精神科医のゆうきゆうさんが感情を抑える呼吸法を解説。ぐっと怒りが込み上げたとき、思わず涙が溢れそうになったとき、感情をコントロールするコツは「呼吸」にあるようです。正しい呼吸法、マインドフルネスを覚えましょう!
この放送はVoicyパーソナリティのゆうきゆうさんの放送をもとに書き起こした記事です。
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感情が溢れそうで困った時の対処法
どんな人でも感情がめちゃくちゃ溢れそうで、困ってしまうことってあるのではないでしょうか。例えばめちゃくちゃ涙があふれそうとか、すごい言い返したくなってくるとか、もしくは悲しみとか、苦しみとか。気持ちが飲まれそうとか、そういったことってあると思います。そういったときにどうしたらいいか、究極の対処法っていうのを今回話したいと思います。
実は、人間の感情のピークっていうのは、そんなに長続きしないって言われてるんですね。本当に人によって違うんですけども、長くて1分、短くて6秒って言われてるんです。本当にすごく短時間で、結構ホルモンっていうのはね、怒りのホルモンとか、悲しみのホルモンとかそういったのが流れて消えていくんですね。ピークっていうのも本当に短時間で終わってしまうっていうふうに思ってください。
うわぁ!今飲まれそう!って思った時にのまれるのではなくて、そのまれそうって思ったときに、ちょっと今をやり過ごそう、ちょっと今先に先に延ばそうというふうに思うだけでも、その怒りのピークが消えます。今のまれそうでつらいと思っても、時間経つとその辛い気持ちは少しずつ減っていって、のまれにくくなるんですね。ですので重要なことっていうのは、ネガティブな感情を消そうとか、力ずくでなくそうとかするんじゃなくて、今数秒我慢しよう、今少しの間だけちょっと感情に呑まれるのを我慢しよう。我慢って言うとね、強く感じるんでちょっと先延ばしにしようぐらいのライトさで時間を経たせるというのを心がけていただくといいかなというふうに思います。
呼吸を感じて時間をとる
じゃあ、そのためにどうしたらいいか。よく言われるのは、例えば10、数を数えるとかね。短くて6秒ぐらいなので、10、数を数えるのも1つの方法ですし、ここで今回強くオススメしたいのはですね、呼吸をゆっくりと感じるってことです。時間経たせるために呼吸に集中して、ちょっとゆっくり深呼吸してみる。
ただただ深呼吸というと、深く吸ったり吐いたりすればいいんでしょう、はいはいはいって思う人もいるかもしれないんですけども、深く深呼吸しながら同時に息の間隔に集中していただきたいんですよ。深く吸いながら鼻の穴から空気が入ってくると、その感覚に集中する。鼻の穴をくすぐっているような、なんか息が通る感じで、そしてまた吐く。吐くときは口でもいいですよ。鼻でもいいですし、その時にやっぱり空気が通っているなーってのを感じて、強く感じながらゆっくり呼吸をする。
で、これをゆっくりゆっくりゆっくりやることによって、いろんなメリットがあるんですね。まず1つは呼吸に集中することで時間が経ってる。他にもですね、呼吸に集中することによって、いわゆるマインドフルネスという、今の自分の状況を意識するという状況なんですね。その状態になるんですね。で、これマインドフルネスと言って、それによって気持ちがリラックスして前向きになるっていうふうに言われてます。
呼吸瞑想を習得してマインドフルネスな状態を作る
そして最後に、あとは純粋に深呼吸をすることによって、呼吸が深くゆっくりになるので、そうするといわゆる副交感神経という神経が働いて優位になって落ち着くといわれています。この3つですね。こういった効果によって、人間の気持ちは楽になると言われています。ですので、怒りでうわぁ!っとなったときとか、泣きそうになったときとかそういったとき、ちょっとこの深呼吸しつつ、呼吸にゆっくり意識を持つということをですね、意識いただければと思います。
さらにこちらは、普段の生活でも結構使います。普段の生活でも何の意味もなく、深呼吸しながら息に集中するっていうことをやってみていただきたいんですね。これ専門的に「呼吸瞑想」と言ったりします。ただ瞑想って言うとすごく難しく感じるんですが、意識を息に持ってくるだけでも呼吸瞑想と言われまして、気持ちが楽になったり前向きになったりするって言われてます。
人間って1個のことに集中するほど疲れづらいって言われてるんですよ。疲れるのは本当にいろんなことに意識が分散するからですね。1個のことに意識を集中するほど疲れにくい。ゲームに集中したり、漫画に集中したりすると、いわゆる寝食を忘れて集中できたりするじゃないですか。それは疲れないんですよね。実は疲れてないんですよ。人間の脳ってのそういった部分があるので、1個のものに集中する。そういった意味で呼吸に集中するということは非常に重要ですので試してみていただければと思っております。