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音声広告の効果とは?種類や特徴、企業の事例をまとめて紹介【ボイステック】

音声広告の効果とは?種類や特徴、企業の事例をまとめて紹介【ボイステック】

近年radikoやPodcastといったパソコンやスマートフォンでラジオが聴けるサービスが普及し、私たちの生活の中で音声コンテンツがより身近になってきました。

音声コンテンツの普及に伴い「音声広告」の市場も成長しています。今回は、音声広告の市場規模や、種類、具体的な事例をご紹介します。

音声広告とは?

音声広告とは、ラジオやradikoやPodcast、Voicyといった音声メディア・音声プラットフォームに出稿し、音声で訴求する広告のことです。

音声広告の効果

昨今、各企業がブランド力の向上のため「ブランディング広告」にも力を入れています。

今、AppleやGoogleはユーザーのプライバシーを守る取り組みを強化しています。Appleは、iOS14.5からプライバシー強化機能を有効化(参照:Apple プライバシー )。ユーザーの行動を追跡するトラッキング機能を許可するかどうか、ユーザー自身が選べるようになりました。

プライバシー保護の観点からも、ユーザーの行動を追跡してターゲティングされた広告を出すことが年々難しくなってきています。リターゲティング広告のような刈り取り式の広告だけではなく、並行して企業のブランド力を向上させる広告にも注目が集まっています。

そんな中、企業のブランドイメージを長期的にアップさせていく広告の一つとして、音声広告も効果的です。

音声広告の3つのメリット

ここでは、音声広告のメリットを紹介していきます。

音声は「ながら聴き」であらゆるシーンでユーザーに訴求できる

音声は、何かをしながら「ながら聴き」をしているユーザーが多いのが特徴です。テキストメディアや動画は目で見る必要があるため触れられるシーンが限られますが、音声コンテンツなら、通勤をしながら・家事をしながら…と目と手が塞がっているシーンでも触れることができます。あらゆるシーンで音声を聴いてもらえるので、よりユーザーの生活に寄り添った形で広告を届けることができます。

音声広告は、親しみが感じられる

繰り返し音声広告を聴くことで、その企業に親しみを感じたり、ブランドの認知も高まっていきます。

株式会社ネオレアが全国の学生1,300人に調査した「SNS広告」に関するアンケート調査によると、91%の学生が「SNS広告を見て不愉快に感じたことがある」と答えています。過激な写真やキャッチコピーでユーザーのコンプレックスを煽るような広告も一部あり、広告は嫌われてしまう傾向にあります。

しかし、Voicyが2020年に調査したデータでは、パーソナリティ自身の声で企業や商品を紹介するVoicyスポンサーによって、企業やサービスの認知度、そして好感度も上昇するというデータも出ています。(2020年7月〜8月 1900人以上へのユーザーアンケートを元に算出)

熱量が高いリスナーのコミュニティで信頼するパーソナリティが企業やサービスを紹介することで、リスナーは“自分ごと化”しやすいという効果もあります。嫌われやすい広告ですが、音声広告は嫌いになるどころか、その企業やサービスをだんだんと好きになる、という効果も期待できます。

また、radikoやSpotify、Voicyといった音声メディア・音声プラットフォームはリスナーがコンテンツを積極的に聴いている場合が多く、そこに入る広告も、通常の広告より親しみを持って聴いてもらいやすいという特徴もあります。

音声は、表現の幅が広く制作コストも低い

音声広告は、動画広告に比べて、制作コストが低くすむといったメリットもあります。当たり前ですが、音声広告は視覚的要素がないため、撮影用のロケーション、カメラや照明を用意する必要もありません。音声のみの情報になるので、ユーザーが音を聴いて自由に想像を膨らませることができます。「宇宙にいます」「砂漠にいます」と言えば、ユーザーが情景を想像することができます。

拡大する音声コンテンツ・音声広告の市場規模 

音声コンテンツの普及に伴い、近年音声広告の市場規模も広がりを見せています。アメリカ、中国、日本の市場規模を紹介します。

アメリカや中国では音声コンテンツが日本よりも、より身近な存在になっています。以下の図は、人口に対して「少なくとも月に1回は音声配信サービス(ポッドキャスト)を聴いているユーザーの割合」を現した図です(2018年時点)。米国が26%、中国は29%、日本は8%と、アメリカや中国では4人に1人は音声コンテンツを聴いています。

アメリカの音声市場

アメリカの音声広告の市場規模も、年々拡大をしています。音声広告による広告収入は、2018年は年間約22億ドル、2019年は27億ドル。2020年は30億ドルと毎年伸びています。

(参考:Internet Advertising Revenue Report

中国の音声市場

中国の音声コンテンツ市場のユーザー数は、2019年の時点では4億8900万人、2020年には5億4200万人と増加。そのうち、音声の有償サービスを利用したことがあるユーザーは7割を超えており、今後も音声市場の拡大が期待されています。(参照:AFPBB News「音声コンテンツ市場、中国で静かに発展 ユーザー5億人超」, 艾媒咨询|2020上半年中国在线音频市场研究报告  )

総ダウンロード数は6億を超える、中国最大の音声プラットフォームXimalaya(シマラヤ)(「喜馬拉雅(シマラヤ)FM」)。
本を読み上げるオーディオブック、Podcastコンテンツ、Ximalayaオリジナルコンテンツやライブ配信など、さまざまな音声コンテンツを提供している音声プラットフォームです。Ximalayaの課金ユーザーは全体の13.3%の1390万人。昨対比は170%と、課金ユーザーの比率も年々増加しています。(参照:こうみくさん note「MAU2.5億人の中国No.1音声アプリXimalayaから読みとく音声プラットフォームの未来のヒント」 )

日本の音声市場

日本の音声広告の市場規模は2020年は16億円、2025年には420億円と今後大きく増加する予測もされています。アメリカや中国の市場拡大に続き、日本でも音声広告への注目が高まっています。

出典:株式会社 デジタルインファクトの市場調査

音声広告の種類

音声広告にも、ユーザーの属性に合わせて広告を出し分けるようなものや、企業が番組のスポンサーになり企業のブランド力を訴求するものなど、さまざまな広告の種類があります。ここでは、代表的な音声広告を紹介していきます。

ターゲティングでユーザーに訴求できる、デジタル音声広告(オーディオアド)

デジタル音声広告の特徴は、冒頭で紹介したように「ながら聴き」であらゆるシーンで音声を聴いてもらえたり、ユーザーが好意的にその音声を受け取ってくれる他、媒体によっては、年齢や性別、趣味趣向などでターゲティングを行い、より効果的に訴求をすることもできます。

【番外編】デジタル音声広告×リターゲティング

デジタル音声広告は、ディスプレイ広告と組み合わせてより効果的にユーザーに企業や商品をアプローチすることができます。

まずは音声広告で企業や商品を認知してもらい、その後リターゲティングで追跡。ウェブサイトにディスプレイ広告(バナー広告等)を表示して、コンバージョンにつなげるという施策も実施できます。
(参照:株式会社オトナル「デジタル音声広告 for リターゲティング」

Podcast オーディオアド

さまざまなPodcastの番組に音声広告を配信することができます。CPM課金(表示回数に合わせて広告費が発生)や、ターゲティングも可能で、Podcastが聴けるアプリやスマートスピーカーなどにも配信ができます。(参照:株式会社オトナル「ポッドキャストオーディオアド」

Spotify音声広告

音楽やPodcastを楽しめる音声サービスのSpotifyでは、楽曲と楽曲の間に最大30秒の音声広告を配信することができます。年齢や性別の他、聴いている音楽のジャンルに合わせて詳細なターゲティングを行うことも可能です。(参照:株式会社オトナル「Spotify音声広告配信」

radiko オーディオアド

スマートフォンやパソコンでラジオが聴ける、インターネットラジオアプリのradikoに音声広告を配信することができます。radikoで配信されている全国各地の放送局から、差し替えが可能な放送枠の部分に広告を挿入します。

ブランドイメージ向上に繋がる 企業スポンサー

上記のようなオーディオアド以外の、企業が番組と一緒にコンテンツを制作したり、企業が番組を応援する「企業スポンサー」の取り組みを紹介します。

企業スポンサー

番組のリスナーにサービスを訴求したい企業が、スポンサーとして参加するのが企業スポンサーです。企業の音声CMが流れるのではなく、パーソナリティの声でスポンサー企業を紹介します。パーソナリティ自身が企業や商品を紹介するため、いわゆる「広告らしさ」がなく、リスナーにも自然に広告を聴いてもらいやすいです。テレビ広告と同じように、一社提供や複数提供のスポンサーが入ることもあります。

スポットCM

番組の間に音声広告を流すことができるのがスポットCMです。番組内の同じ曜日や時間に、長期間に渡り同じCMを流したり、集中的に流すことも可能です。「時報スポット」という、ラジオ内の時刻のお知らせとともに、商品やサービスを告知するCMもあります。(参照:ラジオCM料金プロ「ラジオCMの形態」

タイアップ企画

番組の中でスポンサー提供のコーナーを作る場合もあります。スポンサーの商品にまつわるお題を取り上げ、リスナーからお便りを募集するなど、リスナー参加型で一緒に番組を盛り上げながら、自然な形で企業やその商品を訴求することができます。

音声広告の事例

実際にどのような音声広告があるのか、その事例をご紹介します。

デジタル音声広告

Spotifyのデジタル音声広告<日本マイクロソフト Microsoft Surface>

日本マイクロソフトのMicrosoft Surfaceが、新生活を始める若者に向けて音声広告をSpotifyに出稿。17歳〜19歳の年齢層に向けてモバイル端末を中心に配信を行い、実際に広告接触者のうち約3人に1人がSurfaceに好意をもつ結果となったようです。(参照:Spotify Advertising「新大学生に刺さる音声クリエイティブとは(事例:日本マイクロソフト株式会社)」

企業スポンサー

ラジオの企業スポンサー <都市再生機構UR Lifestyle College>

J-WAVEで放送されている「UR Lifestyle College」は、UR(都市再生機構)が一社提供でスポンサーをしているラジオ番組です。パーソナリティはURのCMにも出演している吉岡里帆さんで、「GOOD LIVING」をテーマにより豊かなライフスタイル、より良い生き方を考える番組です。

賃貸住宅、都市開発など、暮らしや街に関する事業を行うURが「GOOD LIVING」をテーマにした番組のスポンサーを行うことで、企業のブランドイメージ醸成にもつながっています。
(参照:UR LIFESTYLE COLLEGE

ラジオの企業スポンサー <ニチレイオードリーのオールナイトニッポン>

ニッポン放送『ニチレイ presents オードリーのオールナイトニッポン』はお笑いコンビオードリーのオールナイトニッポン枠の番組です。株式会社ニチレイがスポンサーをつとめ、番組の冒頭では「ニチレイプレゼンツ」から始まるタイトルコールが毎回流れます。
(参照:オードリーのオールナイトニッポン

番組内では「チン!」というタイアップのコーナーを実施。ニチレイの冷凍食品をレンジに入れてチンされるまでの時間、オードリーが聞きたいことをリスナーから教えてもらおうというコーナーです。若林さんの「お弁当にグー!」という掛け声が、ファンの間でも定番になっています。
また、投稿が採用された方にニチレイの冷凍食品セットをプレゼントするという企画も行われています。

Voicyの企業スポンサー <澤円の深夜の福音ラジオ/アトラエ 求人メディア「Green」>

Voicyの企業スポンサーは、パーソナリティが番組の冒頭で毎回タイトルコールを読み上げます。パーソナリティが自らの声で企業・サービスを放送内で紹介することで、深い理解と好感につながっていきます

澤円さんのVoicyチャンネル『澤円の深夜の福音ラジオ』には株式会社アトラエの求人メディア「Green」がスポンサーについています。放送の中では、澤さんが「この放送はIT/Web業界に強い転職サイト Greenの提供でお届けしています」というタイトルコールをリスナーに届けています。

音声のタイアップ企画

ラジオのタイアップコーナー企画<サントリーホールディングス株式会社 BOSS カフェベース/ハライチのターン!>

TBSラジオの『ハライチのターン!』ではBOSS カフェベースとのタイアップ企画を実施。BOSS カフェベースのCM「キッチリ夫とテキトウ妻」にちなんで「〇〇夫と〇〇妻」というコーナーを設け、リスナーを巻き込んだ施策を行っていました。

Voicyの対談企画<ワーママはるラジオ/ていねい通販 すっぽん小町>

Voicyのチャンネルに企業がスポンサーとしてついた場合、ブランド担当者との対談放送を発信したり、実際にサービスを体験して感想を紹介することもあります。

Voicyチャンネル『ワーママはるラジオ』では、パーソナリティであるワーママはるさんとスポンサーについている「すっぽん小町」の広告担当者との対談が実現。対談を通して、企業の想いや商品をじっくりとリスナーに伝える機会になっていました。

Voicyの対談企画<論語と算盤と私とボイシー株式会社キャスター CASTER BIZ recruiting>

Voicyチャンネル「論語と算盤と私とボイシー」のパーソナリティ朝倉祐介さんと、スポンサーである株式会社キャスターのCOOの石倉秀明さんが、放送内で対談を行いました。

社員全員がリモートワークで働くキャスターの働き方を伺いながら、CASTER BIZ recruitingのサービスについても紹介しています。

Voicyのタイアップ企画<株式会社PR TIMES 「April Dream」プロジェクト>

「April Dream」とは「4月1日をウソをつくエイプリルフールから、夢を語る日にしよう」と提唱し、PR TIMESさんが2020年から始めたプロジェクト。その「April Dream」とVoicyがタイアップ企画を行いました。

パーソナリティに「夢について語る放送」をトークテーマとして呼びかけ、放送に「#AprilDream」というハッシュタグをつけてもらい、Voicyアプリのトップ画面で特集を行いました。

タイアップの概要や反響についてインタビューした記事はこちらです。

Voicyの音声広告 Voicy Branding Program

Voicyでは、企業やブランドが伝えたい想い、大切にしている価値観、目指したい未来について、パーソナリティからリスナーに届ける、新しい発信の仕組みがあります。

企業の想いに賛同したパーソナリティが自らの言葉で語ることで、リスナーの心に届き、リスナーが自分ごととして考えるキッカケを作ります。

ご興味ある方は、お気軽にお問い合わせください!
Voicyスポンサーについて、詳しくはこちら

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