TOPトーク専門家毎朝の思考不謹慎な泥水のすそ野から、高尚な上澄みは生まれてくる06:44 2021年12月13日 5,401再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「不謹慎な泥水」こそ創造の源泉低参入障壁が文化を育む理由アングラ雑誌出身者の成功法則多様性なき上澄みの危うさTikTokが示す新時代の表現とはAI文字起こし(β版) # チャプター 1 おはようございます。ささきとしなおです。 前に紹介したトギャッタのまとめで いかがしい店を潰したら街ごとダメになっていった温泉街の話になりました。 URLを貼っておきますけど、 ストリップ小屋とか変なスナックとか ちょっと怪しい店がたくさんある温泉街だったのが そういうのを全部潰したら街が丸ごとダメになっちゃった。 これって温泉街限らずいろんなところに言えるんじゃないかな。 いかがしくて乱雑な裾のがあるからこそ その上に綺麗な上積みの山頂が乗っかることができる ということだと思うんですよね。 なんでいかがしくて乱雑な裾が必要なのかというと 参入所益がむちゃくちゃ低いんですよ。そういうところは。 誰でも入りやすい。 だからいろんな人がやってくる。多様な人たちが。 その多様な人たちの中から面白い人が現れて それが次世代の新しい文化を作るみたいなことは至る所にあると思うんですよ。 例えば食文化で言うと ラーメンってちょっと前まで下世話な安い食べ物だと思われてたじゃないですか。 でもそれでハードルが低いので、日本料理とかに比べればフレンチとか すごいたくさんのお店に料理人や素人が参入して 切磋琢磨してすごいラーメンをみんな作りまくった。 そうやった結果、今2020年代に入ると 結構次世代の高級なラーメン店が出てきたりとか すごいラーメン文化が世界で認められるようになったりしてくる。 そういうことなんですよ。 たぶん寿司とか天ぷらとかうなぎというのは今では高尚な食べ物だと日本で思われているものだって 江戸時代ぐらいまではすごい下世話な食い物で立ち食いだったりしたわけですよね。 そういうところに参入所益が低くていろんな人が入ってきたから どんどん切磋琢磨して新しいものが生まれてくる。 これ出版業界とかでも実はそうなんですよね。 僕はもともと新聞記者だったんでそういう道は歩まなかったんだけど フリーライターとかジャーナリストになる人って そういう新聞出身とかじゃなければまずやっぱり参入所益のすごく低い 怪しげなアングラ雑誌とかサブカルチャー雑誌とかで ちょっと書かせてもらうみたいなところから始まるケースが多かったんですよね。 あるいは編集プロダクションみたいなところで アルバイトで使われてそこでちょっと書いてみるみたいなね。 そういういかがわしい乱雑なメディアで仕事をしているうちに だんだん文章表現能力が上がっていったりとか 取材力が上がっていったりとか磨かれていって そこから有名な文芸春秋の雑誌とか講談社の雑誌に書く人が だんだん育ってくるっていう そういう構図って出版社も昔からあったんですよね。 だから裾野を潰してはいけないよね。 逆に言うとそういう裾野の乱雑なところってすごい多様な世界なんです。多様性がある。 もちろん良いものもあるし悪いものもある。ごっちゃなんです。 玉瀬根高は今のインターネットと同じ。 そういうところに比べると上積みの高尚なものって どっちかというと価値観が単一一様ですよね。 だから単一な価値観だけが存在する世界ってやっぱり実はバラエティがなくて 多様性がないから滅びやすいんじゃないのかなと。 さっきの温泉街がダメになったというのは その多様性がなくなって美しい温泉旅館だけを残そうとすると やっぱりその街としての魅力が減っていくってどうしてもあるんじゃないかなと思うんです。 もちろん一個の美しい温泉旅館が生き残っていくって話はあると思う。 でもその一個の美しい温泉旅館が残っていくことと 街全体が乱雑で多様であることを維持していくって やっぱりまた別の話なんですよね。 だから街というのはいろんな人たちがいるところ あるいは出版業界とか旅館業界でもいいんだし いろんな街でもいいんだけど そういうところはやっぱり乱雑で多様な方がいいなと思うんですよ。 ちょうどここ数日、有名な書評家の人が すごいTikTokでの本の紹介をバカにして批判されて延長してるじゃないですか。 あれを見てて、そういう昔ながらの出版業界で仕事をした人が TikTokみたいな新しいメディアを嫌がるっていう これもテクノロジー怖い怖いの一つの現れで 気持ちわかるけど今更それ言ってもなぁって感じもするのと同時に でもそういう高尚な書評の世界ってのはやっぱり上積みなんですよ。 僕は批判されている書評家の方とは面識もないし どういう場所で書かれているのかもよくわからない。 あまり文学も詳しくないんだけど ただやっぱりその出版社が出している著名な文芸誌とかで書くとか それはもう本当に上積みの一流の世界。 でもそれ以外の世界には膨大な乱雑で多様な出版業界って本当はあったわけで そういうところから結構出てきた作家の人とかジャーナリストもたくさんいたんですよね。 それが今多分雑誌がなくなっていった結果ネットに映ってきてるんだと思う。 ネットって今は本当にYouTubeでもそうなんだけど 乱雑でごちゃごちゃとした得体の知れない人がいっぱいいる世界である。 事件を起こす人までいたりするわけですけど そういうところで行われているYouTuberやTikTokerがやっているようなところから ひょっとしたらそこに新しい才能が生まれ新しい表現方法が生まれ 新しい書評の形みたいなのが出てくるのかもしれない。 だからそういうものは別に積極的にコミットする必要はないかもしれないけど古い人たちは。 でも温かく見守ってあげてそこから何か面白いムーブメントが出てくるということを期待する。 そういうことが大事なんじゃないかなと。 言い方を変えれば高尚な上積みに自分がいると思う人は どうしても不謹慎な泥水とか下に見やすい、見下しやすいんだけど それは違うんだよね。 あなたが見下しているものこそが自分たちが立って立つ、寄って立つ 土壌になっているんだってことを認識した方がいいかなと思います。 ではまた明日 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚06:441.チャプター 1https://togetter.com/li/1804594コメント感想・質問・応援メッセージを書こう ミキーナ2023年4月24日4月21日朝日の声欄に美術館が提示品の撮影を許すことに対する批判記事が出ていました。映え写真の為に奔走している来館者が不快だと。美術館は作品と対話しながら心を癒す場所で本当の豊かさと出会える場だ、それを守ってくれと投稿者の大学講師は書いていました。私は撮影許可が結果として、美術に興味を与えるきっかけにもなっていて良いと思うけれどね。マナーを問うなら来館者であって、館の撮影許可を否定するのはおかしい。それこそ不謹慎な目的から、真の美術好きも生まれる。と、自分の考えにお墨付きを頂いた感じです。返信 匿名2021年12月13日10年前くらいを思い返してみると、あのとき「あいつらオタクだよな」「あいつらマニアックだな」とか指さされてた人たちが今世界をけん引している、多くの人が同じようなことをしている、むしろ早い段階でその人たちを評価しておくべきだった みたいなことなんてしょっちゅうありますよね多様性を認めることの重要性はこういうところにもあると思います2返信
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多様性を認めることの重要性はこういうところにもあると思います