Voicyでは、定期的に各業界のプロをお招きして社内勉強会を開催しています。
今回は、UXライター 永井一二三さんをお招きしました。実は永井さん、「Voicyファンラボ」「Voicy応援団」のコピーライティング を担当してくれた、売れっ子コピーライターなんです!
勉強会では永井さんがコピーライターやUXライターとして活動をはじめるまでのこと、そしてそのお仕事に関する知見や事例を紹介してくださいました。
「UXライティング」というキーワードは知らない方も多いと思いますので、内容を一部公開します!
永井一二三さん
フリーのコピーライター。デジタルハリウッドにて「UXライティングのはじめ方講座」を担当。領域はスローガン・ネーミング・ASO対策・「言葉のコンサルティング」・PRなど。実績にスープストックトーキョー、POTLUCK、TATERUなど。
シリコンバレーで注目されるUXライターの可能性
コピーライターという仕事は、「ライターと同じ?」と言われたり、「言葉は自社でやるから大丈夫」と言われたりすることが多く、この職種の奥深さはまだまだ理解されていないと感じています。
また、コピーライターのようなクリエイターと称される仕事は、「この人といえば〇〇」という代表作品で印象付くことが多いです。私がフリーランスになったときはまだ白紙だったので、なおさらこの職種の可能性を理解されにくかったのもあると思います。
そうやって悩んでいるときに、1つ可能性を発見したんです。それが2011年、面白法人カヤック内にあるコピー部で、「コピーライターができることを広げていく人」の募集がはじまったのをみたときでした。
カヤックは、Web制作のほか、ゲーム開発なども展開しています。私は当時からそこで制作されたゲームのタイトルやアプリの紹介文章などはコピーライターが考案していると知っていたんです。だからこそカヤックのこの取り組みで、言葉のプロたちがより活躍しやすい世界がくるぞと思いました。
余談ですが、実はGAFAやSpotify、Dropboxなどでは、2011年ごろから「UXライター」の求人が出ています。UX/UIは主にデザインの分野だと思いますが、言葉遣いもプロが考えた方がより良い結果に繋がるということをシリコンバレーのスタートアップでは認められはじめていました。この流れは日本でも増えるだろうと感じていました。
2017年には日本でも「UXライター」の採用募集が出るようになっています。例えば、Reproの求人。タイトルは「アプリや顧客を成功に導くコピーライター募集」でしたが、業務内容はUXライターに求められる素養でした。
言葉のトーンで「人格」を生む
先に話しましたが、シリコンバレーの企業ではすでにUXライターの求人が出ていました。例えで紹介した企業の1つ、Googleの求人では、UXライターをこのように定義しています。
文字情報によって、ユーザーのタスク完了を支援する。自社の商品が持つトーンと製品のUXデザインを牽引する存在。
ぼくはこの、「自社の商品が持つトーン」というキーワードがポイントだと考えています。
雑誌「WIRED」の例がわかりやすいです。この雑誌の中では、「イベント」を「イヴェント」、「ページビュー」を「ページヴュー」と表記しています。こういった特徴、つまりトーンを合わせると、その媒体は人格を持つのです。
私が担当したスープストックトーキョーでも、次のページに進むためのボタンを、「進む」、「次へ」というキーワードではなく、「読む」という言葉で世界観が表現されています。スープストックトーキョーが持つ温かさを届けたり、読み物としてそのページを楽しんでもらえたりするようにという意図です。
UXライティングはこれから、スマートスピーカーやチャットボットの普及に伴ってより活躍するはずです。
ぜひみなさんにも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
こんなレベルの高い勉強会がVoicy社内向けだけで行われるなんて、ちょっと贅沢すぎませんか…?
ビジネス本から得られるインプットだけでなく、その道のプロから失敗談も含めてお話を聞けるのは、本当にありがたいことです。
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