TOPハウツー・学習歴史十二単着付け師の【にちにち気づきだより】第546話 梅雨の季節に感じる【日本の美しさ】12:15 6月19日 91再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「鬱陶しい」梅雨に隠された日本の美湿気が育む日本画と豊かな雨の言葉雨がアジサイを「美しい」に変える瞬間雨音が織りなす「静寂」と「間」の芸術絹の十二単が語る梅雨の奥深い美学AI文字起こし(β版) # オープニング 日に日気づきだより佐藤美奈子です。 今日もお聞きいただきありがとうございます。 このチャンネルでは、絵問答や日本文化の学びを通して感じた、 心の在り方や人との向き合い方を、仕事や暮らしに優しく重ねてお届けしています。 今日のテーマは、梅雨の季節に感じる日本の美しさです。 皆さん、梅雨、お好きでしょうか? あまり好きという方はお見かけしないんですけれども、 正直あまりという方の方が、きっと多いのかもしれませんね。 湿気もあるし、虫、暑さもあるし、傘の手放せない毎日ですね。 傘一本持って出るだけでも、ちょっとああという時もあるかと思います。 特に洗濯物は乾かない時期ですし、部屋干しというのもちょっとすっきりしませんよね。 それは髪もまとまらない、なんとなく気分も重たくなるというのが梅雨ではないでしょうか。 でも、今日はそんな梅雨を、ちょっと別の角度からご一緒に眺めてみたいと思います。 もしかしたら、今日のお話の後で夏の日の空を少し違う気持ちで見上げていただけるかもしれません。 # 梅雨は日本がもっとも日本らしくなる季節 正直にお伝えしますと、私は梅雨が結構好きな方なんですよね。 髪の毛はちょっと爆発しますけれども、感覚的には好きな方ですね。嫌いではないです。 あ、佐藤先生、そんなんだ。え?と思われた方もいらっしゃるでしょうけれども、好きなんですよね。 梅雨の季節というのは日本の美しさが最もしっとりと、あとは色濃く現れる時期だなと感じているからなんです。 梅雨というのは鬱陶しい季節なのではなくて、本当は日本が最も日本らしくなる季節なのではないか。 そんな風にずっと思っていたんですね。 少し考えてみると、日本の美の歓声というのは湿気、湿気というか湿気全体、鬱陶しい感じには聞こえますけれども、 そういう湿気と深く結びついているんじゃないかなと思います。 例えば、日本画に描かれる情景を思い浮かべてみてください。 濃淡のある墨だとか、溶け込んでいく色、何となく滲みのような表情がありますよね。 そういう乾いた空気の中では埋まりにくいもの、そういうものが日本画なのにもあります。 または、日本語には雨の音を表す言葉がとても豊かですよね。 シトシトとか、ポツポツとか、サーサーとか、あとはシャーシャーとか、ザーザーもそうですね。 それだけ昔の日本人が雨と深く向き合って、雨をめでてきた証ではないかなと思います。 雨というのは語感に語りかけてきますね。 音で語りかけてもくるし、香りもあります。何となく雨が来るなという匂いって感じますよね。 あとは肌で感じる湿度。 髪の毛はちょっと広がりますけれども、お肌にはちょうどいい湿り気で、バリバリしなくて、私は好きです。 その感覚は私たちは何となく、あ、梅雨なんだなというふうに思い起こさせてくれるというか、 ここのところずっと梅雨に入っても晴れ間が多かったというか、雨があまり降らなかった関東でしたけれども、やっと今ここになって梅雨らしい時になってきましたよね。 梅雨の季節というのは、日本人が何百年もかけて育んできたしっとりとした歓声というものをもう一度取り戻せる時間なのではないかなと思っています。 そして一番わかりやすい例として、アジサイの話をさせてください。 梅雨の季節を代表する花はアジサイです。 今私の地域のところもアジサイがとても多い地域なので、きれいないろんな花、すごく大きな、顔ぐらいの大きな花もついているものもあるし、小さめのものもあります。 この花というのは、雨が降れば降るほど色が濃く深くなっていきます。 青だったり紫だったりピンクだったり、白もありますよね。 土の酸度によって色が変わると言いますけれども、雨の日に見るアジサイの青紫という色は、晴れた日よりもずっと深く吸い込まれるような美しさがありませんか。 紫というよりも青紫という色が、このアジサイには似合うなあって、個人的な趣味ですけれども思います。 以前、雨の日にアジサイの名所を訪れたことがあります。鎌倉の方ですけれども。 境内いっぱいに咲く青いアジサイが、雨にしっとりと濡れていて、もう本当にその場に立っているだけで何か大切なものに触れているような、もう本当に気持ちが美しい気持ちになるって言うんでしょうかね。洗われる気持ちになりました。 晴れた日に見ると綺麗だなあって思う。ですけれども雨の日に見ると美しいなあっていう風に感じる。これちょっと不思議だなあと思います。 綺麗と美しいの違い、感じていますか、皆さん。綺麗というのは目で見る感動ですけれども、美しいというのは心で受け取る感動ではないでしょうか。 梅雨の雨が降っているから、アジサイは美しい。綺麗というよりもやはり美しいのだと思います。 # 梅雨があるから夏が輝く そしてもう一つ、雨の日の音についてお話ししたいと思います。 雨が降ると街の音が変わりますよね。街全体が変わるような気がしませんか? 騒がしい感じ、渋谷なんかは本当にあのちょっと一歩出ると車の音、足音、人の話し声、いろんなこの耳に入ってくるものがありますけれども 雨が降るとそれが少し遠のいて、雨音だけがふんわりと街を包んでくれているような、そんな感じがします。 私はエモンドーの仕事をしていますけれども、消毒をお着せするときにこの静けさというのはとても大切な要素です。 12人をお飯になる方の緊張をほどくためにも、この支度をする場所の空気感がとても重要で、 そういう意味では雨の日の静けさというのは、自然が作り出してくれる最高の出来だと感じることがあります。 日本の芸術には間という概念がありますよね。 音と音と間の間。 言葉と言葉の間。 動作と動作の間。 雨の日というのはその間を感じやすい日だと思います。 雨音が自然に間を作り出してくれる。 なんと美しい季節だなぁ。 皆さんもちょっと梅雨の印象が変わってきませんか。 慌ただしい毎日の中で雨の日だけは少しゆっくり歩く。 どうしても足元気をつけますもんね。 なのでゆっくりと歩いて傘をさして、 道の端の水たまりをちょっと避けながら空の色を見上げてみる。 そういう時間が心を柔らかく整えてくれるような気がします。 そして私の仕事の視点からもう一つ最後にお話をさせてください。 宮廷小族十二単位にはこの絹というものがもうふんだんに使われています。 絹の小族のところを留める紐が絹だったり、そこが綿だったりもしますけれども、 もう大半が絹です。 絹というのは湿気にとても敏感な素材ですよね。 乾燥した環境では少し逆に硬くなって、程よい湿気の中でしなやかに動くという絹の特性もあります。 実は小族の美しさというのは、ある程度の湿度というのがあってこそ本来の表情を見せてくれるものだと私は聞いたことがあります。 絹の光沢だとかしなやかさ、あとは重なりの美しさ、それらは最もこれが生きるのが湿度のある時期、つまりこの梅雨のような季節だと言われています。 平安時代の宮廷の女性たちというのは、この時期を水のない月と呼んでいました。 そして小族や巣垂れ、あとは扇など、季節に合わせた湿来を丁寧に整えていたと伝えられています。 もう昔々の人たちが、雨の季節を美しく生きる工夫をしていたと思うと、この梅雨という季節が少し豊かに感じられてきませんでしょうか。 今日は、梅雨の季節に感じる日本の美しさというテーマでお話をしてきました。 最初にお伝えしたことをもう一度お話ししますね。 梅雨は鬱陶しい季節なのではなく、日本が最も日本らしくなる季節だということ。 紫陽花の色の深まり、雨音が作り出す間、絹の小族が湿気の中でしなやかに輝くこと、 そのどれもが梅雨という季節が日本の美しさを引き出してくれている証だということ、それをお話ししたかったわけです。 もし雨の日が少し憂鬱に感じられたら、ぜひ一度窓の外をゆっくり眺めてみてください。 雨に濡れた木の葉の緑だったりとか、あとは石畳の濡れた光、加減だとか、 あとは空気の中に漂う土の匂いがしたり、草の香りがしたり、そういうふうなことをちょっと感じる時間というものも大切ですね。 晴れた日には見えない日本の美しさがしっとりと息をしているはずです。 梅雨があるから次の夏が輝きます。この梅雨に雨が降るということは本当に夏は大事ですよね。 やはり節水制限とかあるとちょっと困りますもんね。 ですからしっとりとした今日を丁寧に過ごしていきましょう。 今日もお聞きいただきありがとうございました。また次回もお付き合いいただけたら嬉しいです。 それではまた。ごきげんよう。 もっと見る #梅雨 #丁寧な暮らし #日本文化 #和の暮らし 十二単着付け師の【にちにち気づきだより】さとうみなこ01:251.オープニング05:192.梅雨は日本がもっとも日本らしくなる季節05:333.梅雨があるから夏が輝くコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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