ボイスメディア「Voicy」では、企業がチャンネルを持ち、社員だけが聞ける社内報のように活用いただいているケースもあります。
今回は、モビリティ・プラットフォーム「CREW」を運営するAzitさまのご紹介です。
”社内ラジオ”として、社員だけが聞けるVoicyチャンネルを導入していただいており、導入後の取り組みや組織の前向きな変化は、あのダイヤモンド・オンラインに取材を受けるほど!
今回のインタビューでは、社内ラジオを導入してからの変化やメリットなどをお話しいただきました。
お聞きしたのは、株式会社Azit コミュニティ本部 ピープル・オペレーションズ部 部長 油谷大希さん(写真右)と、採用広報ご担当の田島ひかるさん(写真左)です。
「CREW」とは?
クルマに”乗りたい人” と “乗せたい人” を繋げるモビリティ・プラットフォームです。2015年10月からサービスを開始。アプリで出発地と目的地を設定すると、近くを走るCREWパートナー(ドライバー)とマッチングし、クルマで送迎してもらうことができます。
https://crewcrew.jp/
「人」を届けると組織力が上がる
油谷さん:Azitのピープル・オペレーションズ部では、従業員満足度を高めるEX(Employee Experience)という役割を担っています。
EXを高めるために普段行っている施策は、モチベーションクラウドの組織サーベイの診断結果や、社内施策アンケートの回答をもとに検討しています。こうして得られた定量データを分析することで、いくつかの組織課題が抽出されます。中でも最近は、情報共有(階層間の意思疎通や戦略・目標の伝達など)の問題が色濃く出ていることが分かりました。
サーベイの結果と、組織の成長スピードから、ビジョン・ミッションの浸透や情報共有の壁は早い段階から無くしていく必要があると感じたんです。そこで、経営陣の想いを認識の齟齬なく、そのまま届けるために社内ラジオを始めました。
現在、正社員数は全体で約60名です。毎月3名ほど新しいメンバーが増えており、8月には6名というペースで仲間が増えました。「いつの間にか社内に新しい人がいる」という状況を避けるためにも、入社者の紹介や、その方の人柄を知るために交流の場を設けるなど、できる限りの施策を実施していますが、全員を深く紹介しきることは難しいです。今そこを社内ラジオで補完しています。
私たちは、社員同士がお互いの「人となり」を理解することで、部門間の連携もよりスムーズになると考えています。
組織サーベイには「歴史の共有」という評価項目がありますが、Voicyの社内ラジオを始めてから徐々に上がっており、導入したあとの効果が数値で表れたのは嬉しかったですね。
この数値の向上はそもそも「Voicyを使って社員に情報を発信する意思」を示すことが出来ているということも、大きく影響していると思います。
例えば、新入社員のオンボーディング資料の中にVoicyのリンクを貼り、Azitのこれまでの歴史を共有をしています。
この取り組みによって、社員に情報を共有するという会社としてのスタンスをはっきり伝えることができますし、Voicyを聞いてもらうことで熱量も届けることができます。
その結果、組織サーベイの数値が伸びた、ということは間違いないですね。
Voicyは想いの送受信が手軽なツール
油谷さん:実はもともと、別の形で社内ラジオをやっていたんです。ワードプレスでクローズドの音源を公開して、ID/PASSを入力して聞く、という運用でした。
しかし、社内限定の放送をパスワード入力してまで聴いてもらうには少しハードルが高く、まずは聴いてもらうという状況を作ること自体がとても難しかったです。
クリック数が増えてまで、社内ラジオは聞かないんですよね。
それに比べて、Voicyは圧倒的にUIは良いですし、バックグランド再生もできますしね。音声配信プラットフォームとしては、相当イケてると思います。
会社の情報が正しく入ってこない、他の社員のことがよくわからない、といったことに対応していくためには、普通たくさんのテキストドキュメントの共有が必要になりますよね。
それに代わるソリューションとして、Voicyを使った音声での収録と放送は、工数がかからずに、手間を削減して発信できていると感じます。
テキストの社内報であれば、もっと工数がかかってしまうので、スタートアップで時間と工数が限られている中で、クリティカルに解決できるツールだと思っています。
そういう意味で、Voicy以外で社内ラジオのプロジェクトがワークするイメージはないですね。
どうやったら強制感を出さずに社内ラジオを聴いてもらうかが、腕の見せどころ
油谷さん:それでも、社員に「ラジオを聞け」というコミュニケーションは、けっこう難しいですよね。だから強制感は出せない。
田島さん:紙の社内報って、必要ならば読みますよね。読まないと会社のことがわからなくなる、となれば徹底されるはず。
でも、その体験は必ずしもポジティブではないと思うんです。
油谷さん:「社内ラジオがどれだけ社員に聞かれるか」は、“しゃべり手”のパーソナリティ能力に左右されてしまうかもしれませんね。パーソナリティ能力は属人性が高いです。
やはり、役員の難しい話を少しでも噛み砕いて聴く人が理解できるよう、誰かが変換して社員に伝えなければいけません。そういう役割だと思うんです。
それは会話の理解力や会社への知識量も含めて、ノウハウが要りますよね。
今後、Voicy社内ラジオでやっていきたいこと
油谷さん:新しくVoicyで試したいことは2つあります。1つ目はCREWユーザーの方々が体験したドライブのエピソードなど、“エモい話”を放送することです。やっぱり社員の人数が増えると、ユーザー(CREWライダーやCREWパートナー)からの一次情報が遠くなってしまう部署が出てくるんですよ。でも、そういう部署の社員が支えてくれているからこそ、このユーザー体験が生まれているということはもっと伝えたいと思っています。
お客さまが我々のサービスを使ってどんな体験をしているかということに興味がある社員がいても、なかなかその熱量まで込めて共有するのは難しいので、そこはラジオを活用できるなと思います。ユーザーの一次情報から遠い部署に情報を届ける解決策としては最も有効なんじゃないかと思うんです。
もう1つが社内コミュニケーション施策としての活用。社員が増えるとどうしても階層ができてきてコミュニケーションロスが生まれてしまうので、事業部間での活用は考えていきたいです。
田島さん:そこの可能性はどんどん試したい!
Voicyの社内限定放送を使って社内情報共有をするメリットを感じていただいているAzitさまに、社内の課題感やこれからやっていきたいことまで、広くお話いただきました。
これからもAzitさまの成長に貢献できるよう、Voicyもサービス改善に努めていきます!
「声の社内報」の利用に興味をお持ちくださった方へ
◆参考:ダイヤモンド・オンライン『スタートアップに学ぶ組織の処方箋』
音声による社内向けのコンテンツ配信・番組づくりに関心のある方は下記よりお問い合わせください。
https://service.voicy.jp/koenoshanaiho/
社内報ならぬ“社内ラジオ”で理念浸透、パーソナリティは「社長」
https://diamond.jp/articles/-/212921