TOPハウツー・学習歴史十二単着付け師の【にちにち気づきだより】第483話 装束の色合わせには【季節と美意識】がある13:00 4月17日 63再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「かさねの色目」3つの種類とは平安貴族が愛した「季節を先取る」装い色が語る教養と「しどけない」美意識現代に活かすおもてなしの「色選び」「見えない美」が彩る品格とオーラAI文字起こし(β版) # かさねの色目って、なに? 日々気づき頼り、佐藤美奈子です。 今日もお聞きいただきありがとうございます。 このチャンネルでは、日本文化に携わる私が、気づき感じる心の在り方を、日々の暮らしに優しく重ねてお届けしています。 さて、えもん堂に関するシリーズも、今日で5日目でしょうか。 今週続けてきました。 今日のテーマは、色のお話です。 突然ですけれども、皆さんは朝、お洋服を選ぶときに、何を基準に決めていらっしゃいますか。 例えば、その日の気分だとか、お天気、それともどなたかに会う、会議がある、いろいろなシチュエーションがあると思うんですけれども、どういう基準があるんでしょうか。 実は平安時代の女性たちも、毎朝同じように、今日は何を着ようかしらと考えていたと聞いています。 でも、彼女たちの色選びというのは、私たちの想像を遥かに超えた、とても奥の深いものです。 今日は、エモンドーの世界に伝わる、重ねの色目、つまり、装束の色合わせについて、ご一緒に紐解いていけたらと思います。 まず、重ねの色目というのは何かと言いますと、一言で言えば、重ねて着ることで生まれる色のグラデーションの美しさ、のことです。 平安時代の女性たちがまとっていた十二人絵、ご存知の方も多いかと思います。 このチャンネルは、特にこの平安装束十二人絵を中心にお話を進めています。 あの何枚も重なっていた内着という衣の袖口ですとか裾からひらりひらりと覗く色の重なりこそが、当時の美の本当に骨頂というか、核心なわけですね。 色合わせには大きく三つの種類があります。 一つ目は、重ねの色目。 この重ねというのは、竜に衣と書く重ねです。重ねの色目。 複数の衣を重ねた時に、袖口とか裾に見える色のグラデーションのことです。 桜なら外側に白、内側にほんのりと淡い紅というように、自然の花そのものを体で表現するイメージだと思っていただいて大丈夫です。 二つ目は、重ね色目。この重ねは、重箱などの重ねると書いた重ね色目。 一枚の衣の表地と裏地の色の組み合わせのことです。 平安時代の絹というのは、とても薄く、透けるほど薄かったと言われています。 表の色と裏の色が混ざり合って、一つの独特な色合いが生まれるんですね。 なんとも繊細な美意識だと思いませんか。 よく私たちが現代でも表現するのは、例えば真っ白い袴があるとすると、内側に真っ赤な袴をつけた上に真っ白い袴をつけると、ほんのりとピンク色に染まって見える。 そういうふうに袴を重ねて使うことも、実は現代もあります。 そして三つ目は、織色と言われるものです。 縦糸と横糸に異なる色を使って織ることで、見る角度によっては色が変わる布を作る技法です。 光の当て方で全く違う表情を見せる。 例えば今で言うと、シャンブレーという生地がありますけれども、そんな感じに通じるものでしょうか、とよく似ています。 さて、ここからがエモンドーの真髄の一つという話になりますけれども、平安の貴族たちは、今の季節の色ではなくて、少し先の季節の色をまとうことを意気としていたんですね。 例えば、まだ梅の花が咲く前に、冬の終わりに、まだ梅の花が咲く頃、1月、2月とか、3月になっちゃっても桜ですよね。 それよりも前ということは冬の終わりになる頃だと思うんですが、そこで、紅梅、紅の梅と書く紅梅の色目をそっと着てみる、ということで先取りをしていました。 もうすぐ春が来るわという感じで、心で季節の訪れを待ちながら着ていた。これを季節を先取ると言います。 春には桜や柳の柔らかな色合いもいいですね。夏にはショウブとか、あとはカエデの涼やかな色だとか、あとは秋にはハギやモミジのとても胸にしびるような濃い朱色のような色。 そして冬には枯れた野山や松のちょっと落ち着いた深緑だったり、とても静かな中にも命の息吹を感じるような、そんな感じの色。 それを、四季それぞれに決まった色目がある中で、正しく身にまとうということが、当時の教養そのものだったんですね。 だから、やぼったいことをすると、もうこそこそと掛け口を言われるほどだったはずです。ですから、少し先の季節の色をまとうことを意気としていたんですね。 逆に言えば、季節外れの色を着ることはしどけない、という言葉で表現することがあります。つまりだらしないとか、強要がないとされていたんですね。とてもとても恥ずかしいことだったようです。 色がその人のすべてを語っていた時代とも言えるかもしれませんね。 # 現代の暮らしに息づく美意識 もう一つ、私がとても心を動かされているのが、色選びが相手への経緯だったということです。 どこかに招かれるときに、例えば誰かに会うとき、その場の雰囲気や相手の好みに合わせて色を選ぶ。 それは、とても相手の人、あなたにとって、あなたのことを思って、この色を選んできましたという、言葉には使わない、言葉にはならないメッセージを、この着るものの色に託した。 そんな時代なんですね。 また、晴れやかな儀式の場では、各式に沿った色の組み合わせが求められていますし、日常の中では自分らしい感性を自由に表現することが許されていたと言われています。 場を読むという感覚がありますよね。 その感覚が、小族の色にまで宿っていた、というわけです。 さて、平安時代のお話をたくさんしていますけれども、ここからが、今日の現代の私たちのご提案です。 この色合わせの美意識、実は現代の暮らしにもそっくりそのまま活かせる話なんですね。 例えば、お客様をお迎えするとき、季節の花を少し早めに飾ってみる。 花屋さんとか、例えば近くの花屋さんと仲良くして、こういう時期のものが出たらすぐ教えてというふうにお声をかけておくとか、 うちもあるんですよね、イベントがありますでしょう。 ですから、イベントの時に探していたのでは遅いので、このぐらいの季節になったらとか、 勝負の季節になったら、花勝負でもいいですし、葉の勝負でもいいし、 その勝負が入荷したらすぐ教えてくださいというふうに、近所の、うちの町内会の花屋さんにお願いしておくことというのがあります。 それも人を招く時の心遣いと言えるわけですよね。 ああ、もう春の準備をしてくれているんだという感じで、来てくださったお客様がほっこりされるような先取りの心配りをなるべく私も心がけています。 あるいは、目立つことよりもその場に馴染んで、相手を引き立てるような装いとか振る舞いを選ぶということもいいですね。 それが平安の貴族たちが大切にしていた調和の美に通じると思います。 なんとなく突拍子もないとか、すごく派手なものを着ることだけではなくて、その場所に合わせてということも大事ですね。 あとは、人によっては何か春の催しとか、お集まりのイベントとかを開催される方、例えばお茶会とかそういうこともそうですけれども、 例えば今までの私が参加してきた例ですと、桜を見る会というような会があったとすると、何かピンク色のものを着けて、身に着けて来てくださいというふうにドレスコードを指定するというのも一つの演出かもしれません。 例えばそうすると、男性だったらネクタイを少しピンクの、モダンな桜色のネクタイをお付けになったり、ちょうど胸元のチーフにピンク色を添えたり、私でしたら、例えばピンク色のブローチを着けたり、スカーフを巻いたりして、そこに出向いたこともあります。 そうすると、自然とその場に馴染んだ、皆さんと何か一体感のある催しにもなるかなと思います。 重ねの色目の美しさというのは外からはなかなか見えないものなんですけれども、でもその見えない裏地の色まで丁寧に選ぶということが、全体の佇まいをほんのりと品のあるものにする。 オーラってそういうものなのかなというふうに、この話を皆様にお伝えしようと思いながら、浮かんだのがオーラです。 見えないところまで整えている人には何となくたどいう美しさというのがありますよね。 それってオーラを感じるものとちょっと似ているような気がします。 平安の人たちは色と季節を対話させていた。 今日はそんな言葉が私の中に残っています。 エモンドを学ぶほどに、匠族って単なる衣装ではなくて、その人の心ですとか、教養、あとは自然への愛情が滲み出るものなんだなということを、本当にひしひしと感じます。 袖口からこぼれる四季という言葉がとても私も好きですけれども、皆様も今日何か季節を感じるものを暮らしの中にそっと取り入れてみてくださいね。 私も昨日ちょっとお知り合いのところに出向くときに、何となく首元に寒さを感じて、ちょっと近く立ち寄ったショッピングセンターのようなところに、すごく肌触りの良い淡いパステル系の色のショールというかスカーフになるようなものを見つけて、早速お手頃だったので買って首元に巻いて出かけました。 そこで何となくマフラーというほども寒くはないですけれども、首元にオシャレを持ってくるというところが私も好きなので、私にとっては首元からこぼれる四季と言えるでしょうか。 暮らしの中に私もそっと取り入れてみたというお話です。 今日も最後までお聞きくださってありがとうございました。 それではご機嫌よう。 もっと見る #おもてなし #十二単 #衣紋道 #重ね色目 #襲色目 #大切にしている価値観 十二単着付け師の【にちにち気づきだより】さとうみなこ06:391.かさねの色目って、なに?06:212.現代の暮らしに息づく美意識コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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