今年も世界最大のITガジェット展示会である「CES」が1月8日~11日(現地時間)の間、ラスベガスで開催されました。
この展示会で最も目立った企業の1つがGoogleです。
なんとディズニーのIt’s a small worldを彷彿とさせる「Google アシスタントライド」なるものを建設しました。
本当にディズニーランドにありそうな乗り物のような見た目で、これに乗ると、Googleアシスタントが私たちの生活にどのようなサポートをしてくれるか疑似体験できるようになっています。
こんなおおがかりなテーマパークを作ってしまうくらいなので、Googleアシスタント自体も急成長を遂げています。Googleによると、2018年にアクティブユーザー数は4倍に拡大し、1月の終わりには対応デバイスが10億台を突破する勢いだそうです。
今回は、CESで発表されたGoogleアシスタントの注目すべきトピックスをまとめてみました。
目次
1. マップからGoogleアシスタントが利用可能に
まずはスマホのGoogleマップアプリでGoogleアシスタントが使えるようになります。音声を使用して、現在地の共有、テキストメッセージの送信、音楽やPodcastの再生、ルート上の場所の検索などができるようになります
例えば運転中にGoogleアシスタントが現在地を自動で把握し、友達に到着時間を送ったりすることもできます。これはかなり便利そう。
2. Googleアシスタントがテレビに入る
SonyやHisense、Philips、TCL、Skyworth、Xiaomiなど多くの家電メーカーがGoogle アシスタントを備えるAndroid TVを搭載したテレビを発表しました。
またDISH Networkが提供する音声対応リモコンにもGoogle アシスタントが搭載されて、電源のオン・オフ、音量調整、チャネル選択などを音声で操作できるようになります。
3. フライトのチェックインやホテルの予約が可能に
Googleアシスタントで飛行機搭乗のチェックインとホテルの予約ができるようになります。フライト番号を言わなくても、“Hey Google, check into my flight”と伝えるだけでチェックイン可能になるということです。ただし、まずはUnited Airlinesの米国内便のみ。
またWebサイトでのチェックインができるようになったらアラートを飛ばしてくれたり、さらには音声でホテルを予約したりできるようになります。
ホテルについてはChoice Hotels、AccorHotels、InterContinental Hotels Group、Pricelineなど提携済のホテルで宿泊予約が可能になっているようです。
4. Googleアシスタント搭載の目覚まし時計
Google アシスタント搭載、4インチ液晶ディスプレイ付きの目覚まし時計「Lenovo Smart Clock」をLenovoが今春に発売します。価格は79.99ドル。
毎日のルーティーンに基づいてアラームを鳴らすほか、自動的に画面の輝度を調整して起床を助ける機能もあるそうです。またGoogleアシスタントと連携するスマート家電を操作することもできます。
5. Googleアシスタントコネクト
メーカーが自社製品に簡単にGoogleアシスタントを実装できるプラットフォーム「アシスタントコネクト」がついに発表されました。
Googleがアシスタントコネクトを活用した一例として披露したのが、天気予報やカレンダーなどの情報を表示するeインクの電子書籍リーダーです。
組み込まれたチップが、Wi-FiまたはBluetoothを介して、近くにあるGoogleのスマートデバイスに接続するためのブリッジとして機能。実際のコンピューター処理は、連携するスマートデバイス側で行います。2019年後半に詳細が公表される予定だそうです。
6. Googleアシスタント対応の車載デバイス
JBL Link DriveやAnker Roav BOLTなど、車載Googleアシスタントデバイスも発表されました。シガーソケットに差し込むことで、BluetoothまたはAUXを通して車のステレオに接続します。
一度接続すると、ハンズフリーでアシスタントを利用することが可能。スピーカーにはノイズキャンセル機能が組み込まれ、エンジン音やロードノイズを低減し、音声コマンドを認識しやすい仕様となっているそうです。
7. Googleアシスタントがあなたの通訳に
Google HomeとGoogle Smart Displayに「通訳モード」が追加され、「Hey Google、フランス語の通訳になって」と言うと、話した日本語がリアルタイムでフランス語に翻訳されるようになるそうです。
この機能は数週間以内にリリースされる見込み。開始当初は最大27言語に対応しており、ここには日本語も含まれています。海外のホテルのチェックインなどのシーンで便利に使えそうですね。
8. Androidのロック画面からGoogleアシスタントが利用可能に
Android端末がロックされている状態でもGoogleアシスタントを応答させられるようになりました。端末の設定画面でこの機能を許可すると使えます。
一度設定すれば、ロックを解除せずに近くのレストランを表示したり、アラームの設定・解除をしたり、スケジュール設定をしたり、いろいろできることが広がります。現在はPixelシリーズのみに対応していますが、今後数週間ですべてのAndroid端末で利用可能になるとのことです。
9. Sonosのスマートスピーカーにようやく対応
1年ほど前から予告され、遅れていた米Sonosのスマートスピーカーのサポートがついに実施されます。Sonos OneとSonos BeamにGoogle アシスタントがビルトインされ、好きな音楽やポッドキャスト、ラジオ番組を声でコントロールできるようになります。
SonosはもともとAlexaに対応しているスマートスピーカーでしたが、今回のサポートによりGoogleアシスタントとAlexaの両方に対応したスマートスピーカーとなりました。
10. スマートホームディスプレイ搭載のキッチン家電
調理器具メーカーの米KitchenAidが、Googleアシスタント搭載のスマートディスプレイを発表しました。
10インチ液晶を搭載し、Yummlyという調理レシピコンテンツを音声のみでコントロールできること、加えて耐水性があることが強みとなっています。価格は200〜300ドル。
また米GE AppliancesもGoogle アシスタント搭載のキッチン用大画面モニター「Kitchen Hub」を発表。27インチのタッチ対応ディスプレイで、レンジの上の壁にかけて使うことを想定しています。
こちらは価格1200〜1400ドル。KitchenAid と異なるのは、Android Things搭載のスマートディスプレイではなく、フルのAndroidデバイスであるところ。NetflixやSpotifyなどのエンタメアプリも動くようになっています。