TOPトーク専門家毎朝の思考「空気に没入するか」「窓枠にはまるか」という二つの楽しみ方08:02 2024年4月11日 8,140再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「空気」に没入する旅の真髄とは?旅の目的は「結論」か「過程」か?写真に収めるか、心に刻むか?過疎地の魅力と観光のジレンマ理想の旅の在り方とは?AI文字起こし(β版) # 「空気に没入するか」「窓枠にはまるか」という二つの楽しみ方 おはようございます。 佐々木敏直です。 昨日のボイシーで、岡山の奥津温泉っていうね ひなびた温泉地の素敵な旅館に泊まって話をしたんだけど そこで滞在してて、本当に周りは何もないところで 数軒の旅館が並んでいる間、綺麗な川が流れて とても水量が多いんですけどね。 そこの川岸をずっと散歩して、少し上流に上がると橋があって その橋を渡って、また川沿いに降りてきて 河原の石のところに白鷺が止まってたりするのを ぼんやり眺めたりしながら 町の中心には新しくできた日帰り温泉の施設とか 飲食ができる建物なんかがあって、そういうのを眺めながら すごい河原屋根の木造でできた 遊歩道みたいなのが作られて素敵だなぁっていうのをちょっと眺めたり でも端から端まで歩いても、本当に10分15分ぐらいで歩けてしまうようなところ。 でも夜になると、その何もなさがね なんだか変に気持ちよくて 街灯がいくつか並んでいて、旅館の明かりがあって だんだん遠くの方が薄暗がりに消えていく感じでね なんかこう賑やかな観光地とかあるいは都会にあるような明るさではなくて まるで子供の頃、まだね蛍光灯とか本当に普及してなくて 街灯なんて言っても蛍光灯とかLEDなんかじゃなくて 丸い傘の下に白熱電球がつけてあるみたいな ぼんやりして明るい感じしかない どこもおかしくも薄暗がりだったなぁというのを子供の頃思い出すんだけど あんな感じの昭和のね、ひなべた古びた街並みみたいな感じ その暗いところを一人フラフラと歩いている感じっていうのはね すごいとても気持ちよくて なんか自分が今まさにその空気感の中にいる感じっていうのがいいなぁと思うんですよ いろんな土地に行って旅行に行ったり山登りをしたりとか あるいは出張で行くことも多いんだけど 基本いい景色とか見ても、僕はあまり写真を撮らないようにしてるんですよね 写真を撮るとまず第一にその写真を撮るってことに気持ちが向いてしまって その景色とか自分がその空気の中にいるってことを 存分に楽しむ余裕がなくなってしまう いい写真撮らなきゃって気持ちが先に来ちゃってね ほらよくレストランで美味しい食事が湯気を立ててきてるのに それをSNSにアップしなきゃって一生懸命写真撮ってると その間に料理冷めちゃってもったいないみたいな話ってよくあるじゃないですか あれと同じですよね 同時に写真を撮るという行為って 自分をスマホのスクリーンという枠の中に 閉じ込めてしまう感じがするんだよね わかりますかこの感覚 自分は本当はその写真に撮影された風景の中にいるはずなのに その写真が撮影された瞬間に その空気の中にいる自分は忘れ去られて 写真というフレームの中に固定されてしまう自分がいる そういう風になってしまうって感じがする 観光旅行ってフレームの中に自分を固定する作業って多い気がするんだよね 例えば本当に行ってそこに感動したかどうかじゃなくて 自分は京都に行きましたとかね自分はうゆにこに行きましたっていう その行ったっていう行為そのもの 結論そのものが大事であるかのように逆に思えてしまう 世界一周したんですよとかね 世界一周している途上でどんなに素晴らしい感動したかっていう その状態そのものではなくて 過程そのものではなくてその行ったっていう結論 そこに絡め取られてしまうっていう感じが僕はあるような気がするんだよね 行ったという結論というフレームの中にはまってしまう でも旅行ってもちろんそういう旅行でも構わないんだけど 僕が求める旅行っていうのはそうじゃなくて その状態であることとかね過程であることそのものが 今自分がここにいるんだってことが実感できることっていうのがとても大事なんだなと思う だから京都に旅行に行って人混みの中で清水寺を見て ああ清水寺を見たあの清水の舞台を見たんだ 見たんだっていうことで自分を納得させることよりも そんなに有名な場所でもないし 清水の舞台みたいな立派な建築物があるわけじゃないんだけど 何もない薄暗がりが続くその向こうにぼんやりと旅館の明かりが見えてて ああ人がいなくて気持ちいいよね 川の音だけが聞こえるよみたいなね そういうところで自分が今この空間の中にいるんだってことを実感できるっていうね その過程そのもの つまり自分を写真とか観光地っていうフレームの中ではなくて 今この瞬間というフレームの中に固定するっていうことの方が 旅行としての気持ちよさの本質なんじゃないかなっていうふうに思うんですよ でもきっとねそうやって旅行を捉えてる人って意外に多いんじゃないかなと思う だからみんな特に外国から来た人なんでね 知らないから京都やら鎌倉やらとか行くんだけど きっと僕は泊まってたそのね岡山のお屈温泉みたいなところも 知ればみんなこんなところがあったんだ これが本当は僕の求めた京都はこれだったんだっていうね 外国人環境局も思うんじゃないのかなと だからみんなそういうところに行けばいいのに ともう一方でお屈温泉にあんまり何百人も何千人もさ 外国人環境局が押し掛けられたらそもそも泊まる宿も少ない 僕が泊まってお屈温なんて多分10部屋ぐらいしかないんじゃないかと思うんだけど 全然オーバーキャパシティになっちゃうわけじゃないですか だからそういうところが注目されずあんまり大量の人が押し掛けず でもちゃんと旅館業・飲食業として成り立つぐらいに人がちょうど来てほしいなと思ったり なかなかその頃合いのバランスってビジネスとしては難しいと思うんだけど 人が来すぎるとその良き空気感、良きフレームが壊れてしまって ただの観光地というフレームに押し込められてしまうし かといってあまりに空気感だけが大事で観光地じゃなる必要は全くないと言ってしまうと 今度はお客さんが来なくなってしまって 仕事ビジネスとして成立しないという危険性もあるわけで このバランスって実はとっても難しいんじゃないかなってことも考えたりしました というわけで旅はまだ続く。ではまた明日 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚08:021.「空気に没入するか」「窓枠にはまるか」という二つの楽しみ方コメント感想・質問・応援メッセージを書こう akihide endo2024年4月12日私も旅行に行っても写真は撮らない派でしたが還暦を迎えて考え方が変わってきました。佐々木さんの言葉を借りればあえて「窓枠にはまって」おきたい、思い出を残したいとでも言うのでしょうか。歳をとったなーと思います。1返信 俊尚 佐々木2024年4月18日なるほどー。 タイツさん2024年4月12日最近、東京にいると色々と情報がありすぎるがゆえに疲れというか息苦しさを感じることが増えました。だからこそ、たまに、周りに何も無い地方の虚無感を感じたいとこの放送を聞いて思いました。返信 俊尚 佐々木2024年4月18日そうですね、何もないのを感じるのって良き贅沢だと思います。 yui2024年4月11日映画の場面を思い浮かべます、昭和人間です。ありがとうございました♪1返信 俊尚 佐々木2024年4月11日こちらこそありがとうございます。 楓(カエデ)2024年4月11日めちゃくちゃ共感しました。1返信 俊尚 佐々木2024年4月11日ありがとうございます。1
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だからこそ、
たまに、周りに何も無い地方の虚無感を感じたいとこの放送を聞いて思いました。