TOPエンタメ映画・本ショートストーリーの朗読空欄の標本番号07:00 9月14日 2再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次図録の「空欄」と消えた標本編集者が追う「ヒドラ」の行方恩師の記憶と矛盾する記録の真実確信から生まれた誤解、その代償消えた代表作、そして残された謎とはAI文字起こし(β版) # 空欄の標本番号 空欄の標本番号 聞きどころ 完成した図録に記録のない標本が載っています。 音子の決定版を作りたい編集者が消えた展示物を追います。 空欄を埋める調査は誰の記録へたどり着くのでしょうか。 5分物語 標本番号の欄だけが白かった。 ユイは図録を開いたまま資料一覧と見比べた。 ヒドラの実物展示 説明は3行もあるのに番号がない。 ユイは編集者だ。 音子の講演をまとめた記念図録が初めての大きな仕事だった。 先生の決定版にしたいその一冊をようやく出版した。 表紙を渡したとき先生は両手で受け取った。 ユイはその手を覚えていた。 この仕事の続きをまた自分に任せて欲しかった。 記念展では図録に載せた実物展示を再現する予定だった。 ところが肝心の標本が見つからない。 番号の書き忘れだと思います。探してみます。 当日の写真をめくった。 撤収担当者が透明な瓶を箱へ入れていた。 ユイは写真を持って担当者を訪ねた。 この瓶、中はどうしました? 空でしたよ。道具と一緒に戻しました。 物品帳にも空の瓶とあった。 ユイは図録を開いた。 自分の書いた三行の方がはっきりしていた。 恩師にも瓶の写真を見せた。 ヒドラー?それは持ち込んでないよ。 でも図録には、 それを確かめているんじゃないのか? ユイは先生が忘れたのだと思いかけた。 けれど先生は図録を閉じて返した。 いつもなら任せるよという人が、その日は何も言わなかった。 また、標本の行方を聞かれました。 私が犯人になっているんですか? ユイは捜査中ですと答えた。 電話を切ると図録を裏返した。 奥づけに自分の名前があった。 編集で使わなかった。 公園の連続画像を開いた。 搬入から撤収までを見る。 途中を飛ばさず写真と物品調の時刻を合わせた。 机の上に出された瓶は空だった。 先生は巾着などの道具で説明し、 ヒドラの実物を取り出す場面はなかった。 最後に同じ瓶が箱へ戻った。 それだけで決めつけず、原稿の3行がどこから来たのか探した。 資料の下から自分のメモが出てきた。 日付は公園の前日。 上に予習と書いてある。 先生の専門と公園の話からヒドラの実物を見せるのだろうと確信していた。 その説明を実施記録へ移していた。 消えた標本を探していた。 けれど標本があったという根拠は自分の編集した本だけだった。 ユイは予習メモと当日の記録を別々の束に分けた。 間違えた3行を直せばページはきれいになる。 だが瓶を運んだ人の疑いはそれだけでは消えない。 公開の説明会の日、ユイは訂正した図録だけを持って行こうとして手を止めた。 古い図録の自分の名前を指でなぞった。 会場へ予習メモを持って行った。 机に並べると紙の端が細かく震えた。 準備で予想したことを当日の出来事として書きました。 確認せずに掲載したのは私です。 ユイはメモと映像、物品帳を順に示した。 撤収担当者の行為を疑う根拠にした図録の記述は誤りだったと伝えた。 この班の物販と配布を取りやめるよう申し出ました。 販売と配布は中止され、図録は回収された。 改定版の担当契約も無くなった。 担当者への疑いは解けたが、ユイの代表作は売り場から消えてしまった。 先生に訂正資料を渡した。 先生は受け取ったが次の仕事の話はしなかった。 記念展には当日の記録で確かめられた道具だけが並んだ。 ユイは戻ってきた図録を積み、紙、表紙がずれないように揃えた。 回収した本の向こうで、標本のために開けておいた台が急に怪しくうごめいた。 もっと見る #日常ミステリー #職業小説 ショートストーリーの朗読ソフトウェアテストTACT 「そふてた」と呼んでください07:001.空欄の標本番号コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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