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「声のアバターを作る」音声×AIで新しい道を切り開くvoiceware代表 田村さんから“音声技術”を学ぶ #社内勉強会

「声のアバターを作る」音声×AIで新しい道を切り開くvoiceware代表 田村さんから“音声技術”を学ぶ #社内勉強会

Voicyでは、定期的に音声メディアの可能性や音声市場の未来について社内勉強会を開催しています。

今回は株式会社voiceware代表 田村一起さんをお招きしました。voicewareは、音声×AIで研究・開発をするスタートアップ企業です。

勉強会では田村さんとVoicy代表の緒方が「音声技術」について対談し、これまでの取り組みでの知見や事例をいくつか学ばせていただきました。

とても面白い対談だったので、内容を一部公開します!

株式会社voiceware代表取締役社長 CEO
田村一起さん
大学卒業後、独立系SIerにて、システムエンジニアとして、ECサイトの開発に従事。2015年8月から独立し、フリーランスエンジニアとして、主にスマートフォンアプリ開発に携わる。2017年7月に、電気通信大学の中鹿亘助教と共に株式会社voicewareを設立。

株式会社voicewareとは
中鹿助教の開発した「声質変換技術」利用したサービスを開発中。声質変換とは、話す内容はそのままに声質のみを別の人に変える技術。voicewareの声質変換技術では、僅か30秒程度の音声データで変換モデルの作成が可能となる。誰でも好きな声を選べる世界を目指して活動中。
http://voiceware.co.jp/

声の魅力を「声質変換」で最大化する

緒方:ボイスウェアは「声質変換」という技術を使って事業を展開していますよね。素朴な疑問なのですが、VTuberが使っている変声技術とボイスウェアで使っている変声技術は違うのでしょうか。

田村さん(以下敬称略):そもそも、VTuberの声の出し方は2通りあるんです。1つ目は音声認識をして、音声合成するパターン。これは、音声認識をしたあと、話した言葉を文字起こしし、それを読み取ってボーカロイド(音声合成)するものです。

2つ目は、ピッチを変えて声を変えるパターンです。これは、声の高さを調整するのですが、専門知識が必要で難しいんです。自分の声を作り上げるのに数ヶ月単位で時間がかかると聞いています。

ボイスウェアはこの2つではなく、「誰かの声になる」ことを声質変換という技術で実現している会社です。具体的には、声質変換を使うことでロボットの声を好きなキャラクターや家族の声に変えることができる、という取り組みをしています。

声質変換技術でエンタメ業界を盛り上げたい

緒方:ボイスウェアがいま挑戦していることってどんなことでしょう?

田村:まずはスムーズな声が出ることです。僕たちが開発している声質変換技術では、先ほどお話ししたように、ロボットの声を好きなキャラクターや家族の声に変えるだけではありません。亡くなった方の声を再現することもできるんです。

その声は30秒程度の素材さえあれば再現できるからこそ、人が聴き心地の良いテンポに合わせてスムーズに声を出せるようにしたいと考えています。

緒方:そんなに少ないサンプルでも作れるんですね。その声質変換のニーズには、どんなものがあるんでしょうか?

田村:VTuberの声としてや、アニメを海外展開する際に利用することが可能です。

緒方:なるほど、面白い!そうなると、知見のある人が本の内容を話して、書く力のある人に代筆してもらうような、ゴーストライターの形に近くなるかもしれないですね。

田村:そうですね。「声質の良さ」と「話すスキル」が異なるものとして認識される可能性がありますね。

「声のアバター」で生活を楽しく

緒方:今後の展開は?

田村:VRやオンラインゲームで利用されるようになりたいです。みんなが「声のアバターを作る」世界がきたら面白いと思うんですよね。

緒方:その2つの特徴って、匿名性ですよね。着飾ることが当たり前になるとちょっと怖い気もします。

田村:でも、例えばオンラインの英会話レッスンに声質変換使われたら面白いと思うんです。アニメのキャラになり切る、みたいな。そうすると、英語話すのが恥ずかしい人が思いっきり話せると思うんですよ。日本人ってまだまだ英語話すの恥ずかしい人が多いじゃないですか。

緒方:確かに、そういうところで可能性が広がりそうですね。

こんなレベルの高い勉強会がVoicy社内向けだけで行われるなんて、ちょっと贅沢すぎませんか…?

ビジネス本から得られるインプットだけでなく、その道のプロから失敗談も含めてお話を聞けるのは、本当にありがたいことです。

Voicyでは音声メディアの可能性や音声市場の未来についての社内勉強会を不定期で開催しています。

特別に社外公開することもありますので、その際はTwitter・Facebookでご案内いたします。

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