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こころと漢方の専門家タクヤ先生に聞く!コロナ禍において今私たちがすべきこと【毎日新聞ニュースインタビュー】

こころと漢方の専門家タクヤ先生に聞く!コロナ禍において今私たちがすべきこと【毎日新聞ニュースインタビュー】

二度目の緊急事態宣言発令、そして延長。
いまだ収束の目処が立たない新型コロナウイルスは、私たちの生活はもちろん「こころ」にも影響を与えています。

一度目の緊急事態宣言時とは何かが違う「違和感」を感じている方も多いはずです。
その違和感の正体とは?そして、私たちが今すべきこととは?

こころと漢方の専門家・タクヤ先生にお話を伺いました。

※この記事は2021年1月23,24日にVoicy毎日新聞ニュースでおこなったインタビューを元にしています。

タクヤ先生
漢方アドバイザー / こころと漢方の専門家

神奈川「漢方のスギ ヤマ薬局」にて完全予約制の健康、漢方相談を行いながら全国で年間 100 本超の漢方セミナーを開催、成城漢方たまり、tamari 中医学養生学院の経営や中医学界初の「タクヤ先生 の中医学オンラインサロン」を開設し、500 人を超える参加者を集めるなど活躍は多方面に 渡る。通称「タクヤ先生」
Twitter:https://twitter.com/takuyasensei

聞き手:椋本妙子
Voicy毎日新聞ニュース金曜パーソナリティ(2020年2月〜2021年1月)

企業でHR(人事部)マネージャーとして勤務の傍ら、MCやナレーターとしても活動。家庭では一人娘受験生の母。

「慣れ」と「不安」が二極化する二度目の緊急事態宣言下

1月7日に2度目の緊急事態宣言が発令されました。
2020年4月に最初の緊急事態宣言が発令された時と現在とでは、何か状況が違うように感じます。どのような違いがあるのでしょうか?

薬剤師という立場から、感染者数よりも、重傷者数や病床の圧迫具合で現在の状況を捉えていますが、状況は以前より悪くなっています。なのに、外出する人は増えている。

つまり緊急事態宣言の効果が薄れているということです。
そこにあるのは心理的な「慣れ」です。

今はもう新型コロナに関する情報が出尽くしていて、「新型コロナってこんなもんなんだな」というのがみんな分かってしまったんですよね。

だから、各々が勝手に状況を判断して行動している、というのが現状だと思います。

その「慣れ」がある現在の緊急事態宣言下において、私たちは日々どのような心持ちで過ごしたらよいのでしょうか?

まず、大きく見ると、私たちは二つのタイプに分けられると思います。

一方はコロナに慣れてしまって「こんなもんだろう」と状況を甘く見ているタイプ。もう一方はこういった状況が不安で仕方がないと思っているタイプです。

新型コロナの一番怖いところは、メディアが報道しているような重症化のリスクや後遺症ではなく、自分の生活への影響や、「他人から何と言われるだろう」という外への体裁に対する恐怖なんですよね。

そのため、後者の人たちは不安で一歩も外に出られなくなってしまったり、外に出ている人達を見て憎々しい気持ちになってしまうわけです。

この状況において一番難しいのは、二極化した人たちがどこで精神的に折り合いをつけるかということです。

人の「正義」は変えられない

このような二極化した社会において、私たちは具体的にどのような行動をすれば良いのでしょうか。

まずは感染予防・感染対策を徹底するということは大前提です。

その上で、新型コロナに対する精神的な温度差がある方達がどうやって同じ空間で生活をしていくのかが課題になってきます。

ここで人間の心理を考えた時にとても大切なのが、正義とか正解とかそういうものの定義は個別ということです。

それぞれがそれぞれの正義や正解を持っているという前提に立たないといけないんですよ。

自分では正しいと思っていることや、科学的には間違いのないことでも、それを他者に強要して、他者を否定すると争いにつながってしまうわけです。極端な例を挙げると戦争もそうですよね。

なので、どこかで折り合いをつけなくてはならないんです。

日々の生活では物理的な対策を

家庭内においては、お互いを尊重しながらお互いが安心できるようなスペースを作ってあげることが大切です。精神的な部分だけで完全に折り合おうとするからうまくいかないんですよ。

極端なことを言えば、ご主人だけ生活スペースを区切ってしまうとか。 

物理的な工夫をしてあげて、どちらもそれで安心して過ごせるように話し合いを持ったり、工夫をしていくのがいいと思いますよ。 

物理的な対応というのは新しい考えですね。 

家族のように精神的な距離が近ければ近いほど、どうしても分かり合おうとしてしまうものです。

精神的に分かり合うのは限界があるから、そうではないアプローチとして物理的に解決しましょうというアイディアなんですね。

おっしゃる通りです。
僕なんて外から帰ってくるとお風呂に直行させられます(笑)
咳なんてしようものなら、家の中でもマスクをつけてくださいと言われますよ。

でもまあ、家族からすると、それでひと安心ということですよね。
ルールみたいにしてしまえば慣れますよ。

歩み寄りですよね、どちらも。

少なくともそういった物理的な対応の提案に対して、受け入れる心の歩み寄りは大切ですね。
タクヤ先生、新しい視点をありがとうございました。

放送では、タクヤ先生の本業である「漢方」の視点でのアドバイスもお話されています。
ぜひ音声でもお楽しみください!

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