#180 【ゲスト】『こどもと民主主義をつくる』藤原さとさん② 執筆裏話
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一般社団法人こたえのない学校代表理事の藤原さとさんを昼スナにお迎えし、昨年12月15日に平凡社から出版された『こどもと民主主義をつくる』についてインタビューする2回目。
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藤原さんは、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、アメリカ・コーネル大学大学院で公共政策学を学び、日本政策金融公庫やソニー等を経て、2014年に一般社団法人答えのない学校を設立されました。学校教員、民間教育者、ビジネスパーソンなど、多様な大人が探究する学びの場「ラーニングクリエイターズラボ」を主催し、アメリカのハイテクハイやデンマークのエグモントホイスコーレンなど海外の先端校とも連携しながら研修を行っておられます。
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さとさんとは、こたえのない学校が1月に実施したDeeper Learning Japan 2026 (#165放送 【レポート】Deeper Learning Japan 教育者一人ひとりの実存が、学びの質を形づくっている https://r.voicy.jp/DAVj50AD9X8)
のカンファレンスに講師として招いていただいたことがきっかけでお会いしました。昨年昼スナにもお越しいただき、そして今回あらためて本書についてじっくりお話を伺うことが叶いました。
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書籍では多数決や選挙といった制度に民主主義を還元するのではなく「どうすれば一人ひとりが参加できるのか」「声を出せない人の存在をどう受け止めるのか」といった問いを、具体的な実践を通して掘り下げています。
子どもを守る対象としてではなく、ともに民主主義をつくる主体として位置づける視点の転換が得られます。
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さとさんの単著として3冊目となる『こどもと民主主義をつくる』の執筆背景について伺いました。
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企画当時は、アメリカ大統領選挙でトランプが勝利した直後。アメリカでDE&Iをめぐる状況が難しくなっていたタイミングでした。そんな社会状況の中で、ご自身のバックグラウンドである政治学に立ち返り、「民主主義」という大きなテーマで書いてみようと考えたといいます。
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とはいえ、あまりにも壮大なテーマ。気が遠くなりながらも、まずは自分の手元にある経験を整理するところから始めました。
日本で育ったこと、アメリカでの経験、ハテックハイとの関わり、デンマークでの学び。これまで「民主主義だと感じたもの」を入れてきた心の箱を開け、それを机の上に広げるようにして編み上げていったといいます。
キーワードを立てて短いエッセーを書きため、それらを再編集していく中で、幼児期から成人期へと時系列で並べる構成にたどり着いたのでした。
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教育の世界にいても、自分の関心は常に政治学的な問いへと向いている。子どもができなかったことができるようになること以上に「仲間外れにさてているこどもの存在」「教室というコミュニティの中で、誰もがハッピーでいられるのか?」に強く惹かれる、とさとさんは言います。
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また、大学時代に学んだ民主主義像――理性があり、知識があり、自由な主権者――というイメージは本当なのか。私たちはそれぞれに文脈を背負い、決して完全に自由な存在ではない。そうした不自由さを前提に、一緒に生きていくためにはどうしたらよいのか。投票という行為に限らず、日常のコミュニケーションの中にこそ民主主義を見いだそうとする視点が、本書には通底しています。
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哲学者・教育学者のデューイは民主主義を単なる政治制度ではなく、豊かなコミュニケーション(対話・共有)を通じて経験を再構成し、皆で社会的問題を解決していく「生活様式」と定義しました。
制度の設計だけでは完結しない日々の関係性。教室というコミュニティでは、影響力をもつ教員が強く正しいマジョリティの顔だけで教壇に立つのではなく、苦悩や弱さを含めた自分のマイノリティ性を認知し、一人の人間として「自分の実存を抱えて子どもの前に立つ」ことが重要である、とさとさんは言います。
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自分の弱さや至らなさに向き合うことは、決して簡単ではない。それでも、教育に関わる大人こそ、その作業を引き受ける必要があるのだと、それは責任であり特権でもあると、本著は勇気づけてくれます。ㅤ ㅤ
昼スナママ・フィッシュ明子の役にたたなくてもいいラジオ
フィッシュ 明子
- 00:161.
タイトルコール
- 00:142.
執筆裏話
- 33:283.
DE&Iが語られにくい今だからこそ大きなテーマに挑戦した
- 00:354.
次回最終回 民主主義とは
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