TOPハウツー・学習歴史十二単着付け師の【にちにち気づきだより】第474話 型をこえ【命を吹き込む】ということ12:09 4月8日 74再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次型に命が宿る瞬間とは?効率では得られぬ感性の深耕使い込まれた道具の熟成美学「ひっすれば花」余白に宿る命型を活かし個性を輝かせる応用術AI文字起こし(β版) # チャプター 1 日々気づき頼り佐藤美奈子です。 今日もお聞きいただきありがとうございます。 このチャンネルでは、日本文化に携わる私が、気づき感じる心の在り方を日々の暮らしに優しく重ねてお届けしています。 さて、今日のテーマですけれども、型を超えて命を吹き込むということについてお話をしたいと思います。 日本文化には様々な型というのがあります。 着付けもあるし、お茶もあるし、芸語のも、まずは型を覚えるところから始まるというものが多いですね。 けれども、型をなぞるだけで終わってしまっては、どこかちょっと冷たく感じるとか、堅苦しく感じるとか、血が通ってないような感じがしてしまう。 そういう思いを持つ方がいらっしゃると思うんですよね。 型という、例えば器の中にどうやってその人らしい命を吹き込んでいくのか、今日はそのヒントを先人たちの知恵から紐解いてみます。 ある方は、文化を学ぶことは最短距離の効率を求めるのではなく、あえて寄り道をすることだという言葉を残されています。 人を育てる時もつい、正解の型を早く教えたくなってしまいます。 私も見ていて、「ああ、あそこ、こうすれば!」って思ってうっと前のめりになるというか、そういうこともあるんですけれども、 いや、ちょっと待てよと。やっぱり自分がそこに気づいた時に吸収する量というのは全然変わってくるので、人から言われたことと自分が気づくことと。 なので、ちょっと待つ、そういうふうな我慢の時もあります。 その人が迷ったり立ち止まったりする寄り道の時間というのが、実はその人の感性をすごく良いものにするし、耕してくれるし、 肩の中に独自の、その方独自の命を引き込むためには、とても大切な準備期間です。 遠回り、寄り道、そんな感じに思うんですけれども、決してそんなことはなくて、やはり踏み固めて進んでいくというか、そういう感じがある大事な期間ということになります。 効率だけでは生まれない、それが深みだと思います。 こうした心のゆとりから生まれていく、そこにすごく良いイメージを持っていただきたいなと思います。 また、例えば日常の道具には、使われることで生まれる美しさというのがありますね。 作られたばかりの完璧な状態よりも、誰かの生活に寄り添って、手に馴染んだ瞬間に道具に命が宿る。これは人間関係も同じかもしれません。 最初から完璧な人を育てるというわけではなくて、日々の仕事や暮らしという現場で揉まれて、泥臭く動く中でその人だけの美しさが磨かれていく。 かたどおりの誘導性を超えて生きた魅力を放つ瞬間が、その方その方にやってくるというわけです。 例えば日常の道具というものでも、よくお鍋がありますよね。 ゆきひら鍋、すごく使い勝手が良くて、私も何個か代償を持っているんですけれども、お味噌汁を作る時とか、いわゆる片手鍋ですね。 ちょうどアルミを打ち出したようなボコボコした表面があって、とても使い勝手が良いものです。 それもやはり汚れがついたら磨いて、磨いて、周りのところがこすった跡もありますけれども、 持っている木の部分もすごく手に馴染んで、ちょっとネジが緩まないようにネジをしっかり締めながら使って、 ちょうど中に入っているお味噌汁とか煮物、汁物というのも、中の鍋の中の周りのところが洗ったり、こすったり、いろんなことをしてきたので、 自然に滑らかになって、もう手放せないという鍋があります。 やっぱり揉まれてきて、私はこれをすごく使い古した鍋というのには見えなくて、もう私の手に馴染んで、 ずっと結婚するよりも前から使っている鍋なので、離れられないんですよね。離せないとか捨てられない。 もっともっと磨いて、多少金属のたわしをつかんだときもたまにありますけれども、 そうして生きながらも、私の新しい人生だったり、私の食生活を家族が増えていく中で見守っていてくれる。 離乳食もそれで作りましたし、本当に主人と二人だけで、例えば麺類を食べるときのスープもそれで作ったり、 もう生活に溶け込んでいるんですよね。それはやっぱり日々の暮らしの中の現場で揉まれて、私に寄り添ってくれる。 それもすごく大事な鍋です。 # チャプター 2 そしてまた、いわゆる芸を極めたある方が、「ひっすれば花」という日本特有の美意識を説いています。 すべてを説明せずに、あえて余白を残すということで、見る側の想像力が膨らんで、そこに感動という命が宿る。 指導することとか育成すること、すべてを教え込んで肩に押し込めて、そんなことはしてはいけない。 そうすると、余白も何もなくなってしまって、余韻もない。あえて教えない部分を残す。 その余白があるからこそ、教わる側が自ら考えて工夫して、自分だけの花を咲かせることができますね。 それこそが肩を越えて命が吹き込まれる瞬間ではないでしょうか。 今日、例えば皆さんが手にする身近な道具、お気に入りのお茶碗でもいいし、毎日使うペンでもいいです。 眺めてみると、その道具が作られるまでの物語があったりとか、あなたがそれを使ってきた時間に思いを馳せてみる。 そして、その道具の良さを誰か一人に、あなたの言葉で伝えてみてください。 いわゆるよくあるような肩としての説明ではなくて、私はこのペンのこんなところが好きなんだ、とか、私はこのノートのこういう書き味が好きなんだ、とか、滑らかさが好きなんだ、とか、 あなただからこそ知っている言葉、すごく心のこもった温かい言葉で周りの人にそういう説明をしてみてください。 そうするとその道具たちというものもどんどんどんどん生きてくるし、 その私の愛ある感想が詰まったものを使ってみたいなと思ってくれた人が使ってみて、さらに他の人に伝えたくなる。 そういうことで日本の作られてきたものとか、そういうものがどんどんどんどん生産もされてくるし、皆さんに愛されるということにつながっていきます。 もちろん肩というものは大事です。肩があってこそ応用が効くし、その応用をしていくとやはりもう一度肩を学びたくなる。 ですから肩というものはやっぱりなかなかなくならないし、あるべきもの、あったほうがいいものと思います。 私たちはなるべくこの肩を大切にしながらも、そこから自由に羽ばたけるという、そんなこの肩の使い方ができるといいなと思います。 着付けなどでも、〇〇流とか、〇〇型とか、やっぱりその独自の肩というものを持って、そこを学びたいと思う方々で成り立ってきているという側面があります。 それは決して悪いこととか、何か独占欲があるように考える方もいるんですが、実はそうではなくて、やはりそういう技術を守っていくためには、やはり皆さんがよりどころとして持っておくべき肩というものがあると、 それが一つの安心材料になって、その肩を学んでいるという自分を誇らしく思えて、そしてもっともっと技術を向上しようという意欲も湧いてくるためには、やはり肩というものも大事だなと思います。 ですけれども、肩を持っていても、考え方としては、その肩をベースに目の前にいるお客様にとっては、この肩のもっともっと先を見て、輪をかけて熟しながら技術をその方に提供していく。 肩をもとに、その肩独自、そのお客様独自の自分が考えた着付けの技法でお着物を着せていくということも大事ですよね。 どんな人でも、例えばすごく痩せていらっしゃる方でも、少し服用化な方でも、グラマーな方でも、そういう風な肩をあまりにも押し付けてしまうと、服用化な方には似合わない形になってくるし、痩せている人には逆に少し寂しげな着付けになってしまうこともあるんですよね。 服用化な方にはやらないような技法、それを少しスリムな方にするとか、スリミの方だったらできる技法も服用化な方には向かないということもあります。 一つの着付けという肩はあるけれども、その人その人に合わせた輪をかけたバリエーションというものが持っていけるといいですね。 だからマニュアルはある。マニュアルもあって、それに沿って練習はしてきたけれども、そこから自由に羽ばたけるという自分でいることと、羽ばたけるように周りにも自分の影響を与えていくということも大事ですね。 それでは、自分も自由に羽ばたける、そんな軽やかな今日は一日になりますように。それではごきげんよう。 もっと見る #十二単 #人を巻き込むには #衣紋道 #十二単体験 #馴染む 十二単着付け師の【にちにち気づきだより】さとうみなこ06:181.チャプター 105:522.チャプター 2コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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