TOPトーク専門家毎朝の思考「狩猟型」と「農耕型」という仕事への視点07:17 2022年9月12日 6,470再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次仕事観の二つの型:狩猟と農耕特ダネ記者が語る「育てる」流儀経験を「消費」しない蓄積の極意アウトプットの質を高める熟成術成果を生む「ディテール」への視点AI文字起こし(β版) # 「狩猟型」と「農耕型」という仕事への視点 おはようございます。佐々木敏直です。 昔新聞記者だった頃、事件記者やって殺人とかテロとか取材して 特大の毎日を追っかけてた頃に ある先輩記者からですね、すごいもう僕よりも 何歳上なのかな?10歳ぐらいは上で、もう先輩というよりは上司なんですけれど 長の継ぐ得種記者がいてですね、すごい強い人だったんだよね。 この得種記者の先輩に一度呼び出されて、一緒に酒飲みながら お前どうなんだ仕事って言われたことがあって その先輩は僕に何を説教したかというと 佐々木お前は得種を追いかけすぎてて、狩猟民族みたいになっている。 目の前の得種を追っかけるのはもちろん大事だから、得種をガンと掴んだらそれを書く。 それはもちろんいいことなんだけど、お前はそれをやりすぎて狩猟民族になっちゃってる。 でも本当の得種記者っていうのは佐々木、狩猟民族じゃなくて農耕民族になるんだよ。 農耕民族型の事件記者ってどんなの?って聞いてみると それは育てるんだよ。 ネタ元とか得種とかいろんなものを掴んだらそれをいきなり書いちゃわないでじっくり育てるんだよ。 育てて育てて、それで大きくなったらその果実が成るだろう、実が成るだろう。 その実をちょっとだけもらって書くのが本当の農耕記者なんだ。 ある別のやっぱりすごい得種記者の名前を挙げて お前、あいつを見てみろと。 すっごいネタ元を掴んでるんだけど、書かないんだ、あいつは。 書かないで書かないで、教えてもらっても書かない、でも必要な時だけちょっと書く。 そのちょっとがすごい得種記者になるから、それであいつは認められてるんだよ。 そうやってすぐに書いたりしないから ネタ元の警察幹部とかそういう人からも信頼されてるんだよ。 と言われたことがあって、なるほどなぁと。 確かに言われてみれば、自分は得種掴んだらすぐに書いちゃったりしてた。 でもそれだと確かに育てられないよね。 もう何か言ってみれば、わっとその森を荒らしてまわって そこに住んでいるシカとかイノシシとか全部取っちゃって、それで終わりと。 そこが動物園がいなくなったら次の森にまた探しに行くみたいなことを繰り返したんだけど そうじゃなくて、イノシシやシカをちゃんと育てるんだと。 育てて育てて増えてきたら間引きするようにそこから このぐらいもらってもいいかなというものを少しもらうという そういうやり方の方がいいんだって話なんですよね。 これは新牧舎の特段についての話なんだけど ある意味やっぱり僕らの仕事とか人生とかにも そういう狩猟型、農耕型っていう考え方って 結構当てはまるんじゃないかなとその後思うようになりました。 自分の経験とか少しずつ積んでいく。 その積んでいった経験を消費しちゃわないようにしないといけないなと思うんだよね。 何事もネタ切れになっちゃうと良くないじゃないですか。 そうしないようにだんだん貯めていって その貯めていくことによって世の中にいろんなものが成長していく 積み重なっていくという感じが実はとても大事なんじゃないのかな。 書籍を書いているとそういうことをよく思うんですよね。 なんか自分の中にあるものが例えば今30あるとしてね その30を本に書いちゃおうと思うと書けなくはないよね。 でもすごい30だとやっぱり内容として薄いわけですよ。 それをギュッと吐き出してしまったら 確かに筆冊の方にはなっているけど、所詮30の内容だよね。 そこで30でこれで書いちゃえってやらないで それを50、60、70、80と上げていく。 じっくりと熟成して増やしていって価値を上げていくって事をする。 80ぐらいまで行ったらここまで来たなら アウトプットしてもいいかなっていうね。 アウトプットできるようになったところでじっくりと よしこれを吐き出そうと思って本を書くみたいなね。 書いたうちにだんだんそれを90、さらには100に近づいていくっていう感じっていうのがあるのかなと思うんですよね。 やっぱり蓄積していないと細部が見えないんじゃないかなと思う。 僕は本を書く作業をよく森の中を歩いている自分という話に例えるんだけど 例えばそこに霧が立ち込めている。 前方に大きな木がある。 最初はその木って木があるなぐらいにしか見えないわけですよ。 もう霧が濃いからね。 でもだんだん近づいてくるとそれが新葉樹か紅葉樹かぐらい分かってくる。 でもまだ輪郭しか分からない。 もうちょっと近づくとなんとなく大雑把な枝振りとか どのぐらいの高さの木なのかということも分かってくる。 でもそこでもまだすごく漠然としているわけですよ。 まだそこまで行ってもまだ書けないなっていうね。 さらに進むとようやく葉っぱの形とか 幹がどんな感じの幹肌なのか見えてきて なんかだいぶ近づいてきたなって感じがする。 さらにもう一歩、青い実を進めると ようやく葉っぱ一枚一枚の細かい細部が見えてきたりとか 幹の色とか、どんな形で幹にシワが寄っているのか そういう細かいところも全部見えてくる。 そうするとそれがデテールなんですよね。 そのデテールまで見えてきたところで 来た!ついに!っていうので書くんですよね。 そうするとすごく膨らみのある細部にまで 心が配られているというか、そういう本になるなと。 これって別に書籍の話ではなくて 結構いろんな仕事にも当てはまるんじゃないかなと思うんですよね。 だから濃厚的に育てていくというそういう発想が大事だなと思うんですよ。 皆さんも自分の仕事を狩猟家、農耕家という視点で考えてみるといいかもしれません。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚07:171.「狩猟型」と「農耕型」という仕事への視点コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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