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若松英輔の「考えるヒント」――深く自分を生きるために
言葉の秘義の指南役/若松英輔
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    先週、二日間で四つの高校に行ったんですよ。 のべ二千何百人の人の前で話したんだけど――

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    言葉を大事にしようって話をしたわけ。言葉ってのは皆さんの世界を作っていくわけだから、と。そしたら――

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    僕も若い頃ね、本当に真摯な質問っていうのがしたことがあって、それはね、遠藤周作に手紙を書いたの。

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    「自分で始めた物語を自分でやめちゃうってもったいないですよね」っていっしょに動いてた編集者の方がいって、すごい言葉だと思ったんだよ

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    本当の意味で独立していくって、なかなか簡単にはいかないよね。/いかないし、もしかしたらつい最近まで完全には独立してないかも。なぜなら、親を親としてしか見てなかったから。

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    ベルクソンって哲学者の本を読んでたんだけど、優れた魂は、出会った魂をその人自身にするって、そういう書き方をしていて

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    あなたがあなたでいるために、私が私でいるために、孫が孫でいるために、私は今ここにちゃんと場を作りたいっていう、そういう選択って実に賢いじゃない。で、やっぱり人を幸せにしますね。

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avator
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若松英輔の「考えるヒント」――深く自分を生きるために

言葉の秘義の指南役/若松英輔

私たちは「言葉」と離れて生きることはできません。ひとりでいるときも言葉とともに暮らしています。本を読む時や文章を書く時、物の名前を呼ぶ時だけでなく、私たちは言葉を用いて考え、学び、人と交流し、自分の暮らす世界を形づくってもいるのです。

言葉には苦しみの中にある人を癒す力も、立ち上がらせる力もありますが、同時に人を深く傷つけてしまう力もあります。その働きと可能性について、皆さんと考えを深めてみたい、それがこの番組のテーマです。

美しい詩の一節や精妙な心に響く文章、小説の主人公や出来事などを糸口に、日々の生活や人生について、感じたことをお話しさせて頂きます。皆さんも、ご自身のなかにしまってある大切な言葉と出会って頂けたら幸いです。

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