Voicy Journal

【音声広告事例】3年間Voicyでスポンサーを続けるGreenが語る、「好きになってもらうこと」へのこだわり

【音声広告事例】3年間Voicyでスポンサーを続けるGreenが語る、「好きになってもらうこと」へのこだわり

音声プラットフォームVoicyでは、Voicyで発信するチャンネルを企業・ブランドが応援する、新しいスポンサーの形があります。
毎回の放送の中でパーソナリティがスポンサーの紹介をするほか、ブランド担当者との対談放送が公開されたり、実際にサービスを使ってみた感想を紹介したりすることもあります。

リスナーの皆さんからは「いつも聞く放送で紹介されているので、名前を覚えた!」「好きなチャンネルのスポンサーについたことがきっかけで、実際に購入してみました」「スポンサーの〇〇さん、いつもチャンネルの応援ありがとう!」といった声をいただいています。

今回は、2018年から多くのVoicyパーソナリティのスポンサーを続けてくださっている、株式会社アトラエさんにインタビューしました。

お話を伺ったのは、株式会社アトラエで、求人メディア「Green(グリーン)」のマーケティングの責任者をされている井端 康(いはた・やすし)さんです。

株式会社アトラエ
2003年創業のIT企業。成功報酬型求人メディア「Green(グリーン)」やビジネス版マッチングアプリ「Yenta(イェンタ)」、エンゲージメント解析ツール「Wevox(ウィボックス)」、シニア向けジョブ型マッチングサービス「Inow(イノウ)」の企画・開発・運営ほか

Voicyを見て「ようやく日本でも音声が盛り上がる」と思った

(以下、敬称略)
—-井端さん、よろしくお願いします!アトラエさんは2018年7月からスポンサーについてくださっているので、もう3年間のお付き合いになりますね。Voicyもこの3年間でかなり変化したなと感じています。

井端:いやー、すごい。Voicyさんめちゃくちゃ伸びましたよね。

—-ありがとうございます!でもこう見ると、2018年時点でVoicyに注目してくださったのってすごいですよね。今でこそ「音声って盛り上がってるんでしょ?」という認知も広がってきて、色んな企業からの引き合いも多いんですけど、3年前はそこまででは全然なかったので。なぜ当時、Voicyに声をかけてくださったんですか?

井端:自分が元々音声コンテンツに慣れ親しんでいて、中学生の時からPodcastを聴いていたんですよ。効率主義な気質があるので、例えば掃除のながら時間に音声で情報を得る、といった習慣があったんです。

当時、日本でまだ音声が盛り上がっていないのは感じていて、そんな時にVoicyさんと出会って、「あ、これはもしかしたら来るんじゃないか?」と思ったんです。ようやく日本でもこういうサービスが花開いていくのかもしれない!と。それで、何か一緒にできないかとダメ元でご連絡させていただきました。

—-当時、今のスポンサーモデルを逆提案してくださったんですよね。

井端:そうですね。「まだ広告メニューはないと思いますが、こういうカタチであればご一緒できませんか?」と。代表の緒方さんも当時似たようなことを考えてはいたとのことだったので、「じゃあうちで実験してください!」という話になりました。

—-なぜ他の音声サービスではなくVoicyだったんでしょうか?

井端:Podcastはどうしても「ただコンテンツを載せるだけの場所」という感じがあって…。一方で当時緒方さんが「たとえ喋りのプロじゃなくても、想いを持っている人が気軽に発信できる場所を作りたい」と仰っていたんですね。それを聞いて、「今後このプラットフォームでいろんなコンテンツが登場してくるんだろうな」という期待感を感じていたことが大きいです。

—-Voicyとの取り組みに関して、社内でどういう会話をして実行に至ったのでしょう?

井端:事業統括の者と議論はしたんですが、数値の話はあまりしていなくて、意義について多くの時間話し合いました。Podcastを聴いていて、音声なら広告でもスキップせずに聞いてくれる実感はあったんです。なので「刷り込み的に覚えてもらえる効果はあるだろう」ということを熱っぽく語り、まずはやってみませんか?と、半ば無理やり通した感じですね(笑)。

「煩わしい広告」以外の手法を模索していた

—-スポンサーを始めた3年前、Greenさん全体としてはどのようなマーケティング施策をしていたんですか?

井端:基本WEBマーケティングのみで、とにかくIT業界の人にできるだけ接触できる方法を貪欲に探していました。検索連動型広告や、バナー広告などのプッシュ型広告も打っていましたね。今みたいに電車広告とかテレビCMはまったくやってなくて。
ただ、それらをやりながら、それ以外の手法が何かないかなっていうのは模索していた時期でした。

—-それはなぜですか?

井端:やっぱり、広告って煩わしいんですよ。なので広告以外のマーケティング手法を模索していましたし、広告をやるにしても、ネガティブな感情を煽るものではなく、クスッと笑えるものにするなど、なんらかの付加価値のあるものにしたいと思っていました。

—-そんななかで、Voicyは「煩わしい広告」ではないと思ってくださったのでしょうか。

井端:そうですね、音声には広告独特の嫌悪感がないと元々思っていました。

—-この広告に対する抵抗感って年々増していて、社会問題的な雰囲気すら出てきていますよね。

井端:そうですね。広告の仕事をしている自分としては複雑な心境ではあるんですが、当時からweb広告については特に構造が歪というか、情報格差を利用するようなところがあるなと思っていて、サステナブルではないやり方だなと思っていました。が、それで成果が出てしまう現実もあり、これはいったいどうしたらいいの?という葛藤はありましたね。

—-短期的なコンバージョンだけを考えると、いわゆる煩わしい広告の方が成果が上がりやすいこともしばしばありますよね。そういった「顧客獲得」と「エンゲージメント」のバランスについてはどうお考えですか?どちらも大事だと思うんですけど。

井端:ここ3〜4年は「好きになってもらいたい」という感覚の方が強いかもしれないですね。
それまでは「とにかく伸ばしたい!」というのが正直強かったんですよ。そのために色々なことをやって、ふと一歩引いて見てみると、「これ、誰かのためにならないことをやっているんじゃない…?」と思った時があって。

そこからは、なんとかファンを作れないか、という思いが強くなっていった感覚があります。
というのも、類似サービスがいくつもあるときに人が何を選ぶかっていうと、やっぱり好きなものや身近なものなんですよね。だから「好きになってもらいたい」と言うのは僕の個人的な感情だけではなくて、事業戦略として据えているところもあるんです。論理的に考えてそっちの方が勝算があると思っています。

—-事業戦略だと捉えた時に、どうなったら好きになってくれたと言えるのか、それがいつどのように成果に結びつくのかって、定量的に測定するのって難しいですよね。そのあたりはどう判断されています?

井端:いやぁ、正直数値では見れてないですね。なのでスタンスというか、マインドセット、意思決定基準という感じですね。
ただ、その姿勢を長期的に一貫してほかのメンバーも意識して働きかけていったら、やっぱり絶対に違いとして現れる、という信念は強く持っています。なぜなら、そのポイントに目を掛けているサービスが、少なくとも求人業界においてはあまりないので。こんなに誠実で真面目にやってるところはない、と思っているくらいです。
なので、「サービスを使っている人にはその姿勢が伝わるはずだから、あえて定量化する必要もない」と考えているところすらあります。

Voicyさんもそうじゃないですか?どれくらいファンが盛り上がってるかみたいなことをあえて数値化しようっていう話、そんなに無いんじゃないですか。

—-そうですね。それを数値化することに今のところ意味は感じていないかもしれないです。

井端:一応、感覚的なところで言うと…例えばFacebookやTwitterなどでWEB広告を出したときに、「Green広告だしてるね」とは言われないんですよ。一方、テレビは「CMやってるね」と言われます。そして、Voicyさんの場合も「Voicyのスポンサー聴いたよ」って言われるんですよね。こういうのは、数値化できない音声のエンゲージなんだと思います。

—-おぉ、そうなんですね!

井端:めっちゃ言われますよ。WEB広告に比べて、かけているお金は全然違うのに。
なぜテレビやVoicyさんが声をかけてもらえるか改めて考えると、テレビの場合は明らかで、テレビというメディア自体にみんなが権威性を感じているからですよね。
一方、Voicyさんは温かみというか親近感というか、テレビの権威性とはまた違う価値を感じてくれていているんだろうと思います。そこに出ているということは、つまり信頼できる、みたいな。
また、「このパーソナリティがスポンサーとして受け入れているんだったら…」という、パーソナリティへの信頼感もありますしね。

認知拡大とともに「好きになってもらう」ことにこだわりたい。

—-現状のマーケティング施策の役割分担にはどのようなものがあって、Voicyはどの立ち位置になるんでしょうか?

井端:役割は「短期で見る獲得」か「認知拡大」の2つのみで、Voicyさんは認知拡大の方です。

—-なるほど。やっぱり特に求人サービスにおいては認知が重要になってくるんでしょうか。求人サービスで選ばれるためにはどんなことが必要になってくるんですか?

井端:前提として、普通の人は生活する中で求人サービスのことなんて考えないんですよね。だからどんなサービスがあるのか知らないことが多いと思うんです。だから転職する時は、何となく聞いたことがあるものを選ぶんですね。知ってるサービスを最初3つくらい併用する。で、1週間くらい使うと、どれが好みかが分かってきて、最終的にはメインの一つが生き残る、という流れになります。

Greenは、(最初の3つに)入れば勝てると思っています。IT業界に転職したい人であれば、使ってさえいただけたら他より使い勝手が良いという自信があります。なので、その最初の土壌に上がるために認知を重視しています。

—-なるほど。先ほど「好きになってほしい」という話が出ましたが、それは会社全体として大事にしていることなんですか?

井端:アトラエのビジョンとして「世界中の人々を魅了する」ということを掲げています。僕らは売上で一位になりたいと思ったことは1度もないんです、なぜならそこにあまり意味を感じないから。ただ、僕らと一緒に仕事した人が「アトラエの人たちは、一緒に働いていて気持ち良いな」と感じてくれたり、Greenを使った人が「使っていて気持ち良いな」と思ってくれることに価値があると思っています。

それってつまり「好きになってほしい」ってことだし、その方が嬉しくない?っていう単純な話なんですけれど。認知の「量」はもちろん、どう思われているのかという「質」の部分をみんな自然に大事にしているのかもしれないです。

—-素敵ですね。これからはさらに、そういう企業が選ばれる時代になっていきますよね。

井端:だと思っています。これだけものが溢れて、やりたいことがほとんどできる世の中で、スペックだけで勝てることなんてないですから。その辺の重要性を理解しているからこそ、Voicyさんとご一緒させていただいているのかもしれないです。

働くことに前向きな生活者にリーチできる。

—-Greenさんは、複数のVoicyチャンネルにスポンサードをしてくださっていますよね。それはなぜなのか、率直に気になります。

井端:Voicyは、自然と良いパーソナリティとリスナーが集まってきているという安心感があります。だからこそ、複数のチャンネルにスポンサードするという探索的なことを積極的にできているんです。
Voicyリスナーって良い意味で意識が高くてちゃんとしてる人が本当に多くて、独特のユーザーフィルタリングがあるような気がするんですよね。

なので極論どのチャンネルのスポンサーになってもいいんですけど、そのなかでもビジネス感度が高かったり、働くことに前向きなリスナーが多くいて、そういう人を応援しているパーソナリティのチャンネルをサポートさせていただいています。
だから、同じ音声でもラジオやPodcastに広告出すんだったらめちゃくちゃ厳しく選びます。過去にPodcastの広告は考えたこともあるんですが、どういう人が聴いているのかというリスナーのイメージがあまり湧かなくて。

—-最近は自社でも音声配信にチャレンジされていますよね。実際にやってみていかがですか?

井端:本当に難しいなぁと思います(笑)。しゃべりって生モノなので、コントロールするのが難しいと思うんです。「こういう流れに持っていきたいのにな」という歯痒さはやっぱりあります。ただ、そのライブ感も含めて伝えることも狙いだったりするので全然良いんですけれど。

あと思ったのは、音声って「自分たちがどれくらい想いを持っているか」がすごく試されますよね。Greenは想いを持っていた自信はあるんですけれど、今まで言語化をあまりしてこなかったなと気づいたんです。だからこれから、Greenのキャラクターや思想を、自分たちの言葉でもっと伝えていきたいですね。

—-ぜひ一緒にやっていきましょう!井端さん、ありがとうございました!

最後に:ブランドの想いをVoicyで届けませんか?

Voicyでは、企業やブランドが伝えたい想い、大切にしている価値観、目指したい未来について、パーソナリティからリスナーに届ける、新しい発信の仕組みがあります。
企業の想いに賛同したパーソナリティが自らの言葉で語ることで、リスナーの心に届き、リスナーが自分ごととして考えるキッカケを作ります。
ご興味のある方はこちらよりお問い合わせください。
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