TOPトーク専門家毎朝の思考村上春樹文学とアニメに感じるマージナル(辺境)の大切さ09:17 2023年6月12日 7,092再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次村上春樹文学と文壇の初期対立大衆と純文学の境界線と孤立若手作家が語る村上春樹の評価辺境から生まれた日本アニメの躍進メインストリームの陥穽と辺境の価値AI文字起こし(β版) # 村上春樹文学とアニメに感じるマージナル(辺境)の大切さ おはようございます。沢木敏生です。 村上春樹さんの久しぶりの新作が結構話題になっているみたいですね。 僕はまだ読んでないんだけど。 村上春樹さんの作品は昔はすごい好きだったんだけど 1984以降はなんとなく かつての村上春樹さん文学を再生産しているだけのような感じもあったりとか あと2000年代の壁と卵議論というのがあって これ前にもVoicyで一度話したんですが システムと対抗していく弱い人たちみたいな システムと弱者を対立させる構図というのが もはや僕は21世紀の現代に合わないんじゃないか みたいなところを若干思っているところがあって あまり読まなくなったんですよ。 でも文学的な人たち、物語が好きな人たちの中では やっぱり村上春樹さんの小説はみんなすごい待ち焦がれている感じがあるよね。 今日の話は村上春樹さんに批判ではなくて 村上文学は90年代80年代ぐらいのあの頃には すごい日本の文壇では嫌われてたなというのを思い出して その話をしようかなと。 文学っていろんな形があっていいと思うんだけど なぜか日本の戦後文学って 例えば中上賢治のように、日本の土着のアニミズムな思想に入り込むみたいなものだったりとか あるいは社会とか世間みたいなものを鋭く切り込むみたいな やっぱり重苦しいものが一番だっていうような 不思議な流れってのはずっとあって その中で70年代終わりから80年代初頭にかけて出現してきた村上春樹さんの小説っていうのは そもそも日本の土着からかなり切り離されたところにあって この欧米のポップカルチャーの影響があったりとか 日本的な情緒とか美意識みたいなものが全くないところに存在している こういうのが社会性がないっていうような感じで批判されてたんですよね 速攻しているうちに80年代になると ノルウェーの森っていう大ヒット作があられて 400万部以上売れたってすごいですよね だから大衆文学だとエンターテイメントだって言われるようになって 純文学じゃないって批判される 純文学と大衆文学を分離して考えるというのはもはや古い感じもしますけど 村上さんの側は僕は純文学と大衆文学なんか分けて考えてませんよと 僕はただ小説を書いているだけですみたいなことを言って あまりにも多分嫌われたもんだからすごい距離を置くようになって 日本の例えば文芸師とかにも登場しなくなり 文壇とも交流しなくなり すごい違う世界の作家として存在し続けた 2000年代入ったぐらいの頃、当時結構文壇の人とも交流があって 最近は本当に滅多に交流がないんだけど 2000年代から2010年ぐらいまで結構小説を書いている人たちと交流してたんですよ その頃僕は村上小説を一生懸命読んでたので ほっと気づいて驚いたのは 日本のメインストリームの文壇の作家の人たちって みんな村上春樹嫌いなんですよね 多分やっぱり自分たちがやってきた メインストリームの文学とは違うっていう違和感だったりとか さらには世界的に評価されていることへの ある種の厄介さもあったんじゃないかなと思うんだけど でもあれからもう10年以上が経って 結果的に今の若い人たちの 特に若い作家の人たちの中で やっぱり村上春樹さんってすごい支持されてるなって感じる時があります ちなみにあるラジオ番組で 村上春樹さんの新作について語ってもらおうと思って いろんな小説家に声かけたら 結構のきなみ断られた なんでっていう理由を聞いてみると そっち側に見られたくないからっていう反応が多かったらしい そっち側というよりにメインストリームの日本の文壇ではなくて 村上春樹さん側に見られたくない いまだにやっぱりそういう 村上春樹vs日本の文壇っていう文壇が 文壇イコール文壇ですけども そういうのがあるんだなっていうのを知って ちょっと驚いたりもしたんですけど でも日本のメインストリームの文壇って なんか僕の目から見るとすごい時代遅れにどんどんなってきていて いまだになんか昭和の価値観みたいなの引きずってたりとかね 地方対都会とかさ 戦後日本社会の孤独とかね 古いだろそれっていうね ある意味そうやってマージナルなところ 村上春樹さんのような偏向のところから 新しい文学って生まれてくるんだなっていうのを 改めてその日本の文壇と 村上春樹さんの間にある亀裂を見ると感じるんですよ でこれってまさに 日本のアニメが置かれてた状況と同じだなと 映画の中におけるね ほらあのキネマジンポーっていう有名な 伝統のある映画雑誌とかあるじゃないですか キネジュンベスト10とかね毎年やってるんだけど 全然アニメとか入れないんだよね いまだにやっぱり映画のメインストリームの人にとっては アニメっていうのはなんかこう 実写の映画でも下にあるみたいなね そういう印象を持っている人が多い でも気がついてみると 日本のアニメって世界的にものすごい評価されて それこそ今年に入ってからでも スズメノトジマリ、新海誠さん それからスラムダンクとかね ガンガン日本の映画が世界に進出してる 日本の作品ではないけれども キャラクターが日本のものである 任天堂が絡んだね スーパーマリオなんてもはやついに穴行きを超えて アニメの興行成績歴代ナンバーワンとかになってるぐらいで 日本のIPって言われる前に キャラクタービジネスとかね アニメみたいなものが世界を席巻してると なんかこの背景にはハリウッドがコロナ禍の中で あんまり映画をたくさん作れなくなって そこに日本のアニメがスッと入っていったって話だったりとか あるいはこれはあんまり根拠ないからわかんないんだけど ハリウッドがあまりにもポリティカルコレクトネス いわゆるポリコレに傾斜しすぎて そういうのとは縁がない日本のアニメが より世界に受け入れられてるっていう背景もあるんじゃないか そういう指摘をしてる人もいますよね アニメもやっぱり 80年代90年代ぐらいまでオタクのものだとかってね あんな幼稚なSFはっていうふうに散々バカにされてきた でもそこから世界に評価されるものが現れてくる だから日本の文化ってメインストリームは常にダメになってくる 日本の実写映画もちろんいい映画もたくさんあるんだけど 本当に実写映画は視写でたくさん見てるんだけど くだらないの多いですよ申し訳ないけどね それに比べるとアニメは相次いで質が非常に高い 劇場版だけじゃなくてテレビで放送してるのも含めて だから本当近年自分でも信じられないぐらい たくさんアニメを見るようになっているんですよね 常に日本の文化というのはマージナル返協のところから 新しく素晴らしいものが生まれてくる だからメインストリームになったものをあまり追いかけすぎると 常に時代に追いつかなくなってしまう危険性がある だから我々は常にマージナルなところに目を向けましょう ということが大事なんじゃないかなという話でした ではまた明日 もっと見る毎朝の思考佐々木俊尚09:171.村上春樹文学とアニメに感じるマージナル(辺境)の大切さコメント感想・質問・応援メッセージを書こう charlestonblue2023年6月13日村上春樹は、ねじまき鳥クロニクルぐらいしか読んだことはないのですが、彼はメインストリームではなかったのですね。昔から売れてる大作家さんだと思っていました。ちょっと認識を新たにしました。返信 俊尚 佐々木2023年6月14日文壇からはずっと大衆文学扱いだったのですよ。 譚太郎2023年6月12日大変面白かったです。おっしゃる通りだと思います。そもそも既存の大御所評論家や業界人から評価されるような者に、次の世紀を切り拓くようなものが現れるはずもなく、新しいものは常に辺境から現れ、最初はバーバリアン扱いされるもののやがては世界を席巻するのでしょうね。1返信 俊尚 佐々木2023年6月14日仰るとおりだと思います。
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おっしゃる通りだと思います。
そもそも既存の大御所評論家や業界人から評価されるような者に、次の世紀を切り拓くようなものが現れるはずもなく、新しいものは常に辺境から現れ、最初はバーバリアン扱いされるもののやがては世界を席巻するのでしょうね。