TOPトーク専門家毎朝の思考「いい人なのに」や「不快だから」で社会の公正さを判断すべきではない08:19 2024年8月4日 7,440再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「いい人」を基準にした社会正義の是非とは?死刑反対運動と加害者の人格、その矛盾点とは?表現の自由規制、不快感からの脱却を問う社会の公正さを脅かす感情論の危険性とは?客観的な視点と、社会正義のあり方を考えるAI文字起こし(β版) # 「いい人なのに」や「不快だから」で社会の公正さを判断すべきではない おはようございます。佐々木としなおです。 先日、弁護士.comニュースというメディアの記事を読んでいたら、 無吉町駅で64年ぶりに出所した元受験生の人を記事で紹介していて、 その生活とか、どんな日々を送っているのか。 あるいは60年ぶりの外の世界はどうなのかというのを聞いている記事で、 それはそれなかなか興味深い内容なんだけど、 表現が何となくちょっと違和感がある。 例えばこういうふうに書いている。 刑務所での死を覚悟していたという稲村さんは、 時より笑顔を見せながら穏やかに語りを続ける。 90歳過ぎているから穏やかになって、平穏な心境なんじゃないかなと確かに思うんだけど、 一方でこの人の服役に至るまでの話を読んでみると、 殺人事件を起こして無吉町駅の判決で収監されて、 なおかつ収監されてから刑務所内で他の仲間と一緒に知り合いの受刑者を殺害。 2回も人を殺して、刑務所の中で人を殺す。すごいですよね。 その後も刑務所の中で何度も障害事件を起こしている。 かなり激しいというか、凶悪な犯罪者だった人だということがわかるんですよね。 でも取材してみたら穏やかでいい人だったのがわかるんだけど、 でも穏やかでいい人だったということをそこで全面に出してくるのはどうなのかなという難しい問題ですけどね。 この違和感の根本を立たすと、 すごい前、新聞記者時代に、 死刑がある年執行されて、死刑は毎年執行されているんだけど、 その取材に行けって言われたんですね。先輩上司から。 何の取材かというと、死刑が執行されているのに反対している集会があるから、 その集会を取材して記事にせよと。 それ気軽な仕事なわけ。 言われるがまま、そのデモというか市民集会が行われている場所に行って話を聞いていた。 そうすると、そこにその冤罪で釈放された元死刑囚の人が出てきて、 その元死刑囚の人が、死刑が執行された死刑囚についてのことを思い出話を語っている。 何を言っているかというと、あの人は本当に穏やかでいい人だったのに、 あんな人が死刑にされるなんて、なんて僕はびっくりしてゼックしましたよみたいなことをおっしゃっていて、 いやいや、死刑囚だよね。穏やかでいい人なのに死刑が執行されたっていう理由で死刑に反対するわけ。 そこは違うんじゃないかなと思ったんですよ。 だってそうでしょ。 いい人じゃないんだもん。 人を二人以上殺すというのは、大体日本における死刑判決の一つの基準になっていてね。 これは有名な話なわけです。 人を二人殺してなかなか大変なことですよ。 そういうような極悪な凶悪犯罪者であっても死刑にしないってことを考えようってのが、 本来の死刑反対の議論であるべきなんだよね。 それをいい人だから死刑にするなんてっていう、 その俗人的な話に持っていってしまったら、 じゃあ悪い人は死刑にしていいのか、いい人だけ死刑にしちゃいけないのかって話になる。 悪い人を死刑にしていいんだったら、 じゃあ二人も殺しているね、極悪犯罪の人は死刑にしていいじゃないかっていうことになって話が元に戻っちゃうじゃない。 どんな凶悪な犯罪者であってもやっぱりその人を死刑にするってことは、 例えばそれは目にが目をという、 人を殺したからその人を殺していいのかっていうところは、 それは社会のバランスとして本当にいいのかって議論だったりとか、 あるいはそもそも冤罪だった場合に死刑を執行してしまえば、 その冤罪がもし仮に将来晴れた時に取り返しがつかなくなるって議論だったりするわけで、 そこには決して、死刑が執行される人、死刑囚そのものの人格とかキャラクターとか、 いい人か悪い人かとか、あるいは凶悪か善良かなんてことは、 一切差し挟むべきじゃない話じゃないかなと思うんですよね。 だからそれが死刑反対の集会で、 あの人はいい人だったって話が出てくることについて、 ものすごく違和感を覚えて違うよなと思ったんだけど、 まあでもその取材を命じた上司のデスクの方は、そんな難しいことは何も期待しなくて、 単に死刑が執行されました。 これに対して反対運動がこんな集会しましたって、 もう10行ぐらいの雑貫をつけたいだけだったわけだから、 戻ってきてそういう話をデスクに言ったら、 佐々木それはそうなんだけど、そんな難しい話は書かないでいいから、 とりあえず5行ぐらいか10行ぐらいの記事にしてよって言われて、 それで終わってしまったんです。 僕も別にそこでデスクと死刑反対とは何かという大議論してもしょうがない局面だったのは分かったので、 その話はそこで歩行を覚めて、10行ぐらいの短い記事を書いて終わりにしたんだけど、 やっぱりその時の違和感は未だにずっとくすぐっていて、 死刑の議論をする時に、その人のキャラクターの善良さみたいなものを持ち出すべきじゃないよねってずっと思っている。 それが最近の表現の自由規制の話にも実はつながっていて、 表現の自由は時に規制すべき時もある。 それは正しいんだけど、その規制すべき時っていうものの理由に、 それは不快なものだからみたいなことを持ち出す人って結構多いじゃないですか。 不快なものは規制していい。 でもそこに不快という感情論を持ち出したら、 それはある人にとっては不快かもしれないけど、ある人にとっては気持ちいいものである。 ある人にとっては気持ちいいものでも、ある人にとっては不快である。 いろんなぶれが生じてしまうから、それを基準にするべきではないよね。 だから表現の自由を規制するのであれば、アメリカで言っているような、 例えば、今そこにある危機みたいな、明白で危険で生じる可能性がある。 つまりそこで人が殺されるとか、何らかの暴動が起きるみたいな危険性があるのであれば、 それを規制すべきであるというような、より明確な基準を作るべきだよね。 と思うんですよ。 だから犯罪者は、犯罪者の話として、それは凶悪な人である。 凶悪な人であるけれども、無期中期で収集した後はこういう人生を送っているんだということは、 もう少しお金を淡々とかくべきである。 書かない方がいいとはもちろん言わないんだけど、 そこに取材側の過剰な、その人の寄り添いとか思い入れが入ってしまうと、 議論の軸がずれてしまう危険性がどうしてもあるんじゃないかなというのは思いました。 皆さんどう思うかわからない。 これは面白い記事であったんだよね。弁護士.comの。 だから逆にそういう表現がちょっと気になったって話だったんですけれど。 言われる貼っておくので、もしよければ皆さん読んでみてください。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚08:191.「いい人なのに」や「不快だから」で社会の公正さを判断すべきではないhttps://www.bengo4.com/c_1009/n_17760/コメント感想・質問・応援メッセージを書こう 回鍋肉2024年8月4日政策への評価で「どうせ選挙目当てだろ」っていうのもありましたが、似たようなものですねコロナが酷いときに「ここで収まったら政府の手柄になるのが癪だ」とワイドショーで言っていたタレントもいました議論以前の問題ですね3返信
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議論以前の問題ですね