 果たして僕はそれでも強者と言えるのか。 あるいは僕が強者になる場面もあるでしょう。 その空間を制して我に言いたい放題を言える時だってあるかもしれない。 その時は強者なのかもしれないけど そうやって一方的にみんなからわーっと雛をあわせられる時は 僕は明らかに弱者なわけですよね。 だから常に強者である人もいないし常に弱者である人もいない。 その時その時のその場の雰囲気とか構図とか いろんなものによって強弱は常に入れ替わるんだってことを我々は認識する。 これがやっぱりSNS時代における公正さの第一歩じゃないかな っていうふうにすごく思うんですよね。 皆さんどう思いますか。弱者ってそんなに固定的なの。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚08:511.「弱者と強者は常に交替する」認識こそがSNS時代の公正さコメント感想・質問・応援メッセージを書こう sek2025年6月19日私も現代社会では強者と弱者は状況により移り変わるのではと思いますが、言及されているXでのやりとりしている双方の主張を見ると、なんという全く相入れる余地のない分断が生じていて、ほぼ社会的な思想、主義の違いが表面化しているように感じました。特に強者弱者を指定している側は議論の論理的構造や思想の根拠を深く掘り下げようとする感覚が薄く、ほとんど考えを主張をしているのみに感じます。それが逆に弱者と当人が指定しているクラスタから応援、支持してもらうような空気を作っているようにすら感じた次第です。1返信 俊尚 佐々木2025年6月19日同じクラスタでの受けを狙ってる感じはたしかにありますね……。 たけ2025年6月17日佐々木さんが著書で提示されていた弱者を代理した立場に立とうとするマイノリティ憑依が、SNSでの個人の振舞いとしても出てきているのかも、と思います。弱者が、強者を攻撃しても良いポジションだという解釈がここまで広がるのは、一方的に誰かを叩くのは気持ち良く、それにハマりやすいからでしょうか。そこから距離をとり、SNS時代に公正にあるために、認識をアップデートしていく大切さを感じています。返信 俊尚 佐々木2025年6月19日そう、結局気持ちよさみたいな感情が奥底にあるわけで……ただそれを指摘しても怒りを買うだけですが笑。 Kensaku2025年6月17日同感しました。強弱の逆転はSNSだけの世界ではなくリアルの世界でもあり得るように思います。オーバーコンプライアンスなどは一つの例かも知れません。現代では人間としての価値観、基準値を大切にしないといけませんね2返信 北斎2025年6月16日SNSの時代、私は娘に「上手く生きて生きなさい。上手く泳ぎ回りなさい」としか言えません😣3返信 回鍋肉2025年6月16日イジメに対する議論でも、同じ番組の別の回で偏見流していて、じゃあ貴方達がしているのはイジメ加害と何処が違うのか、と鼻白んでしまうことが結構ありますね2返信 もっと見る
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弱者が、強者を攻撃しても良いポジションだという解釈がここまで広がるのは、一方的に誰かを叩くのは気持ち良く、それにハマりやすいからでしょうか。
そこから距離をとり、SNS時代に公正にあるために、認識をアップデートしていく大切さを感じています。