スマホで簡単に写真が撮れるようになった今、日々溜まっていく我が子の写真に頭を抱えているパパやママも多いのではないでしょうか?
Voicyパーソナリティで、モンテッソーリ教師としてSNSや書籍で「子育て」について発信しているモンテッソーリ教師あきえさんによると、写真管理は「印刷してアルバム収納」がおすすめ。子どもの発達の視点から、その理由を紐解いていきます。
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何度も見返すことで認知力・記憶力が高まる
そもそも、子どもにとって「自分が経験したことをもう一度見る」という行為は、認知力や記憶力の発達においてすごくプラスなんです。記憶は使わないとどんどん忘れていってしまいますが、使えば使うほど「これは必要な記憶なんだな」と、脳がずっと記憶しようとするんです。
子どもは「ここに行った」「こんなことした」ということを、写真や動画を見返すことで、もう一度思い出します。すると、そこで見た物の名前や感じたことを記憶することができ、認知も向上していくわけです。
認知や記憶ができると、今度はそれを言語化できるようになります。言葉で様々なことが表現できるということは、コミュニケーションを円滑にさせることにもつながりますよね。「どこどこに行ったね」という「どこどこ」は、相手も分かっているし自分も認知して記憶しているからこそ成立するコミュニケーションです。
子どもは今まさに認知力や記憶力を獲得しようとしている段階です。使えば使うほどそういった力が強化されていくという点で、自分が経験したことをもう一度見るというのはとってもおすすめです。
スマホやパソコンに入っている写真データは親が見せてあげる必要がありますし、見せすぎも気になってしまいますが、印刷してアルバムに入れておけば、子どもは自分が見たい時にいつでも見ることができます。モンテッソーリ教育の考え方でもそうなんですが、やはり子どもが見たいと思った時に自分で使える、自分で取り出せるというのはとても重要なポイントになります。
印刷なら目の発達面でも安心
「子どもの目の発達」という点においても、データよりも印刷がおすすめです。
これは、視力が云々かんぬんではなく「両眼視」なんです。
両眼視というのは2つの目を使って物を見ることで、子どもは両眼視ができるように発達している最中です。しかし、スマホは目からの距離がとっても近いわけです。そのせいで、目が内側に寄りやすくなったり、片方の目で見ようとしたりしてしまいます。その結果、寄り目や斜視が進みやすくなってしまう可能性があります。
子どもはまだ両眼視の基盤さえできてないので、年齢が低ければ低いほど、長時間スマホやタブレットをずっと眺めるっていうのは本当にお勧めできません。
「写真を見る」というのは認知力や記憶力の発達にとってすごく良いことなのに、見ている媒体がよくないせいでその機会を奪ってしまうのはもったいないですよね。
おすすめの写真管理方法
アルバム収納がおすすめといっても、デジタルで管理したいという方もいらっしゃると思うので、全ての写真を印刷する必要はありません。
旅行やイベントなど、重要な写真を何枚か印刷してアルバムに入れて、絵本棚の絵本と同じところに置いておいてあげるのがおすすめです。
そうすると子供はまるで絵本を見るように、自分が今まで経験したことや、「自分はこんなに小さかったんだ」とか「これは誰誰だ」と、記憶が強まっていくんです。
写真アルバムに抵抗のないかたはがっつり、デジタルで管理したい方は数枚だけ主要なものを。100円均一にも売ってるような、1枚ずつめくるタイプのアルバムなら小さな子どもでも自分で見ることができます。
ちなみに我が家は無印のクリアアルバムを使っていて、1年に1冊ずつと決めて管理しています。もしよかったら参考になさってみてください。