TOPハウツー・学習歴史十二単着付け師の【にちにち気づきだより】第618話 【葉月】月の名前は自然の出来事でできている05:53 8月30日 60再生 問題を報告する 再生する シェアする 文字で読みたい方はこちらのサイトから「衣と暦」https://ikumina.comもっと読むAI目次葉月の語源は旧暦の自然の姿和名に秘められた自然の価値小族の色名が語る千年前の景色番号の月と和名が描く情景の差和名が育む季節への敏感さの秘訣AI文字起こし(β版) # 今日はどんな日 日々気づきなより佐藤美奈子です。 今日もお聞きいただきありがとうございます。 このチャンネルでは毎朝、平安の行事、季節の移ろい、当時の人の暮らし、そして消息のこと、その日の暦を一つお話ししています。 千年前の営みが今の暮らしや仕事にどう繋がっているのか、毎朝一つお届けしています。 はい、おはようございます。 今日は8月30日。 8月も明日で終わりです。 今日は、この月の名前のお話をします。 葉っぱに月と書いて、葉月です。 # 葉月と呼べば、木々の葉を見たくなる 8月の和名は葉月です。 葉落ち月の略、葉っぱが落ちる月の略という説がよく知られています。 葉の落ちる月ということですよね。そのものです。 ここで大抵の方が思われるはずです。 まだ葉っぱ落ちていないのに、って思いませんか? その通りです。けれどこれは旧暦の話なんですね。 旧暦の8月は新暦のおよそ9月頃にあたります。 ちょうど葉が色づいてきて落ち始める頃です。 月の名前というのは旧暦の景色でできています。 他にも説があります。 稲の穂が春から、穂張月と言ったり、鳥の岩、岩が初めて来るから、葉月月。 初めて来る月と書いて葉月月。 どれが正しいかは定まっていませんが、私が大事だと思うのはそこではなくて、 どの説も自然の出来事で月を呼んでいるということです。 誰かの名前でもないし、番号でもない。 そして葉が落ちる、穂が春、岩が来る。 外で起きていることというのがそのまま時間の名前になっているわけです。 これが和名の月の一番の値打ちだと思います。 私が関わるこの小族の世界にも自然から生まれた名前がたくさんあります。 特に重ねの色目というのはその名前を知るだけで、当時の季節の景色が見えてくるように感じます。 ですから初めて十二単位をご覧になる方や、小族展をご案内するときには、 色の名前だけをお伝えするのではなくて、 その向こうにある景色まで思い浮かべていただけるように、私は心がけています。 例えば梅なら、まだ寒さの残る頃にちょうどほころび始める花の色です。 そして桜なら、咲き始めのういういしい色と、散り際の少し淡くなった色ありますよね。 その違いまで伝えられるようにしたいわけです。 同じ花でも、季節のどの瞬間を見るかによって色は違って見えます。 きれいな色ですね、で終わるのではなくて、 その色を見た人が、千年前の人が見ていた梅や桜にまで思いを馳せられたらと思います。 名前を知ることで、見えてはいなかった景色がふっと立ち上がる。 小族を案内する仕事は、昔の景色へつながる入り口をそっと開くことでもあるなとつくづく感じています。 外で起きていることが、そのまま時間の名前になっている。 今、私たちは月を番号で呼びます。 例えば、8月、9月、10月、8、9、10と呼んでいますよね。 これは正確で間違いません。 もう8月も末で、もう数日後には9月です。 もう正確ですよね。世界中どこでも通じます。 けれども、番号は何も思い出せないのではないでしょうか。 8月と聞いても、景色浮かびますか? 私はなかなか浮かびません。 葉月と聞くと葉の色が浮かんでくる。 帆張月と聞くと田んぼが浮かんできます。 名前が景色を連れてくる、というのは小族の色目でも同じことです。 そして、それは覚えやすさの問題だけではないと思っています。 景色のある名前を使っていると、その景色を見に行くようになるのです。 帆月と呼んでいれば、葉を見ます。 8月と呼んでいるうちは、たぶん見ないのではないでしょうか。 帆月かというと、ちょっと頭を上に上げて、木の葉っぱを見たくなりませんでしょうか。 言葉が目の方を引っ張っていってくれる、そんな感じですね。 千年前の人が季節に敏感だったのは、たぶんそういう名前を使っていたからではないでしょうか。 今日は8月30日、帆月の終わりの頃です。 明日で8月が終わります。あっという間でしたね。 そして9月1日から、この便りは本編にやっと入っていきます。 明日、そのお話をします。 それではまた。ごきげんよう。 もっと見る #8月 #8月振り返り #葉月 十二単着付け師の【にちにち気づきだより】さとうみなこ00:461.今日はどんな日05:072.葉月と呼べば、木々の葉を見たくなるコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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