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育休明けの転職にも効く「信頼残高」。要望を通すために必要な3つの考え方 − ワーママはる

育休明けの転職にも効く「信頼残高」。要望を通すために必要な3つの考え方 − ワーママはる

この記事は、Voicyパーソナリティのワーママはるさんの放送をもとに書き起こした記事です。
音声でも聴きたい方は、記事最後の再生プレーヤーからお楽しみください!

育休からの復職と「信頼残高」を考える

ようこそワーママはるラジオへ。この番組はワーキングマザーたちがワーママのサバイバルをどう賢くしたたかに楽しく生き抜いていくのか、そんなテーマでお届けしております。

はい皆様、いかがお過ごしでしょうか?本日はですね、育休明けに信頼残高が溜まっていなかった場合はどうしたらいいのか、ということを趣旨においた話を、色々と考察しましたのでご紹介させていただきたいと思います。

私が過去からですね、信頼残高が大事なんだよという話をしていますが、これが貯まってない場合はどうしたらいいんでしょうか?というのも、実はいくつかご質問頂いておりまして。このことを踏まえてちょっとご紹介してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

育休明けの職場復帰に立ちはだかるハードルとは?

今日はですね、話を通していくにあたって、なぜ信頼が大事なのかという基本的な話をしてみたいと思います。なんでこんな堅苦しい話を私が選んでいるかなんですが、いただいておりましたご質問の中に

「はるさんは育休明け前の段階で、信頼残高をどれだけ積み上げていくことが、その後育休を明けてからの自分の仕事に結構影響するというような話の趣旨をされていたかと記憶しています。私は現在育休中で過去の信頼残高がどのぐらい過去から積み上がっているかどうかというのは分かりません。ただその理論でいくと、もし私が同じ会社で復職をしなかった場合、例えば転職などをした場合は、そもそも信頼残高がないので不利な状況に置かれてしまうという理解になるのでしょうか。それとも、そこから信頼残高を積んでいけばまたどうにかなるという話なんでしょうか。ちょっと意味がわからない部分があったので、よかったらいつかお話ししてみてください。」というふうに過去いただいておりました。

このいただいてるご質問の背景を説明しますと、私が2回、育休明けで復職を会社員時代にしております。その時ですね、まあ割と私的にはですね、時間の都合とか勤務地の都合とかいろいろと上長の方が優遇してくれたなというふうに思っています。

これはですね、組織のルール上は、例えば住む場所と会社のある場所は片道90分以内なら通える範囲だというふうに認められているので、往復180分で3時間以内の職場であれば復職をどこにさせても構わないというルールがうちの会社にあったんですよね。

でも皆さん、現実問題考えてみてください。保護者で保育園に登園させながら片道90分、往復1日3時間の勤務地に通うのは結構きつくないですか?

なので、ルール上はそうなんだけども、まあいろんなですね采配の力が働いて、私は割といい場所というか通いやすい場所に戻してもらった記憶があります。ただ、ルールがこうなので、そうなってない人とかもいたりするんですよね。でもそれは誰がずるいとか、ルール適用された人がずるいとかですね、そういう話をしていても組織が組織としてルールがちゃんと明記されている上での人材配置をしているので、何とも言えないという話をしたことがあります。

育休前のパフォーマンスが、育休明けの配属に影響を与える

その時何が気になったのかなって振り返ってみると、やっぱりこれはですね、子どもがいない時からどういうことをしてきたかという信頼が結構関係してるんじゃないか。人間関係などが影響しているんじゃないかという推察をお話ししています。そうだったかは分かりません。運も関係していると思います。空きがなかったら、そこに行けなかった可能性もあるので。

ただその育休明けの方々を配属するときに、もちろんですね元のポジションに戻ればいいんですけど、元のポジションにまあ1年とか1年半とか2年とか休んでいると組織が回りませんので、違う方が配属される場合があるんですよね。となると同じような役職だったり、まあ同じような仕事の場所に配属される形になりますね。なので、必ずしも同じポジションに戻ってはないけど、似た職種に戻っている場合に、こういった事って起きがちだと思います。

誰が公平だとか誰が不公平だとかっていうのは、個人の主観なんですよね。育休前と同じ仕事に戻されない方が良かったという人もいるし、戻してほしかったっていう人もいるし、それは個人の主観も結構あるんじゃないかなと思います。となると、どういうふうになるか、というのはなってみないとわからない部分もあったりします。

その部分で採用しているのが私は信頼残高って結構あるよね、という話を過去しております。どいうことかと言うと、子どもを産む前から、組織の中でこの人はどういうパフォーマンスをあげてくれるとか、どういう人だとか。どういう人間関係の中で、一時的には子どもを産んだ事によって若干ですね仕事力という意味で落ちたかもしれないけど、きっとリズムがついてきたら復職後にしばらくたってからパフォーマンス発揮してくれるだろう。だから自分の部下にほしい、と周りの人が思ってくれるかとか、その辺は信頼残高だよという話をしています。

信頼残高は新しい職場環境ではゼロになってしまうのか?

このこと踏まえての質問をいただいておりました。この論理で考えると、じゃあ転職したらとか、育休明け後ではなくて普通に子どもがいたまま就職した場合とかは、信頼残高がそもそもないので、この論理で言うとまあちょっと損してしまうじゃないか的な事をご質問されているんだと思うんですよね。じゃあどうなるかということを私なりの考えを述べてみたいと思います。

まず人がですね、人と何かをやり取りしたり、チームの中に属して何かを一緒にやり遂げようと思ったときに、人を動かす、人とコミュニケーションをとって動いてもらう必要があったりしますよね。その場合において何が重要なのかというのを考えると、アリストテレスさんがもう古代から言われていますが、論理と共感と信頼が大事だというふうに言われています。「ロゴス」「パトス」「エトス」という考え方になります。

何のことと思われる方もいらっしゃると思いますのでかいつまんでご紹介しますと。ロゴスは論理でしたね。パトスは共感とかパッションですね。あとエトスは信頼になります。この3つが揃わないとですね、人は動かないというふうに言われています。

例えば論理、こういう理由なのでこういう事をしてくださいと、こういうものを買ってくださいと言ったときに、その意味付けがちゃんとしていれば、まず論理はマル、合格ですよね。

情熱を持って、こういうためにこうしたいですとか、こうしてほしいですって言って情熱とかパッションがあるとしたら、それもパトスはマルになります。

でも最後ですね、信頼ってすごい大事なんですよね。その話をしている人が、どこの馬の骨とも分からなかったり、あと過去にどういうことしてたのかとかもよく分からないと、皆さんその人から物を買ったりとか、そういう人が急にチームに入ってきたりしたとき、不安になりませんか?「え、こんな口がうまくて、こんなに情熱があって、こんな論理的だけど、どっか騙されてるんじゃないかな?」って思ったりしませんか。

ここの部分を担うのは、信頼というふうにされています。この3つが揃わないとですね、人は動かないとされていまして、物を買ったりとか、あと物を売ったりするときにですね、すごく大事な点だと言われていますね。

信頼残高が、育休明けの働き方に融通を利かせてくれるかもしれない

私が申し上げる信頼残高の信頼ですね、ここに結構影響してるんじゃないかなというふうに思っています。どういうことかというと、例えば育休明けでこの部署にいきたいとか、このポジションで戻りたいとか、なんかこう育休明け前に調査をされたとしますね。あなたの言うことは論理的だとなったとします。で、情熱もあるとします。例えば私はこういうふうに、ちゃんと仕事で発揮したいものがあるとか、パフォーマンスをあげたいとか、キャリアビジョンをこう考えているとかあげたとしますよね。

で次に信頼なんですが、それがですね、例えば過去、もともとずっと会社にいた人ですね、信頼としてもう数値化して見えてるはずなんですよね。要は「あいつあんな偉そうなこと言ってるけど、過去、全然独身時代からパフォーマンスもあげてないし、納期も守ってない、言うことも聞かなかったし。なんか自分の権利ばっかり言ってたよな」みたいな印象を持たれたら、言いたいことは分かるし、なんか情熱もありそうだけど、結局自分のために言ってるんだろうなって感じで、その都合が通らなかったりすると思います。これ、なんとなく皆さん分かりますよね。

逆にここの信頼がある人だったら、まあ多少ですね論理とか情熱に正直不安があると、復職後にこれぐらい働けるかどうかちょっと不安がある。でもこういうふうにしたいとは思っているなんていう状態であっても、あなたの過去の実績から見たら、もうこういう信頼があるからここの部署に入れても大丈夫でしょ!となって、戻ってくるなんてことがあったりすると思います。

これは、ずるいとかいいとかいう話ではなくて、会社組織って割とそういうものなんですよね。他人が作っているルールですね、私たちが雇用してる側じゃないからですね。雇用されている側なので、どうしてもこうならざるを得ないこともあると思います。

信頼残高はリセットされない

でこの論理でいくと、じゃあ転職組とか、いきなり入社した会社で、信頼ってそもそも積み重なってないからできないのかというと、ちょっと今一度考えていただきたいんですが、まず論理がちゃんとしてると言うのが大事ですよね。

あとパッション、情熱を持ってその会社で結果を残したいとか、働きたいとか貢献したいとか、そういうことはちゃんと言えるのかっていうのも大事だと思います。その上で転職先とかですね、信念が積み重なってなくても、どういう人となりで過去どういうことをやってきたっていうのは履歴書等で見えてるはずなんですよね。その上でそこからあなたを採用しているという信頼がまずありますので、そこからどんなお仕事を任せるかとか、どんな部署に行ってもらうかどうか決まっているはずです。なので実はですね、転職したからリセットではなく、転職した先でも過去あなたがやってきた仕事とかキャリアとかが、面接などで全部問われています。履歴書に載っているのでそこで積み重なった結果は見えてる。それが信頼になってるんだと思います。

つまり今やってることは、全部無駄じゃないんですよね。自分の信頼残高を積み上げる行為の一種になります。なので「リセットされてしまう」と思う必要はなくて、私自身がやっていることというのは積み上がっていってるものだと思ってやっていただくのがいいんじゃないかなと思います。このとき大事なのは、子どもがいるから、いないからって言うのはあんまり関係ないと思うんですね。私は正直。

信頼があるかどうかはその人の過去の仕事と、人となりとやり方と結果だと思っていますので、堂々と自信を持ってですね。そういう人は別にそこでリセットされたのではなく、その上でも採用されているぐらい、私は今、会社から信頼をもらっているんだなと思って、それを武器にしてやっていけばいいだけの話なのでは、というふうに私は考えております。

はい、いかがだったでしょうか。今日ですね育休明けの信頼残高を含めまして、私が思っていることをツラツラとお話させていただきました。では今日も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

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