TOPハウツー・学習歴史十二単着付け師の【にちにち気づきだより】第629話 【割に合わない】とわかっていても【やる】06:40 9月10日 80再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次古代から現代へ続く栗との長い付き合い平安貴族を魅了した甘味料「甘面」の秘密「割に合わない」から生まれる甘さの価値日常のひと手間がもたらす豊かな食卓気づかれなくても「やる」ことの真の意義AI文字起こし(β版) # 今日はどんな日 日々気付きだより佐藤美奈子です。 今日もお聞きいただきありがとうございます。 このチャンネルでは、毎朝、平安の行事、季節の移ろい、 当時の人の暮らし、そして消息のこと、その日の暦を一つお話ししています。 千年前の営みが、今の暮らしや仕事にどう繋がっているのか、 毎朝一つお届けしています。 おはようございます。 昨日は徴用、菊の節句のお話をしました。 今日は、秋の実りの話です。 栗です。 みなさん、栗お好きですか? なかなか家で作ることはないんですけれども、 天津甘栗さん、そこの栗をたまにいただいたりもしますが、 やっぱり栗おいしいですよね。 栗ご飯にしたり、きんとんにしたり、 本当に甘くておいしい栗のお話です。 # 割に合わないから、価値があった 秋の実りの中で栗は一番古い付き合いの一つかもしれません。私たち人間にとって。 縄文の遺跡から大量に出てきているからです。平安の貴族ももちろん食べていたと言われています。 ただし、当時の栗は今と少し違います。主に食べられていたのは干した栗、カチグリと言います。 薄でついて皮を取って干して保存している。このカチという音が勝ち、勝負に勝つ、の勝ちに通じる。 そこから後に武家の縁起物になったんですね。 さてここからが今日の本題です。平安の甘み、甘いものは大変貴重だったわけですが、砂糖はほとんど手に入りません。 では何で甘くしたか。甘面です。 ツタの樹液を煮詰めたものです。作り方を聞くと気が遠くなります。 まずはツタを刈る。この樹液を集めてそれを煮詰める。手間のわりにほんのわずかしか取れないもの。貴重なんですね。 だから甘面は宮中への献上品だったわけです。そして薬でもあったようですね。 甘いということがそれだけ特別だったんです。 それを思うと栗という実は大したものですよね。そのままで甘いわけです。数少ないものです。 煮詰めなくても集めなくても甘い。拾えばそこにある。 料理をしていてもほんの少し手間をあえて省かないことというのが私あります。 例えば少し酸味を加えたいだけなら、瓶に入ったレモン果汁を売ってますよね。 そういうもので十分なんでしょうけれども、私はできればレモンを一つ買ってきて、その場で絞りたい立ちです。 そこにはちょっとこだわりがあるんですよね。 皮に触れた時の香りが台所に広がってそのまま食卓まで届く。 そして家族が今日はレモンの香りがするよねって気づいてくれることがあって、それもちょっと嬉しい気づきです。 ごま和えも同じですね。ごま和えをよく作るんです。ごまが好きな家族なので。 便利な和え衣というのは、もうできているものを売っていますよね今。 なんですけれども、時間が許せばごまをすりごまにして、入りごまを自分のところですって、ごま和えにします。 本当にあの昔ながらのすり鉢です。何かこう電池で動くようなものじゃなくてすりこぎでほぐんですよね。 ほんの少しの違いなんですけれども、このごま和えに関しては気づかれない日もあります。 それでも一手間、その一手間なくしてしまうと私自身が少し、自分が寂しいんですよね。 そして家族にもそういう小さな違いにふと気づける人であって欲しいなぁと思っています。 手間をかけるというのは豪華にすることではありません。 目には見えにくいところに時間や心を少しだけ置いておくことなのかもしれません。 手間のわりにほんのわずかしか取れない天面の話で、私が引っかかったのはそこなんです。 蔦を買って、樹液を集めて煮詰めて、それでできるのはほんの少し。 今なら多分誰かが言うでしょうね。わりに合わないっていうふうに言うでしょう。 けれども平安の人はやめませんでした。 わりに合わないと分かっていてやっていた。そしてそれを健常品にしたわけです。 わりに合わないから価値があったのだと思います。誰でもできることなら健常品にはなりません。 私の仕事にもそういう手順というものがあります。やってもやらなくても大抵の方は気づきません。 けれどもそこを省いたものと省かなかったものは並べるとやっぱり違うわけです。 その違いに気づく人は多くありません。気づく、気づかないにこだわらずそれでもやります。 天面を煮詰めていた人も多分同じ気持ちだったのだと思うんですよね。 人知れずわりに合わないことをさりげなくやることを厭わない。 そんな人になりたいですし、そんな思いの人が意外と受講生の方にはいらっしゃるんですね。 はい今日は9月10日栗の季節です。明日は秋の七草の話をします。 春の七草は食べるものですけれども、秋の七草は見るものです。そんなお話をします。 今日もお聞きいただきありがとうございました。それではまたごきげんよう。 もっと見る #コスパ #割に合わない #コスパタイパ #献上品 #甘葛 十二単着付け師の【にちにち気づきだより】さとうみなこ01:041.今日はどんな日05:372.割に合わないから、価値があったコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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第646話 【月やあらぬ…】同時に見られる唯一のもの 11分・9月27日・ 85再生AI目次源氏物語に登場する「月」の役割とは?隔たった者同士を結ぶ唯一の「月」成平の歌にみる変わらぬ月と移ろう心着物と技が繋ぐ時空を超えた絆千年前の装束に触れることで得る一体感