TOPトーク専門家毎朝の思考米中にはイデオロギー対立が存在しないという説09:57 2025年2月15日 8,186再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次米中イデオロギー対立の真偽とは?トランプ外交と冷戦との違いとは?中国の対米戦略の狙いとは?米国の新たな世界戦略とは?日本の進むべき道とは?AI文字起こし(β版) # 米中にはイデオロギー対立が存在しないという説 おはようございます。 佐々木としなおです。 トランプ大統領後の世界がどうなるのかという話を みんなはいろいろなところで議論してるんだけど 最近結構面白いなというか興味深いなと思う記事を見つけたので それをちょっと紹介してみようかなと思うんです。 ホリエンヘアーズというアメリカの外交問題協議会というところが出している 外交専門誌があって日本語版も出てるんですよね。 結構高くて1冊2000円。 年間予約すると24000円というそこそこ高級な雑誌なんだけど これ僕もこの10年ぐらいずっと公読していて 外交について学ぶ一番の教科書みたいになっているんですね。 アメリカの視点で書いているというところは一応認識しておく必要があるんだけど そのバイアスを踏まえた上で 今の世界情勢はどうなっているかというのは学ぶにはとても良い本だなといつも思っている。 この2月号、今発売している号に ヤン・シュエトンという中国の政治学者 聖火大学の教授なんですよね。聖火大学は清い花と書くんだけど 中国では北京大学と並ぶ名門中の名門。 そのヤン・シュエトン先生が 北京が対米関係、対アメリカ関係を指定管理できる理由 というタイトルの原稿を書いていて その中でトランプ外交には深いイデオロギーがないので 米中競争が冷戦の時のような破壊的な局面に直面するとは考えにくいと書いている。 確かにそれはそうだなと思うところがあって 例えばブッシュ政権の頃はアフガン戦争やイラー空戦争をやり あの頃はネオコンと言われるアメリカ政権の考え方があって 要するに世界中にアメリカの自由で平等で民主主義みたいなものを広めるんだと その代表的な政治家は当時国防大臣、国防長官をやっていたラムズヘルドなんですが とにかく世界中にアメリカのイデオロギーを広めていくというのは すごい使命感に燃えて戦争をやっていたわけです。 それに比べると今のトランプ政権は全くそういうのには興味がないと言われていて 実際第1期のトランプ政権の頃は一切新しい戦争を始めなかったというのが知られている話なんですよね。 だから冷戦時のような感じにはならないだろうと 冷戦期はアメリカとソ連の間で民主主義か社会主義かというのでものすごい綱引きが行われて いろんな国、東南アジアだったりアフリカだったりで代理戦争を引き起こして とにかく自分たちの味方をたくさん増やすということに両国とも地道を挙げていた。 今はそういう感じではないよねと。 これって別に成果大学の先生が言っているだけじゃなくて 今回の第2次トランプ政権で国防次官に任命されたエルブリッジ・コルビーという人がいるんだけど このコルビーはしばらく前にアジアファーストという本を書いて これは結構文春新書とかに出て話題になっていたんだけど その中でも中国に対しては別に中国をやっつけることが目標ではないというように コルビーは盛んに書いているんですよね。 例えばこう書いている。 我々のゴールは中国に屈辱を与えることではありません。 また国際社会から阻害したり支配することでもありません。 中国と向き合う時に重要なのは中国への優越ではなく、中国とのバランスです。 なので私の提唱する戦略では、中国は中華民族の偉大な復興を達成しても構いません。 だから好きにしてくれと中国大陸で何かするのは。 あるいはその周辺国ではね。 ただ共存すればいいじゃんという考え方。 ただしアメリカの持っている権益とかに侵食してきたらそれはただでも許さんぞみたいな そういう考え方なんですよね。 実はアメリカ自体も別にその世界にイデオロギーを広げていくことなんかやらなくていいというようにコルビーは書いていて こう書いてるんですね。 私の考えでは世界覇権を追求することはアメリカの安泰にとって全く逆効果です。 敵を無駄に増やすだけでリスクを増やすことにもつながる必ずです。 私はこれがアメリカ国民の生活を脅かすという点でも不道徳なことだとさえ考えています。 ネオコンのような発想ではなくクラウズビッツ的な考え方から始めなければなりません。 ネオコンというのは理念に基づいた世界への進出なんだけど そうじゃなくてクラウズビッツというのはとにかく損か得か みたいなところで戦争を考えるというところなわけですよね。 こうも書いてる。 アメリカの戦略の目的は安全と繁栄を求めることであり フランス革命を世界に広めることではないのです。 またトロツキーが目指したような世界に共産主義革命を広めるというものでもありません。 ゴールはあくまでアメリカの安全と繁栄と自由です。 アメリカは多分このコルビーに象徴されるように トランプ政権というのはそういう方向性なんだろうなというのは理解できるんですよね。 中国はどうなんだと。 そう言いながら中国大陸の中に留まっていないで南シナ海に進出したりとか 日本と領土を巡って争っている尖閣諸島あたりに出没したりとか 結構いろんなことをしているわけですよね。対外的な活動。 これはイデオロギーを基づいてやっているのかという話なんだけど 実はそうではないんだということをさっきの清華大学の中国人の先生は言っていて こう書いている。 北京にはイデオロギーを国際的に広めるつもりはなく 中国共産党は国内の政治的安定を維持していくことを重視している。 これは歴史的に見ると確かにそうなのかもって感じもするんですよね。 中国ってとにかく広大なわけですよ。 おまけに10億人以上の人がいて だから国をまとめるというのはものすごい大変で まとめきれなくなると本当に分裂してしまうという危機に常に立たされている。 日本みたいに島国でほっといてもまとまる国とは全然違うよね。 だからある程度の強権的な政治をしないと国をまとめられないという恐怖感は 多分中国共産党のみでならず 歴代の中国の政治権力にとっては常にあったんだろうなというのはわかるんですよね。 一方で南シナ海とか東シナ海に進出しようとしたら何なんだって話なんだけど これもいいように捉えれば結局のところ 守りを固めることによって中国国内の防波堤にしようという気持ちは 中国共産党政府にはあるんだろうなというのは理解ができるわけです。 そうすると今後アメリカのトランプ政権は 南北アメリカ大陸を中心とした自分たちのエリアだけを守り 中国が西太平洋で何をしようか知らないとなるかもしれない。 一方で中国はトランプはアメリカ大陸でちゃんとアメリカをやっててくれればいいから 我々は我々の国の守りを固めるぞというので 太平洋の分割論みたいな話になってくる可能性もゼロではない。 これ前から言われてるんですよね。 中国がよく言っているアメリカと中国で太平洋を半分ずつ持てばいいみたいな。 それは平和のための方法として一つありなのかもしれないけど 一番そこで困るのは日本ですよね。 日本は中国のすぐそばに国境も接している。 そして西太平洋にある。 じゃあアメリカがもう西太平洋はいらないと言われたら 日本はどうするの? とはいえ日本には在日米軍があり アメリカにとって非常に重要な軍事的拠点でもあるんだけど トランプはその軍事的拠点の重要さはどこまで連なっていくつもりなのかという心配もあるし 今後世界における米軍のありを根底から変える方向性もあるのかもしれないし いろいろ考えるとやっぱり結構心配になってくる。 だから韓国なんかはそれが不安になってきて しかも隣国というか元々の同胞の北朝鮮が核を持つに至っている。 最前線に立たされているわけでアメリカとよりならないからと言って 今核武装なんて議論が起きてきて もはや世論調査すると韓国民の過半数が核武装すべきだって答えるみたいな話になってきてるんですよね。 だからまあ日本じゃどうするの?と 米中にアイドルギター列は存在しない。それぞれが共存すればいいって風になった時に 日本はどこにいればいいんですかってのが たぶん今後の日本外交にとって非常に重要な問題になってくるかなと思います。 ではまた明日。 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚09:571.米中にはイデオロギー対立が存在しないという説コメント感想・質問・応援メッセージを書こう 堀友哉2025年2月17日アメリカのイデオロギー(自由や民主主義)って、かえって諸外国で反米感情を掻き立ててるような気がする。アメリカも薄々気づいていて、ただ惰性でズルズル延長してきた。ここにきて、「AIと宇宙」というアジェンダが定まってきたので、この分野で21世紀は競争していこうじゃないかという線で、トランプ=イーロン政権が誕生したのかな、という印象です。返信 俊尚 佐々木2025年2月20日なるほど〜。 Riko2025年2月17日今日は非常に興味深いお話でした。ありがとうございました。返信 俊尚 佐々木2025年2月20日こちらこそありがとうございます。 カーヒー552025年2月15日フォーリン・アフェアーズリポート 参考にします! ありがとうございます3返信
AI時代に「知」と「知識」を分けて考える 8分・10時間前・ 2,675再生AI目次AIが与える「わかった気」の落とし穴情報としての「知識」価値低下の時代「知識」と異なる「知」が指すもの身体感覚に響く「腹落ち」の正体AI時代に磨くべき人間の「知」の形
2026年の今は1870年代と似ている 10分・昨日・ 4,771再生AI目次AI時代を読み解く歴史の因19世紀末、驚異の発明集中期近代生活を形作った大変革AIは「馬の代わり」なのかこれから20年で世界はどう変わる?
急登もぬかるみも登山はすべてが快感 8分・一昨日・ 4,147再生AI目次登山道の「想定外」がもたらす試練滑る岩や泥道での転倒と苦労困難を「楽しみ」に変える心境の極意安全登山に不可欠な体力とスキルの追求逆境を笑い飛ばすマゾヒスティックな愉しみ
浜松のホルモン店・岩田屋さんを応援したい 9分・10月20日・ 4,663再生AI目次岩田屋の当て逃げ、店主が取った異例の行動とはSNSで容易に逆転する被害者と加害者熱海の無人駅で起きた世論の反転劇加害者は本当に悪なのか?見落とされがちな真実岩田屋が示す「救い」の社会を築くヒント
リニアとノンリニアを結ぶ触媒としての手書きメモ 7分・10月19日・ 5,088再生AI目次線形でバラバラな情報の課題とは?iPad手書きメモが導く思考の触媒富山茂彦が提唱「触媒としての私」曖昧な思考を立体化するメモの力3Dの「山」のように知識を結ぶ思考
人間への信頼とAIへの信頼の違いについて 9分・10月18日・ 5,887再生AI目次AI進化が問い直す人間の「努力」の価値AIが超えた分野で光る「人間」の物語なぜAIではなく人間の文章が心に響くのか「機械の信頼」と「人の信頼」根本的な違いAI時代に書き手が「人生」を綴る意味とは
図書館に人生を助けられた少年期の話 9分・10月17日・ 5,649再生AI目次少年期の苦境、唯一の逃げ場父に禁じられた読書と秘密『赤毛のアン』に見た希望とは書籍は唯一の親友、心の友AIと書籍、心の拠り所の変遷
農水大臣辞任と美人投票の共通点 9分・10月16日・ 6,233再生AI目次柳野農水大臣辞任 発言の真意は?昭和の利益誘導政治と現代の変容政治家の「力」と美人投票の共通点株式市場と新聞に潜む「幻想の力」美人投票が示す「時代の残滓」と未来
地方では「酒飲まない運転免許ある」が最強の属性 10分・10月15日・ 6,348再生AI目次地方生活の必需品、車の価値とは公共交通機関衰退と移動のラスト1マイル問題地方での移動手段、カーシェア活用術未来の移動、自動運転普及までの道のり地方で最強の属性、まさかのあのスキル
テクノロジーが支える田園生活という価値観 9分・10月14日・ 6,071再生AI目次リトルフォレストが映す2010年代の価値観コロナ禍がもたらした暮らしの変化Starlinkが変える田園のリアル都市と田園の「いいとこ取り」生活AIが描く未来の田園生活とは
アメリカも薄々気づいていて、ただ惰性でズルズル延長してきた。
ここにきて、「AIと宇宙」というアジェンダが定まってきたので、この分野で21世紀は競争していこうじゃないかという線で、トランプ=イーロン政権が誕生したのかな、という印象です。
ありがとうございました。