アルファ ロメオが運営するVoicyチャンネル「アルファ ロメオ ラジオ」にて、FCAジャパン株式会社マーケティング本部長 ティツィアナ・アランプレセさんとVoicy代表の緒方憲太郎の対談が行われました。
近年、音声配信サービスの市場は世界中で拡大しています。スマートスピーカーやワイヤレスイヤフォンの普及も相まって、音声はより私たちの身近な存在に。日本でもデジタル音声広告への注目が高まり、市場規模は2020年は16億円、2025年には420億円という予測もされています。
海外のみならず日本でも広がりつつあるボイスメディアの現状と、企業の音声活用における成功事例についてお話ししています。
ティツィアナ・アランプレセ:FCAジャパン株式会社マーケティング本部長
イタリア南部バジリカータ州出身。イタリア・ナポリ東洋大学で日本政治学を専攻後、九州大学大学院経済学部を卒業。イタリアに帰国し、日本の自動車メーカーの現地法人での勤務を経て、1992年にイタリアの自動車メーカー、フィアット グループ オートモービルズS.p.A(当時)に入社。2005年にはマーケティングディレクターとして再来日。現在は、FCAジャパン株式会社にてマーケティング本部長を務め、アルファ ロメオ、フィアット、ジープ、アバルトブランドの日本におけるブランディング活動業務全般を率いる。
株式会社Voicy 代表取締役CEO 緒方憲太郎
大阪大学基礎工学部卒業後、大阪大学経済学部卒業。同年公認会計士合格。2006年に新日本監査法人へ入社。その後Ernst&Young NewYork、トーマツベンチャーサポートにてスタートアップから大企業まで経営者のブレインとなるビジネスデザイナーとして多数の会社を支援。2016年次世代音声市場のリーディングカンパニーの株式会社Voicy創業し、新しい音声文化づくりとワクワクする価値を生む会社づくりに挑戦中。
Twitter:@ogatakentaro
「アルファ ロメオ ラジオ」で全3回に渡って放送されたこの対談は、音声でもお聴きいただけます!
ボイスメディアの”未来予想図”など、記事には書ききれなかったこともたっぷりお話ししていますので、ぜひ記事最後のボタンから再生ください。
なぜ、今ボイスメディアなのか?Voicy誕生のきっかけ
アルファロメオラジオをお聴きの皆さんこんにちは。Voicy代表の緒方憲太郎です。
今回は、皆さんにボイスメディアをテーマにお送りすることになりました!
私と一緒にMCとしてこの番組を盛り上げてくださる方を紹介したいと思います。
アルファロメオの販売を行われている、FCAジャパンのマーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセさんです!
チャオ。もう本当にVoicyというプラットホームが、私のセカンドホームになってるよ!
すごく嬉しいです!僕、車がもともと好きなんですが、アルファロメオさんもすごく好きで!いつか乗りたいなと思ってるのがアルファ スパイダーなんです。
というわけで、今回はアルファロメオさんと音声の世界の話をしたいなと思ってます。音声は昔からあって、それでいて今だんだん話題となっていて、きっと未来を変えるだろうと言われています。
それって車も近くて、かなり昔からありますよね。僕はマニュアル車が好きで、今まで車を4台乗り換えてるんですけど、全部マニュアルです。
情熱ですね!
例えば、車のエンジン音も、あの音を聞くだけでめちゃくちゃ嬉しいとか!あの感覚!音声と車って意外と繋がってると思うんです。
本当におっしゃる通り!
私もAlexaやSiriと話すといつも「お願いします、グラッチェ(ありがとう)」と言ってしまう!(笑)
人間の耳に入る音と言葉は、すごく直接的に心に繋がると思いません?
本当にそうだと思います。僕が起業した時も、ちょうどSiriが出てきたタイミングだったんです。iPhoneでSiriを使って、声でオペレーションができると。
口だけで操作ができるようになる時代が来るとめちゃくちゃ音声コンテンツが足りなくなるし、そこがビジネスにもなるし、そういうヒーローも生まれてくると。この世界はスマートフォンの次の時代になるぞって僕は思いました。
そのため、そのスマートフォンの次の時代を作れるなら会社を作ろう、起業しようという風に思ったわけですね。
声って、もっとパワーがあるはずなのに、もっともっと人をワクワクさせられるはずなのにちゃんと形になっていない。だから、今まで人間に一番使われてる声っていうものをインターネットにのせる会社になろうと思ったんです。
素晴らしい。これはアルファロメオの一つの挑戦のスピリットですよ。パッションで頑張る。頑張って素晴らしいものを作る。
そうですね。なんかその時に「やってやるんだ」ってパッション以上に、新しい時代をつくるかもしれないっていうワクワク感とか、何か世の中にこれを出してみたらみんなおもしろいと思うかな〜とか、サプライズパーティーを計画しているみたいな感覚でしたね。
素晴らしい!
だんだん多くの人が使ってくれるようになると、しゃべる人と聴く人がどんどんマッチングしていくようになって、コミュニティができてきたんですね。
聴く人がそれを楽しいって言うようになって、しゃべる人も聴いてくれて嬉しいと言うようになってきて。声って人と人をこんなに繋ぐんだ!っていうのと、聴けば聴くほど好きになっていくことに気づいたんですよね。
目で見る広告は何度も見ると飽きてきたりとか、もういいよってなりやすいんですけど、声って意外と聴けば聴くほど好きになってくるっていうのが分かってきました。昔からラジオをやってるような会社さん達が辞めない理由っていうのが凄く分かったんですよね。
声で人に繋がっていくことは、目で見ること以外にもすごくインパクトがある。
だからこそ声でも広告を出したいとか、声で番組を作りたいとか言う方がいて。日本ではJALさんが「JET STREAM」っていうカッコいい番組をやってたりとか、「ラジオエルメス」って言ってエルメスさんが番組をやってたりとか、どこか人の生活の中に心を繋げながらブランドを作る人達は、やっぱり音声で番組を作るっていうのをすごく大事にしてらっしゃいますね。
このアルファ ロメオ ラジオを立ち上げたのも、日本の中では早いですか?
今こうやって番組をゼロから作っているアルファ ロメオさんも、めちゃめちゃ早いと思います。
だからまだもちろん理解しない人はたくさんいるかもしれませんが、Voicyはずっと過去のものも残っていくので、分かってきた人は過去の音声を聴いて、これがアルファロメオさんの言いたかった事なんだ!とか伝えたかったことはこれなんだって気づくと思います。
そう!やっぱり私たちはトレンドをセッティングすることに対してはプライドがあります。この音声というイノベーションでチャレンジする姿も含めて、楽しんでいただけたら!
世界で広がる、ボイスメディア
ムーブメントは、まずは音楽から始まった?
今、日本だけではなくて海外を含めて世界で、音声メディアというものが話題になっています。
そこで音声ってどんなものがあるのか、海外ではどんな企業が盛り上がっていてどんな状況なのかという話に付き合っていただけたらなと思っています。
僕が音声に長く関わってきて気づいたことは、コミュニケーションのようにライトに関わる音声もあれば、ラジオのようにちゃんと台本も作ってきっちりやるものもありますし、Voicyのように声のブログということで思ったものを好きにしゃべっていいよというものもあるのだということ。そしてこの音声産業ができる前に、一つ、とても大きなマーケットができました。それが音楽ですね。
元々、Pandora(パンドラ)さんとか音楽のサービスがめちゃくちゃ盛り上がっていました。最近ではSpotify(スポティファイ)さんとか、世界中で有名になっていますよね。
でも緒方さん。こういった音声企業は日本でもやっていけますか?まだまだそんなにはないですよね。
そうですね。まだまだないです。ただSpotifyさんとか、中国のhimalaya(ヒマラヤ)さんとか、韓国からはSpoon(スプーン)さんが入ってきたりして、あと百度(バイドゥ)さんも入ってきてますし…
あとradiko(ラジコ)もありますね。
そうですね。radikoさんは日本の会社ですが、音声業界は色々なプレーヤーが出てきています。
後は、最近YouTubeが音声だけの広告を出そうとしています。YouTubeってもちろん動画サービスなのですが、15%ぐらいは画面を見ていないということが分かってるんですね。
なので音声広告を作りましょうとか、あとはNetflixも、音声だけが再生できるという機能をつけたんですよ。画面を見てない人がこれだけいるんだというところもおもしろいですよね。
Spotifyさんもそれまで音楽だけでしたが、そこからPodcast、ラジオみたいな番組を作るようになりましたし、Amazon MusicさんもPodcastを始めました。もちろんAppleさんのPodcastが元々あり、今ではGoogleのPodcastもあります。もう本当に有名な会社さんが音声の世界に入ってきています。
緒方さん、もしかしたらスタートは、目が見えない方向けのオーディオサービスだったのかもしれませんね。
おもしろいですね。はじめは目に見えない人のためだったり、目で見る代わりというものはたくさんありましたね。特にオーディオブックという世界は目で見るのが疲れるとか、目で見る代わりに耳で聴くとか、耳から入れる音声は、目で見る代わりという意味合いが強かったと思います。
そこが、だんだん目で見るのではないおもしろさというところに気がつき始めて、ボイスドラマとか、アニメーションの声優さん(のコンテンツ)などが増えてきましたね。あと最近だと、ASMRとかご存知ですか?
No。
ASMRというのは、川の流れの音だけが流れているとか、車のエンジン音がずっと流れているとか、ポテトチップスを食べている音とかそういう音だけを楽しむ世界なんですね。
それは素敵なバッグラウンドですね。音だけを楽しむんですね。
後はマインドフルネスとかリラックスするために、寝る前に人の声を聴いて寝るというのもすごく増えてきています。
それはもう本当にボイスのパワフルな力です。今までになかった新しい使い方がこれからどんどん出てくるところがボイスのおもしろさですね。
そうなんです、それがやりたかったんですよね。声ってすごく人の心を震わせるメディアだと思うんです。例えばしゃべってる方がグッと何かが込みあがってきたり、何かこう想いがあるのが、声にのって届くんですよね。台本とかそういうのじゃない、想いののったメディアをつくりたかったんです!
そう考えるとロボット、 AIのボイスも、もっともっと温かみのあるヒューマンに近いものになりそうですよね。例えば、いまのメタリックなボイスじゃなくて自分のお母さんの声で言ってくれるとか、そういった将来も考えられるでしょうか?
考えられるでしょうね。そういったマーケットの中で今アメリカでは大きなムーブメントが起きていて、Spotifyさんがサーティーストーリーという番組をNetflix上で映画にしました。音声から映像になるという動きが出てきています。 あとニューヨーク・タイムズの「The Daily」というニュース番組は、1日で200万人とものすごく多くの人に聴かれています。最近ではそういった番組の取り合いになっていて、多くの会社さんがいい番組が欲しいと取り合っているんですよね。
音声っていろんな人が簡単に番組を作れるからこそ、今後良い番組がもっと増えていくと思いますし、もしかしたらこのアルファ ロメオ ラジオがめちゃくちゃ有名な番組になることもあり得ますよね。
頑張りましょうね!いろいろなおもしろいコンテンツを発信していきたいです。
ぜひぜひ作りましょう!今、音声って分からないと言ってる人も、5年後くらいには、「なんであのときアルファ ロメオ ラジオを聴いてなかったんだろう!」とか「なんであのときVoicyの良さがわからなかったんだろう!」と言われるような時代を作りたいなと思っています。
熱いものをつくるには、全部ビジョンが大事です。ずっと同じことをしているのはつまらないですし、 時代は変わっていくべきだと思います。でもそれはポジティブなエネルギーで変わるべき。だからポジティブなビジョンを持って頑張りましょう!
ティツィアナさんかっこいいなぁ。あっという間の対談だったんですけれど、いかがでしたか?
すごくすごく楽しかったです。やっぱり声だけでチャレンジするというのはすごく楽しいことですね。
はい!ということで、このアルファロメオラジオ、お相手は緒方憲太郎と 、
ティツィアナ・アランプレセでした!
チャオ!
チャオ!
放送では、これからのボイスメディアの可能性や、Voicy起業当初の苦労話など、深堀りした内容をお楽しみいただけます!
ぜひ、併せてお聴きください▼
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