TOPトーク専門家聞き手のオキテ 耳をすます人の思考と実践ゼミ#09 時間どろぼうに僕たちは何を盗まれたか ー『モモ』ミヒャエル・エンデ②16:08 5月5日 91再生 問題を報告する 再生する シェアする あなたの「聞く」「話す」コミュニケーションに関するオススメ本あれば、ぜひコメント欄で教えてください📖AI目次物語『モモ』が描く時間泥棒の正体効率化が奪う現代人の「聞く」時間「時間がない」は本質か?心の余白の欠如スマホ漬けの日常に潜む「今」への警鐘ミヒャエル・エンデが予言した現代への実践AI文字起こし(β版) # はじめに Voicyチャンネルをお聞きのあなた、おかえりなさい。 もしくは、はじめまして。 劇手の掟、耳を澄ます人の思考と実践ゼミ パーソナリティの日沖則雄です。 この番組は、聞くことをもう一度問い直す声のゼミ ラジオパーソナリティ、ファシリテーターとして活動する私が 良い劇手であるために 日々考えていることや実践をお届けしながら リスナーのあなたとともに聞くことを深めていきます。 前回ですね、ミヒャエル・エンデのモモという作品から ただそこにいるという聞き方についてですね、お話をしました。 今回も引き続きモモのお話をさせてください。 前回はそのモモって聞くことができる女の子だったんだ という話をしたんですけれども そもそもの物語の本筋のところから 大事なテーマについてお話ししたいと思います。 # 思考:いまここにいる、という時間の大切さ このモモという作品には、日本語でサブタイトルがついています。 これがですね、時間泥棒と盗まれた時間を人間に取り返してくれた女の子の不思議な物語というサブタイトルがついているんですね。 そう、時間泥棒。 今日はこの時間泥棒というこの物語のもう一つの軸についてのお話をします。 この時間泥棒ですね、灰色の男たちというふうに物語の中では出てくるんですけれども、 灰色の男たち、彼らですね、ある日突然モモたちが暮らしている街に現れます。 彼らは灰色の服を着て、灰色の顔をしているんですね。 彼らがですね、街の人々のところにやってきて、こんなことを言うわけです。 あなたの時間を私たち時間貯蓄銀行に預けてください。 そうすればもっと将来豊かになれますよ。 あなたは今時間を無駄にしてしまっている。だから私たちに時間を預けて、 効率的な素晴らしい生き方をあなたたちはすべきですよと言っていくんですね。 もう本当に街の中の一人一人にそうやって声をかけていくんです。 そうするとですね、街の人たちはだんだんだんだん彼らに時間を預けるようになります。 私はこんなに時間を無駄にしていたのか、なんて浪費をしてしまっていたのか、気づけてよかった。 時間を預けるようにしようと言ってね、どんどん効率的に生きていくようになる。 できるだけ時間を切り詰めて切り詰めて仕事をするようになる。 どんどん無駄を省いて、もっと早く仕事の合間のちょっとした雑談だったりとか、 友人と過ごす時間だったりとか、家族と話す時間だったり、 自分のために何か趣味に没頭したりとか、なんとなく没頭するような、 そういう時間をどんどん切り詰めていって、 そんな時間があるならもっと生産的にもっと効率よく、より豊かな人生のために、未来のために。 そうやって人々がどんどん貧しくなっていく、そういう描写があります。 そして気がつくと、誰かの話をゆっくり聞くという時間が人々から失われていくんですね。 この表現はもう現代そのものじゃないですか。 スマホの通知が鳴り続けて、締め切りに追われて、カレンダーにどんどん予定が入っていって、 効率化、生産性、コスパ、タイパという言葉がどんどん急かされていって、 僕たちのこの生活にはどれくらい聞くための時間というのが残っているでしょうか。 相手の話も聞く時間もそうだし、自分の声を聞く時間というのもそうですね。 ここで僕自身も正直な話をさせてください。 偉そうに言っている僕自身もまさにそういう時間泥棒に時間奪われている人間ですよね。 つい先日もこんなことがありました。 今ですね、平日集合で会社に働いているんですけれども、 朝だいたい7時半とか8時とかそれくらいに家を出るんです。 今まではですね、フリーランスで仕事をしていたので、 朝早い時間からどこかに行くということはなかった。 朝起きてリビングで誰かといたら、おはようみたいな声をかけたりとか、 一緒に朝ご飯を食べたりとか、そんな時間もとれていたんですね。 ただ朝の時間が早くなり始めたので、 ある日その日僕は乗りたい電車に乗り遅れそうだなと思って、 パッと急いでリビングに出てきたんです。 そしたらですね、ある住民の子がキッチンで朝ご飯を作っていて、 おはようって声をかけてくれたんです。 おはようと挨拶をしながら靴を履き替えに行ったんですけど、 そしたらその住民の子がですね、 ノリさんあのねっていう風に話しかけてきたんですね。 リビングの使い方だったりキッチンの使い方みたいなちょっとした相談だったんですよね。 シェアハウスっていろんな人がいるので、 最近みんな初期の片付け甘くなってるじゃないとか、 お掃除これどうなってるのかなとか、 暮らしの中で色々ちょっと気になるところっていうのは出てくるものなんです。 それをじゃあそれちょっとどうしようかねとか、 みんなの住民で集まる場で行っとこうかとか、 何か決まりだったりとか、 新しい何かみんなでやる仕組み作ろうかみたいな、 そんなことを日常の中で拾い上げて相談して、 そんなことをやるシェアハウスなんですけど、 多分ちょっとそんなことを朝キッチン使って多分何かしら思うことがあって、 僕に話しかけてくれたんです。 ただ僕はですね、その時に立ち求まるっていうことができなかったんですよね。 あーごめんちょっと今出なくちゃいけなくてっていう風に言って、 その話しかけてくれたら、 あーそうだよねって。 最近僕が集合勤務のスタイルに変わったので、 ちょっと前とは違うってことに。 改めてその時に、 あーごめんごめん話しかけちゃって忙しい朝の時間になったんですけど、 やっぱね後から少し罪悪感というか、 そんなに急がなくちゃいけなかったかなって、 家を出て電車に乗りながら、 乗る電車のところまで行きながら思ったんですよね。 その電車もね、よくよく考えたら、 どうしてもその電車に乗らなきゃいけなかったかっていうと、 別に一本を、 なんていうんでしょう、 その一本じゃないとダメだみたいな、 そこまで大事な電車でもなかったし、 まあ多少ね自分が朝やりたいことを送れたとしても、 別に全然どうとでもなると言いますか、 そうなんですよ。 その朝の時間どうしても気になって呼び止めてくれた、 その子の話を遮ってまで、 この電車に乗って仕事行かなくちゃいけなかったのかな、 なんてことを思った。 まあそんなこともつい先日ですね、ありました。 あなたもないですか、職場でね、 一生懸命クーッと仕事をしている、 何かやっつけなきゃいけない書類仕事なのか、 お客さん相手に書くメールなのかわからないですけど、 その時に同僚の人が、 ちょっといいですか誰々さんですって話しかけてくる。 ん、何?ってね、 そこで反応するんだけれども内心、 ちょっと今じゃないんだよなと思いながら、 目の前のパソコンに集中してしまって、 手を動かしている。 ちょっと作業しながらでもいい、なんて言いながら。 本当にその人の話を聞く時間ってないですか、 どうでしょう。 つまりですね、何かと人の話が聞けないというのは、 時間がないから思いがちです。 そういう側面はもちろんあると思います。 ただ、聞けないというのは、 足りないのは時間ではなくて、 心のゆとり、心の余白なんだと思うんですよね。 いろんなテクニックはそれこそあります。 もしどんなに忙しかったとしても、 1分だけでもいいとか、 3分だけならいいよとか、 自分にとって今この瞬間可能な余白というのを パッと出して、相手に示して、 そうすれば相手もその中で話をしてくれますよね。 そういう提示の仕方もでき、 仕事のコミュニケーションとかで今みたいな話とかって あるあるだと思うんですけど、 もっとそれ以前の時間があるかないかじゃなくて、 心に余白があるかどうか。 仮にその3分だったとしても、 その3分を次のことをやらなきゃいけないんだよな、 今じゃないんだよな、 切り出した3分をせかすかしながら相手にいやいや渡すのか、 それとも3分渡したなら渡したで、 スッとその人と向き合える、 それだけの心の余白があるのか。 効くというだけでなくても、 1時間とか2時間とかあるんだけど、 ずっとその間中スマホが気になって、 SNSの通知がブブブっと見て、 それが気になっている人と、 その1時間、スマホを気にせずに どっぷり何か自分の好きなこと、 例えば読書とか使っているのか。 同じ1時間という時間があったとしても、 心の余白、余裕、違いますよね。 # 今日の実践とまとめ はい、ということで、ちょっと僕のエピソードもお話ししながら、 時間泥棒、現代は時間奪われているかもね、という話をしてきました。 ちょっと前のチャプターで話しきれなかったんですけど、 つまりどういうことかというと、この大事なのは時間の長さ、時間というものがどれくらいあるかということよりも、 もう少し奥の話をすると、今この瞬間にどれだけ心がここにいられるかということだと思うんです。 灰色の男たち、時間泥棒たちが盗んでいってるっていうのは、 時間ということだけじゃなくて、今ここにいる力みたいな、そういうものなんじゃないかなと思うんですよね。 今この瞬間ここにいる、前回モモがどういうふうに話を聞いたかということでお伝えした力、これだと思うんですよね。 そういうふうに思っています。 なので、これがモモという話を踏まえての思考と、そして今日の実践ですね。 誰かの話を聞く前に、もし話しかけられたらですね、今自分がやってることっていうのを10秒やめてみてください。 例えば、スマホ持ってたらスマホを防ぐ。 パソコン作業していたらパソコンから手を離す、目を離す。 もしくは、分かりやすく呼吸を1回するとかでもいいかもしれないですね。 自分が何かしてる時に、話しかけられた時に、いいよ、と言いながら、自分の中で一呼吸を置く。 それだけでいいですね。 モノの5秒とか10秒とか、それだけで時間泥棒に、盗まれる時間じゃなくて、自分のための時間というのを話しかけてくれた相手のために使ってみてください。 差し出してみてください。 今はね、ゴールデンウィークお休み中の方もいると思うので、自分の時間というものが改めてたっぷりあると思います。 好きなことですね、ゆっくり自分の時間を使ってたりとか、大切な人のために時間を使ってたりとか、そういうことできてると思うんです。 これがまた日常がね、忙しい仕事だったりとか、日常生活が始まってくると、そういうわけにもいかないかもしれない。 また、今子育てしてるお父さんお母さんだったりすると、休日だからこそ家族サービスとかで、世話しない時間というのがあるかもしれない。 またね、ちっちゃい赤ちゃんとか、ちっちゃいお子さんだったりすると、関係ないですよね、休日なんて、自分のための時間なんて、そんなのいつあったっけみたいな方もいるかもしれない。 いろいろなゴールデンウィークお過ごしかと思うんですけれども、この10秒の自分のための時間というものを握りしめてみる、相手に差し出してみる。 そういうことを今日の実践とさせてください。 実践編というかまとめが長くなりますけど、このモモという物語は1973年に書かれた本なんですよ。 まるで今現代を予測して、予言して書かれた本みたいなんですよね。 縁でというのは、産業というもの、技術、テクノロジーというものがどんどん発展していく中で、どんなことが起こるかというのを見通していました。 それを童話、ファンタジー、児童小説という形で子どもたちに伝えようとしていたんですね。 子どもたちのみならず、今この現代社会を生きる大人の僕たちが読んで、大人こそ刺さる、そんな本だと思いますね。 モモの話はですね、もう一回このゴールデンウィーク中にさせてもらおうかなと思います。 この話を聞いて興味を持った方は、ぜひモモ、たぶんちょっとした本屋さんだったら必ず置いてあると思います。 ぜひお手に取ってご覧ください。 はい、ということで、今日の放送いかがでしたでしょうか。 このゼミは正解を伝える番組ではなく、リスナーのあなたとともに考え続ける番組です。 思ったことや気づき、また新たに生まれた問いなど、お聞きのボーイシーのコメント欄から気軽に書き込んでみてくださいね。 お相手はヒヨキノリオでした。 それではまた次回のゼミでお会いしましょう。 それでは元気で。いってらっしゃい。 もっと見る #書籍 #傾聴 #聞く力 #子どもに伝えたいこと #聞き手のオキテ 聞き手のオキテ 耳をすます人の思考と実践ゼミ日置ノリオ01:021.はじめに10:002.思考:いまここにいる、という時間の大切さ05:073.今日の実践とまとめコメント感想・質問・応援メッセージを書こう 桃ちゃん5月6日久しぶりに『モモ』を読んでみたくなりました。1973年刊行の本が今を予言しているようとのことでしたが、予言の書という意味では1949年に書かれた『1984年』をお勧めしたいです。刊行時から見た未来を書いているのですが、監視カメラに当たるものなど、本当に今の世の中そのままで。なぜ人は全体主義に陥るのか、争いをしてしまうのか。世界の為政者たちの課題図書にしたい本です。すでにご存じかと思いますが、もしまだでしたらぜひ。1返信 日置ノリオ5月6日コメントありがとうございます☺️ ぜひぜひ、読み返してみてください!書籍の紹介もありがとうございます。また読みたい本が増えていってしまう……!
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書籍の紹介もありがとうございます。また読みたい本が増えていってしまう……!