音声プラットフォーム「Voicy」で月〜土曜日の朝7時に更新中の英語ニュースチャンネル「Voicy News Brief with articles from New York Times」。このチャンネルでは、The New York Timesの記事をバイリンガルのパーソナリティが英語で読み上げ、記事と英単語を日本語で解説しています。英語のニュースを毎朝聴いて、リスニング力の向上と英語学習にお役立てください。
今回は特別企画として『和樂web』編集長のセバスチャン高木さんをお迎え。日本に興味を持っている海外の方に、簡単に気軽に楽しく日本文化を知ってもらおうということで、日本のトピックを2つ厳選して、2回に分けてお届けします。第1回目は「茶道」です。ぜひ茶道の奥深さを日本語と英語両方でお楽しみください!聞き手は火曜パーソナリティの山本かおりさんです。
茶道は総合芸術
高木:茶の道と書いて茶道なんですが、これが何故なのかは結構複雑な話なんです。お茶自体は世界中で飲まれているわけですから。イギリスだと紅茶だったり、中国でもいろんなお茶飲んだり。もしかしたらお茶の種類に関しては中国の方が多いかもしれないですよね。では、なぜ茶道=日本文化になったかというと、日本だけが茶道を芸術にできたからだと思うんです。
茶道は1杯のお茶を飲むためだけの美なんですよ。それが日本独特の茶道文化だと思っています。しかも、1杯のお茶を楽しむため、楽しませるためにいろんなことやるんですね。
茶室には絵が掛かっている。そこで、まず視覚を体験しますよね。そしてお香で嗅覚を刺激、茶碗の手触り、お茶の味と五感をフルに活用して、1杯のお茶を楽しむんですよ。なので、茶道は総合芸術と言われるんです。いろんな感覚を使ってお茶を楽しませる。それが日本独特の茶道文化だと思います。
山本:楽しませるっていうのは日本っぽいですよね。
高木:おもてなしという言葉で代表されるように人をもてなすのが、日本文化独特のことじゃないかと思います。その頂点を極めているのが茶道な気がしますね。
大体1200年ぐらいに栄西と言うお坊さんが茶の湯の文化を中国から日本に持って来て、今みたいな形にするのに、300~400年近くかかってます。非常に緩やかな文化なんですよ。ただそれを大成したのが、我々がよく知っている千利休です。今、我々が茶道と呼んでいるもののベースは、おそらくすべて千利休が作ったといっても過言じゃないんじゃないかな。
茶道・茶の湯の歴史はカウンターカルチャーの歴史で一言で表すと革命の歴史なんですよね。お茶が日本に入ってきた時、もっとワイワイ楽しめる娯楽にしようぜと。でもその娯楽に対してのカウンターとして、やっぱり禅の心をもって、詫びて楽しむのがお茶なんじゃないというところが一気に広がった。だから、今我々が持ってる茶の湯文化のイメージがそこで定着したんだと思います。
山本:私たちは五感をフルに使って1杯のお茶を楽しむってことですね。
高木:そうですね。とにかく茶道は1杯のお茶を飲むための総合芸術であると思っていただければ。
「茶道」を英語で表現すると?
monk 僧、修道士
lavish 豪華な、十分な
So, that was a lot of information, but to summarize, tea ceremony or enjoying tea is a total style of art, and you have to use all your five senses to appreciate it.
And it’s not only about yourself enjoying tea. It also involves the guest and the host and the interaction between the party and also to appreciate the wall scroll and the feeling of the cup and everything.
And that is all based on… based around enjoying only one cup of tea, and that is the simple act of boiling the hot water and adding the tea powder and then mixing it, making in a very quiet space.
You could also say the tea ceremony is a series of revolutions.
First it was incorporated through China back in the 11th century by a monk, Eisai, and then it was transformed over 300 years and made it to a simple style rather than a lavish party style.
So please enjoy the simple act of drinking tea while appreciating the total art form.
和樂Webのチャンネルでは、カジュアルな日本文化を発信
高木:Voicyで『和樂webの一日一ニッポン』と言う番組をやっていますが、現状は二日に一ニッポンくらいのペースで配信しています。非常にカジュアルな日本文化、こんな風な日本文化もあるんだと感じてもらえると思うので、気軽に聞いていただけると嬉しいです。